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Making Magic -マジック開発秘話-
800週記念
Mark Rosewater / Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru
2017年5月15日
3週前に、この「Making Magic -マジック開発秘話-」シリーズは800回を迎えた(2002年1月から連載しているのだ)。通例として、100回ごとにその100回を振り返り、それぞれの記事ごとに1つ星から5つ星までの評価をする記事を書いている。これには2つの理由がある。1つめに、全ての記事を読んでいる諸君が振り返り、読み返すことができる。2つめに、常に増え続ける「Making Magic -マジック開発秘話-」の膨大な記事の中のどこから読み始めたら良いかを決めるための、新しい読者諸君にとってのリソースになるのだ。
今回でこのシリーズは8本目になる。これまでの7本は以下の通りである。
- One Hundred and Counting(リンク先は英語)
- Two Hundred and Counting(リンク先は英語)
- Three Hundred and Counting(リンク先は英語)
- Four Hundred and Counting(リンク先は英語)
- Five Hundred and Counting(リンク先は英語)
- 600週記念
- 700週記念
星の数による評価はいつもの通り、次のようになっている。
最高の逸品。過去の記事を読みたいなら、まずこれを読むのをお薦めしよう。
最高だとまでは言わないが、上出来と言えるようなコラム。
普通のコラム。特に秀でているわけでもないが、特に出来が悪いわけでもない。
よく言ってもつまらない読み物。悪く言うと、失敗の産物。
全部読んだことを誇りたいのでなければ読まない方がいい。不出来。
このシリーズの記事を書くたび、なぜ評価の低い記事があるのかという質問を受ける。その理由としては、まず私は「100週記念」ではどれも同じ評価基準を使っている。過去には評価の低い記事も書いて公開しているので、評価基準を作り直すことはできないのだ。また、私はある記事が3つ星以下の評価をせざるを得ないと気付いたら、それ以上の評価ができるようになるまで書き直す。常に5つ星の記事を書きたいと思っているので、3つ星や4つ星の評価ができる記事も書き直すことがあるほどだ。さらに、800週にわたって何かを続けていれば、成長するものだ。15年前に比べて、私は平均してより良い内容を書くようになっていると信じている。
それを踏まえて、さっそく記事を見ていこう。
第701週 (2015年6月8日):「常磐木な日常」
この記事では、私はマジックを最初から検討し、そして常盤木メカニズム(全てのセットで使っているメカニズム)のマジック内での浮き沈みを追った。マジックの歴史家でもある私は、振り返ってさまざまな側面がどのように進化してきたかを追えるようにすることの重要性を感じているので、こういった記事を書くのだ。マジックには、常盤木メカニズムよりもさらに根本的なものは存在しないので、20年以上の時に磨かれたマジックの根幹部分を非常に深く洞察したものである。
第702週 (2015年6月15日):「研究用ボード:『タルキール覇王譚』編」
プレイヤーからよくデザイン会議の方法について尋ねられる。この記事は、さまざまなデザイン・チームのホワイトボードを紹介することでその内容を知らせようというものだ。ボード1枚ごとに全体を見せて、その内容について、またそれがデザインの一瞬をどのように表しているのかについて説明している。こういった、調査や読解が必要な様々なものを詰め込んだ記事のことを私は歯ごたえのある記事と呼んでいる。デザイン中にどのようにものごとが変遷しているのかを知りたい人々にとっては素晴らしい記事だ。なお、この形式の記事を繰り返せるようにサブタイトルをつけていて、続編も計画中であるが、話題にするのに充分なホワイトボードが貯まるには何年もかかることだろう。
第703週 (2015年6月22日):「『マジック・オリジン』の起源 その1」
