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開発秘話

Making Magic -マジック開発秘話-

『ストリクスヘイヴンの秘密』展望デザイン提出文書 その2

Mark Rosewater、Annie Sardelis
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2026年4月28日

 

 先週、私は『ストリクスヘイヴンの秘密』の展望デザイン提出文書を紹介し始めた。今日はその文書の第2部にして最終回である。枠内の文章を除き、すべて実際の文書そのものである。解説や文脈を添える私の注釈は、文章の横の枠の中に記している。今日は、展望デザイン・リードであるアニー・サルデリスがセットのメカニズムを説明するところから始めよう。

セット・メカニズム

 展望デザインを監督する者として、私は異なる世界ごとに異なる構造を作れることを好む。『ラヴニカ:ギルドの都』と『ストリクスヘイヴン:魔法学院』が、2色陣営のセットを作るにあたって独自のアプローチを取ったことはとても素晴らしい。しかし最終的には、セットがきちんと遊べることが、構造的に独自であることよりも優先される。この2つの舞台はフレイバーもプレイ・パターンも大きく異なるので、誰も片方をもう片方と混同することはないだろう。したがって、実績ある実装に寄せることは、デザイン純粋主義者としての私が構造上の違いを好むとしても、悪いことではない。

 ストリクスヘイヴンの2色戦略がラヴニカの戦略と異なる点は、各色の組み合わせが同じメカニズムを活用する方法にあります。各大学がそのキーワードをどう使うかは、その大学の戦略によって異なります。

 

準備呪文

 何人かの読者から、なぜ準備呪文すべてを既存の呪文にしなかったのかと質問された。我々もそこから始めた。既存のマジックの呪文を使うことには大きな新奇性があるが、準備呪文は単純である必要があることがわかった。文章欄にはあまり余裕がなく、1枚のカードに2つ目の呪文を持たせると複雑さが増す。我々は可能な限り単純に保ちたかった。そのため、基本的な効果を念頭にカードを作り、その呪文を探したのである。

 多くの場合、その呪文は存在しなかった。似たような効果はあったが、追加の条件が付いていたり、その効果の扱い方が変わったためにテンプレートが合わなかったりした。我々は常に追加の文章を加えるか、必要な効果と一致しないためにカードを変更しなければならなかった。また、必要なもの、特に準備呪文のマナ・コストを自由に作れないことが、果てしない頭痛の種になった。我々は、既存の呪文でなければならないという制限を外したほうが幸せになれると判断した。可能なときには実在の呪文を使った準備呪文を作ることもできるが、そうすることで準備呪文をデザインする際の柔軟性が大きく増したのである。

 アニーはこの節で、準備呪文を使うさまざまな方法を明確に示し、我々がそれに組み込んだメカニズム上の制限、つまり準備呪文を貯め込めないことを説明している。

 クリーチャーは条件が満たされたときに呪文を「準備」します。その呪文はカードに記載されており、唱えられる際には実際のインスタントやソーサリーになります。これは魔技とシナジーし、デッキ内の呪文の枚数を増やします。既存の呪文を使うことには魅力があり、それらはより高いレアリティで使うべきです。低いレアリティでは、適切なコストと効果の呪文を「発明」できます。クリーチャーと呪文の間に楽しい物語性を作る余地があります。新しい呪文を発明する場合は、そのフレイバーをきちんと引き継ぐようにすべきです。以下は、コモンのクリーチャー上にある既存の呪文と新しい呪文の例です。

 その他の詳細:準備された呪文は、準備されるたびに1回唱えられます。そのクリーチャー上に準備呪文を複数回「貯める」ことはできません。再び準備するには、その前に使わなければなりません。準備された呪文は、そのクリーチャーが戦場にいる間にのみ唱えられます。

