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Making Magic -マジック開発秘話-
『サンダー・ジャンクションの無法者』展望デザイン提出文書 その2
2024年4月15日
先週、『サンダー・ジャンクションの無法者』の展望デザインからセット・デザインへの移行時に私が提出した文書を半分公開した。本日は残りの半分をお見せする。文書の内容はすべて実際のものであり、そこへ私のコメントが添えられている。
使命(以下から1つ以上の追加コストを選び、支払う。)
〈脱出計画〉は微調整を経て《逃走のまやかし》として収録されることになった。
〈銀行強盗〉
{R}
ソーサリー ― 使命
以下から1つ以上の追加コストを選び、支払う。
・{1}金庫破り――アーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。[カード名]はそのコントローラーに2点のダメージを与える。
・{2}お宝盗み――あなたのライブラリーの一番上から2枚追放する。次のあなたのターンの終了時まで、それらのカードをプレイしてもよい。 。
〈脱出計画〉
{W}
インスタント ― 使命
以下から1つ以上の追加コストを選び、支払う。
・{1}注意をそらす――クリーチャー1体を対象とし、それを追放する。次の終了ステップの開始時に、そのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
・{3}殴り倒す――最も大きいパワーを持つクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
〈街への暴走〉
{G}{G}
ソーサリー ― 使命
以下から1つ以上の追加コストを選び、支払う。
・{1}鞍の準備――あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とし、それに+1/+1カウンター3個を置く。
・{2}用心棒の雇用―― あなたがコントロールしているクリーチャーの中のパワーの最大値に等しい枚数のカードを引く。
・{6}突撃!――あなたは、あなたの手札から望む数の緑のクリーチャーを戦場に出してもよい。
「使命」は「余得/bonanza」となり、最終的に「放題/spree」となった。最終版はほぼ別物になったが、特に大きな変更が2つある。1つはセット・デザイン・チームが我々が提出したバージョンよりも多くの色マナを各モードのコストに使ったことである。2つ目については後段で改めて語ろう。また文書でも少し触れられているが、展望デザイン・チームはモード選択なしで唱えられるかどうかを検討するのに少々時間を費やした。最終的にはそのことと組み合わせられるものが十分になく、テンプレートも少々わかりにくくなるという判断になった。セット・デザイン・チームは、モードのコストにマナを使わない形を検討しなかったと思う。
「使命」はスペルに使うメカニズムである。厳密に言えば、インスタントやソーサリーのサブタイプを持つ。使命呪文は基本のコストといくつかのモード(通常は2~3個)を持ち、モードはそれぞれ独自のコストを持つ。この呪文を唱えるプレイヤーはモードを1つ選ばなければならず、コストを支払える限り望むだけ選ぶこともできる。(モードを選ばず唱えて、何も起きないが呪文を唱えた回数を増やせるようにするか議論したが、それは却下することにした。そちらのチームで再検討してもよい。)モードを2つ持つ使命呪文は3通りの唱え方があり(A、B、AとB)、モードを3つ持つ使命呪文は7通りの唱え方がある(A、B、C、AとB、AとC、BとC、AとBとC)。モードのコストにはほとんど不特定マナを使ったが、色マナを使うものもある。現在ファイルに収録されているものは、モードのコストにマナを使うものだけになっている。マナ以外のコストに関心を持つと、デジタルに多大な影響を与える恐れがあると思われる。
(上記のカード例で見受けられるように)我々が提出したバージョンでは、各モードにフレイバー語がついていた。展望デザイン・チームは、フレイバー語をつけることで魅力が増し、フレイバーをより良く捉える助けになると考えたのだ。しかし「放題」を持つカードはすでに文字数が多いことが判明し、フレイバー語を残せるだけのスペースは確保できなかった。
