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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:リュートで炸裂、ドッペルコンボ(スタンダード)

岩SHOW

 クールなものごとは数あれど、マジックほどクールなものはそうそうない……そう信じて今日もクールなカードやデッキを紹介する、今週のCool Deck。さて、この日本でいうゴールデンウィークの期間、アメリカはラスベガスではMagic Conが開催されていた。ベガス特有の超デカくてクールな会場で、そこかしこにマジック!マジック!マジック!一体どれだけのプレイヤーが集ったのだろうか?トーナメントに参加、グッズを購入、アーティストらのサイン会……マジックにおける楽しいが詰まりまくったイベントが開催されていたのだ。羨ましい!

 日本でもプレイヤーズコンベンションやスポットライトなど、マジックのお祭りは季節ごとくらいのペースで開催されている。しかしやはりMagic Conは規模が違う……プロツアー中継の合間に映された場内映像では、それはもう凄い数のプレイヤーとテーブル、そして……ゲームセンター?ゴルフ?仔猫!?これは本当にマジックのイベント会場なのか?ビックリするようなあの手この手のブースが、開催期間中プレイヤーらのハートを鷲掴みに。日本でもこんなレベルのことがやってもらえたら……感無量だなぁ。いつかMagic Conが日本にやってくる、そんな夢を見るのもクールな話じゃないか。

 Magic Conの会場で一際クールな空間が、プロツアー会場であることは間違いない。祭典と並行して、競技イベントの最高峰であるプロツアーが進行しているというのもクールなことだよなぁ。そんなプロツアー、フィーチャーマッチに登場し決勝ラウンドまで勝ち上がり、優勝を成し遂げたデッキ……それらも言うまでもなくクールだが……それだけではない。今回ラスベガスで開催されたプロツアー『ストリクスヘイヴンの秘密』に参加したプレイヤーは325名。つまり325のスタンダードのデッキリストが一堂に会したわけだ……それらを眺めるのは有意義な時間だ。使用率上位のデッキが並ぶ中で、「これは……!?」とスクロールする手がぴたりと止まることがある。なんだこのオリジナリティの高いデッキは、と引き込まれる、あの瞬間がプロツアー後の楽しみの一つなのだよ。

 そして今回もたまらなくクールなリストを発見!ここで紹介しなくてどうするんだ!

Nicolas Cosgrove - 「Temur Lute」
プロツアー『ストリクスヘイヴンの秘密』 / スタンダード(2026年5月1~5月3日)[MO] [ARENA]
3 《繁殖池
1 《コーリ山の僧院
4 《大図書棟の大ホール
3 《
1 《
4 《リバーパイアーの境界
2 《尖塔断の運河
4 《蒸気孔
3 《嵐削りの海岸
-土地(25)-

4 《彩嵐の雄馬
2 《観念の名誉教授
-クリーチャー(6)-
4 《星間航路の助言
3 《ドッペルギャング
4 《火の技の修行
4 《フラッシュバック
3 《プリズマリの魔除け
4 《共鳴するリュート
2 《焼きつけ
1 《呪文貫き
3 《三歩先
1 《傷残す批評
-呪文(29)-
1 《無効
1 《軽蔑的な一撃
1 《観念の名誉教授
1 《炎魔法
1 《瞬間凍結
2 《除霊用掃除機
1 《すべきでない悪ふざけ
2 《否認
1 《焼きつけ
2 《金屑の嵐
1 《魂標ランタン
1 《呪文貫き
-サイドボード(15)-
 

 『ストリクスヘイヴンの秘密』注目のカードの1つ《共鳴するリュート》、これがこのデッキの主役!このアーティファクトは要するにマナ加速だが、これ自体はマナを咥える能力を持っておらず、土地にマナ能力を付与するという変わり種。そしてそのマナ能力は……ない色のマナでも出せて、しかも2マナ!マジか?ただ当然ながらこれには制限が設けられている。このマナはインスタントとソーサリーを唱えるためにしか使えない。しかし、その制限を加味してもこのマナの増やし方は異常なまでにクール!手札が7枚の時にカードが引けるというもう1つの能力、起動できるタイミングは稀有だが、そのプレミア感もcoolに思える。

 そんなリュートは、今回のプロツアーのフィーチャーマッチにも登場……ドラフトラウンドで用いられたこれは、土地から大量のマナを捻出し、《傷残す批評》で一瞬でライフを削り切る!というクールムーブを披露し、観戦者を沸かせた。このリストもそのコンボを搭載。単純計算で土地が11枚あれば22マナで、批評一撃で20点ダメージを狙える。リュートからのX呪文、このリストはそれをさらに推し進めている……。

 

 非常に強力ながら莫大なマナを要求する《ドッペルギャング》、これがこのデッキの必殺技!リュート設置後、マナを爆発させたのち、これを使って自分の土地X枚をX個ずつコピー!X=3で唱えた場合、土地3枚を3つずつコピーするので9枚の土地が並ぶ。11マナ使用して、18マナが得られるという計算である。クールすぎるッッ!それだけ土地が増えれば《星間航路の助言》でライブラリーをかなりの枚数掘ることが可能で、マナを注いで勝利する手段も見つかるというものだ。また、《ドッペルギャング》を《フラッシュバック》で使いまわせば、もうマナの量は天井知らずに!

 

 こうしてリュート×《ドッペルギャング》を用いるデッキなわけだが、土地をコピーしてマナを増やす以外に、コピーして勝利するための手段も用意されているのがまたクールだ。《彩嵐の雄馬》は速攻を持つクリーチャーなので。これを増やせば一気に殴って勝利に持っていける。護法で除去されにくいので対象に選びやすいのも嬉しいポイント。この雄馬は5マナ以上を支払って呪文を唱えると、自身のコピーを生成するため、《ドッペルギャング》を唱えた時点で増えてくれるのも頼もしい。《観念の名誉教授》は所謂アンリコ、《祖先の回顧》を準備済にして唱えられるようにしてくれる。1マナ3枚ドローという驚異のインスタント、これは対戦相手を対象にすることもでき……るなので、ドッペル連打でえげつない量のマナを得た暁には、名誉教授をドッペルで大量コピー!アンリコの雨を対戦相手に浴びせて、ライブラリーを引き切らせて勝利!えげつねぇ、こんなオーバーキルな勝ち方、最高過ぎて震えが止まらねぇ……これらのクリーチャーはコンボが決まらない時に、普通に殴って勝つフィニッシャーとして機能するのも拍手ものだ。

 デッキもコンボに完全トッカという感じではなく、打ち消しと除去でコントロールデッキとして振舞うことができるようになっているのも、プロツアーのデッキという感じが伝わってくる。規格外の夢と、コツコツとした現実。それを両立しているデッキは超絶Cool!!

 いつかMagic Conおよびプロツアーが日本で開催され、現地で生で観戦できるようになることを願っているよ。そしてその時には大会後にリストを漁っている時に……これを読んでいるあなたの作ったデッキに出会うかもしれない。目指せプロツアー、世界を相手に戦うクールなプレイヤーが一人でも多く塔所することを願いつつ……今週はここまで。Stay cool! We want a big event!!

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