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Making Magic -マジック開発秘話-

『リアリティ・フラクチャー』展望デザイン提出文書 その2
2026年9月29日
先週、『リアリティ・フラクチャー』の展望デザイン・チームがセット・デザイン・チームに提出した文書の紹介を始めた。その1ではセットの目標とペア・カードについて取り上げた。その2では『リアリティ・フラクチャー』の舞台について取り上げる。
ヘクスヘイヴン
「もしも」というテーマを強調するもう1つの重要な方法は、そのテーマがはっきりと伝わり、ほとんどのプレイヤーが理解できるような舞台を選ぶことだった。さまざまな選択肢を検討した結果、我々はストリクスヘイヴンの別バージョンであるヘクスヘイヴンに決めた。一般的な大学らしい雰囲気を持つ対抗色の大学ではなく、ヘクスヘイヴンには軍学校らしい雰囲気を持つ友好色の大学が存在する。直前のセットである「ヨッティング/Yachting」がストリクスヘイヴンを舞台としているため、プレイヤーにとって馴染みのあるものになる。対抗色と友好色という対比は非常に分かりやすい(そして、プレイヤーからよく寄せられていた要望にも応えるものである)。「ヨッティング」との連続性を持たせるため、各大学は一方の色をそのまま残し、もう一方を変更して友好色の組み合わせにした。(太字の色は多元宇宙間で共通している色である。)
- 赤と白の歴史の大学であるロアホールドは、白と青の歴史の大学フォアホールドになる。
- 緑と青の数学の大学であるクアンドリクスは、青と黒の数学の大学セオリクスになる。
- 白と黒の言語の大学であるシルバークイルは、黒と赤の言語の大学スティンガークイルになる。
- 青と赤の芸術の大学であるプリズマリは、赤と緑の芸術の大学メロダリになる。
- 黒と緑の科学の大学であるウィザーブルームは、緑と白の科学の大学エバーブルームになる。
我々には4つの選択肢があった。シルバークイルを例にしよう。ストリクスヘイヴンでは、これは白黒の大学である。白を残して青を加える、白を残して緑を加える、黒を残して青を加える、あるいは黒を残して赤を加えることができた。しかし、1つの大学について決定を下せば、残り4つの大学の組み合わせも自動的に決まることになる。そこで、我々にあった4つの選択肢は以下の通りだった。
選択肢1
- シルバークイル:白黒から白青へ。
- プリズマリ:青赤から青黒へ。
- ウィザーブルーム:黒緑から黒赤へ。
- ロアホールド:赤白から赤緑へ。
- クアンドリクス:緑青から緑白へ。
選択肢2
- シルバークイル:白黒から緑白へ。
- プリズマリ:青赤から白青へ。
- ウィザーブルーム:黒緑から青黒へ。
- ロアホールド:赤白から黒赤へ。
- クアンドリクス:緑青から赤緑へ。
選択肢3
- シルバークイル:白黒から青黒へ。
- プリズマリ:青赤から黒赤へ。
- ウィザーブルーム:黒緑から赤緑へ。
- ロアホールド:赤白から緑白へ。
- クアンドリクス:緑青から白青へ。
選択肢4
- シルバークイル:白黒から黒赤へ。
- プリズマリ:青赤から赤緑へ。
- ウィザーブルーム:黒緑から緑白へ。
- ロアホールド:赤白から白青へ。
- クアンドリクス:緑青から青黒へ。
特定の色が必要だと感じられる大学がいくつかあった。クアンドリクスには青が、ウィザーブルームには緑が必要だった。幸い、この2つの条件は両立した。これによって選択肢1と2は除外された。我々はそれぞれの大学について、どの色の組み合わせが最もふさわしいかを検討した。選択肢4の方が選択肢3よりわずかに良く感じられたので、そちらを採用した。
ヘクスヘイヴンの5つの大学名のうち、セオリクスとスティンガークイルの2つはそのまま残った。「フォアホールド」はフェイトホールドに、「メロダリ」はコンストラリに、「エバーブルーム」はヴィゴーブルームに変更された。
