• HOME
  • >
  • READING
  • >
  • 企画記事
  • >
  • あなたの街のティーチングマイスター 第17回:ドラゴンスター秋葉原駅前店(東京都) 唐戸恒輝さん

READING

コラム

企画記事

あなたの街のティーチングマイスター 第17回:ドラゴンスター秋葉原駅前店(東京都) 唐戸恒輝さん

原田 武


 「ティーチングマイスター」とは、初心者にマジックを教える認定資格を持つ人のこと。「あなたの街のティーチングマイスター」では、『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』がリリースとなるこのタイミングに、全国各地にいる彼らの紹介インタビューをシリーズで掲載していきます。

 今回は、活気あふれる秋葉原のカードショップでイベント責任者として奮闘するこの方です。

 

──本日はよろしくお願いいたします。はじめにマジックとの出会いについて聞かせてください。

唐戸:マジックを遊び始めたのは2年ほど前、『ファイレクシア:完全なる統一』の頃からです。当時は既にこの店で働いていたのですが、たまたま同僚から「一緒にマジック始めてみない?」と誘われまして。もちろん名前は知っていましたし、じゃあやってみるか、となったんです。

 店長が当時ティーチングマイスターの資格を持っていたこともあり、プレリリース・パックを購入して教わりながら遊び始めました。横に店長が付いてくれていて困ったら質問できるような形で、半ばティーチングみたいな感じでしたね。

──第6回に登場頂いた佐藤裕也さんですね。非常にスムーズな滑り出しになったのでは。

唐戸:そうですね。ティーチングもあってルールはすぐに飲み込めまして、「すごい面白いじゃん!」と。それまでにも色々なカードゲームを遊んできたのですが、どれも広く浅くといった感じでした。ガチ勢、と言われるほどやりこんだこともなかったですし、気になった時に買って遊ぶくらいの付き合い方でしたね。

 でもマジックは違ったんです。しっかり時間をかけて遊んでいきたいなと思いましたし、実際にどっぷりとハマってしまいましたね(笑)。現在はスタンダード、パイオニア、モダンで遊んでいます。

──どのような点に魅力を感じられたのでしょうか。

 

唐戸:世界観ですね。まるで史実を見ているかのような奥深いドラマが展開されていて、大河ものや歴史ものが好きな身としては強く惹かれるところがありました。非常に刺さるものがあったと言いますか。

 ゲームの面白さに夢中になるうちキャラクターやストーリーに興味を持つようになって、そこでもう1段階興味のギアが上がったような感じです。

 

 たとえば僕の好きなカードは《黙示録、シェオルドレッド》なのですが、出会ったきっかけは佐藤さんからの「デッキに入れてみたら?」というアドバイスだったんです。使ってみてその強さに驚いて、どんなキャラクターか知りたくなって……

 それをきっかけにストーリーを読みこむようになりましたね。自分が始める以前の弾の分まで後追いで読み進めたりもしています。

──確かに、スペック的にもキャラクターとしてもインパクトのある1枚です。同じファイレクシア内でも派閥があるという……

唐戸:一筋縄ではいかないあたりも大河ものらしさを感じましたね。彼らと敵対するプレインズウォーカー側も各々の主義主張があって、仲間同士でも「これには賛同しかねる」みたいなことを平気で言ったりする。人間味があって好きなポイントです。

イベントと「○○○」の相乗効果

──現在はイベント責任者を務めておられるということでしたが、この役職に就かれた経緯をお聞かせいただけますか。

唐戸:学生の頃から趣味や買い物、遊びなどでなにかと秋葉原という街に来ることが多くて、「自分も秋葉原で働いてみたい」という思いからはじめはアルバイトとしてこのお店に関わらせて頂きました。

 その後、2年ほど前に正式に社員と言う形で働かせて頂くことになり、そのタイミングでイベント責任者を任せて頂きました。ほぼ同時に前任のイベント担当だった佐藤さんが異動になったということもあって、イベントスタッフの経験もあった僕が引き継いだという流れになります。

 現在ではマジックのみならず、お店で行う様々なイベントの責任者という形でやらせていただいております。現場をスタッフに任せて事務作業を行うことも増えましたが、現在でも直接進行や運営を担当することもありますね。

──ここでも佐藤さんとのつながりがあったわけですね。元々イベント運営には関心がおありだったのでしょうか。

唐戸:イベントスタッフをやり始めたのは業務がきっかけでしたが、その際に人に相対してやりとりをする面白さを改めて確認したことが大きかったように思います。僕自身の経験とも共通するものがあったと言いますか。

 

──ご経験、と仰いますと?

