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Making Magic -マジック開発秘話-

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紛争するデベロップ(とデザイン) その1

Mark Rosewater / Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru

2017年1月2日

原文はこちら

 今回は『霊気紛争』のプレビュー特集だ(小型セットなのでプレビューは1週だけである)。『霊気紛争』のデザイン・チームを紹介し、それから『カラデシュ』ブロックの第2セットがどのように作られたかを見ていこう。終わり前には非常にクールなプレビュー・カードも公開する。ぜひ楽しんでくれたまえ。

マーク・ゴットリーブ/Mark Gottlieb(リード)

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 私がマーク・ゴットリーブと知り合ったのは、手紙を通してだった。彼は、私のマジック・パズル(ウィザーズが当時発行していたマジック専門誌/紙、The Duelist誌、Duelist Companion紙で連載していた「Magic: the Puzzling」)でエディターとして使ってもらえないかと聞いてきたのだ。当時、マークはGames誌で編集者をしていた。彼はパズルとマジックに熱中しており、私の手伝いをできないかと思ったのだ。彼は報酬は求めておらず、単に彼の2つの情熱を繋ぐ方法だと考えていたのだ。あるいは、彼はいずれウィザーズで働こうとして繋がりを作ろうとしていたのかもしれない。私は彼の申し出を拒絶した。(彼の助けがいらなかったからではない。私のパズルでは、パズルを作る時点で未公開のカードが使われていることが多く、彼にそれを見せることは認められていなかったのだ。)

 やがて、マークはマジックのエディターという職を得ることになる。その後、彼はルールに精通していき、ついにはルール・マネージャーを何年も務めることになった。ルール・マネージャーを辞した後、マークはカジュアル・プレイに焦点を当てたデベロッパーとなった。そのまま、彼はデザイナーへと転身し、多くのデザイン・チームやデベロップ・チームに所属し、やがて『ミラディン包囲戦』『統率者(2013年版)』『タルキール龍紀伝』『イニストラードを覆う影』そして『霊気紛争』ではリードを、『ギルド門侵犯』では私と共同リーダーを務めることになった。マークはデザイン・チームを監督するマネージャーも務めている。

 私は、すべてのデザイナーはその人生経験に影響を受けているものだと考えている。マークのデザインはまさに彼のパズル愛の賜物だ。良いパズルのデザインには、複雑に絡み合う要素が必要であり、時にはそれはそのパズルを掘り下げていく中で発見されることになるものであることもあるのだ。マークのマジックのデザインもこれと同じようなものである。『霊気紛争』のデザインの間に、マークはさまざまなデザイン上の要素が他の要素とどのように相互作用しているかを示すグラフを作った。これは、マークが手がけているデザインをどう見ているか全体を非常によく示している一事だと言える。

 彼はマネージャーとしての仕事があるので、かつてのように多くのデザインに関わることはできないが、彼がデザイン・チームに加わっているのを見ると私はいつも嬉しくなるのだ。

アリ・レヴィッチ/Ari Levitch

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 私は、アリの就業初日に彼と出会った。彼はストーリーの背景担当としてクリエイティブ・チームに参加したばかりであった。私は(自分の趣味で)あるスーパーヒーローのシャツを着ていて、彼と私はコミックについて話し合った。何年もの間何度も何度も語り合ったので、どれが最初のことだかわからなくなっているほどだ。思い出せるのは、我々の議論における彼の見解のことばかりである。彼の視点は私のものと異なっていたが、それは私が一緒に働く上で喜ばしいことである。彼らはそれぞれ独自の新しい観点をもたらしてくれるのだ。

 アリと私が初めて一緒に働いたのは、『戦乱のゼンディカー』のデザイン・チームにいたときである(彼が初めて所属したデザイン・チームは『マジック・オリジン』だったが、私は基本セットのデザイン・チームには関わらないのが常であった)。アリと私は『ゲートウォッチの誓い』と『霊気紛争』、そして2018年の秋セット(「Spaghetti」)でもともに働いている。

 最高のデザイン・チームとは、各人員がそれぞれ異なる観点をもたらすチームであり、アリは常にどうすれば世界やストーリーのあるべき姿の真髄を再現することができるかという観点からデザインを手がけている。我々が新メカニズムや新カードを検証するとき、私にはアリの脳内にある「それをどう概念付けるのか」「それがどのようにセットのクリエイティブ的要素を強めるのか」を考える車輪が回るのがわかるのだ。『霊気紛争』では、ストーリーが大きく転回して『カラデシュ』とは違う雰囲気になるという課題が増える。いつもの通り、アリはそれを熟知していた。そして、今週と来週で語っていく通り、我々はやりがいのあるデザインに取り組んでいったのだ。