〈情熱的な庭師〉
{G}
クリーチャー ― エルフ・ドルイド
[カード名]が戦場に出たとき、[呪文名]を準備する。(準備された呪文は1回唱えられる。そのコストは支払う必要がある。)
//
不屈の自然
{1}{G}
ソーサリー
あなたのライブラリーから基本土地・カード1枚を探す。そのカードをタップ状態で戦場に出し、その後切り直す。
1/2

〈応援隊〉
{3}{W}
クリーチャー ― 人間・パフォーマー
[カード名]が戦場に出たとき、[呪文名]を準備する。(準備された呪文は1回唱えられる。そのコストは支払う必要がある。)
//
〈元気づける声援〉
{2}{W}
ソーサリー
あなたの墓地にある、マナ総量が3以下でありあなたがコントロールしているクリーチャー・カード1枚を対象とする。それを戦場に戻す。
3/3

 

加点課題

加点課題 ― これがこのターンのあなたの最初の呪文でない場合、[ボーナス]。

 我々は、インスタントやソーサリーがプレイされることを参照するメカニズムに多くの時間を費やしたが、インスタントやソーサリー自体に載るメカニズムにも時間を使った。このメカニズムは、第3回グレート・デザイナー・サーチでライアン・シーゲル=ステックラー/Ryan Siegel-Stechlerが作った「リズム/rhythm」という能力語に着想を得ていた。テンプレートの例は以下の通りである。

リズム2(この呪文が1ターン内の2つ目の呪文として唱えられていた場合、これはリズムに乗っている。)
カード1枚を引く。この呪文がリズムに乗っているなら、代わりにカード2枚を引く。

 リズムは、それが何番目の呪文であってほしいかを示していた。リズムをプレイテストするにつれ、我々はそれが2つ目以降の呪文であることだけを参照したがっているのだと学び、その範囲に固定した。

 展望デザインは、メカニズムに「加点課題」と名づけることに前向きだった。宿題をしているように感じられるメカニズムという発想が気に入っていたからである。調整されたリズム・メカニズムにぴったりの名前だと気づくと、我々は名前を変更し、それ以降振り返ることはなかった。最終的には、セットの再編成によって加点課題は取り除かれることになった。要するに、独立したメカニズムとして入れる余地がなく、大学メカニズムの1つとしてもふさわしく感じられなかったのだ。このメカニズム自体は気に入っているので、いつか適切な居場所を見つけられればと思っている。

 「加点課題/extra credit」は、1ターンに複数の呪文を唱えることを促すメカニズムです。準備呪文は呪文として数えられ、魔技の誘発の一部は1ターンに2回誘発するとより面白くなるため、これはシンプルでよく合うものだと感じました。これらは講義のサブタイプを使い、課題であるというフレイバーをさらに捉えています。

〈野外研究〉
{1}{G}
インスタント ― 講義
カード3枚を切削する。あなたはこれにより切削されたカードの中からパーマネント・カード1枚をあなたの手札に加えてもよい。
加点課題 ― これがこのターンにあなたが唱えた1つ目の呪文でない場合、あなたはそのカードのマナ総量に等しい点数のライフを得る。

 

ドローン・トークン

「このクリーチャーを生け贄に捧げる:{C}を加える。このマナはインスタントやソーサリーである呪文を唱えるためにのみ支払える。」を持つ0/1のアーティファクト・クリーチャー・トークン。

 展望デザインは、ドローン・トークンを気に入っていた。多くの使い道があることがわかったからである。これは明らかに『戦乱のゼンディカー』の0/1のエルドラージ・末裔・クリーチャー・トークンに着想を得ている。開発部はこれを再び作るべきか、あるいは宝物は好きな色のマナではなく{C}を生み出すべきかについて、何度も検討してきた。これはその領域の一部で遊んだものだった。セット構造が発展するにつれて、ドローン・トークンの必要性は薄れ、取り除かれた。