唐戸:実は僕、お笑いをやっておりまして。

──お笑い!? ということは、芸人さんでもあるということですか。

唐戸:はい。今でも舞台に立っています。浅草の劇場から距離が近いというのも、このお店でアルバイトを始めたきっかけの一つでした。

──なるほど……イベントスタッフとしてのお仕事とお笑い芸人の活動、2つを並行して進めていて気付いたことなどはあるのでしょうか。

唐戸:実はイベントスタッフとお笑い芸人って似たところがあるんじゃないかと思っているんです。

 例えばお客様の前に立って注目を集めることであったり、「こんな風に伝えたいな」「この表現は省いて分かりやすくしよう」「第一声はこういう感じで投げかけよう」といったことなど、一つ一つの要素は似ているように感じていて。

──確かに、分解してみると共通項が多いですね。

唐戸:舞台の上で考えていた工夫がショップでの仕事やイベント運営、マイスター活動に活きていますし、逆にここでの経験もお笑いに活かすことができている。良い相乗効果が生まれているんじゃないかなと。並行して続けさせていただけている環境には感謝しかないですね。

──その後マイスター資格を取得されたということですが、イベント責任者になったということがきっかけになったのでしょうか。

唐戸:それも理由の一つです。以前からカードゲーム関係の資格に興味があったということもあり、なにか取ってみるにはいいタイミングかな、というところから始まりました。

 

 なかでもティーチングマイスターは、お客様をマジックの世界にお連れする水先案内人になれるところが素敵だなと思って取得に至りました。僕自身もハマってすぐのタイミングでしたので、「こんなに面白いんだ!」と伝えたい!という気持ちも強かったですしね。

──水先案内人……素敵な表現です。

唐戸:僕はいつもティーチングのはじめに「これから皆さんはプレインズウォーカーです!」ってお伝えするようにしているんです。ロールプレイのような形で世界観を体験してもらうことで、もっとマジックを好きになってもらえるんじゃないかと。

 そうしてティーチングをした方が本格的にマジックをはじめてくださって、またお店に来てくださったときの嬉しさは忘れられませんね。

──没入感がさらなる面白さを生んでくれているのかもしれません。

多元宇宙への第一歩を

────いよいよ6月13日に公式発売日を迎える『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』。マジック・アカデミーもFF仕様となり、これからマジックを始めてみよう!という方も多くなるはず。意気込みや思いを聞かせてください。

唐戸:「FINAL FANTASY」シリーズの世界観はマジックとも相性がいいはず、と予想しています。ファンタジーやSFなどの世界設定の要素やRPGというゲーム性といった部分で、似ていたり共通していたりする部分がいっぱいあるんじゃないかと。

 FFの世界が好きな方にはきっとマジックも気に入って頂けると思いますので、ぜひこのコラボからはじめていただいて、ゆくゆくはマジックそのものも好きになって頂けると嬉しいですね。

──作品同士の世界が交わる、というのはコラボの醍醐味ですよね。

唐戸:実は今、マジック未経験のスタッフからも「『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』で遊びたい!」なんて声が上がっていたりもするんですよ。そのスタッフはFFシリーズのファンで、コラボカードだけでデッキを組んでスタッフ同士対戦しよう、と色々考えているところです。

──ちょうど「『FINAL FANTASY』限定構築戦」のような遊び方ですね。

 

唐戸:そうした声が上がるくらいなので、やはりこのコラボの注目度は高いなと感じますね。これまでのユニバースビヨンドも作品のファンの方の目を集めていましたし、今回もそういった効果があることは間違いないと思います。

──ちなみにその『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』限定対戦、唐戸さんは何をお使いになる予定なんでしょうか。

唐戸:セフィロスを研究しているところです。破壊やハンデス、リアニメイトなど何かにつけて黒の戦略を好んで使っていまして、FFコラボで黒ならセフィロスかなと。

──キャラクターとしても黒らしい一人かもしれませんね。

──最後に、この記事を読んでお店に行ってみようかな?と考えている読者の方にメッセージをお願いします。

唐戸:ティーチングにいらっしゃった皆さんはもう僕と同じ、マジックの物語に登場するプレインズウォーカーの一人です。あなたの隣にはジェイスがいますし、反対側にはニッサがいます。

 ……という没入感に溢れたティーチングをしていきますので、ゲームとしての楽しみ方は勿論、キャラクターになりきってマジックの世界を楽しみたい方にも是非いらしていただきたいです。今日からあなたのマジックの物語が始まります!という風に伝えてあげたいですね。

──胸躍る旅立ちになりそうです。本日はありがとうございました。


 

ドラゴンスター秋葉原駅前店
住所:〒101-0021 東京都千代田区外神田1丁目18−18 Bito Akiba Plaza 6F
電話番号:03-3527-1289
公式サイト:https://dorasuta.jp/shop/detail?scd=12

「ドラゴンスター秋葉原駅前店」はJR秋葉原駅電気街口の目の前に位置するアクセス抜群のお店。カードゲームプレイヤーの多い町・秋葉原ですが、はじめてのカードゲームにマジックをとティーチングにいらっしゃる方も多いとの事。未経験でもマイスターがいれば安心ですので、ぜひ。


過去の「あなたの街のティーチングマイスター」連載記事はこちらから

  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

CATEGORY

BACK NUMBER

サイト内検索