『マジック・オリジン』のプレビュー第1週なので、デザイン・チームの紹介をし、『マジック・オリジン』のデザインの話を始めた。敵を中心にした基本セットの予定がどうしてゲートウォッチの物語の起点になったのかに興味があれば読んでみるといいだろう。また、私はこの記事の(英語の)タイトルが非常に気に入っている。
第704週 (2015年6月29日):「『マジック・オリジン』の起源 その2」
『マジック・オリジン』では、ゲートウォッチの初期メンバーとなる5人のプレインズウォーカーのオリジン・ストーリーが語られた。それぞれのキャラクターについて、出身地である次元で出会い、そしてプレインズウォーカーの灯が点って新たな次元へと渡るところを目撃するのだ。それらの10個の世界(灯が覚醒する前と後)をこのセットで描く必要があるので、このデザインの話の第2部ではその10個の世界を10組の色のペアにどう割り振ったかについて語っている。
第705週 (2015年7月6日):「700週記念」
これは前回の「100週記念」の記事である。この記事が好きなら、このシリーズの記事も楽しめることだろう。
第706週 (2015年7月13日):「再び大いなる白の道を」
2003年、私は5色それぞれの理念を掘り下げる一連の記事を書いた。その記事を書いてからさまざまなことを学んだので、もう一度各色の理念を掘り下げ、内容を更新するべきときだと感じたのだ。カラー・パイについて、そして各色がよって立つものについて興味がある諸君は、この記事とそれに連なる4本の記事は必読である。この最初の記事は白について書かれている。
第707週 (2015年7月20日):「真の青への再訪」
2本目は青についての記事である。
第708週 (2015年7月27日):「再び訪れた黒の中で」
3本目は黒についての記事である。
第709週 (2015年8月3日):「またまた真っ赤に」
4本目は赤についての記事である。
第710週 (2015年8月10日):「緑への再訪は簡単ではない」
5本目となるシリーズ最後の記事は緑についてのものである。
第711週 (2015年8月17日):「オリジンのスピン」
これは『マジック・オリジン』のカード個別のデザインの話だ。カード個別のデザインの話とは、特定のカード(あるいはサイクルのこともある)を取り上げてそれがどのようにデザインされたのかについて語るものである。
第712週 (2015年8月24日):「デザイン演説2015」
毎年8月に、私はその前年のデザインを振り返り、主席デザイナーとしての私の目で見た成功と失敗について批判的に語る記事を書いている。マジックのデザインがどのように仕上げられているのかという大局観に興味がある諸君には、一連の「デザイン演説」が洞察の助けとなることだろう。今回の「デザイン演説」は、『タルキール覇王譚』ブロックについてのものである。
第713週 (2015年8月31日):「ヴォーソスとメル(メルヴィン)」
プレイヤーの心理学的分析(ティミー/タミー、ジョニー/ジェニー、スパイク)についてはよく語っている。多くの人が、ヴォーソスとメルを心理学的分析と混同しているが、実際はそれらは心理学的動機というよりは美学的評価なのだ。ヴォーソスとメル(当時は「メルヴィン」と呼んでいたが、性中立的にするために短くした)についての記事を何年も前に書いているが(リンク先は英語)、その記事を書いてから多くの知見が得られていたので、ヴォーソスやメルが一体何に突き動かされるのかについて再評価するべき時期だと感じたのだ。
第714週 (2015年9月7日):「戦乱に向けて その1」
『戦乱のゼンディカー』プレビュー第1週として、そのデザインに関する長い話を始めた。振り返ってみると、私はいくつもの失敗をしていた(「デザイン演説2016」参照)ので、その事実を踏まえて読んで(読み返して)みると新しい読み方ができることだろう。
第715週 (2015年9月14日):「戦乱に向けて その2」
『戦乱のゼンディカー』のデザインの話の第2部。
第716週 (2015年9月21日):「戦乱のゼンディカード その1」
『戦乱のゼンディカー』のカード個別のデザインの話の第1部。この記事では、エルドラージをデザインする上で存在する多くの課題についてかなりの時間をかけて語った。
