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開発秘話

Making Magic -マジック開発秘話-

『リアリティ・フラクチャー』展望デザイン提出文書 その1

Mark Rosewater
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2026年9月22日

 

 展望デザインからセット・デザインへセットが引き継がれる際、展望デザイン・リードは、そのセットの大きな目標、テーマ、メカニズム、構造をまとめた展望デザイン提出文書を作成する。この文書は、セット・デザイン・リードが展望デザインの作業をよりよく理解する助けとなる。今日は『リアリティ・フラクチャー』の展望デザイン提出文書を見ていこう。

 私はこれまで何年にもわたって、多くの展望デザイン提出文書を公開してきた。それらはかなり好評だった。これまでに取り上げたものは以下の通りである。

 これまでの展望デザイン提出文書の記事と同様、ここでお見せする内容の大半は実際の文書そのもの(今回は私が書いたもの)である。文書下の枠内には私による解説や文脈の注釈が入っている。この文書はかなり長かったので、3回に分けて紹介することにした。


「ジップライン」展望デザイン提出文書

先行デザイン・チームと展望デザイン・チーム

  • マーク・ローズウォーター/Mark Rosewater(先行デザイン・リード&展望デザイン・リード)
  • ジェレミー・ガイスト/Jeremy Geist(先行デザイン次席者&展望デザイン次席者)
  • ダン・マッサー/Dan Musser(展望デザイン)
  • イーライ・ライス/Eli Rice(先行デザイン&展望デザイン)
  • イーサン・フライシャー/Ethan Fleischer(展望デザイン)
  • グレアム・ホプキンス/Graeme Hopkins(先行デザイン&展望デザイン)
  • ジェイコブ・ムーニー/Jacob Mooney(先行デザイン)
  • ヨニ・スコルニク/Yoni Skolnik(展望デザイン)

世界構築チーム

  • ダグ・ベイヤー/Doug Beyer(世界構築展望リード)
  • エミリー・テン/Emily Teng(世界構築デザイン)
  • メリス・ムラリー/Meris Mullaley(世界構築デザイン)
  • ロイ・グラハム/Roy Graham(ストーリー・リード)
  • ザック・ステラ/Zack Stella(リード・アート・ディレクター)

 いつものように、まずはこの時点までセットに携わってきた先行デザイン、展望デザイン、世界構築の各チームの全員を紹介するところから始めている。

 「ジップライン/Ziplining」は、複数年にわたる「ジェイスの多元宇宙」ストーリーを完結させるものであり、それは『灯争大戦』がニコル・ボーラスのストーリーを、『機械兵団の進軍』がファイレクシア戦争のストーリーを完結させたのと同様である。物語では、ファイレクシア化を経験したジェイスが、多元宇宙を守るためには思い切ったことをする必要があると判断する。彼は元の多元宇宙に存在する、自分が考える誤りを取り除いた第2の多元宇宙を作り、それで元の多元宇宙を上書きしようとする。元の多元宇宙から大勢の英雄たちが、彼を止めるためにヘクスヘイヴンと呼ばれるもう1つのストリクスヘイヴンへとやってくる。(注:この文書に登場する新しい名称はすべて仮称である。)このセットの目標は以下の通りである。

 通常、展望デザインの提出から印刷に至るまでの間に、我々が使っている用語は変わっていくものなので、提出文書に最終的に採用された名前が書かれていると、私はいつも嬉しくなる。今回の場合、ジェイスの学院の最終的な名前はヘクスヘイヴンとなった。

1. 「もしも」というテーマを実現する

 『次元の混乱』では、キャラクターたちの異なる人生を想像することで、「もしも」というテーマに少し足を踏み入れていた。我々は何年もの間、「もしも」をセットの主要テーマとして扱うことについて話し合ってきたが、それを最大限に活かせる適切な場所を見つけられずにいた。「ジップライン」には文字通りあらゆるものの別バージョンが存在するため、まさにうってつけのセットだと分かった。早い段階から挙がっていた大きな問題は、主要なキャラクターや世界の詳細を知らない、より幅広い層にも理解しやすい「もしも」テーマをどう実現するかということだった。ポップカルチャーには「もしも」を扱った題材(別世界、邪悪な双子、クローンなど)があふれているため、掘り下げられるお決まりの表現が数多くあることは分かっていたが、それを誰もが楽しめる形で実現する必要があった。展望デザイン・チームはこの問題を解決しなければならなかった。