 ドローンは、追加マナによってより大きな呪文を唱えることを促す新しいタイプのクリーチャー・トークンです。このトークンは宝物に置き換えることもできますが、0/1のサイズはスローな戦略で戦場を支える助けになります。どの色もこのトークンを生成できます。プリズマリとクアンドリクスの戦略はこれをランプとして使え、ロアホールドはこれがアーティファクトであることから使うかもしれません。クリエイティブ面では、学生たちがストリクスヘイヴンの外にあるアルケヴィオス各地を探索する際、こうした小さな生き物たちが彼らを助けてくれます。

 

魔技

魔技 ― あなたがインスタントやソーサリーである呪文を唱えるかコピーするたび、[ボーナス]。

 魔技がこのセットに入っていない主な理由は、それを切り分けて陣営メカニズムの一部を作ったからである。一般に、「○○たび系」(開発部がこの種の効果をそう呼ぶ)はデザイン空間が深く、構造上の良い接着剤として機能し、人気もある。

 魔技は『ストリクスヘイヴン:魔法学院』からの再登場メカニズムです。呪文を唱えることへの、分かりやすく好評だった報酬です。従来からインスタントやソーサリーを気にしない色にも、いくつかの新奇なデザインを持たせることができます。

〈影の魔術師〉
{1}{B}
クリーチャー ― シェイド・ウィザード
あなたが唱えるインスタントやソーサリーである呪文は、それを唱えるためのコストが{1}少なくなる。
魔技 ― あなたがインスタントやソーサリーである呪文を唱えるかコピーするたび、あなたは1点のライフを失う。
3/1

ボーナスシート

 『ストリクスヘイヴンの秘密』のプロダクト・アーキテクトと最初に話し合ったとき、ボーナスシートをもう一度やる予定があるのかと尋ねたことを覚えている。彼らは「もちろん!」と答えた。基本的には、前回やったことを新しい呪文で再び行う計画だった。アニーは、ボーナスシートの要件を満たすだけの呪文が足りなかった場合に備えて、ここで提案をしてくれた。

 『ストリクスヘイヴン:魔法学院』のミスティカルアーカイブを再演させたいと考えています。インスタントやソーサリーという一貫した線は好評を博し、リミテッドの多様性とリプレイ性を高めていました。理想的には、前回のシートに登場したものと同じカードは使わないようにします。さらに選択肢が必要であれば、インスタントやソーサリーとうまく噛み合う象徴的な呪文使い、つまりウィザード、クレリック、邪術師のいずれかのタイプを持つクリーチャーを少数選ぶこともできます。

 

カード・サイクル

土地サイクル

 通常、コモンの2色土地がセットにある場合、それはタップ状態で戦場に出る土地であり、小さな戦場に出たときの能力を持つか、あるいはサイクル全体で共通する、より重い起動型能力を持つ。『ストリクスヘイヴン:魔法学院』は赤白の大学を歴史の大学にしたが、その色の組み合わせ、特に赤は、墓地とあまり相互作用しない。また、白は墓地を満たすのが苦手なことで悪名高い。この土地サイクルは、その空白を埋める助けになった。戦場に出たとき諜報1を行う効果についても議論したと思う。

 このセットには、対抗色の土地サイクルが2つあります。

 コモンには、タップ状態で戦場に出る2色土地が5枚あります。それらは「{T}:諜報1を行う。」を持ちます。このセットでは、ロアホールドの墓地メカニズムが色として適切な支援をできる限り必要としているため、占術よりも諜報を優先します。

 

 レアの2色土地がセットにある場合、それはほぼ常にプレイ・デザインによって決められる。展望デザインも必ず一度は案を出す。なぜなら、ときには我々が非常にクールなものを思いつき、それがそのまま残ることもあるからである。たとえば『ゼンディカーの夜明け』の小道がそうである。通常、2色土地はセットの必要性ではなく、その発売時点における環境全体の大きな必要性によって決められる。