第717週 (2015年9月28日):「戦乱のゼンディカード その2」
『戦乱のゼンディカー』のカード個別のデザインの話の第2部。
第718週 (2015年10月5日):「疑いの瞬間」
土地特集(かつては2週ごとにテーマを決めていたが、その決まりきったスケジュールは止めて時々テーマを決めた特集を組むようになっている)。問題は、昔も土地特集の週があって、私は土地をテーマとして書けるような基本的な内容は全て記事にまとめてしまっていたということである。そこで、違う方法を探ることにして、『ゼンディカー』の物語とその土地テーマを使い、創造的過程における疑いの役割についての話を書くことにしたのだ。この記事は私の暗黒期に光を当てるものであり、いつでも全てが華々しいわけではないということについて語っている。この記事に関して多くの好評価を頂いたのは、私が普段語らないような失敗について語ったからであろう。
第719週 (2015年10月12日):「戦闘計画」
ゼンディカー人 vs エルドラージ 特集だったので、私はそれぞれの側のフレイバーを強めるようなメカニズム的役割をどう見つけたかという話をした。この記事では、他にもデザイン中にデッキ作成の軸となるアーキタイプをどれぐらい意図するかという話もしている。
第720週 (2015年10月19日):「理念と実装の狭間」
この記事は『戦乱のゼンディカー』の欠色メカニズムのデザインに関するものだが、私はその枠を使ってより大きなデザインの問題、すなわち理念と実装の違いについて語った。いい発想があるだけでは充分ではなく、実際に実現可能な発想が必要なのだ。この記事は、デザインを実現する上でのさまざまな障害について見ていったものである。
第721週 (2015年10月26日):「テーマたち」
これについてはネタバレになるのであまり語りたくはない。1つだけ言っておくと、この話はフィクションであり、ありのままだ。この記事にはさまざまな反響があったが、気に入ったという声は大絶賛してくれた。例えば、担当編集者のブレイク/Blakeは、編集者になって以来の記事の中で一番のお気に入りだと言っていた。
第722週 (2015年11月2日):「統率者と征服と」
『統率者(2015年版)』のプレビューなので、そのデザインの話をした。特に、どのようにしてテーマを選んだかについて語っている。
第723週 (2015年11月9日):お休み
この週は『Magic Online』が公式サイトを占領していたので、私は記事を書いていない。
第724週 (2015年11月16日):「「何」の話」
私は、読者諸君から特定の単語で始まる質問を募集し、それに答えるという「クエスチョン・マーク一問一答」という大シリーズを立ち上げた。過去に「どのように」「なぜ」「いつ」に関する質問を募集しており、今回の記事では「何」から始まる質問を募集した。一問一答記事では、読者が何を知りたいと思っているかを知れるのが楽しい。ところで、このシリーズに関してまだ「誰」をやっていないのでいずれ終わらせなければならない。
第725週 (2015年11月23日):「空白のページ」
この記事は創造的過程に関する「Drive to Work」のポッドキャスト2本を元にして書いたものである(その1、その2)。この記事では、私は空白のページから完成品までどのように進めていくのかという基本構造を語っている。創造的過程に取り組むことがあるなら、この記事は手順の方向性を決める上で助けになるかもしれない。
第726週 (2015年11月30日):「チーム・プレイヤー」
この記事では、私はチームの重要性について語っている。マジックのデザイン・チームで果たしているさまざまな役割について論じ、またチームの強みと弱点について語り、そしてさまざまなデザイン会議について説明している。この記事は、チームの動きに関していい洞察を得られたと感じた読者諸君から、多くの高評価をもらった。
第727週 (2015年12月7日):「トピカル・ジュース:こんな話は知ってるかい」