 私が『次元の混乱』について、「もしも」に「少し足を踏み入れた」と書いているのは興味深い。おそらく正確には、『次元の混乱』では「もしも」というテーマの大部分が(カラー・パイを含む)マジックというゲームそのものに向けられており、クリエイティブ面にはそれほど向けられていなかった、と言うべきだったのだろう。『リアリティ・フラクチャー』が焦点を当てたのは後者であり、前者ではなかった。

 「もしも」というテーマをあまりマジックに詳しくない層へどう伝えるかは、先行デザインが始まる前から問題として挙げられていた。そのため我々は、『リアリティ・フラクチャー』を熱心なヴォーソスだけでなく、すべてのマジック・プレイヤーが楽しめるセットにするために多くの時間を費やした。

2. エキサイティングな集大成となるイベント・セットを作る

 『灯争大戦』では、ストーリーからトップダウンで作られるという、新しい種類のマジックのセットが登場した。こうしたセットは、複数年にわたるストーリーを締めくくる、大規模かつ重要な事件を描くものである。大ホームランを狙うようなもので、ストーリーに最も関心の薄いプレイヤーでさえ思わず身を乗り出して注目するようなことをする。「ジップライン」における大きな課題は、必ずしも規模を拡大することなく、壮大な物語を作ることだった。『灯争大戦』はニコル・ボーラスとプレインズウォーカーの大半が繰り広げる巨大な戦争だった。『機械兵団の進軍』では、それまでに訪れたほぼすべての世界が侵略された。それ以上に規模を大きくすることなく、エキサイティングで満足のいく結末を迎えられる、集大成となるイベント・セットを作ることはできるだろうか?

 『機械兵団の進軍』から得た大きな教訓は、物語の規模が大きくなりすぎると、プレイヤーが何が起きているのかを追いにくくなるということだった。脅威そのものの規模は大きくてもよいが、物語はもっと個人的なものにするべきなのだ。『リアリティ・フラクチャー』の物語は、その核心において、ジェイスという1人のキャラクターがトラウマと向き合う物語である。我々は、セットがこの物語の重要な要素に沿ったものになるよう、そこに焦点を当て続けることを重視した。

3. その世界を主題としたセットにすることなく、テーマを強化する世界を作る

 我々の「もしも」というテーマには、「もしも」の舞台が必要だった。2つ目の目標で求められた規模に収めるため、焦点を1つの次元に絞ることにした。また1つ目の目標から、我々の世界について深い知識がなくても分かる、派手で明白なことをしたいと考えていた。最終的に選んだのはヘクスヘイヴンである。これはストリクスヘイヴンの「もしも」版で、友好色の大学から構成され、そのすべてが軍事的な雰囲気を持っている。「ジップライン」の直前のセットがストリクスヘイヴンを舞台にするため、プレイヤーはそこに馴染みがあるはずだった。対抗色から友好色への変更は単純で分かりやすく、誰にでも理解しやすい「もしも」の変化を生み出してくれた。ヘクスヘイヴンをセットに不可欠な存在と感じさせつつ、その直前のセットの繰り返しには感じさせないようにするため、多くの時間を費やした。

 単なるもう1つのストリクスヘイヴン・セットにすることなく、ストリクスヘイヴンらしさを感じさせる。その綱渡りをしなければならなかったのだ。

4. テーマの楽しさを存分に活かす

 最後の目標は、物語が求めるシリアスさと、「もしも」というテーマがもたらす気楽な楽しさとのバランスを見つけることである。好きなキャラクターや世界の別の姿を見るのは楽しいものだ。我々は、語られている大きな物語の重大さを損なうことなく、この領域で想像力豊かに遊べる機会をセットに用意したかった。

 では、これらすべての課題をどう達成するのか? 我々は、その中でも最も困難だと考えた課題から取りかかった。すべてのマジック・プレイヤーに理解しやすい形で、「もしも」の物語をどう伝えるのか? 我々がいつも例に使っていたのは、氷の力を持つ青のチャンドラだった。これをブースターから引いたとして、それがチャンドラの別バージョンだとどうやって分かるだろうか? もちろん、もともとチャンドラを知っていれば、その対比は明白である。しかしマジックには非常に多くのキャラクターがいて、すべてのプレイヤーがその全員を知っているはずはない。青のチャンドラが元のチャンドラの「もしも」版だと確実に理解してもらうために、何ができるだろうか?