フレイバー上の理由で我々は使命を固定語のように扱い、各モードにそのモードに関連するフレイバー語や文章を添えている。これにより各モードで違法行為の計画を表現でき、より悪役らしさを感じられるものになる。
無法者(ならず者、暗殺者、邪術師、傭兵は無法者である。)
〈悪の男爵〉は微調整を経て、《陽気な擲弾兵、薬瓶砕き》として印刷された。
〈またたく無法者〉
{2}{B}
クリーチャー ― 人間・暗殺者
瞬速
[カード名]が戦場に出たとき、攻撃している無法者1体を対象とする。ターン終了時まで、それは接死を得る。(ならず者、暗殺者、邪術師、傭兵は無法者である。)
〈撃ち抜き〉
{4}{R}
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。[カード名]はそれに5点のダメージを与える。[カード名]はそのクリーチャーのコントローラーにX点のダメージを与える。Xはあなたがコントロールしている無法者の数に等しい。(ならず者、暗殺者、邪術師、傭兵は無法者である。)
〈悪の男爵〉
{2}{B}{R}
クリーチャー ― デビル・邪術師
3/2
[カード名]や他の無法者があなたのコントロール下で戦場に出るたび、[カード名]は各対戦相手に1点のダメージを与える。(ならず者、暗殺者、邪術師、傭兵は無法者である。)
提出時点では、傭兵は新しいクリーチャー・トークンでのみ使う計画だった。メカニズム上の理由で多くのカードが無法者であることが求められ、他の3つのクリーチャー・タイプはどこにでも使えるわけではなかったため、多くのカードに傭兵が使われることになった。傭兵・トークンと特別な相互作用を持つカードはなかった(無法者であることを参照するのみだった)ため、カード上でトークン・タイプとクリーチャー・タイプが被っても大きな問題にはならなかった。
「無法者」は、現時点でならず者、暗殺者、邪術師、傭兵が属するクリーチャー・タイプの包括である。この4種類を選んだのは、これらが無法者をよく感じられ、歴史をたどれば各色に十分な数があり(黒に偏っているものの、青や赤にも多くあり、白や緑にも存在する)、セット・デザインにおいてメカニズム的に無法者に求められるあらゆる要素をクリエイティブ・チームが構想できるためである。存在する色の点で、ならず者は大きな役割を担っている。傭兵は、以下に説明する新たなトークン・タイプである(既存のクリーチャー・タイプにも傭兵があるが、使用頻度は少ない。このセットではトークンにのみ使われる)。邪術師は呪文を扱う役を補い、より悪役らしさを出すクリーチャー・タイプとして採用してみた。暗殺者はフレイバー的に完璧だ。
包括を作る際は、そこに属するものを2~5種類に留めるという緩い規則がある。3種類が理想だが、他の数が必要になることもある。無法者の包括をまとめる際に、そこに使えるクリーチャー・タイプが5種類より多くあることを我々は知っていたため、このセットに必要なものを吟味した。4種類でちょうど良いと感じたものの、セット・デザイン・チームには他の選択肢も意識してほしかった。我々は『サンダー・ジャンクションの無法者』までのセットでこの4種類が登場する頻度を調べたが、次点となる候補のリストは提出しなかった。『イクサラン:失われし洞窟』でスタンダードに新たな海賊が大挙してやってきたことが、セット・デザインがこの包括に海賊も含める大きな動機になった。
セット・デザイン・チームで再検討できると考えられるその他のクリーチャー・タイプは以下の通り:バーバリアン、狂戦士、ミニオン、忍者、海賊、レベル。戦士についても議論したが、それは「善人」側で多く使われすぎていることに気づいた。我々は基本的に包括に含めるクリーチャー・タイプを2~4種類にしているが、このセットに十分な数が用意されるなら5種類目の採用を縛る必要はない。悪事と同様に、無法者はルール・テキストがフレイバーに富み、新たなデッキ構築の挑戦を生み出し、後方互換性にも優れているためよりカードプールの広いフォーマットでも使えるだろう。
傭兵(「{T}:あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+1/+0の修整を受ける。これはソーサリーとしてのみ行う。」を持つ赤の1/1の傭兵・トークン)
〈触れられざる政治屋〉は微調整を経て、《プロスペリティの巨頭》として印刷された。〈法律無視の親分〉も微調整を経て、《開拓地の助言者、エルサ・ジョー》として印刷された。