ケン・ネーグル/Ken Nagle

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 私がケンと初めてやり取りしたのは、やはり手紙を通してだった。ケンは長い、ある意味では攻撃的とも言える手紙で、白の扱いが不正であると訴えてきたのだ(興味深いことに、ケンは実際は緑の大ファンである)。それから何年かの間に、彼からさらに何通かの手紙が届けられた。彼のスタイルは非常に独特だったので、私は彼のことを覚えていたのだ。その後、第1回グレート・デザイナー・サーチで、最終デザイン・テストのために参加者を100人程度までふるいにかけたとき、ケンがその中に残っていることに気がついたのだ。

 そのテストでは、私が課題を提示して、全員に対して3日ほど後に締め切りを課した。テキストの提出は締め切り日の24時間いつでも受け付けていたが、ケンが提出したのは深夜12時、提出可能な時刻の中の最初の一瞬だった。彼の次の提出があったのは(100人以上の参加者がいる中で)その12時間以上後だったのだ。つまり、私が出社してきて、誰か提出しているかとメールをチェックした時点では、たった1通、ケンのものしかなかったということになる。これは非常に危険な戦略だと思ったのを覚えているが、同時にそれは私にケンを強く印象づけた。私は「これは荒削りだった。こういう気狂いじみた出しゃばりをするのではなく、もっと時間をかけるべきだった」と言ってやろうと思ってケンの提出物を見たが、「これはいい」と答えることしかできなかったのを覚えている。

 ケンはグレート・デザイナー・サーチで2位になり、6か月のインターンシップを得た。そしてそれをもとに、彼はデザイナーとしてフルタイムで働くようになった。ケンは社内で私(と、もしかしたらゴットリーブ)に次いで多くのデザイン・チームに参加してきており、『ワールドウェイク』『新たなるファイレクシア』『統率者(2011年版)』『ラヴニカへの回帰』『神々の軍勢』『運命再編』『異界月』では単独でリーダーを務め、2017年秋セット(「Ham」)では私と共同リーダーを務めている。私はケンをこれまでに何度も紹介してきていて、いくつもの人間的、デザイナー的な長所を語ってきた。それらは今でも変わっておらず、ケンをデザイン・チームに迎えるのはいつもの通り素晴らしいことだった。

アダム・プロサック/Adam Prosak

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 私が初めてアダムと会ったのは、プロツアーの場だった。アダムいわく、初めて出会ったのは当時(「クエスチョン・マーク」と銘打って)私がプロツアーで開催していたトリビア・クイズショーに参加したときだという。アダムのチームはいつも好成績は収めていたが一度も優勝したことはなかったらしい。私は、アダムと知り合うよりもずっと前からアダムのことを耳にしていたのだ。私がアダムに会った最初の記憶は、彼の入社初日のことだ。通常、奈落に新しい人を迎える場合、私は自己紹介をしてから、彼らが新セットに馴染む間に第一印象を書いてもらうことにしている。第一印象はなかなか手に入れられないものなので、私はいつもそれを味わっているのだ。

 アダムの初めてのデザイン・チームは、彼がリーダーを務めた『Tempest Remastered』であった。スタンダードで使えるセットに限るなら、『ゲートウォッチの誓い』になる。また、『カラデシュ』と『霊気紛争』のチームにも所属していた。それらのすべてのチームで、彼はデベロップ代理を務めていた。それまで存在したことのなかったものも含むバランスを即座に取らなければならないという、非常に難しい役割である。(「これが機体だ。新しいサブタイプなんだ。どうやって搭乗の数字を決めたら良いかな」)

 アダムは非常に分析的で、チームの各員に考え方を説明する能力に長けている。もちろん、『カラデシュ』ブロックのメカニズムはアダムが油断なく注意していたものだ。

ガヴィン・ヴァーヘイ/Gavin Verhey

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 私が初めてガヴィンに会ったのは、彼がまだ子供の頃のプレリリースでスペルスリンガーをしていたときのことだ(彼の記憶では、『ミラディン』のときだったという)。興味深いことに、ガヴィンが覚えている限りで初めて私と会話らしい会話をしたのは、その次元を再訪したセットの1つである『新たなるファイレクシア』のプレリリースのことだった。