 レアには、あなたの墓地にインスタントやソーサリーがないならばタップ状態で戦場に出る2色土地が5枚あります。これらの詳細は変わるかもしれませんが、ここは対抗色のレア土地を置く予定です。

 

コモン・サイクル

 混成マナは、落葉樹から常盤木への壁を越えた。リミテッドにとって重要なツールなので、ほとんどのセットにはコモンやアンコモンの混成マナ・サイクルが1つか2つ入ることになるだろう。我々は、各大学のマスコットを用いたサイクルを作るのは面白いアイデアだと考えた。

 印刷されたセットでは、混成マナは少し違う使われ方をした。アンコモンの多色サイクルに使われており、混成マナは2つ目のマナ・シンボルになっている。つまり、その呪文は大学の両方の色を必要とし、さらにその2色のうちどちらかの2つ目の色マナを必要とするのである。

 『ストリクスヘイヴン:魔法学院』の誓約魔道士に似た、魔技を持つ混成マナのクリーチャー・サイクルがあります。これらは各大学それぞれのマスコットであり、それらのクリーチャー・タイプ、つまり墨獣、エレメンタル、邪魔者、スピリット、フラクタルに追加の視覚表現とメカニズム表現を与えます。

〈ウィザーブルームのマスコット〉
{1}{B/G}{B/G}
クリーチャー ― 邪魔者
魔技 ― あなたがインスタントやソーサリーである呪文を唱えるかコピーするたび、ターン終了時まで[カード名]は+1/+0の修整を受ける。あなたは1点のライフを得る。
2/3

 

アンコモン・サイクル

 このサイクルは印刷まで残った。実際、このサンプル・カードの一部は最終版のセットに入っている。この時点で、我々はこの5人のキャラクターが『ローウィンの昏明』の物語で役割を果たすことを知っていた。

 学生の伝説のクリーチャー・アンコモン・サイクルがあります。『ストリクスヘイヴン:魔法学院』で以前の学生たち、クイントリウスやルーサとその仲間たちを追ったのと似た形で、物語はこの5人の新キャラクターを追います。2色の各アンコモンの伝説の学生は準備呪文を持ち、その準備の誘発条件は対応する大学の大まかな戦略を示します。

〈タム〉
{2}{G}{U}
伝説のクリーチャー ― ゴルゴン・ウィザード
上陸 ― 土地1つがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、[呪文名]を準備する。(準備された呪文は1回唱えられる。そのコストは支払う。)
//
〈平方根〉
{1}{G/U}
ソーサリー
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それの基本のパワーとタフネスは4/4になる。
2/4

 我々は最終的にこのサイクルを作らなかったが、元の学生たちはコマンダー・デッキに顔役の統率者として入れた。

 前述の5人の学生には、それぞれの名前を冠したアンコモンの象徴的な呪文が与えられます。これらはすべて魅力的な多色カードです。

〈ルーサの旋風〉
{3}{U}{R}
ソーサリー
クリーチャー1体を対象とする。それをオーナーの手札に戻す。そのクリーチャーのコピーであるトークン1体を生成する。それは速攻を得る。次の終了ステップの開始時に、それを生け贄に捧げる。

レア・サイクル

 このサイクルは最終的に印刷されなかった。展望デザインの間、我々はセット・デザイン・チームが検討できるよう、さまざまなレアや神話レアのサイクルを提案するのを好む。印刷に至るものもあれば、多くはそうならないが、セット・デザイン・チームに検討材料を渡せるのは良いことなのだ。

 ストリクスヘイヴンの創始者であるエルダー・ドラゴンをさらに見せるため、それぞれに対応する伝説の多色アーティファクトを作成しました。それぞれが戦場に出たときの能力を持ち、その大学のメカニズムを強く打ち出します。ストリクスヘイヴンの2色戦略はマジックの歴史全体で見ると登場頻度が低く、サポートも少ないため、強力な多色アーティファクトはその人気を高める助けになると考えています。

