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戦略記事

津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ

津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ グランプリ・東京&ニューヨーク特集

津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ グランプリ・東京&ニューヨーク特集

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 こんにちは!晴れる屋の津村です。

 先々週に開催された「グランプリ・東京2016」は、なんと3335名ものプレイヤーが集う大盛況の大会となりました。実はこれは歴代スタンダードのグランプリの中で、過去最高の動員数だとか。同日に開催された「グランプリ・ニューヨーク2016」にも2007名の参加者が集まったようで、マジックの盛り上がりはまだまだ底が見えません。

 今週はそのふたつのグランプリから、注目のデッキをご紹介したいと思います。トップ8はもちろんのこと、それ以外にも面白いデッキがたくさんあったので、その魅力を少しでもお伝えできればと思います。

 それでは、まずは両グランプリのトップ8をご覧ください。(いずれも2016年5月7日~8日開催)

グランプリ・東京2016 トップ8デッキ
  • 優勝・「ナヤ・ミッドレンジ」
  • 準優勝・「グリクシス・コントロール」
  • 3位・「白緑トークン」
  • 4位・「白緑トークン」
  • 5位・「黒緑サクリファイス」
  • 6位・「白単人間タッチ黒」
  • 7位・「グリクシス・コントロール」
  • 8位・「4色カンパニー」
グランプリ・ニューヨーク2016 トップ8デッキ
  • 優勝・「白黒コントロール」
  • 準優勝・「4色カンパニー」
  • 3位・「4色カンパニー」
  • 4位・「白緑トークン」
  • 5位・「白緑トークン」
  • 6位・「白黒コントロール」
  • 7位・「白緑トークン」
  • 8位・「グリクシス・コントロール」

 「白緑トークン」が前評判通りの活躍を見せたその裏で、「グリクシス・コントロール」や「4色カンパニー」といったプロツアー後に登場したデッキの活躍が目立つ結果となりました。「グリクシス・コントロール」は両グランプリを通じてトップ32に9名を、「4色カンパニー」はトップ32に10名を送り込む大活躍で、今後もメタゲームの中心に居座り続けるであろうと予想されます。

 このふたつのデッキが示すように、当時のグランプリを勝ち抜くためには、(1)クリーチャーデッキに強いこと、(2)「白緑トークン」に勝ちやすいこと、この2点が必要不可欠であったように思います。アプローチこそ異なれど、これらふたつのデッキはどちらもその条件を満たしており、「グリクシス・コントロール」はやり過ぎと思えるほどの大量の除去をもってしてクリーチャーデッキに、「4色カンパニー」はデッキ全体の構成で「白緑トークン」に対して相性が良い構成になっています。

 上記ふたつのデッキを筆頭に、数々の工夫を施された既存のデッキが遺憾なくその力を発揮する週末となりましたが、そんな中で優勝を勝ち取ったのは、驚くべきことにオリジナルの「ナヤ」デッキでした。

熊谷 陸 - 「ナヤ・ミッドレンジ」
グランプリ・東京2016 優勝 / スタンダード (2016年5月7~8日)[MO] [ARENA]
5 《平地
5 《
1 《
4 《梢の眺望
1 《要塞化した村
3 《燃えがらの林間地
1 《戦場の鍛冶場
2 《鋭い突端
4 《進化する未開地

-土地(26)-

4 《森の代言者
1 《エルフの幻想家
4 《不屈の追跡者
3 《巨森の予見者、ニッサ
4 《大天使アヴァシン
1 《保護者、リンヴァーラ
2 《龍王アタルカ

-クリーチャー(19)-
4 《ニッサの誓い
2 《絹包み
4 《停滞の罠
1 《光輝の炎
3 《先駆ける者、ナヒリ
1 《炎呼び、チャンドラ

-呪文(15)-
2 《死天狗茸の栽培者
1 《ラムホルトの平和主義者
1 《翼切り
1 《絹包み
3 《光輝の炎
1 《邪悪な囁き
2 《悲劇的な傲慢
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン
1 《

-サイドボード(15)-

 過去最大規模のスタンダードグランプリを制した「ナヤ・ミッドレンジ」。このデッキは《森の代言者》、《不屈の追跡者》、《大天使アヴァシン》といった優秀な白緑のクリーチャー陣を基調としたデッキで、そこに《龍王アタルカ》や《先駆ける者、ナヒリ》といった赤い要素が加えられています。