「ヨッティング」と異なり、「ジップライン/Ziplining」における大学の役割は小さくなっている。このセットは大学を中心とした陣営セットではない。むしろ、大学は友好色のドラフト・アーキタイプにフレイバーを与える役割を担っている。それを強調するとともに、ヘクスヘイヴンの軍学校らしさを際立たせるため、それぞれの大学が独自の「マスコット」クリーチャー・トークンを生成することはない。代わりに、5つの大学すべてが無色の2/2の実習生・クリーチャー・トークンを生成する。各大学は、それぞれ異なる方法で実習生トークンと相互作用する。
〈エバーブルームの惑星学者〉
{2}{W}
ソーサリー
無色の2/2の実習生・クリーチャー・トークン1体を生成する。その後、このターンにあなたが得たライフに等しい個数の+1/+1カウンターをそれの上に置く。
これは《芽吹く補充兵》になった。《芽吹く補充兵》はクリーチャー・トークン1体の上に+1/+1カウンターX個を置くのではなく、クリーチャー・トークンX体を生成する。X値が、このターンに得たライフの点数で決まる部分はそのまま残った。また、この呪文はソーサリーからインスタントに変更された。
〈増員された巡回隊〉
{2}{B}
ソーサリー
対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはカード2枚を捨てる。これによりそのプレイヤーが捨てたカードが2枚未満なら、無色の2/2の実習生・クリーチャー・トークン1体を生成する。
〈分隊長〉
{3}{R}
クリーチャー ― 人間・兵士
3/2
トランプル
[カード名]は、あなたがコントロールしている実習生1体につき+1/+0の修整を受ける。
あなたが攻撃するたび、無色の2/2の実習生・クリーチャー・トークン1体をタップ状態かつ攻撃している状態で生成する。

『リアリティ・フラクチャー』には「実習生」という名前のウィザード・トークンが存在するものの、実習生を特に参照するタイプ的効果は存在しない。
ストリクスヘイヴンとヘクスヘイヴンの連続性を生み出すもう1つの方法は、「ヨッティング」のメカニズムを2つ「ジップライン」で再利用することである。ただし、その使用量はずっと少ない。まず、魔技が再登場する。使われ方はおおむね「ヨッティング」と同じだが、「呪文関連」のテーマを持つ青、黒、赤の3色にのみ登場する。
〈血の魔道士〉
{3}{B}
クリーチャー ― 人間・ウィザード
4/3
魔技 ― あなたがインスタントやソーサリーである呪文1つを唱えるかコピーするたび、ターン終了時まで、このクリーチャーは絆魂を得る。
〈巨大な奇術師〉
{4}{R}{R}
クリーチャー ― 巨人・ウィザード
5/7
トランプル
魔技 ― あなたがインスタントやソーサリーである呪文1つを唱えるかコピーするたび、ターン終了時まで、[カード名]は+2/+0の修整を受ける。
〈失墜した権威、バラル〉
{1}{U}
伝説のクリーチャー ― 人間・ウィザード
2/1
魔技 ― あなたがインスタントやソーサリーである呪文1つを唱えるかコピーするたび、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカード2枚を切削する。
{1}{U}, {T}, [カード名]を追放する:あなたの墓地にあるインスタントやソーサリーであるカード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。
このファイルが展望デザインから提出された時点では、『ストリクスヘイヴンの秘密』にはまだ魔技が存在していた。そのセット・デザイン・チームは、それぞれの大学に独自のメカニズムを与えることにした。そのため、最終的に魔技をそれぞれ異なる形に細分化した。直前のストリクスヘイヴンのセットに魔技がなかったため、ヘクスヘイヴンで魔技を使うのは奇妙に感じられ、取り除かれることになった。