「トピカル・ジュース」記事では、私は読者にマジックに関する話題とそれ以外の話題それぞれに1つずつ投票してもらい、その2つを組み合わせて記事にしている。ここしばらく「トピカル・ジュース」の記事を書いていなかったので、そろそろ書こうと思ったのだ。この記事でのマジック関連の話題は「公開されなかったメカニズム」、それ以外の話題は「都市伝説」となった。この記事の出来に私は大満足している。他の「トピカル・ジュース」にも興味があれば、この記事の最初にリンクが掲載されている。
第728週 (2015年12月14日):「フーイ」(再録)
12月には、公式サイトは2週間休みとなり、傑作選を掲載することになる。2015年の傑作選の1本目がこれだ。この記事の中で、私は『タルキール覇王譚』のデザイン中に、変異が{3}でなく{2}で唱えられるとした場合に起こりうる環境を試すために作ったもう1組のセットについて語っている。
第729週 (2015年12月21日):「やり直し」(再録)
これは傑作選の2本目である。「やり直し」と「テーマたち」は私のお気に入り2本だが、「テーマたち」は最近公開されたばかりだったので「やり直し」を選んだ。これもフィクションである。この中で、私は、タイムマシンに乗ってマジックを公開する前のリチャード・ガーフィールド/Richard Garfieldに会ったとしたら、という話をしている。この記事は、もしマジックをもう一度最初から作るとしたら違うようにするだろうと思うものについて語っているものだ。
第730週 (2015年12月28日):「厳粛なる誓い その1」
これは『ゲートウォッチの誓い』のプレビュー第1週だ(年間の第1セットの発売時期をずらしたので、プレビューが年末の間に始まるようになった)。この記事で、私はデザイン・チームを紹介し、『ゲートウォッチの誓い』のデザインの話を始め、そして次回へのヒキで終わっている。
第731週 (2016年1月4日):「厳粛なる誓い その2」
『ゲートウォッチの誓い』のデザインの話の2週目で、このセットの作り方について、単なるエルドラージよりもこのセットで公式に結成されたゲートウォッチに焦点を当てて語っている。
第732週 (2016年1月11日):「私の仕事をゲートウォッチ その1」
『ゲートウォッチの誓い』のカード個別のデザインの話の1週目。
第733週 (2016年1月18日):「私の仕事をゲートウォッチ その2」
こっちが『ゲートウォッチの誓い』のカード個別のデザインの話の2週目だ。
第734週 (2016年1月25日):「日々月々マロー同じからず」
マジックのスポークスパーソンを務めるのも私の仕事である。そのために、私はソーシャルメディアに頻繁に出没している。この記事では、記事からポッドキャスト、毎日のコミックからブログまで全ての話をしている。私(たち、ウィザーズのマジック関係者)がソーシャルメディアで発信しているものをすべて読みたければこの記事に全ての情報が集まっている。
第735週 (2016年2月1日):「こぼれ話:『ゲートウォッチの誓い』その1」
「こぼれ話」は最新セットに関する質問を募集して行なう一問一答シリーズである。この記事では『ゲートウォッチの誓い』がテーマとなっている。この一問一答という形式は、私に新しい興味や懸念に気づかせてくれる。今回は初の2部作になった。
第736週 (2016年2月8日):「こぼれ話:『ゲートウォッチの誓い』その2」
こっちがその第2部だ。
第737週 (2016年2月15日):「基本根本:問題解決」
「基本根本」記事は年1回のシリーズで、自分でマジックのセットをデザインしたいというプレイヤー諸君のために書いているものだ。今回の記事では、マジックのセットを組み上げるときによく出てくる問題に焦点を当てている。
第738週 (2016年2月22日):「語られざる話」
私は、同じ話を何度も何度も語ることに定評がある(「日々月々マロー同じからず」に、私がどれだけの情報を発信しているかは書いている)。私のこの記事での目標は、マジックに関する話したことのない話をいくつか(結局6つ)するというものだった。あとで、この中の2つについては、詳細は語っていなかったが軽く触れたことはあったということがわかった。それでも、語られざる話は4本あったことになる。
第739週 (2016年2月29日):「ストーム値:『タルキール覇王譚』ブロック」