 《龍王アタルカ》は「白緑トークン」を筆頭に、ミッドレンジデッキ全般に対して絶大な効果を発揮する1枚。「戦場に出たとき」の能力が強力なのはもちろんのこと、環境の主要な除去呪文が《ドロモカの命令》や《闇の掌握》であるため、自身が除去されづらいことも加点対象です。

 もう一方の《先駆ける者、ナヒリ》は、このグランプリの結果を受けて一気に評価を上げたカードです。基本的には[+2]能力で手札を整えつつ[-8]能力を狙うことになりますが、[-2]能力も本来ならばメインデッキで触りづらい《謎の石の儀式》や《停滞の罠》といったエンチャントや、《不敬の皇子、オーメンダール》のような対処の難しいクリーチャー対策になったりと見た目以上に重宝します。なお、[+2]能力を起動する際には必ずしも手札を捨てる必要はありません。手札が充実している場合にも、とりあえず起動して忠誠度を上げるのをお忘れなく。

 また、赤を足すもうひとつの魅力として、メインとサイドで合計4枚採用された《光輝の炎》の存在が挙げられます。

 《光輝の炎》は「白単人間」や「バント・カンパニー」、そしてこのグランプリの前後でメキメキと頭角を現してきた「4色カンパニー」に非常に効果的なカードです。3色が必要なため露出が少ないものの、その効果は1マナ軽い《衰滅》といって差し支えないほど。このデッキならばその力を最大限に発揮することができますし、オリジナルデッキということもあいまって奇襲性も高かったと思われます。

 ほかにこのリストの注目点としては、除去のスロットに《絹包み》や《停滞の罠》などのエンチャントを採用している点です。

 「白緑トークン」デッキが《ドロモカの命令》を4枚採用していることもあり、エンチャントカードは極力採用しない、または《ニッサの誓い》のように壊れても影響のないもののみ使用する手法が一般的でしたが、熊谷さんはこれらのこれらのエンチャントと《ニッサの誓い》を併用することで《ドロモカの命令》を回避する戦略を取っています。特に《停滞の罠》は《大天使アヴァシン》、《不敬の皇子、オーメンダール》などのインスタントタイミングで除去したいカードを的確に対処できるため、数ある除去カードの中でも非常に優秀な部類に属します。

 このデッキはミッドレンジやコントロールに対して強い構成で、サイド後には《光輝の炎》と《悲劇的な傲慢》があるためクリーチャーデッキに対しても余裕を持って戦えます。今後クリーチャーデッキが減るようであれば、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》をメインに昇格させたり、サイドボードの《邪悪な囁き》を増量したりと、いくつかのマイナーチェンジが必要になるかもしれませんが、いずれにせよこのレベルのデッキを作り上げた熊谷さんは本当にすごいですね。

 昨今の記事の普及とグランプリの規模の拡大により、オリジナルデッキでグランプリを優勝することはこれまで以上に難しくなっていますが、熊谷さんの優勝は多くのプレイヤーを勇気付ける結果となったとなったのではないでしょうか。

鈴木 和茂 - 「グリクシス・コントロール」」
グランプリ・東京2016 準優勝 / スタンダード (2016年5月7~8日)[MO] [ARENA]
1 《
5 《
1 《
2 《窪み渓谷
4 《燻る湿地
4 《凶兆の廃墟
3 《シヴの浅瀬
3 《さまよう噴気孔
3 《進化する未開地

-土地(26)-

4 《ヴリンの神童、ジェイス
4 《ゲトの裏切り者、カリタス
4 《ゴブリンの闇住まい
2 《龍王シルムガル

-クリーチャー(14)-
3 《焦熱の衝動
2 《闇の掌握
2 《精神背信
2 《究極の価格
3 《コラガンの命令
3 《骨読み
3 《破滅の道
1 《光輝の炎
1 《炎呼び、チャンドラ

-呪文(20)-
2 《竜使いののけ者
4 《強迫
3 《熱病の幻視
3 《光輝の炎
1 《悪性の疫病
1 《シルムガルの命令
1 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス

-サイドボード(15)-

 こちらは「グランプリ・トロント2016」での3位入賞を機にブレイクを果たした「グリクシス・コントロール」。《焦熱の衝動》からズラリと並んだ除去の嵐を見れば分かる通り、このデッキはクリーチャーデッキを目の敵にしたアーキタイプです。そこに《ゲトの裏切り者、カリタス》や《ゴブリンの闇住まい》が加わることで、ゲームが長引けば除去呪文を連打するだけで気が付けばアドバンテージ差が広がっていく仕組みになっています。