〈ロアホールドの移植ごて〉
{R}{W}
伝説のアーティファクト
[カード名]やこれでないアーティファクト1つがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、カード3枚を切削する。
{W}, {T}, あなたの墓地にあるカード1枚を追放する:あなたは3点のライフを得る。
{1}{R}, {T}, あなたの墓地にあるカード2枚を追放する:[カード名]は任意の対象1つに2点のダメージを与える。

 展望デザインは、2つの大学の交差領域を少しの間検討した。我々は、このサイクルが2つの陣営でプレイ可能でありながら、ドラフトにおいて2つの大学を混ぜた3色デッキを組むことを促すかもしれない点を気に入っていた。

 3色の交差点を指し示す「部活練習」呪文のサイクルがあります。それらは単色のコストを持ち、追加の色を使って唱えることでテキスト欄にある2つのボーナスが入ります。フレイバー的には、異なる大学の学生たちがクラブ活動のために集まる場所です。

〈演劇部の練習〉
{2}{R}
ソーサリー
あなたのライブラリーの一番上にあるカード3枚を追放する。ターン終了時まで、あなたはこれにより追放されたカードをプレイしてもよい。
この呪文を唱えるために{W}が支払われていたなら、ターン終了時まで、それらのパーマネントである呪文を唱えるためのコストは{1}少なくなる。
この呪文を唱えるために{U}が支払われていたなら、ターン終了時まで、それらのインスタントやソーサリーである呪文を唱えるためのコストは{1}少なくなる。

 セット・デザインで切られたものの中で、これが最も痛かった。エンチャントのサブタイプであるクラスを、実際の大学の授業として入れるのは非常に良い案に思えた。コマンダー・デッキでは、このうち2枚を入れることができた。しかし、インスタントとソーサリーを主題とするセットでは、非クリーチャーの枠の多くをインスタントやソーサリーに割く必要があり、非クリーチャー・パーマネントのスロットはかなり圧迫されてしまう。

 レアのクラス・サイクルがあります。『フォーゴトン・レルム探訪』や『ブルームバロウ』に見られるような職業としてのクラスから、大学で受講する授業としてのクラスへとフレイバーを移しました。それぞれは多色カードであり、フレイバー豊かなトップダウン・デザインになっています。

〈医学の原理〉
{B}{G}
エンチャント ― クラス
(次のレベルになることは、ソーサリーとして行い、その能力を追加する。)
[カード名]が戦場に出たとき、あなたがコントロールしている各クリーチャーの上にそれぞれ+1/+1カウンター1個を置く。あなたはあなたがコントロールしているクリーチャー1体につき1点のライフを得る。
{3}{B/G}:レベル2
あなたがライフを得るたび、クリーチャー最大1体を対象とする。その上にその点数に等しい数の+1/+1カウンターを置く。
{7}{B/G}:レベル3
このクラスがレベル3になったとき、あなたは20点のライフを得る。

 このサイクルは、いくつかの変更を経て名誉教授になった。単色カードになり、毎ターン1回の制限を取り除いた。その代わりに、繰り返すのは難しいが不可能ではない条件を作った。準備を思いついた瞬間から、我々は高レアリティのカードで過去の強力なカードにアクセスできるようにしたいと考えていた。これは、直接再録できないカードにアクセスするためのクールな方法でもあった。

 既存の象徴的な呪文を見せる、多色の準備呪文クリーチャーのサイクルがあります。それらは1ゲームに1回しかその呪文を使えないよう制限されており、象徴的な呪文を使うことが魅力の核です。

〈信頼できる教師〉
{1}{B}{G}{G}
クリーチャー ― デーモン・ウィザード
トランプル
あなたが4体以上のクリーチャーをコントロールしているたび、〈悪魔の教示者〉を準備する。この能力は毎ターン1回しか誘発しない。
//