私のブログで、ストーム値と呼ばれる、メカニズムなどのものがスタンダード範囲のエキスパンションに再録される可能性を評価する評価基準をたまたま作っていた。この記事で、私はそのストーム地を「Making Magic -マジック開発秘話-」の読者に紹介し、『タルキール覇王譚』ブロックの各メカニズムについて評価していった。この記事やストーム値は非常に好評で、他の「ストーム値」記事を書くことになった。
第740週 (2016年3月7日):「おしえてあなたの望むこと」
スポークスパーソンとしてさまざまな交流をしている結果、我々に将来やってほしいとプレイヤーが望んでいるものについて多くのリクエストを受ける。この記事ではそれらのリクエストの中で多かったものをまとめている。ここで挙げたものの多くが実現しているので、特に読み返すのが楽しい記事である。
第741週 (2016年3月14日):「影を追う その1」
『イニストラードを覆う影』のプレビュー第1週なので、デザイン・チームを紹介し、セットのデザインの話を始めている。この記事では、人気のあるイニストラードの次元への再訪がデザインにおいてもつ意味を決めたところに焦点を置いた。
第742週 (2016年3月21日):「影を追う その2」
『イニストラードを覆う影』のデザインの話の第2週。
第743週 (2016年3月28日):「暗き影 その1」
『イニストラードを覆う影』のカード個別のデザインの話の第1週。
第744週 (2016年4月4日):「暗き影 その2」
『イニストラードを覆う影』のカード個別のデザインの話の第2週。
第745週 (2016年4月11日):「こぼれ話:『イニストラードを覆う影』 その1」
『イニストラードを覆う影』に関するファンからの質問に答える「こぼれ話」一問一答記事の第1週。
第746週 (2016年4月18日):「こぼれ話:『イニストラードを覆う影』 その2」
「こぼれ話:『イニストラードを覆う影』」一問一答記事の第2週。
第747週 (2016年4月25日):「押して引いて」
この記事では、トレーディング・カードゲームが内包している、ゲームが進化しなければならない、新しいデザイン空間を掘り下げなければならないということと、プレイヤーの愛するそのゲームであり続けなければならないという矛盾を掘り下げている。この記事には、マジックのデザインに興味がある諸君が理解すべき重要な内容が含まれている。
第748週 (2016年5月2日):「ストーム値:『ラヴニカ』と『ラヴニカへの回帰』」
「ストーム値」の記事の2本目である。今回は、『ラヴニカ』『ラヴニカへの回帰』両ブロックのギルド・メカニズム20個を掘り下げている。どのギルド・メカニズムが再訪の可能性が高いのか、この記事で要約を示している。
第749週 (2016年5月9日):「塩が失敗を美味しくするから」
この記事では、私が長年マジックのデザインに関わる間に犯してきた大きな失敗と、そこから得た重要な教訓について語っている。
第750週 (2016年5月16日):「試供品の次は」
2014年の夏に、私は「変身」という記事を書き、そこで大/小/小/基本セットという年に1ブロックの構造から現在の大/小/大/小という年2ブロックの構造への変化について語った。入門用商品の見直しを行っており、それが定まったら発表するという話をしていたので、その最終形が定まったのを受けて発表の場として今回の記事を書いたのだ。
第751週 (2016年5月23日):「無欠の心のエターナル」
『エターナルマスターズ』のプレビュー特集なので、『エターナルマスターズ』のデザイン・チームを紹介し、フォーマットの歴史に軽く触れ、再録だけの商品のデザインが普通のマジックのデザインとどう違うのかという話をした。
第752週 (2016年5月30日):「20の年、20の教訓 その1」
2016年3月、私はゲームクリエイターのための最大の催事、Games Developers Conferenceに招かれ、そこで「20の年、20の教訓」と銘打ってデザインについて、同一のゲームを20年デザインし続けてきた上で学んだ多くの教訓についての話をした。(参考:英語動画)