 同じ3色のコントロールデッキである「エスパー・ドラゴン」と同様にマナベースにこそ不安が残りますが、今後もクリーチャーデッキが活躍を続ける限り、このアーキタイプの活躍にも期待ができるでしょう。「グリクシス」ならではの長所としては、《光輝の炎》が問題なく運用できること、そしてサイドボードに《竜使いののけ者》や《熱病の幻視》といった追加の勝ち手段が豊富な点です。

 今現在はクリーチャーデッキを意識した除去の多いミッドレンジが数を増やしており、上記2種類のカードはそういったデッキに対して非常に有効です。《熱病の幻視》はとりわけ《過ぎ去った季節》を使ったデッキに強いですが、自身のターン終了時に手札が増えるので、《否認》や《意思の激突》などのインスタント呪文と併用することでより一層使いやすくなると思います。

Seth Manfield - 「白黒コントロール」
グランプリ・ニューヨーク2016 優勝 / スタンダード (2016年5月7~8日)[MO] [ARENA]
6 《
3 《平地
4 《コイロスの洞窟
4 《乱脈な気孔
4 《放棄された聖域
3 《ウェストヴェイルの修道院
1 《荒廃した湿原

-土地(25)-


-クリーチャー(0)-
3 《闇の掌握
2 《神聖なる月光
2 《精神背信
2 《究極の価格
4 《骨読み
3 《苦渋の破棄
2 《破滅の道
4 《衰滅
1 《次元の激高
3 《荒野の確保
4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン
3 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス
2 《死の宿敵、ソリン

-呪文(35)-
1 《静寂を担うもの
1 《変位エルドラージ
3 《ゲトの裏切り者、カリタス
1 《難題の予見者
3 《強迫
2 《死の重み
2 《精神背信
1 《神聖なる月光
1 《究極の価格

-サイドボード(15)-

 現世界王者であるセス・マンフィールド/Seth Manfieldが選択したのは、「グリクシス・コントロール」のやり過ぎ感をさらに加速させたような「白黒コントロール」でした。全体除去呪文もたっぷり5枚用意されていますし、メタゲームはクリーチャーデッキだと読み切った素晴らしいチョイスです。

 このリストは、3枚と多めに採用された《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》と、メインボードから搭載された《神聖なる月光》が印象的です。

 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》は1~2枚のみの採用がほとんどでしたが、序盤から1対1を繰り返す構造上、こういったアドバンテージ獲得手段は必須です。《神聖なる月光》は《集合した中隊》はもちろん、このデッキにとって致命的な《荒野の確保》を無効化することができます。

 ソーサリータイミングで展開される脅威ならいくらでも対処法はあるものの、《荒野の確保》だけはどうしようもないことは多いので、この辺りの細かなカード選択もさすがです。ほかにも《搭載歩行機械》のトークンが出る能力や、《オジュタイの命令》のクリーチャーを戻す能力など、思いのほか多くの場面で役に立つので、「白緑トークン」と「バント・カンパニー」の数が減らない限りは安定した活躍が見込めるでしょう。

齋藤 鷹也 - 「白タッチ黒人間」
グランプリ・東京2016 6位 / スタンダード (2016年5月7~8日)[MO] [ARENA]
14 《平地
4 《コイロスの洞窟
2 《乱脈な気孔

-土地(20)-

4 《ドラゴンを狩る者
4 《スレイベンの検査官
4 《町のゴシップ屋
3 《探検隊の特使
3 《アクロスの英雄、キテオン
4 《白蘭の騎士
4 《サリアの副官

-クリーチャー(26)-
3 《グリフの加護
4 《石の宣告
4 《永遠の見守り
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン

-呪文(14)-
4 《ハンウィアーの民兵隊長
1 《グリフの加護
4 《苦渋の破棄
3 《荒野の確保
1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン
2 《乱脈な気孔

-サイドボード(15)-

 クリーチャー対策が進んだ今大会でも、しっかりと結果を残した「白単人間」。あちらこちらで飛び交う全体除去に対しては、メインから3枚も採用された《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》や、サイドボードの《荒野の確保》で対抗します。

 また、それだけでなく《乱脈な気孔》のような「ミシュラランド」を採用する戦略も最近ではよく見かける手法となりました。齋藤さんはサイドボードの《苦渋の破棄》もあって黒を選択していますが、Magic Onlineであは赤いカードを一切採用せず、《鋭い突端》のみタッチした形(参考)が一般的なようです。