 確かに、枠や透かしなど、それが通常とは異なることを示す何らかの印を使うことはできる。しかし、それだけでは不十分だと考えた。もっと大胆なことをしたかったのだ。我々が思いついた解決策はこうだった。赤のチャンドラと青のチャンドラが、同じブースターから一緒に出てきたらどうだろう? すべてのブースターで、同じキャラクターが異なる2枚のカードとして、異なる2色で、隣り合って出てきたらどうだろう?そうすれば、青のチャンドラのすぐ隣に赤のチャンドラがいるので、青のチャンドラが「もしも」のカードだと分かるはずだ。

 集大成となるイベント・セットでは、通常のセットよりも大胆な試みをする傾向がある。複数年にわたるストーリーの大団円なのだから、我々もかなり大胆なことをしたいと考えていた。模倣宇宙の片割れカードは、テーマを明確に伝えることと、派手で楽しいことをすることを完璧に両立させるものに思えた。

ペア・シートの実現

 ペアになったキャラクターこそが、「もしも」というテーマを伝える最も強力な手段だと分かると、我々はそれを中心にセットを構築することにした。まず必要だったのは、ペア・シートを成立させるために具体的に何が必要なのかを理解することだった。

 我々の印刷機には、異なるシートにある特定のカード同士を組み合わせる機能がない。そのため、ペアになるキャラクターを同じシート上で隣り合わせに印刷する必要があった。しかしそれでも、ほとんどの印刷機では、シート上で連続している2枚のカードが同じブースターに入ることをほぼ100%確実に保証することはできない。

 これを保証するため、昔ながらの方法を使う必要があった。ペア・カードのシートから3枚のカードを各ブースターに入れるのである。シートの最初にキャラクターA(『マジック』多元宇宙のもの)とキャラクターA´(「多元宇宙J/Multiverse J」――ジェイスが新たに作った多元宇宙を社内でそう呼んでいた――のもの)を置き、その次にキャラクターBとキャラクターB´を置くとしよう。このシートから各ブースターに3枚を入れれば、A/A´/Bか、A´/B/B´のどちらかになる。どのブースターにも、必ずキャラクターのペアが1組入ることになる。2枚だけを入れる場合、ときどきA´/Bとなってしまい、ペアが成立しなくなる。

 「模倣宇宙」という名前が生まれたのはセットを引き渡した後だったので、我々はずっと単に「多元宇宙J」と呼んでいた。

 その後、これを実現するため、エリックとクリスとともに封入方式を詰めていった。その結果は以下のようになった。

  • コモン5組(合計10枚):各ペアは、組み合わせると友好色になる単色カード2枚で構成される。コモンのカードには、レジェンド・ルールによる問題を軽減するメカニズム上の要素がある。(提出時点では、一方のサイクルが土地サイクリングを持ち、もう一方が魂力に似た、カードを捨てる能力を持っていた。)
  • アンコモン20組(合計40枚): 友好色と対抗色を含む各2色の組み合わせが、それぞれ異なる2組のペアで表現される。現時点では、すべて単色カードである。
  • レア2枚サイクル(合計10枚): ローウィン・ファイブ(アジャニ、ジェイス、リリアナ、チャンドラ、ガラク)それぞれにペアがあり、『ローウィン』当時の色を持つ単色版と、その対抗色となる単色の多元宇宙J版で構成されている。(ジェイスは多元宇宙J版ではなく、「ペトラ/Petra」とペアになっている。)このサイクルについては後ほど詳しく説明する。もう一方のサイクルは、単色カードと友好2色のカードのペアで構成される。

 ペトラはタムの初期の名前だった。ペア・シートそのものは残ったが、このレアリティの構成は残らなかった。実際に印刷されたセットでは、最終的に以下のようになった。

コモン0枚

 セット・デザイン・チームは、コモンのカードが体験を薄めていることに気づいた。同じカードをあまりにも頻繁に引くことになり、ペアという要素全体の魅力を損なっていたのだ。これらのカードをアンコモンに引き上げることで、模倣宇宙の片割れカードを60枚から86枚へと増やすことができ、ブースターから出てくるカードにもはるかに多くのバリエーションを持たせることができた。