2つ目に、準備呪文が再登場するが、その使われ方ははるかに限定されている。各大学には、垂直サイクルに登場する準備呪文が1枚ずつ存在する。その呪文は混成呪文で、各カードで同じものが使われる。提出時点での呪文は以下の通りである。
セット・デザインは、コモンとアンコモンでは各大学につき1つの準備呪文を使うという形を維持したが、レアと神話レアでは独自の準備呪文を作ることにした。その大きな理由の1つは、色を変更した準備呪文(赤の《満潮》など)を作れるようにするためだった。
〈フォアホールドの研究〉
{1}{W/U}
ソーサリー
あなたの墓地にあるカード2枚を追放する。そうしたなら、無色の2/2の実習生・クリーチャー・トークン1体を生成する。
白青は墓地をリソースとして利用する。
フェイトホールドは最終的に、過去を参照するものから未来を参照するものへと方向転換したため、墓地を利用することから離れた。諜報はライブラリーと相互作用するため、未来を参照するテーマだということをよりうまく表現できる。このカードが2/2のクリーチャー・トークンを生成する点は変わらなかった。
〈セオリクスの浮遊〉
{U/B}
ソーサリー
あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは飛行を得る。
青黒は「呪文関連」のテーマとうまく噛み合う、軽い呪文を求めている。
〈スティンガークイルの演説〉
{1}{B/R}
ソーサリー
あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+2/+1の修整を受け速攻を得る。
黒赤は攻撃的で、より大きなクリーチャーを持つことを重視する。
〈メロダリの資源〉
{2}{R/G}
ソーサリー
宝物・トークン2つを生成する。
赤緑はランプ・アーキタイプである。
コンストラリはおおむねそのまま残った。ランプを助けるため、セット・デザインは新しいトークンである魂木・トークンを作った。(それは「{T}:{R}か{G}を加える。」を持つ。)これは繰り返しマナを生み出せる。
〈エバーブルームの診断〉
{3}{G/W}
ソーサリー
あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。それの上に+1/+1カウンター2個を置く。あなたは2点のライフを得る。
緑白はカウンターとライフを得ることの両方を参照する。
物語では、ジェイスはストリクスヘイヴンの「ミスティカルアーカイブ」から特定の呪文を手に入れ、それをヘクスヘイヴンへ持ち込んでいる。そこで彼はその呪文を唱え、『マジック』の多元宇宙を自分のバージョンに上書きすることができるが、それには時間がかかる。我々の世界からやってきた英雄たちは、彼を止めようとしている。ジェイスの幻影の軍勢、ヘクスヘイヴンの軍学校の生徒たち、そして侵入者たちのドッペルゲンガーは、包囲攻撃を遅らせ、ジェイスが呪文を唱えて計画を実行するのに十分な時間を稼ごうとしている。このようにして、各大学はこの集大成となるイベント・セットのより大きな物語に関わっている。
これの大部分は最後までそのまま残ったと思う。
ジェイスの戦力
ペア・シートはドッペルゲンガーを表現し、ヘクスヘイヴンの生徒のカードは軍学校を表現している。残るのは、ジェイスの幻影の軍勢を表現する方法である。それを表現する主な手段が、「ジェイス付与」と呼ばれる新しいメカニズムである。このセットの「もしも」というテーマに合わせ、「ジェイス付与」は動員メカニズムにひねりを加えたものになっている。軍団・クリーチャー・トークンを生成する代わりに、ジェイス・プレインズウォーカー・トークンを生成する。そのトークンは「-1:諜報1を行う。」と「-3:カード1枚を引く。」という忠誠度能力を持つ。セット・デザインはこれらの能力に調整を加えることもできるが、今のところプレイ感は良好である。
これが、先行デザインでジェレミー・ガイストが提案したものそのもの(占術が諜報に置き換わっただけ)だということには、今でも驚かされる。最初の試みですべての数値を正しく設定できることなど、そうそうない。