 「ミシュラランド」は見た目以上にプレッシャーがかかるので、ダメージランドを採用しても気にならない環境であれば、《乱脈な気孔》か《鋭い突端》のいずれかを採用するといいでしょう。

渡辺 雄也 - 「バント人間カンパニー」
グランプリ・東京2016 10位 / スタンダード (2016年5月7~8日)[MO] [ARENA]
3 《
5 《平地
1 《
3 《梢の眺望
4 《要塞化した村
3 《大草原の川
1 《港町
1 《ヤヴィマヤの沿岸
4 《進化する未開地

-土地(25)-

4 《スレイベンの検査官
4 《ラムホルトの平和主義者
4 《サリアの副官
3 《薄暮見の徴募兵
3 《白蘭の騎士
4 《反射魔道士
3 《不屈の追跡者

-クリーチャー(25)-
4 《ドロモカの命令
4 《集合した中隊
2 《オジュタイの命令

-呪文(10)-
2 《棲み家の防御者
1 《ランタンの斥候
1 《不屈の追跡者
2 《死者を冒涜するもの
1 《優雅な鷺、シガルダ
3 《グリフの加護
3 《否認
2 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン

-サイドボード(15)-

 惜しくもトップ8入賞こそ逃したものの、今大会で大きな注目を集めたデッキがなべ (渡辺 雄也) 君の「バント人間カンパニー」。クリーチャー陣を「人間・クリーチャー」のみでまとめあげ、《サリアの副官》を最大限に活用するデッキです。

 とりわけ《集合した中隊》や《オジュタイの命令》からインスタントタイミングで登場する《サリアの副官》は暴力的で、その爆発力は従来の「バント・カンパニー」が持ち合わせていなかったものです。

 サイドボードの《グリフの加護》は、「白緑トークン」対策です。《ラムホルトの平和主義者》や《不屈の追跡者》に付けることで、《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》も《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》も一撃で葬り去ることができますし、あとは《大天使アヴァシン》さえ対処できればどれだけ地上が膠着しても攻勢を維持することができます。

 このデッキの懸念材料としては、なべ君本人をしてプレイングが難しいと言わせるほど(参考:インタビュー)動きが複雑なことですが、その分使いこなせた場合のリターンは大きいです。選択肢が多いので使っていてとても楽しいデッキでもありますし、新しい形の「バント・カンパニー」を模索していたという方にぜひお勧めしたいデッキです。

市川ユウキ - 「スゥルタイ・季節」
グランプリ・東京2016 9位 / スタンダード (2016年5月7~8日)[MO] [ARENA]
4 《
4 《
1 《
2 《ラノワールの荒原
4 《風切る泥沼
4 《窪み渓谷
1 《詰まった河口
2 《ヤヴィマヤの沿岸
4 《進化する未開地

-土地(26)-

4 《ヴリンの神童、ジェイス
4 《森の代言者
1 《棲み家の防御者
2 《巨森の予見者、ニッサ
2 《ゲトの裏切り者、カリタス
2 《龍王シルムガル

-クリーチャー(15)-
3 《闇の掌握
2 《精神背信
2 《究極の価格
2 《苦い真理
2 《破滅の道
1 《ムラーサの胎動
2 《衰滅
3 《闇の誓願
1 《シルムガルの命令
1 《過ぎ去った季節

-呪文(19)-
3 《強迫
2 《死の重み
2 《否認
1 《帰化
1 《鞭打つ触手
1 《無限の抹消
1 《餌食
1 《悪性の疫病
1 《過ぎ去った季節
1 《ゲトの裏切り者、カリタス
1 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス

-サイドボード(15)-

 なべ君と同じく個性的なデッキを仕上げてきた市川 ユウキさん。《闇の誓願》からの《過ぎ去った季節》をゴールに据えているものの、前回ご紹介したジョン・フィンケル/Jon Finkelの「黒緑《過ぎ去った季節》」デッキが純然たるコントロールデッキだったのに対し、こちらは《ヴリンの神童、ジェイス》や《森の代言者》である程度能動的に仕掛けていくことができます。

 なお、《束縛なきテレパス、ジェイス》の[-3]能力で墓地にある《過ぎ去った季節》を使うと、「追放」されることなくきちんとライブラリーの一番下に戻ります。《束縛なきテレパス、ジェイス》以外にも《棲み家の防御者》での回収プランもあるので、序盤に《過ぎ去った季節》を引いてしまった場合には《ヴリンの神童、ジェイス》で捨てることを躊躇する必要はありません。