アンコモン66枚(33組)

 これらのほとんどは単色カードで、友好色と対抗色のペアが混在していた。大学では表現できないため、対抗色の指針カードのサイクルがあり、それぞれ単色カードとペアになっている。セット・デザイン・チームは、クリーチャーでない模倣宇宙の片割れカードも必要だと気づき、「ローウィン・ファイブ」の異なるバージョンを対比させた10枚のエンチャントのサイクルを作った(ジェイスにはドッペルゲンガーがいないため、タムがジェイスと対になっている)。これらのカードによって、模倣宇宙の片割れシートが「ジェイス付与」メカニズムと相互作用できるようになった。

レア14枚(7組)

 その内訳は、ジェイスとタム、リリアナ、ヴラスカ、ライラ、カーン、サムト、ギデオンである。ジェイスには模倣宇宙の片割れには含まれない2枚目の神話レアのプレインズウォーカー・カードも存在する。

神話レア6枚(3組)

 神話レアにはローウィン・ファイブのうち、ペアの双方がプレインズウォーカーである3組、アジャニ、チャンドラ、ガラクが存在する。

 現時点の実装では単色カードを使っているが、この構造なら高いレアリティの一部を多色カードにすることもできる。唯一の条件は、2枚の色の組み合わせが異なることである。ただし、片方の色が重複するのは問題ない。各ペアに求められる条件は以下の通りである。

  • 伝説のクリーチャーである:セット・デザイン・チームが伝説でないものを試す余地はあるが、ドッペルゲンガーというお決まりの表現を最もうまく表現できるのは、名前を持つキャラクターだと考えている。
  • 異なる色である:ドッペルゲンガー同士が異なる存在であることを非常に分かりやすく伝えたいので、必ず異なる色(多色にするなら異なる色の組み合わせ)にする。『マジック』多元宇宙側のカードは、そのキャラクターについてプレイヤーが最も強く連想する色にする。
  • フレイバーに強い対比がある:ここでも、あまり微妙な違いにはしたくない。こちらは小さく、あちらは巨大。こちらは天使で、あちらはデーモン、といった具合である。
  • メカニズム上の対比がある:カードには、単に色が違うというだけでなく、メカニズム上でも対照的な要素が必要である。一方は軽く、もう一方は重い。一方は攻撃的で、もう一方は防御的。一方は大量のクリーチャーを求め、もう一方は単独でいることを求める、といった具合である。
  • メカニズム上のつながりがある:さまざまな対比があっても、2つのバージョンには何らかのつながりを感じさせたい。フレイバー上の大胆な対比とは異なり、メカニズム上のつながりは多少控えめでもよい。同じキャラクターなのだと理解する助けになるような、2枚に共通する何かが必要である。2つのバージョンの対比を活かしたトップダウン・デザインになっていても構わない。メカニズムを鏡写しにすることもあり得るが、ほとんどのカードではそこまで露骨にする必要はない。
  • 2枚は理想的には異なるデッキに入る:プレイヤーはすべてのブースターからペアを引くことになるため、そのペアの両方をドラフトできないことへの残念さはできる限り減らしたい。そのため、2枚がそれぞれ異なるデッキに入るようにすることで、これを実現したい。

 いくつかの要素は変更されたものの、模倣宇宙の片割れの根本的な理念は変わらなかった。この6項目はすべて、実際に印刷されたカードにも当てはまっている。セット・デザイン・チームは、必要に応じていくつか小さな例外(《ギデオンの記念碑》と模倣宇宙版ギデオンなど)を設けたが、主要な目標は守り続けた。

〈小さな盗賊、チビボネ〉
{1}{B}
伝説のクリーチャー ― スケルトン・ならず者
2/1
威迫
{3}{B}, このカードを捨てる:対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはカード2枚を捨てる。起動はソーサリーとしてのみ行う。

〈そびえ立つ略奪者、メガボネ〉
{4}{R}
伝説のクリーチャー ― スケルトン・狂戦士
5/5
トランプル
護法 ― 3点のライフを支払う。
山サイクリング{2}

