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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

チャンピオンズカップファイナルは、コントロール大躍進の場に!(スタンダード)
競技マジック最高峰の舞台と言えば、プロツアー。世界中の予選を勝ち抜いた豪の者だけが参加できるこのトーンナメントの結果は、そこで争われたフォーマットに大きな影響を与える……プロツアー『ストリクスヘイヴンの秘密』はスタンダードで争われ、セット発売から間もないタイミングということもあり、このトーナメントで火花を散らし、栄冠を勝ち取ったデッキには注目が集まった。
同プロツアーの結果は……緑の大躍進。上位8名のうち、実に5名が緑をメインカラーにしたデッキであり、いずれも《アナグマモグラの仔》を採用していた。そしてその5つの内4つのリストは上陸と呼ばれる類のデッキで《サッズのヒナチョコボ》《強靭形態の調和者》などなど、土地を戦場に出すことで能力が誘発するクリーチャーを用いて攻めるアーキタイプに分類されるものだった。
つまり、プロツアー後のスタンダードは上陸デッキの天下に……なるかといえば、そうとも限らないのがマジックの面白さだ。出る杭は打たれるという言葉があるように、活躍して目立ったデッキは使用者も増えるが……同時にそれを仮想敵と想定し、対策したデッキの使用率も上昇する。プロツアーで大活躍したデッキが、その後の競技イベントでは結果を残せず、などというのはよくある話だ。
そしてプロツアー翌週に開催されたのが、日韓のエリアにおけるプロツアー予選となるチャンピオンズカップファイナル!プロツアー参加権利をかけて、招待選手らが熱い火花を散らしたのだが……その決勝ラウンド8名の中に、上陸デッキはゼロ!《アナグマモグラの仔》を採用した緑系のデッキも1つのみに留まった。そしてこのトーナメントではプロツアーと全く異なるアーキタイプが大躍進を見せたのである……。
| 4 《大図書棟の大ホール》 4 《蒸気孔》 3 《神聖なる泉》 2 《グルームレイクの境界》 2 《砕かれた聖域》 2 《聖なる鋳造所》 2 《湧霧の村》 1 《コーリ山の僧院》 1 《サンビロウの境界》 1 《マルチバースへの通り道》 1 《行き届いた書庫》 1 《神無き祭殿》 1 《日没の道》 1 《平地》 1 《嵐削りの海岸》 -土地(27)- |
4 《食糧補充》 1 《間の悪い爆発》 1 《紅蓮地獄》 1 《審判の日》 4 《ジェスカイの啓示》 3 《不可避の敗北》 2 《フラッシュバック》 2 《リバイアサンの腹のなか》 2 《稲妻のらせん》 2 《喝破》 2 《焼きつけ》 2 《星間航路の助言》 1 《炎魔法》 1 《傷残す批評》 1 《浸食作用》 4 《発見の石板》 -呪文(33)- |
2 《安らかなる眠り》 2 《観念の名誉教授》 2 《紅蓮地獄》 2 《瞬間凍結》 2 《真昼の決闘》 1 《軽蔑的な一撃》 1 《古代魔法「アルテマ」》 1 《司書、ワン・シー・トン》 1 《浸食作用》 1 《無効》 -サイドボード(15)- |
というわけでチャンピオンズカップファイナル優勝デッキ、緑以外の4色を用いたコントロールデッキの登場だ。ベースとなっているのは青赤白、ジェスカイと呼ばれるカラーのコントロールで、これに《不可避の敗北》のために黒を足した形になる。プロツアーでは上位に食いこめなかったこの手のコントロールデッキが、チャンピオンズカップファイナルではジェスカイが2名、この4色が1名、トップ8の決勝トーナメント進出と、目立つ形になった。これらのコントロールはクリーチャーカードをメインデッキには採用しないのが一般的で、各種パーマネントへの除去・打ち消し・手札を補充するアドバンテージ源といったカードで構成されており、ゲームに勝つ手段=フィニッシャーは限られた枚数に留められている。
そんなフィニッシャーは《ジェスカイの啓示》!このインスタントは、一度唱えるだけで状況を大きく一変させる。呪文やパーマネントへのバウンスで、対戦相手のプランを狂わせ攻めを減速させ、4点ダメージはクリーチャーやプレインズウォーカーへの除去、あるいは対戦相手のライフを削る手段として機能。果敢を持った文句を2体生成し、盤面にクリーチャーをスタンバイ。さらにカードを2枚引くことで手札を増やし、4点回復でライフを危険域から脱出させる……これを二度唱えた暁には攻守が逆転。三度目以降はオーバーキルのレベルだ。そんな啓示は3色で7マナと重い呪文である。
これを運用するために最近のジェスカイ系コントロールは《共鳴するリュート》を採用。土地が加えるマナを倍増させてスムーズに啓示を唱え……というデッキが、『ストリクスヘイヴンの秘密』リリース直後に流行!したのだが……このリスト、そしてトップ8全てのコントロールがそのリュートを不採用!
リュートの代わりにそれらのデッキ全てが4枚採用していたのが《発見の石板》!これもストリクスヘイヴンの新カードであり、マナ加速に貢献する1枚だ。タップすると赤マナを1つ加えるか、あるいはインスタント&ソーサリーのみに支払える赤マナ2つを加えることが可能。3マナのアーティファクトが、要とは限られるとはいえ2マナ加えるのは破格の性能だ。しかもアンタップ状態で戦場に出るのですぐさま使用可能!さらにこれが戦場に出た時には切削を行い、それによりライブラリーから墓地に落ちたカードはそのターン中プレイが可能だ。土地が捲れたらそれを出しても良いし、インスタントやソーサリーならそれを唱えて除去したり手札を補充したりが行える。それらを唱えるための2マナ分をこれ自身が捻出してくれるのが素晴らしく、特に《焼きつけ》《紅蓮地獄》などが捲れた時の噛み合いっぷりには思わずのけぞってしまうレベル。マナが大量にある終盤などに石板から《ジェスカイの啓示》が切削からこんにちはしたら……ジ・エンド!
ジェスカイカラーに《不可避の敗北》をタッチするか否かは、前環境よりこのタイプのコントロールにとってのテーマとなっている。打ち消されない&追放という便利な除去で、相手のライフを失わせつつこちらが回復する大きなおまけつき。これのために黒を足すということは、純正ジェスカイよりも土地の構成が難しくなる。メリットだけではない、マナ基盤にゆがみが生じかねない無視できないデメリットも……。
しかし現環境から、その問題点を解消してくれる土地が加わったのは大きな追い風だ。《大図書棟の大ホール》!この土地は5色全ての色マナに対応した便利な土地だ。石板のようにその用途はインスタントかソーサリーのみであり、またライフを1点失うため、ただ便利なだけの土地ではない。しかしながらアンタップ状態で出せるのは強みだ。いざという時はこの土地から必要なマナを引き出して、盤面をコントロール。そしてマナがあふれかえった状況下では、⑤支払ってこれをクリーチャー化。2/4とサイズは大きくはないが、インスタントやソーサリーを唱えることでパワーが上昇。これを活かして《不可避の敗北》《稲妻のらせん》などで対戦相手のライフを一気に詰める、フィニッシャーとなるのだ。
プロツアーとは異なる結果が見られると予想していたチャンピオンズカップファイナルだが、コントロール大躍進の結果は予想外だった。これだからマジックは、スタンダードは面白い。この結果を受けて、君はどんなデッキをプレイするか?それを考える時間をどうぞ楽しんで!
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