 また、課題とされていた「プレインズウォーカー」対策も、《龍王シルムガル》と《シルムガルの命令》でしっかりとカバーされています。

 このデッキはクリーチャーデッキへの耐性を落とさず、それでいて《過ぎ去った季節》という必殺技があるため、ミッドレンジやコントロールデッキ対決でも強い構成になっています。短期間でこれほどのデッキを組み上げた市川さんの構築能力には驚かされるばかりですが、市川さんと同じリストを使用した松本 友樹さんがデッキを作り上げるまでの経緯などを解説されているインタビューもございますので、お時間のある方はぜひそちらもご覧になってみてください。

「今週の一押し~黒緑《大オーロラ》~」

Sam Black - 「黒緑・大オーロラコントロール」
グランプリ・ニューヨーク2016 15位 / スタンダード (2016年5月7~8日)[MO] [ARENA]
8 《
5 《
4 《ラノワールの荒原
4 《風切る泥沼
1 《鏡の池
4 《進化する未開地

-土地(26)-

4 《森の代言者
1 《棲み家の防御者
4 《不屈の追跡者
1 《巨森の予見者、ニッサ
1 《ゲトの裏切り者、カリタス
1 《ウルヴェンワルドのハイドラ
1 《世界を壊すもの
1 《絶え間ない飢餓、ウラモグ

-クリーチャー(14)-
1 《強迫
1 《闇の掌握
1 《精神背信
1 《究極の価格
3 《ニッサの巡礼
1 《ムラーサの胎動
1 《破滅の道
3 《爆発的植生
1 《衰滅
3 《闇の誓願
1 《ニッサの復興
1 《過ぎ去った季節
1 《大オーロラ
1 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス

-呪文(20)-
2 《死の重み
1 《強迫
1 《翼切り
1 《闇の掌握
1 《精神背信
2 《無限の抹消
1 《知恵の拝借
1 《餌食
1 《悪性の疫病
3 《衰滅
1 《過ぎ去った季節

-サイドボード(15)-

 「今週の一押し」は鬼才サム・ブラック/Sam Blackの《大オーロラ》デッキを。《闇の誓願》+《過ぎ去った季節》をゴールに据えている点は市川さんと同じですが、こちらは《ニッサの巡礼》と《爆発的植生》によるマナ加速から重い呪文を連打する構成で、よりミッドレンジやコントロールを意識した構成になっています。

 これにより《森の代言者》や《不屈の追跡者》はいつも以上の活躍が見込めますし、《世界を壊すもの》や《絶え間ない飢餓、ウラモグ》といった分かりやすく長期戦に強いカードも採用できるようになっています。

 《不屈の追跡者》はここまで紹介してきたいくつかのデッキにも採用されていたように、現環境の緑を代表する優良カード。普通に使うだけでも十分に強力なカードではありますが、このデッキではマナ加速以外にも、《不屈の追跡者》の能力を生かす驚きの戦略が隠されています。それこそが、デッキ名にもなっている《大オーロラ》です。

 《大オーロラ》はパーマネントであれば、それがトークンであれ何であれきちんと数に換算してくれます。もちろん《不屈の追跡者》から生み出される「手掛かり・トークン」も例外ではありません。

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 複数体の《不屈の追跡者》、または大量のマナ加速と合わせれば、戦場はあっという間に「手掛かり・トークン」で埋め尽くされます。その後《大オーロラ》をキャストすれば、それだけで圧倒的に有利な状況からゲームを再開できるという寸法です。

 なお、10年に1回くらいしかないと思いますが、《大オーロラ》を《鏡の池》でコピーすると、コピーが解決してオリジナルが解決されるまでにマナを生み出せるので、膨大な量のマナを浮かせた状態でゲームを再開できます。《大オーロラ》を心ゆくまで堪能したい!という方はぜひ挑戦してみてください(笑)。

終わりに

 今週の「スタンダード・アナライズ」は以上です。「グランプリ・東京2016」を優勝された熊谷さんのみならず、オリジナルデッキがたくさん登場したことに驚きました。プロツアー『イニストラードを覆う影』、「グランプリ・トロント2016」が終わった後で、目の前に優秀なデッキが山のようにある中で、オリジナルデッキを作成しようという意欲が何よりも称賛されるべきなのかもしれません。

 今週紹介できなかった面白いデッキもまだまだたくさんありますし、スタンダードにはまだ見ぬ隠されたテクニックがあるかもしれませんね!

 それでは、また次回の連載でお会いしましょう!

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