MAGIC STORY

神河:輝ける世界

EPISODE 06

神河史譚:龍の神の再誕

Emily Teng
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2022年1月17日

 

 龍たちは神河における最も強大かつ不朽の神でもあった。だがそれほどの存在ですら、苦痛と死からは逃れられない。

龍の神の再誕》 アート:Alix Branwyn

 神の乱に関わった龍の多くは酷い傷を負い、あるいは殺された。陽星(ようせい)永岩城(えいがんじょう)を守護して死んだ。珠眼(じゅがん)は樹海の僧たちを助けて斃れ、京河(けいが)水面院(みなもいん)を守ろうとして殺された。数世紀の後、黒瘴(こくしょう)はある鬼の攻撃から竹沼(たけぬま)の住民たちを守って殺された。龍たちの中でも、流星(りゅうせい)だけが無傷でその後を生き延びていた。

 この龍たちは定命の領域における最強の守護者であったが、そのほとんどが死したために、悪意あるまた別の存在がすぐに蹂躙を始めた。戦乱時代、鬼の猛攻の波が吹き荒れ、それは次元全体を脅かす「衰退の夜」として知られる出来事で頂点を迎えた。

 反撃のため、大蛇人たちは守護者である珠眼を蘇生させる強力な儀式を執り行った。儀式は成功し、珠眼と流星は結束して鬼を撃退した。

 だが珠眼は違和感に気付いていた。死している間に、次元そのものが変化していたのだ。今なお強大ではあるが、彼女はかつてと同じように神河と繋がってはいなかった。この次元に帰還し、正しい姿で存在するならば、新たな転生体の龍がふさわしいだろう。

 珠眼はもう三体の龍の精髄を集める旅に出ると、それら全てをひとつの卵の中に安置した。彼女と流星は望んで自らを卵の中に横たえ、深い眠りについた。その卵は母聖樹の中心に封じられ、五十年かけて温められた。やがてそれが孵化すると、新たな姿を得て生まれ変わった五体の龍が現れた。

 このシルクスクリーン画は、新世代の龍の神の誕生を描いたものである。この作品において珠眼は、龍たちを育て再誕をもたらすという最も重要な役割を担っている。龍たちの再誕は、この次元の新たな希望と平和の潮流の先駆けとなった。年月が過ぎると、様々な組織がこの新しき龍たちの姿に発想を得て、自分たち自身の視覚的モチーフを築いた。

(Tr. Mayuko Wakatsuki / TSV Yohei Mori)

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