「ジェイス付与」はキーワード処理であり、そのためあらゆるカード・タイプで使用できる。この能力は主に白、青、緑に存在するが、5色すべてに登場する。その中には、トークンに追加の能力を与えるアンコモンのサイクルもある。現在のバージョンのメカニズムでは、プレインズウォーカー・トークンだけでなく、あらゆるジェイス・プレインズウォーカーの上に忠誠カウンターを置くが、これは必要ならセット・デザインやプレイ・デザイン・チームが無効にできる部分である。
そしてセット・デザインは、おそらくプレイ・デザインからの意見も受けて、実際にこの仕様を取り除いた。展望デザインでは、より大胆なバージョンを作り、変更可能であることを提出文書に注記しておく、というのが我々の考え方である。セット・デザインにとっては、何かをさらに押し進めるよりも、やりすぎたものを引き戻す方が常に簡単なので、展望デザインの工程ではより積極的に攻める方が私は好きである。
〈ジェイスの打ち消し〉
{1}{U}{U}
インスタント
呪文1つを対象とし、それを打ち消す。ジェイス付与1を行う。(あなたがコントロールしているジェイス・プレインズウォーカー1体の上に、その個数の忠誠カウンターを置く。あなたがジェイス・プレインズウォーカーをコントロールしていないなら、まず「ジェイスの残響」という名前で、忠誠度0で「-1:諜報1を行う。」と「-3:カード1枚を引く。」を持つ青のジェイス・プレインズウォーカー・トークン1体を生成する。)
これは《対抗刻彫》になった。唯一の違いは、ジェイスを「後見」を受けることで別のコストで唱えられる能力が追加されたことである。
〈ジェイスの蠍〉
{1}{G}
クリーチャー ― イリュージョン・蠍
1/1
接死
[カード名]が戦場に出たとき、ジェイス付与2を行う。(あなたがコントロールしているジェイス・プレインズウォーカー1体の上に、その個数の忠誠カウンターを置く。あなたがジェイス・プレインズウォーカーをコントロールしていないなら、まず「ジェイスの残響」という名前で、忠誠度0で「-1:諜報1を行う。」と「-3:カード1枚を引く。」を持つ青のジェイス・プレインズウォーカー・トークン1体を生成する。)
蛇になり、《秘儀の両頭蛇》という新しい名前になったことを除けば、このカードはまったく変更されなかった。
〈ジェイスの衛生兵〉
{4}{W}
クリーチャー ― イリュージョン・クレリック
4/3
[カード名]が戦場に出たとき、ジェイス付与2を行う。(あなたがコントロールしているジェイス・プレインズウォーカー1体の上に、その個数の忠誠カウンターを置く。あなたがジェイス・プレインズウォーカーをコントロールしていないなら、まず「ジェイスの残響」という名前で、忠誠度0で「-1:諜報1を行う。」と「-3:カード1枚を引く。」を持つ青のジェイス・プレインズウォーカー・トークン1体を生成する。)
あなたがコントロールしているジェイス・プレインズウォーカーは「-1:あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは絆魂を得る。」を持つ。
ジェイス・プレインズウォーカーに追加の忠誠度能力を与えるカードは、クリーチャーのサイクルとして提出されたが、最終的には「模倣宇宙の片割れ」の「歩み」エンチャントへと変更された。「歩み」エンチャントはそれぞれ、カードのペアの一方となっている。
幻影の軍勢のフレイバーを表現するために我々が最後に試したのは、コモンの「執拗な」クリーチャーのサイクルを作ることだった。これらはデッキに何枚でも入れることができ、同じカードを何枚出しているかをメカニズム的に参照するクリーチャーである。このサイクルは提出直前に取り除かれたが、必要なら再び加えることもできた。
この文章はまだ皆さんにお見せできないが、『リアリティ・フラクチャー』の舞台裏についてさらに知りたい方は、続きを読んでもらいたい。
この最後の一文は将来のセットに関するものなので、伏せておいた。お楽しみに!