 ウィザーズ社内でのガヴィンと交わした最初の会話は、「デュエル・マスターズ」のゲームで働くためのインタビューだった。その時は彼は採用されなかった。その後、彼がウィザーズの一員となってから初めての会話は(挨拶や自己紹介、第一印象の収集を除くと)、コミック「Tales from the Pit」で使うための写真撮影に協力してもらうために声をかけた日のことだった。

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「私がリード・デベロッパーになるまで、最短で何か月かかりますか?」

「そのための最初の一歩は何ですか?」

 ようこそ、ガヴィン・ヴァーヘイ。

 ガヴィンはチームで唯一、再びデザインに戻ってきたデザイナーである。彼はもともとデベロップのインターンとして雇用されたが、開発部内のさまざまな部署をめぐり、さまざまな仕事をこなすことになった。彼がデザインに来たのは、「経験デザイン」と呼ばれること(イベントのデザイン)をするためであったが、すぐにデザイン・チームの常連になった。ガヴィンは『運命再編』『イニストラードを覆う影』、そして『霊気紛争』のデザイン・チームに所属していた。彼が初めてリード・デザイナーを務めるのは、来年発売される『Archenemy: Nicol Bolas』である。

 ガヴィンはまさになんでもできる男で、所属した全てのデザイン・チームであらゆる技量を発揮している。彼のデザイナーとしての成長を見るのはとても興味深く、彼が彼自身のデザインを続けていけば我々に素晴らしいものを見せてくれることだろう。

マーク・ローズウォーター/Mark Rosewater

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 2年前、マジックを作る方法をどう変化させつつあるのかという話をした。3セットからなるブロックと基本セット1つという構造から、大型セット1つと小型セット1つからなる2セット・ブロック構造に変化しつつあった。それから2年経って、つまりこの構造の変化の影響を受けた最初のセットにたどり着いたということになる。実際、私の記事の最近のテーマの1つが、この新システムにどのように対応してきたかということを説明するということなのだ。

 厳密に言えば、一番最初に影響が出ているのは『カラデシュ』である。大型セットのセットの展望を定めることを助けられるように、私はセットの共同リードを務めるようになった。『カラデシュ』で言えば、私はショーン・メイン/Shawn Mainと共同リードを務めた。我々は12か月の間ずっとそのセットに関わっていたが、私がデザインを始めて、そして6か月でショーンに移譲した。そうして、私は、イーサン・フライシャー/Ethan Fleischerと共同リーダーを務める『アモンケット』に取り掛かることができたわけである。

 2つの大型セットに同時に関わるようになったことの副次効果として(それまでは、同時に関わっていた大型セットは1つであった)、小型セットにかけられる私の時間が少なくなった。時間を作るために私が取った手段が、小型セットに参加する時間を限るというものだった。デザインの会議は週に2回行われるが、私はそのうち週1回だけに参加した。つまり、私は参加はしているがそれまでの小型セットほど密には参加していないということである。ここでこの話をしたのは、このことが新しいシステムに適応していく話において意味を持つからである。

どのように『紛争』したか

 小型セットを手がけるにあたって最初に決めることは、大型セットのどの程度の部分を維持し、どれぐらいの新しい要素を増やすのかということである。まず、その前者について検証する。『カラデシュ』の中で何が『霊気紛争』にもあると思われているのだろうか。

 まず、メカニズムを見ていこう。

エネルギー

 エネルギーは、第1セットで導入されて第2セットでは消えるというようなメカニズムではない。このセットのクリエイティブ的にも、プレイ上の独自性という意味でも中心である。また、『カラデシュ』の市場調査で最も評価の高い新メカニズムでもある。もしこれを取り除けば、プレイヤー紛争が怒ることだろう(ふむ、これは1つのテーマになるな)。幸いにも、エネルギーのデザイン空間は非常に深く、掘り下げるべき新しい空間は大量に残されている。

機体

 機体もこれとほぼ同じ分類になる。カラデシュ世界の中心であり、プレイヤーの人気も高い。機体にはエネルギーほど深いデザイン空間はないが、それでも掘り下げるべき空間は充分残されている。