そのスピーチは非常に上手くいった(その催事のスピーチの中で最高評価だった)。そこで、私はそれを記事にまとめることにした。60分のスピーチは3本の記事になった。これはその1本目である。
第753週 (2016年6月6日):「20の年、20の教訓 その2」
これが2本目。
第754週 (2016年6月13日):「20の年、20の教訓 その3」
そしてこれが3本目である。
第755週 (2016年6月20日):「続・マジックに関する25の雑多な話」
2009年、私はソーシャルメディアに自分に関する雑多なことを25個書くという遊びを元にして記事を書いた(リンク先は英語)。私はマジックに関する25個の雑多な話を書いたのだ(そして私自身に関する雑多な話も25本書いた)。この記事は新しい25本の雑多な話を含む、その続編である。マジックに関する雑学が好きな諸君は、この記事を楽しんでくれることだろう(すでに知っているのでなければ)。
第756週 (2016年6月27日):「月を超えて その1」
『異界月』のプレビュー第1週である。デザイン・チームを紹介し、このセットのデザインの話を始めた。マジックだけにとどまらずウィザーズ・オブ・ザ・コーストのゲーム全体の歴史を振り返り、合体メカニズムのできかたについて語るのがこの1本目の主眼であった。
第757週 (2016年7月4日):「月を超えて その2」
『異界月』のデザインの話の第2週では、他のメカニズムのおこりと、『イニストラードを覆う影』から『異界月』への世界観の変化をどのように表したかについて語った。
第758週 (2016年7月11日):「異界の完成 その1」
『異界月』のカード個別のデザインの話の2週中の1週目である。
第759週 (2016年7月18日):「異界の完成 その2」
こちらが2週目。
第760週 (2016年7月25日):「こぼれ話:『異界月』 その1」
これは『異界月』に関する「こぼれ話」一問一答記事2部作の1週目である。
第761週 (2016年8月1日):「こぼれ話:『異界月』 その2」
2週目。
第762週 (2016年8月8日):「こぼれ話:『異界月』 その3」
そして3週目だ。話すことが山ほどあったのだ。
第763週 (2016年8月15日):「さらなる策略」
『コンスピラシー:王位争奪』のプレビュー特集なので、デザイン・チームを紹介し、このセットのメインのメカニズムがどのようにできたかなど、デザインの話をした。『イクサラン』のストーリーに興味があるなら、注目してくれたまえ。この記事は『イクサラン』のプレビュー中、『イクサラン』のデザインの話をするときに結末を迎えることになる話から始まっている。
第764週 (2016年8月22日):「色の協議会」
長年に渡り、私はカラー・パイの責任者として、そこからあまり逸脱しないようにする責任を負っていた。どんどん仕事が増えてきて、新しいデザインを含むマジックのセットもはるかに多くなってきたので、助けが必要になったのだ。この記事では、カラー・パイを守ることを任務とする色の協議会の設置について語っている。カラー・パイに興味があるか、あるいは細かな部分に我々がどれだけ注意を払っているかという話に興味があるなら、ご一読を。
第765週 (2016年8月29日):「デザイン演説2016」
新しい「デザイン演説」の記事である。今回は『戦乱のゼンディカー』と『イニストラードを覆う影』ブロックを扱っている。私が『戦乱のゼンディカー』ブロックのデザインに対して非常に辛辣だったので、プレイヤーの中には私が批判的すぎるという意見もあった。私の評価に同意できるかどうかは諸君が読んでみてくれたまえ。
第766週 (2016年9月5日):「『カラデシュ』の材料 その1」
『カラデシュ』のプレビュー第1週で、デザイン・チームの紹介とセットのデザインについて語るのを楽しみにしていた。この記事ではエネルギーが印刷に到るまでの長い間の私の挑戦と、デザイン上の課題について扱っている。
第767週 (2016年9月12日):「「Masterpiece Series」の話」
『カラデシュ』のデザインの話を中断して、「Masterpiece Series」を紹介している。この記事では、それが作られるに到った理由を説明している。
第768週 (2016年9月19日):「『カラデシュ』の材料 その2」