〈使い捨ての兵卒〉
{R}
クリーチャー ― ゴブリン・ならず者
1/1
[カード名]が死亡したとき、「{T}:あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+1/+0の修整を受ける。これはソーサリーとしてのみ行う。」を持つ赤の1/1の傭兵・トークン1体を生成する。
〈触れられざる政治屋〉
{4}{W}
クリーチャー ― 人間・貴族
3/4
[カード名]が戦場に出たとき、「{T}:あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+1/+0の修整を受ける。これはソーサリーとしてのみ行う。」を持つ赤の1/1の傭兵・トークン1体を生成する。
傭兵1体を生け贄に捧げる:ターン終了時まで、[カード名]は呪禁と破壊不能を得る。それをタップする。
〈法律無視の親分〉
{2}{R}{W}
クリーチャー ― 人間・邪術師
2/3
[カード名]が戦場に出たとき、「{T}:あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+1/+0の修整を受ける。これはソーサリーとしてのみ行う。」を持つ赤の1/1の傭兵・トークン1体を生成する。
あなたがコントロールしている傭兵・トークンは速攻を持ち、能力を使用する際に追加の+1/+0を与える。
このトークンを最初に作成したとき、我々はこれをミニオンにすることも検討した。しかしクリエイティブとの連絡役であったダグが傭兵にすることを推した。(ここ最近ミニオンは本当に使われていない。)能力は最初に試したものだった。我々はそれを気に入り、あとは振り返らなかった。このトークンは赤と白に残ったが、3色目は緑ではなく黒になった。
「傭兵」は、悪役の子分の感覚を捉えるべくデザインされた、新たなクリーチャー・トークンである。これは他の何よりもサポートに徹する。このクリーチャー・トークンはうまく機能しており、現在のところ赤と白を中心に、緑にも少し広がっている。
乗騎([コスト]を支払い、あなたがコントロールしていて騎乗済みでないクリーチャー1体を対象とする。このクリーチャーをその下に置くか、騎乗しているクリーチャーから外す。乗騎はソーサリーとしてのみ行う。騎乗中のクリーチャーは、このクリーチャーの他の能力を持ち、それが破壊される場合、代わりに対戦相手はどちらのカードをオーナーの墓地に置くか選ぶ。)
〈鞍載せヤマアラシ〉
{1}{R}
クリーチャー ― ビースト
3/2
乗騎2({2}を支払い、あなたがコントロールしていて騎乗済みでないクリーチャー1体を対象とする。このクリーチャーをその下に置くか、騎乗しているクリーチャーから外す。乗騎はソーサリーとしてのみ行う。騎乗中のクリーチャーは、このクリーチャーの他の能力を持ち、それが破壊される場合、代わりに対戦相手はどちらのカードをオーナーの墓地に置くか選ぶ。)
〈ブラッシュワゴン〉
{G}
クリーチャー ― ブラッシュワグ
1/1
攻撃している[カード名]は+1/+1の修整を受ける。
乗騎2({2}を支払い、あなたがコントロールしていて騎乗済みでないクリーチャー1体を対象とする。このクリーチャーをその下に置くか、騎乗しているクリーチャーから外す。乗騎はソーサリーとしてのみ行う。騎乗中のクリーチャーは、このクリーチャーの他の能力を持ち、それが破壊される場合、代わりに対戦相手はどちらのカードをオーナーの墓地に置くか選ぶ。)
〈雇われのヒッポグリフ〉
{5}{W}
クリーチャー ― ヒッポグリフ
3/3
飛行、先制攻撃、絆魂
乗騎4({4}を支払い、あなたがコントロールしていて騎乗済みでないクリーチャー1体を対象とする。このクリーチャーをその下に置くか、騎乗しているクリーチャーから外す。乗騎はソーサリーとしてのみ行う。騎乗中のクリーチャーは、このクリーチャーの他の能力を持ち、それが破壊される場合、代わりに対戦相手はどちらのカードをオーナーの墓地に置くか選ぶ。)
〈領事館の騎馬警官〉
{1}{W}
クリーチャー ― ドワーフ・兵士
3/1
[カード名]が乗騎を持つなら、それは飛行を持つ。
「乗騎」メカニズムについては何年も議論を続けてきたが、ふさわしいと感じられるセットがなかった。そう、『サンダー・ジャンクションの無法者』までは。誰もがここでやるのを当たり前のことだと思っていた。