製造

 『カラデシュ』の新メカニズム3つの中で、製造もは人気はあるが、比べると明らかに落ちる。おそらく最大の問題は、最初想定していたよりもデザイン空間がずっと狭いということである。デベロップが数字を調整していくにつれて、パワー・タフネスとマナの組み合わせに対してふさわしい数字は多くないということがわかっていったのだ。製造を『霊気紛争』から取り除くことで、新しいメカニズムを1つではなく2つ追加することができるようになった。

 それでは、次にテーマを見ていこう。

アーティファクト関連

 『カラデシュ』が「アーティファクト・セット」なのは明らかだ。(機体がアーティファクトのサブタイプであることを除いて)どのメカニズムも明示的にアーティファクトをプレイすることを推奨してはいないが、カード単位で「アーティファクト関連」のテーマを持つものは大量に存在する。『霊気紛争』では、デザイン・チームもデベロップ・チームも、このテーマを維持するだけではなく新メカニズムの1つをこのテーマに添わせることにした。詳しくは後述する。

+1/+1カウンター

 +1/+1カウンターはクリーチャーが工学的に強化されているという雰囲気を表すために役に立った。製造をなくしたことで、『霊気紛争』ではこのテーマの色合いが薄れることになるが、それでもこのテーマを支える新カードを作るように意図して努力した。

アーティファクト・クリーチャー・トークン

 『カラデシュ』で、カード枠を使いすぎることなく充分なアーティファクト・クリーチャーが存在するようにするための方法の1つが、トークン生成の多くをアーティファクト・クリーチャー生成にするというものであった。製造がなくなったことでこのテーマもいくらか弱まったが、他のカードで補填することができると考えていた。

部族サポート

 『カラデシュ』では、操縦士、霊気装置、工匠にいくらかの部族サポートが存在した。『霊気紛争』では、それらのデッキを作っている人々のためにいくらか増やしたい。

 結局、『霊気紛争』では、エネルギーと機体を維持し、「アーティファクト関連」、+1/+1カウンター、アーティファクト・クリーチャー・トークン、それに部族テーマを扱う。『カラデシュ』のデザインは「発明家気分を味わえるか」を軸にして組み立てられていた。シナジーとプレイの幅を増やし、ジョニー(ジェニー)的カードを通常よりも多く作って、ゲームプレイやデッキ作成中に発明することでひらめきの瞬間を多く感じられるようにしたのだ。この感覚を続けることは重要である。

 ここで後者の質問にかかることになる。新しく加えたいものは、何か。

世界の不公正

 新しい要素をもたらす最大のものは、物語である。『カラデシュ』は楽観的で明るいカラデシュ世界を舞台に、人々は巨大な《発明博覧会》に集まっていた。しかし、この物語は、政府が博覧会の全ての発明品を没収するという不穏な空気で終わりを告げる。チャンドラの背景にあったとおり、カラデシュの全ての住人が領事府に満足しているわけではないのだ。『霊気紛争』は、その名の通り、改革派の軍勢が思い切った行動に出るという話である。

 デザインにとっては、紛争という雰囲気を表現する方法を見つける必要があるということである。カラデシュ世界の発明家は発明を続けているが、その発明品はより実用的なもの、対立の役に立つものになっているのだ。

 こうしてできたのが、新メカニズムの1つである即席を持つ今日のプレビュー・カードである。このセットのもう1つのメカニズムである紛争のほうが先にデザインされていたのだが、プレビュー・カードに使われている即席の方を先に語ることにする。紛争については次回、その2でお話ししよう。

 世界よ、これが《発明品の唸り》だ。

 即席の元になったのは何なのか。それは、私が何年も前にリード・デザイナーを務めた、その世界が大人気だったために再訪したことがある、好評だった秋の大型セットで登場したものだ。『ラヴニカ』の召集......ではない。即席の最終形は召集と非常によく似ているが、このメカニズムの発想の元になったのは、『ミラディン』の親和(アーティファクト)なのだ。

 詳しく説明しよう。デザインは、製造を残し、新キーワードは1つだけにすることを計画していた。しかし、ファイルがデベロップに提出され、デベロップが新しい製造クリーチャーを作り始めると、充分なデザイン空間が残されていないことが明らかになった。製造を取り除くことになり、2つ目のメカニズムを入れる場所が空き、そしてデベロップが本当にやりたいことをすることができるようになった。アーティファクト関連のメカニズムを作ることである。