『カラデシュ』のデザインの話をする記事の2本目では、機体と製造がどのようにデザインされたかを語っている。
第769週 (2016年9月26日):「「賭けてみるか、エーテルパンク?」 その1」
これは『カラデシュ』のカード個別のデザインの話の1週目である。
第770週 (2016年10月3日):「「賭けてみるか、エーテルパンク?」 その2」
これが2週目。
第771週 (2016年10月10日):「こぼれ話:『カラデシュ』 その1」
『カラデシュ』の「こぼれ話」一問一答記事の1週目である。
第772週 (2016年10月17日):「こぼれ話:『カラデシュ』 その2」
そして2週目。
第773週 (2016年10月24日):「よろしく共闘」
『統率者(2016年版)』のプレビュー時期なので、デザイン・チームを紹介し、このセットのデザインについて語っている。特に注目を向けたのは、メインのメカニズムである共闘のおこりであった。このメカニズムのおかげで、4色統率者戦デッキのサイクルを作ることができたのだ。
第774週 (2016年10月31日):「こぼれ話:『カラデシュ』 その3」
これは「こぼれ話:『カラデシュ』」の3週目にして最後の記事である。『統率者(2016年版)』のプレビューのために1週挟むことになった。
第775週 (2016年11月7日):「開発部語辞典2016」
2005年に、私は開発部語に関する記事を書いた(リンク先は英語)。それから11年が経過したので、そろそろ改訂版を書く時期だと考えたのだ。我々がオフィスでマジックを作るときに使っているスラングを知りたい諸君は、この記事を楽しめることだろう。
第776週 (2016年11月14日):「パイの戦い」
カラー・パイに関する新しい記事である。ここでは、5色の5種類の対立と、お互いにどう関係しているのかということについて語っている。カラー・パイのファンならこれも必読の記事である。
第777週 (2016年11月21日):「ストーム値:『ゼンディカー』『戦乱のゼンディカー』ブロック」
3本目の「ストーム値」の記事で、今回は『ゼンディカー』『戦乱のゼンディカー』ブロックのメカニズムを評価している。
第778週 (2016年11月28日):「奈落と振り子」
これは今期唯一の3つ星に届かなかった記事である。少し型破りなこととして、我々がマジックのあり方について常々使っている比喩について書くということを試したのだが、記事が狙ったようにうまくはまとまっておらず、執筆実験の失敗の好例となってしまった。
第779週 (2016年12月5日):「トピカル・ジュース:急な話」
新しい「トピカル・ジュース」で、今回はマジックの「規則を破るとき」とそれ以外の「マーベル・シネマティック・ユニバース」を題材としている。出来たものには満足しているが、楽しむにはマーベル・シネマティック・ユニバースに関するかなりの知識が必要だった。そのため、「トピカル・ジュース」初の4つ星記事となってしまった。
第780週 (2016年12月12日):「「お電話ありがとうございます」」
時々、私はマジックのさまざまな要素を擬人化した記事を書いている。そういった記事は一部の読者には好かれ、一部の読者にはそうでもない。この記事では、常盤木クリーチャー・キーワード・プロダクションに登場してもらった。
第781週 (2016年12月19日):「ストーム値:『タルキール覇王譚』ブロック」(再録)
12月なので、「傑作選」が2週ある。1本目は最初のストーム値の記事だ。
第782週 (2016年12月26日):「デザイン演説2016」(再録)
「傑作選」の2本目は、この年の「デザイン演説」の記事である。
第783週 (2017年1月2日):「紛争するデベロップ(とデザイン) その1」
『霊気紛争』のプレビューの週なので、いつもの通り、デザイン・チームを紹介するとともにこのセットのデザインについて話し始めている。
第784週 (2017年1月9日):「紛争するデベロップ(とデザイン) その2」
そして『霊気紛争』のデザインについての話をこの続編の記事で終わらせている。
第785週 (2017年1月16日):「霊気の道 その1」
『霊気紛争』のカード個別のデザインの話の1週目となる記事だ。