「人間が乗れる生物」という乗騎のアイデアは、長年にわたりプレイヤーから求められてきた。『カラデシュ』が「機体」(こちらもプレイヤーに強く求められていた)を導入しなければならないと感じられる舞台であるのと同じく、西部劇テーマの『Quilting』ではついに乗騎をマジックに導入しなければならないと感じられる舞台を迎えることになった。乗騎には馬もいるが、マジックはファンタジー・ゲームであるため、巨大な動物からドラゴンまであらゆるクールなクリーチャーに乗ることができるだろう。
乗騎という単語とそのコンセプト自体は最終版まで残ったものの、展望デザイン・チームが提出したメカニズムは印刷に至らなかった。我々は乗り手が文字通り乗騎の上に乗り2体のクリーチャーを1体として扱う、というアイデアに少し夢中になり過ぎ、「変容」の亜種を追求していったのだった。
「乗騎」はクリーチャーに使える起動型能力である。乗り手は騎乗されたクリーチャーの上に置かれ、「変容」における重なったカード(合同パーマネント)と同様に機能する。上に置かれた乗り手は、下に置かれたカードの能力を持つことを除いて元のカードの特性をすべて持っている。また、乗騎コストを支払うことで乗り手と乗騎を離して再び2体のクリーチャーにすることもできる。それから、乗騎と乗り手が合同したクリーチャーが死亡するなら、対戦相手1人を選び、乗り手と乗騎のどちらが墓地に置かれるか決定してもらう。墓地に置かれなかった方は戦場に残る。
今にして思えば、これが却下されたのもわかる。我々は、よりシンプルな解答があるものに対して複雑な解決策を求めていたのだ。興味深いことに、代替案として再検討したバージョンすらも、恐らく我々が望むより複雑なものだった。このメカニズムのデザインは、同じ問題に異なる視点から取り組んだ別のデザイン・チーム(私も参加していた)によって解決された。そのチームは尋ねた。既存の要素で最も「乗騎」に近いものは何か、と。こうして最も近い要素である「機体」が、このメカニズムで我々が必要とする道を指し示してくれたのだった。
これは現在のところ、ルール面で最も複雑なメカニズムである。「乗騎」では「変容」の技術を使い、乗騎に乗る乗り手を表現しその両者は一体であることを捉えようとしている。メカニズム的にはうまく機能するが、セット・デザイン・チームにはこれをシンプルにすることが求められるであろうことは理解している。我々がこだわったのは、乗り手が物理的に乗騎の上に乗ることと、両者が1体のクリーチャーになることである。現在の形が実行不可能であると示された場合は、乗騎のフレイバーを捉えるべくセット・デザイン・チームで改良されたし(乗騎が乗り手と一体になるのではなく、乗り手につけられるという形)。
砂漠
このうち2枚は(ほぼ)そのまま印刷された。〈ハゲタカの分け前〉は《砂漠の本分》となった(テンプレートに則り「ターン終了時まで」を追加)。〈サボテンの原野〉は《逆棘の辺境林》となった。このコモンの2色土地サイクルは、『ゼンディカー』や『タルキール覇王譚』に収録されたタップ状態で戦場に出てあなたに1点のライフをもたらす2色土地「ゲインランド」と対になるようにデザインされた。1点のダメージを与えるというのはこの次元の雰囲気に合う暴力的なもので、「悪事を働く」ことを参照するカードとも噛み合う。デザインの初期段階から、これらは砂漠だった。展望デザインから提出したカードが変更なく印刷まで至るのは、いつも嬉しいものだ。
〈サボテンの原野〉
土地 ― 砂漠[カード名]はタップ状態で戦場に出る。
[カード名]が戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。これはそれに1点のダメージを与える。
{T}:{R}か{G}を加える。
〈砂漠への消失〉
{1}{U}
インスタント
土地でないパーマネント1つを対象とし、それをオーナーの手札に戻す。あなたが砂漠をコントロールしているなら、ターン終了時まで対戦相手はそれと同じ名前を持つ呪文を唱えることができない。
〈ハゲタカの分け前〉
{1}{B}
インスタント
クリーチャー1体を対象とする。それは-2/-2の修整を受ける。それはあなたがコントロールしている砂漠1つにつき、追加で-1/-1の修整を受ける。
いくつかの土地に砂漠のサブタイプが欲しいことは最初期の頃から意識していたが、チームは時間をかけて「砂漠が鍵となる」カードが欲しいかどうかを見極めた。『ラヴニカへの回帰』の「門」に触発されて、やることに決めたのだ。