〈執拗な犬〉
{2}{W}
クリーチャー ― イリュージョン・犬
2/2
[カード名]が戦場に出たとき、犬でないパーマネント最大1つを対象とする。それの上に、あなたがコントロールしていて執拗な犬という名前を持つクリーチャーの数に等しい個数の+1/+1カウンターを置く。
デッキに[カード名]という名前のパーマネントを何枚入れてもよい。
〈執拗な爬虫類〉
{1}{R}
クリーチャー ― イリュージョン・トカゲ
2/1
{2}{R}:あなたがコントロールしていて[カード名]という名前を持つクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+0の修整を受け速攻を得る。
デッキに[カード名]という名前のカードを何枚入れてもよい。
〈執拗な根〉
{1}{G}
クリーチャー ― イリュージョン・植物
0/3
防衛
{T}:好きな色1色のマナX点を加える。Xは、あなたがコントロールしていて[カード名]という名前を持つクリーチャーの数に等しい。
デッキに[カード名]という名前のカードを何枚入れてもよい。
このサイクルは最終的に《スフィンクスの接近》という1枚のカードになった。「執拗な」カードはそう何枚も作れるものではないので、1つのセットですべて使い切ってしまうよりも、複数のセットにわたって1枚ずつ出していく方がよいと考えたのだ。
英雄たち
ペア・シートは英雄たちを表現することになるが、我々は英雄たちが窮地を救うために攻撃攻撃することを表現するメカニズムと、少なくとも1つのアーキタイプも欲しいと考えた。我々が選んだメカニズムは「歴史を作る/Make history」と呼ばれるもので、上陸と強襲を組み合わせたようなものである。「歴史を作る」は能力語で、以下の文章を持つ。
歴史を作る ― このターン、あなたがコントロールしている伝説のクリーチャーやプレインズウォーカーが戦場に出たか攻撃していたなら、……
この能力は現時点ではすべての色に登場するが、主に白、赤、緑に集中している。どのカード・タイプにも登場でき、英雄の誰かの呪文というフレイバーになっている。
〈クイントリウスの魂の掌握〉
{3}{W}
エンチャント
歴史を作る ― このターン、あなたがコントロールしている伝説のクリーチャーやプレインズウォーカーが戦場に出たか攻撃していたなら、この呪文を唱えるためのコストは{2}少なくなる。
このエンチャントが戦場に出たとき、対戦相手がコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。このエンチャントが戦場を離れるまで、それを追放する。
〈ラルの無謀な実験〉
{1}{R}
ソーサリー
あなたのライブラリーの一番上にあるカード2枚を追放する。このターン、あなたはそれらをプレイしてもよい。
歴史を作る ― このターン、あなたがコントロールしている伝説のクリーチャーやプレインズウォーカーが戦場に出たか攻撃していたなら、宝物・トークン1つを生成する。
〈ディーナの活力の醸造〉
{2}{G}
ソーサリー
歴史を作る ― 以下から1つを選ぶ。このターン、伝説のクリーチャーやプレインズウォーカーがあなたのコントロール下で戦場に出たか攻撃していたなら、代わりに両方を選んでもよい。
• アーティファクトやエンチャント1つを対象とし、それを破壊する。
• 無色の2/2の実習生・クリーチャー・トークン1体を生成する。
この文書にあるものの大半は、そのまま印刷版まで残った。それ以外も規模を縮小しながら、何らかの形では登場している。「歴史を作る」は、提出した要素の中で初めて完全に取り除かれたものである。その主な理由は、セットが2つの部分に分かれていたことだった。1つは物語の英雄たちを含む「模倣宇宙の片割れ」、もう1つはジェイスとヘクスヘイヴンである。後者には準備呪文と「ジェイス付与」があった。我々は前者にも何らかのメカニズム上の特徴を持たせたかった。
問題は2つあった。1つ目は、単純にそのための余地がなかったことである。模倣宇宙の片割れは、セット全体の構造に結びつけることなく、それぞれが独自のものとして自由にデザインできるようにしたかった。2つ目は、模倣宇宙の片割れとジェイス付与だけでセットの複雑さを使い切ってしまったため、それ以外のすべてを縮小する必要があったことである。
さらに、主にユニバースビヨンドのセットによって、近年のセットでは伝説のカードの開封比が増加していたため、「伝説関連」のカードをどれだけ作るべきかについて慎重になる必要もあった。このメカニズムのプレイ感は良かったが、これがない方がセットとして良かった理由は理解できる。