〈悪魔の教示者〉
{1}{B}
インスタント
あなたのライブラリーからカード1枚を探し、そのカードをあなたの手札に加え、その後切り直す。
5/5

 

神話レア・サイクル

 このサイクルは印刷まで残ったが、探査は含まれなかった。どのメカニズムを使うかを考えるのはかなり楽しかった。インスタントやソーサリーと結びつく点が気に入っており、カメオ出演が神話レアに求められる派手さを持てる点も良かった。

 『ストリクスヘイヴン:魔法学院』にはエルダー・ドラゴンの神話レア・サイクルがあります。それぞれはあなたのインスタントやソーサリーに再登場する名前付きメカニズムを加えます。

〈ウィザーブルームの筆頭ドラゴン〉
{5}{B}{G}
伝説のクリーチャー ― エルダー・ドラゴン
飛行
あなたが唱えるインスタントやソーサリーである呪文は探査を持つ。(その呪文を唱える際にあなたの墓地から追放した各カードは{1}を支払ったことになる。)
5/5

 

結論

 「再訪」セットは、想像されがちな以上に扱いが難しいことが多い。そう、積み上げられるものはたくさんある。しかし同時に、最初の訪問から変えられない、従わなければならない道筋もある(ロアホールド、君のことだ)。マジックで最も人気のある魔法大学へ再訪するための新しいツールをたくさん発見したアニーとチームに拍手を送りたい。

 また、皆が知りたがるであろうから言っておくと、この「遅い段階でのクリエイティブ上の方向転換」は『リアリティ・フラクチャー』に関係している。そのため今は話せないが、『リアリティ・フラクチャー』のプレビューにたどり着いたら、それについて話すつもりだ。

 「ヨッティング/Yachting」は、ファンに愛された舞台へ戻る素晴らしい機会です。『ストリクスヘイヴン:魔法学院』には、しっかりとしたクリエイティブとメカニズムの基盤がありました。クールなインスタントやソーサリーをデザインする空間も、それらの呪文をさらに格好良く見せるカードを作る空間も大量にありました。プレイヤーたちは各大学の癖を楽しむようになっていたため、その中には他より苦戦していたものがあったとしても、我々は『ストリクスヘイヴン:魔法学院』本来の戦略から大きく離れたくはありませんでした。我々の時間は、こうした弱点を補強し、プレイヤーのお気に入りの大学すべてが互いに肩を並べて戦えるようにすることに費やされました。

 このセットの次の段階は、大学の戦略同士に多様性を持たせることです。つまり、どれか1つの大学をドラフトしても「一本道」すぎると感じられないようにし、リミテッドで3色を使うデッキが成立するようにする必要があります。2色の組み合わせ同士の交差点、たとえば白黒と赤白のようなところには、そのデッキをまとめ上げる助けになる個別のカードがあるべきです。

 世界構築チームも遅い段階でクリエイティブ上の方向転換を図ったため、カードごとのレベルで十分な注意を払う必要があります。この文書ではクリエイティブ上の変更について詳しくは触れませんが、必要な情報があればローレン・ボンド/Lauren Bondまで遠慮なく連絡してください。

 このセットについて質問があれば、いつでも私にメッセージしてください。

 ――アニー・サルデリス

 


 以上で終わりとなる。『ストリクスヘイヴンの秘密』を作る初期過程を覗く今回の記事を楽しんでもらえたなら幸いだ。いつも通り、今回や先週の記事についてでも、アニーと私が話した展望デザインの過程のどこについてでも、あるいは『ストリクスヘイヴンの秘密』全体についてでも、どんなフィードバックでもぜひ聞かせてほしい。メールやソーシャル・メディア(XTumblrInstagramBlueskyTikTok)を通じて(英語で)送ってもらえると幸いだ。

 来週は、長い時間をかけて日の目を見ることになったものの歴史について話す予定だ。

 それまで、あなたの授業が順調に進みますように。


(Tr. Ryuki Matsushita)

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