もう1つメカニズム的に西部劇へ寄せたものがある。「砂漠」のサブタイプの再録だ。ファイルには、コモンの2色土地サイクルを含めこのサブタイプを持つ土地がいくつか収録されている。また、メカニズム的に砂漠を参照する多くのカードが収められている。
ドラフト・アーキタイプ
多くのアーキタイプが我々が考えたものになっていることに驚いた。
展望デザインはドラフト・アーキタイプについては多くの時間を割いていないが、我々の考えを記しておく。
このアーキタイプは、ここから大きく逸れることはなかった。あなたのターンに呪文をプレイしないことに恩恵を与えるテーマであり、「計画」がその助けになる。
白青:この色の組み合わせは「計画」を使い、遅めのコントロール・デッキをサポートする。
このアーキタイプもほぼ同じ内容で残った。
青黒:この色の組み合わせは「悪事」を中心にした遅めのコントロール系デッキになる。
3つ連続で、我々が提出したものと近い形で決定している。
黒赤:この色の組み合わせは「悪事」の支援を受ける「無法者」アーキタイプである。
ランプ系の部分は残ったが、パワー4以上のクリーチャーに恩恵を与える形に寄せられた。
赤緑:この色の組み合わせは「使命」や宝物の支援を受ける遅めのランプ系デッキになる。
「乗騎」メカニズムはまったく異なるものになったが、このアーキタイプは引き続き乗騎(と「騎乗」メカニズム)に注目したものになっている。。
緑白:この色の組み合わせは「乗騎」のシナジーを活かすミッドレンジ・デッキになる。
このアーキタイプはそのままトークン生け贄デッキになった。
白黒:この色の組み合わせは「トークン生け贄」デッキになる。
これは大きく変更されたものの1つだ。1ターン中に呪文を2回唱えることに注目したものになり、軽い呪文と「計画」でアドバンテージを得る形になっている。
青赤:この色の組み合わせはテンポ寄りの「悪事」デッキになる。
このアーキタイプは「あなたの手札にないもの」テーマから、墓地に注目してそこから戻す形に寄せられた。
黒緑:この色の組み合わせは、あなたの手札にないもの(墓地にあるものや「計画」されているもの)に注目した遅めのデッキになる。
提出時点で、軽量クリーチャーと傭兵・トークンの数は赤と白が一番多かった。そのことは最後まで変わらなかったため、このアーキタイプもそのまま残った。
白赤:この色の組み合わせは「傭兵」を使うアグロ・デッキになる。
このアーキタイプは「計画」を使う部分が残ったが、セット・デザインによってより「2つ目の呪文を重視する」形に寄せられた(青赤のアーキタイプも同様である)。
緑青:この色の組み合わせは「計画」の支援を受けながら2つ目の呪文を唱えていくデッキになる。
展望デザインが提出したものから大きく変更されるセットもあれば、変更が少ないセットもある。『サンダー・ジャンクションの無法者』はおおむね後者であった(最も大きく変更されたのは「乗騎」メカニズムだった)。デイヴ・ハンフリー/Dave Humpherys、そして彼が率いるセット・デザイン・チームが、私のチームと私が作り上げた展望デザインを最高の形で実現させたことに感謝の念を伝えたい。
先行デザイン・チームと展望デザイン・チーム、世界構築チームがこのセットと次元の作製を成し遂げたことを、私は誇りに思っている。ここからセットデザイン・チームがどんなことをやってくれるのか楽しみでならない。この文書に書かれていること(あるいは書かれていないこと)について何か質問があれば、私に話してほしい。
ご清聴に感謝する。
マーク・ローズウォーター
「あばよ、はぐれ牛ども」
これで、この文書を見終わった。デザイン過程の一部の舞台裏を楽しんでもらえたなら幸いである。いつもの通り、この記事や提出文書、『サンダー・ジャンクションの無法者』に関する意見を、メール、各ソーシャルメディア(X(旧Twitter)、Tumblr、Instagram、TikTok)で(英語で)聞かせてくれたまえ。
それではまた次回、『サンダー・ジャンクションの無法者』のカード個別のデザインの話でお会いしよう。
その日まで、あなたが計画と悪巧みを楽しみますように。
(Tr. Tetsuya Yabuki)
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