 『カラデシュ』のデザイン・チームは、アーティファクトと作用するメカニズムを作れるかどうかを調べることに尽力した。我々は「リバース・エンジニアリング/reverse engineer」というメカニズムをデザインした。これはアーティファクトを1ターンの間コピーすることができるというものだ。つまり、ターン終了時に生け贄に捧げられるアーティファクトのコピーを作るのだ。しかし、同様に複雑なメカニズムであるエネルギーと機体に焦点を当てることにしたために排除された。

 機体はアーティファクトにだけ存在するもので、製造はアーティファクト・クリーチャー・トークンを生成するが、どちらのメカニズムもアーティファクトを扱うものではない。『カラデシュ』のデザイン・チーム、そしてデベロップ・チームは、個別のカード・デザインで「アーティファクト関連」テーマを扱うことができるという結論に到ったのだ。

 『霊気紛争』のデザイン・チームとデベロップ・チームは、さらに必死になって使えるメカニズムを探したが、3つのメカニズム全てを残すと決定されていて、新メカニズムを追加する余地は1つ分しかなかったので、紛争の雰囲気を再現するためのメカニズムしか作ることができなかったのだ(この話は来週)。

 製造が取り除かれたことで、2つ目のメカニズムが机上に挙げられた。デベロップ・チームは「アーティファクト関連」テーマを必死になって探した。使えるメカニズムを探すために小デザイン・チームが組織された。多くの提案がなされたが、デベロップ・チームは新メカニズムではなく再録メカニズムに固執した。(『カラデシュ』には再録メカニズムが存在しなかったが、通常ブロックごとに再録メカニズムが存在する)。デザイン中に増殖を試した(『カラデシュ』チームも試していた)が、デベロップ・チームが目をつけたのは親和(アーティファクト)だった。

 親和(アーティファクト)は、『ミラディン』ブロックの「アーティファクト関連」メカニズムとして初登場した。アーティファクトが増えれば増えるほど、親和(アーティファクト)を持つ呪文は軽くなる。親和(アーティファクト)はデベロップ的には開発部最大の誤りの1つだと考えられている。環境を破壊するメカニズムの怪物を作ってしまい、スタンダード史上最多の禁止カードを生み出すことになったのだ。

 デベロップ・チームは、大量のアーティファクトを持つことで利益を得るメカニズムを探していた。アーティファクトが多く、アーティファクト・クリーチャー・トークンも多いので、『カラデシュ』ブロックはアーティファクトの数を扱うことが輝く環境を作っていたのだ。親和(アーティファクト)はまさにふさわしく見えた。カードのバランスを取るために注意が必要だが、ベン・ヘイズ/Ben Hayes(『霊気紛争』のリード・デベロッパー)率いるデベロップ・チームはそれができると考えたのだ。

 その時、主席デベロッパーのエリック・ラウアー/Erik Lauer(デベロップで私に該当する人物)が介入した。彼はチームのやりたいことを理解した上で、親和(アーティファクト)の危険性は大量のアーティファクトを1ターンに唱えることができ、それによってさらに軽くなることにあると警告した。加速できる呪文をターンに1つに制限する方法があれば、そのメカニズムははるかに正当なものになる。コストを減らすためにこのメカニズムを使うとき、攻撃するときにクリーチャーをタップするのと同じようにタップしたらどうだろうか。何かを使ったことを示すためにタップするのは、マジックでは伝統的なことだ。

 ベンは最初は懐疑的だった。エリックの提案したものは、本質的には『ラヴニカ』の召集メカニズムのアーティファクト版だった。エリックは彼らに言うとおり試してくれと言った。彼らは試して、そして予想に反して見事にうまく行ったのだ。望んでいたすべてのことが叶えられ、そして制御不能に陥ることもなかった。こうして即席が出来上がったのだ。

もうちょっとだけ続くんじゃ

 本日はここまで、だが、まだ新メカニズム2つのうち1つしか紹介できていない。幸い、これはその1であり、来週もう1週かけて続きを語ることができる。いつもの通り、今日の記事について、また『霊気紛争』について、諸君からの反響を楽しみにしている。メール、各ソーシャルメディア(TwitterTumblrGoogle+Instagram)で(英語で)聞かせてくれたまえ。

 それではまた次回、その2と紛争の話でお会いしよう。

 その日まで、あなた自身の勝利への道を即席で作ることができますように。

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