第787週 (2017年1月23日):「霊気の道 その2」
『霊気紛争』のカード個別のデザインの話の2週目となる記事だ。
第788週 (2017年1月30日):「霊気の道 その3」
そして最後に、『霊気紛争』のカード個別のデザインの話の3週目となる記事だ。
第789週 (2017年2月6日):「こぼれ話:『霊気紛争』 その1」
『霊気紛争』の「こぼれ話」一問一答シリーズ2部作の1週目だ。
第790週 (2017年2月13日):「こぼれ話:『霊気紛争』 その2」
こちらが2週目。
第791週 (2017年2月20日):「基本根本:評価」
2017年の「基本根本」記事。この記事では、自分のデザインを正しく評価するための方法について語っている。
第792週 (2017年2月27日):「2色への準備完了」
『モダンマスターズ 2017年版』のプレビューで、『ゼンディカー』のフェッチランドをプレビューしている。それに文脈上の意味を持たせるため、この記事は長年に渡って作り続けてきたさまざまな2色土地を掘り下げる歴史記事だった。ところで、『コールドスナップ』の友好色氷雪土地のことを忘れていたことがわかった。
第793週 (2017年3月6日):「振り返ってみると その1」
『モダンマスターズ 2017年版』は再録だけのセットだったが、といってカード個別のデザインの話がないわけではない。これは1週目。
第794週 (2017年3月13日):「振り返ってみると その2」
そして2週目。
第795週 (2017年3月20日):「友達でありがとう」
敵対色の対立についての記事(「パイの戦い」)の続きとして、友好色がなぜ協力するのかという記事を書いた。これもカラー・パイ・ファンの諸君は必読だ。
第796週 (2017年3月27日):「ストーム値:『イニストラード』『イニストラードを覆う影』」
「ストーム値」の記事4本目である。今回は『イニストラード』と『イニストラードを覆う影』ブロックのメカニズムをストーム値で評価している。
第797週 (2017年4月3日):「『アモンケット』に入ろう その1」
『アモンケット』のプレビューなので、デザイン・チームを紹介して、このセットのデザインの話を始めている。今回の1週目には、神々とミイラの話をしている。
第798週 (2017年4月10日):「『アモンケット』に入ろう その2」
『アモンケット』のデザインの話の第2週で、我々がデザインに組み入れた他のエジプト風要素について検証している。
第799週 (2017年4月17日):「アモンケット』に入ろう その3」
第3週には、トップダウンのニコル・ボーラスのデザインをどう手掛けたかについて語っている。
第800週 (2017年4月24日):「『アモンケット』語り その1」
今期最後の記事は、『アモンケット』のカード個別のデザインの話2部作の1週目である。
800回でもなお終わらない
この「100週記念」記事がこんなに早く訪れることに毎回驚かされている。つまり「もう2年経ったのか!?」「いやあたくさん書いたなぁ」ということである。
いつもの通り、ここでこれらの記事を書く助けとなった人たちに感謝したい。ただ私だけで毎週書いているように見えるかもしれないが、裏では多くの人が協力してくれているのだ。編集、画像作成、リンクの処理、話題がそれていないかの確認、その他。「Making Magic -マジック開発秘話-」をより良いものにしてくれているのだ。
今日は読者諸君に、この100本の記事の中でお気に入りの記事がどれか尋ねることで終わりにしたい。もう一度書いて欲しい内容はあるだろうか。一番面白くなかった記事はどれか。二度とすべきでないと思うことがあればそれも教えてもらいたい。また、私の評価は妥当だっただろうか。メール、各ソーシャルメディア(Twitter、Tumblr、Google+、Instagram)で(英語で)聞かせてくれたまえ。
それではまた次回、『アモンケット』に関する諸君からの質問に答える日にお会いしよう。
その日まで、お気に入りのものを見つけ、それを800週続けられる機会があなたとともにありますように。
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