 この模倣宇宙の片割れは、いくつかの変更を経て製品版まで残った。最大の変更は、カードがコモンからアンコモンに移ったことと、模倣宇宙版のチビボネが赤ではなく緑になったことである。提出時点では、コモンの5組はそれぞれ、一方がカードを捨てることで効果を発揮でき、もう一方が土地サイクリングを持っていた。そのため、余分に引いたカードが無駄にならないようになっていた。私が最も残念に思っているのは、「メガボネ/Megabones」という名前を失ったことである。(確かに「デカボネ/Titanbones」も巧い名前ではあるが、私にとって彼はいつまでもメガボネなのだ。)

〈帝国の摂政、軽脚〉
{1}{W}
伝説のクリーチャー ― 狐・アドバイザー
2/2
{1}, {T}:あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+2/+0の修整を受け、伝説になる。起動はソーサリーとしてのみ行う。

〈神の語り部、軽脚〉
{4}{G}
伝説のクリーチャー ― 狐・モンク
4/3
あなたの終了ステップの開始時に、このターンにあなたがライフを得ていたなら、あなたの墓地にあるパーマネント・カード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。

 軽脚は神河のキャラクターである。マジックの多元宇宙では、彼女は宮廷の擁護者である。では、模倣宇宙では精霊の擁護者だったらどうだろう? いつものことだが、展望デザイン提出文書はどちらかと言えば概念実証なので、どのようなものになるかを示すために、多数のキャラクターのペアを作った。セット・デザイン・チームはクリエイティブ・チームと協力し、各キャラクターがどうあるべきかを決めていった。チビボネのように最後まで残ったものもあれば、軽脚のように残らなかったものもある。展望デザインが提出したもののうち、およそ半分が残ったと思う。

〈反逆の炎、チャンドラ〉
{2}{R}{R}
伝説のプレインズウォーカー ― チャンドラ
忠誠度 ― 3
あなたが赤の呪文1つを唱えるたび、このプレインズウォーカーの上に忠誠カウンター1個を置く。
-2:クリーチャー1体を対象とする。このプレインズウォーカーはそれに3点のダメージを与える。余剰のダメージは代わりにそのクリーチャーのコントローラーに与えられる。
-8:あなたの墓地にあるすべての赤のインスタント・カードとソーサリー・カードをあなたの手札に戻す。これにより戻されたカード1枚につき{R}を加える。

〈遵守の氷、チャンドラ〉
{2}{U}{U}
伝説のプレインズウォーカー ― チャンドラ
忠誠度 ― 3
あなたが青の呪文1つを唱えるたび、このプレインズウォーカーの上に忠誠カウンター1個を置く。
-0:クリーチャー1体を対象とし、それをタップする。その後、それの上に麻痺カウンター1個を置く。
-8:あなたの墓地にあるすべての青のインスタント・カードとソーサリー・カードをあなたの手札に戻す。ゲームの残りの間、あなたの手札の上限はなくなる。

 赤く燃え上がるチャンドラと、青く氷を操るチャンドラは、ペアになったキャラクターについて話し始めた最初の段階から、文字通り我々が例として使っていたものだった。カードそのものはかなり変わった(展望デザインではチャンドラの新規カードを作ったが、セット・デザインでは再録カードを使うことにした)ものの、青のチャンドラの名前はある程度そのまま残った。

 これらのカードをセットに収めるため、メインのシートにあるカードの枚数を、ペア・シートにあるカードの枚数と同じだけ減らす必要があった。たとえば、コモンのペア・カードが10枚あるので、ペアでないコモンのシートは通常の80枚ではなく70枚になっている。また、コモンとアンコモンではペア・カードがすべてクリーチャーだったため、ペアでないシートにおけるクリーチャーの割合を下げた。

 完成版のセットでもコモンの枚数は通常より少なく(通常80枚のところ71枚)、その分アンコモンの枚数を通常の100枚から109枚へ増やしている。


 本日はここまでである。本日の記事や『リアリティ・フラクチャー』、あるいは今日取り上げた要素について、皆さんからの感想を聞かせてもらいたい。メールやソーシャル・メディア(Bluesky、Tumblr、Instagram、TikTok、X)を通じて送ってもらえると幸いだ。

 来週はその2をお届けする。

 それまで、あなたが模倣宇宙の自身がどんな姿なのか、想像してみることを楽しめますように。


(Tr. Ryuki Matsushita)

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