多元宇宙のその他の世界
『機械兵団の進軍』への反響を受けて、我々は意識的に物語の規模を抑えることにした。ジェイスはまったく新しい多元宇宙を作ったものの、このセットの大部分は1つの次元、もう1つのアルケヴィオスを舞台としている。それでも、ジェイスが他にどのようなものを変えたのかを見せ、他の世界でも少し「もしも」を楽しんでもらうため、他の世界も少しだけ覗いてもらいたいと考えていた。現在のファイルでは、2つの方法で他の世界を見せている。
まず、ペア・シートにある伝説のクリーチャーの別バージョンの多くは、「多元宇宙J」のキャラクターになる。そのほとんどが特定の世界の出身なので、プレイヤーにそれらの世界を少しだけ見せる機会になる。2つ目に、もう1つの多元宇宙の物語を伝える英雄譚がいくつか存在する。これらの英雄譚では、我々が「分岐点/Turning point」と呼んでいる変種を使用する。仕組みはこうだ。各英雄譚には、2つの異なる選択肢を持つ章が1つ存在する(どの章になるかはカードによって異なる)。その章に到達したとき、どちらのバージョンの章を発生させるかを選ぶ。これらの英雄譚はおおむねサイクルになっているが、現在のファイルには緑だけ1枚多く存在する。
最終的に、他の世界は主に模倣宇宙の片割れを通して見せることになった。
〈イニストラードの歴史〉
{4}{B}
エンチャント ― 英雄譚
分岐点(IAかIBを選ぶ。)
IA ― 吸血鬼の貴族制 ― あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。それは他のタイプに加えて吸血鬼でもある。
IB ― 狼男の支配 ― 各対戦相手はクリーチャー1体を生け贄に捧げ、その後、自分がコントロールしているクリーチャーの中の最大のパワーに等しい点数のライフを失う。
II、III ― プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカード2枚を切削する。
〈タルキールの歴史〉
{4}{R}{R}
エンチャント ― 英雄譚
I、II ― 1つを対象とする。[カード名]はそれに2点のダメージを与える。
分岐点(IIIAかIIIBを選ぶ。)
IIIA ― 運命再編 ― 飛行と速攻を持つ赤の4/4のドラゴン・クリーチャー・トークン1体を生成する。
IIIB ― カン存続 ― 色3色を選ぶ。それらの色それぞれについて、その色のマナ2点を加える。
〈エルドレインの歴史〉
{1}{G}
エンチャント ― 英雄譚
I、II ― 食物・トークン1つを生成する。(それは「{2}, {T}, このアーティファクトを生け贄に捧げる:あなたは3点のライフを得る。」を持つアーティファクトである。)
分岐点
IIIA ― 王国の創設 ― このターン、あなたがライフを得るたび、あなたがコントロールしているクリーチャー最大1体を対象とし、それの上に+1/+1カウンター1個を置く。
IIIB ― ジンジャーブレッド帝国 ― あなたがコントロールしている食物1つを対象とする。それは他のタイプに加えて、速攻を持つ4/4のゴーレム・クリーチャーになる。
英雄譚も、その大部分が「歴史を作る」と同じ問題の犠牲になった。セットに詰め込むものをもう少し減らす必要があり、残すものもより単純にする必要があった。「分岐点」を持つ英雄譚は面白いので、いつか使うのにふさわしい場所を見つけたいと思っている。もう1つの問題は、これらが1つの物語を語っているとは言い難かったことだった。それぞれの次元が各多元宇宙でどうなったかという2つの異なる物語を混ぜ合わせており、我々が英雄譚に求めるトップダウンらしさには今ひとつそぐわなかったのだ。
この文書では語ることがたくさんあったので、まだ終わりではない。本日の記事や『リアリティ・フラクチャー』、あるいは今日取り上げたセットの各要素について、皆さんからの感想を聞かせてもらいたい。メールやソーシャル・メディア(Bluesky、Tumblr、Instagram、TikTok、X)を通じて送ってもらえると幸いだ。
来週はその3をお届けする。
それまで、あなたがお気に入りの次元が模倣宇宙ではどんな姿になっているのか、想像するのを楽しめますように。
(Tr. Ryuki Matsushita)
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