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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!マルドゥ・ディスカードで熱くなれ(スタンダード)
プロツアー、ヤバすぎたって!
スタンダードという果てしなく、厳しく、そして楽しい道……まさにスタンダー道を歩む皆!プロツアー『ストリクスヘイヴンの秘密』、面白かったよなぁ!前回に続いて今回も、実況という形で携わらせていただき、誠に感謝。アメリカ時間に合わせる関係で、日本にいるのに謎の時差ボケだが……リアルタイムでこのトーナメントを見届けることができて良かったなぁと強く思うよ。
毎度面白いプロツアーだが、今回も色々とヤバかったなぁ……あれこれトピックはあるが、個人的にはあのデッキがフィーチャーマッチで見せた輝き、これが最大インパクトだったかな。というわけで早速ご覧いただこう、「マルドゥ(赤白黒)ディスカード」!
| 1 《ブレイズマイアの境界》 4 《血の墓所》 4 《秘密の中庭》 1 《神無き祭殿》 2 《感動的な眺望所》 1 《山》 1 《マルチバースへの通り道》 4 《聖なる鋳造所》 4 《始まりの町》 -土地(22)- 4 《恐血鬼》 1 《暗黒騎士、セシル》 4 《頑なな学徒》 4 《鉄盾のエルフ》 4 《略奪するアオザメ》 4 《月影》 3 《光砕く者、テルサ》 -クリーチャー(24)- |
3 《噴出の稲妻》 4 《華麗だが無礼者》 2 《浸食作用》 4 《練習を積んだ攻撃》 1 《破片魔道士の救出》 -呪文(14)- |
2 《真紅の鼓動の事件》 1 《浸食作用》 1 《太陽の執事長、インティ》 4 《虚空の力線》 1 《縫い目破り》 1 《保安官を撃て》 2 《戦略的裏切り》 3 《勝利の楽士》 -サイドボード(15)- |
ディスカードとは手札を捨てるということ。これがアーキタイプ名になっているときは、「対戦相手に捨てさせる」「自分が手札を捨てる」の2パターンが考えられる。このリストの場合は後者、自分の手札を捨てることをメインテーマとしたデッキだ。手札を捨てると、プレイ可能なカードが減少することになる。カードを引くこと、ドローがプレイヤーが最も好むアクションであるなら、ディスカードは真逆……のはずなのだが、マジックにはこの自らディスカードすることを肯定するカードが度々登場。本来デメリットになることメリットに変換するカードが……今のスタンダードにはたっぷりある!
《略奪するアオザメ》は手札を捨てればサイズアップ、《月影》も同じくパーマネントカードを捨てればサイズを縮めるカウンターが減少して打点アップ。また《華麗だが無礼者》はそれ自身が手札を捨てる要素でありながら、レベル2に達すると手札を捨てるたびに対戦相手のライフを2点削る。こういったディスカードをアグレッシブな手段へと昇華する面々と、《鉄盾のエルフ》《光砕く者、テルサ》などのディスカード手段を組み合わせたデッキ……それ自体は以前よりチラホラ見かけるものだった。
黒赤の2色で組まれることが多かったディスカードデッキだが、それを最新カードで別物へと進化させたのがこの「マルドゥ・ディスカード」だ。まずは手札を捨てる役目を担える《頑なな学徒》!この2色のフクロウは、2/1飛行+速攻と、2マナにしてかなりのスペック。アグレッシブなデッキに向いている性能で、これは手札を捨てると絆魂を得る。殴り合い上等、他のクリーチャーデッキよかかってこいというスタンスのディスカードデッキにおいて、この学徒がもたらすちょっとした回復は勝負の決め手になり得る甘美なものだ。そしてこの学徒は自身の墓地からカードが離れることで能力が誘発、サイズアップする。与えるダメージと回復量が伸びるので、是非とも誘発させたいところ……どうやって誘発させるかが肝心だが、そこはディスカードのお供である《恐血鬼》にお任せあれ。これを捨ててから土地をプレイして、墓地から戦場に戻そう。
気軽に打点を高めるこのムーブの他には、フラッシュバック持ちの呪文を唱えることでも、カードを墓地から離れさせることが可能だ。同じく新カードである《練習を積んだ攻撃》はまさしく墓地から唱えられるフラッシュバック持ちで、しかもそちらの方が通常よりも少ないマナで唱えられる。そしてこのソーサリー、書いてあることが強い!クリーチャー全体のサイズを底上げしつつ、1体に絆魂か二段攻撃を持たせる……強いッ!普通に唱えても良し、捨ててから2マナで唱えて良し。あるいは計5マナで連打もヤバい。これら白絡みの新カードが、ディスカードデッキの戦いの幅を拡大させた。フィーチャーマッチでも学徒が激烈に舞い、《練習を積んだ攻撃》フラッシュバックが勝負を決めていた。あれには激ったねぇ。
このリスト、既存カードのチョイスにも注目!まずは1枚だけ採用された《破片魔道士の救出》。瞬速を活かして、《保安官を撃て》のような対象をとる除去からクリーチャーを守るのがその仕事。この1枚だけのカードがフィーチャーでは効果的に働いていて強く印象に残っている。何故1枚なのか?その調整過程が気になるところだが……これは「使用されたのがプロツアーである」ということが大きな意味を持つ。プロツアーは公平性を保つためにデッキリストが公開された上で対戦を行なっており、サイドボード中などタイミングで対戦相手のそれを確認できる。その中に1枚だけこの破片魔道士が見えたら...ゲーム中、対戦相手が白マナ1つを立てている時に、このカードがちらつくだろう。そうやって対戦相手を悩ませること、駆け引きを生み出すこともプロツアーのような舞台では重要。なのでもしこのデッキに興味を持って同様のものを組むのであれば、この枠に関しては自分で色々考えて、もっと増やすなりいっそ0にするなり、調整することをオススメしておこう。
他の既存カードでいえば、サイドボードの墓地対策の枠が《虚空の力線》なのも面白い。ゲーム開始時に手札にあれば戦場に出せる、運の要素は強いがハマればめちゃ強、墓地を封鎖するエンチャント。ただ開始時に手札にこなかった場合、4マナという重さから手札のお荷物になりがち……だったら捨てたら良いじゃん!と、ディスカードデッキなら割り切ることができる。この合理的なチョイス、たまらないね!
いざ蓋を開けてみれば、フィーチャーマッチで様々なデッキが飛び交うのがプロツアー。「マルドゥ・ディスカード」も決勝ラウンド進出はならなかったが、予選ラウンドのフィーチャーで大暴れして盛り上げてくれた激アツデッキだ。手札を捨てて攻める、他のデッキと異なるベクトルでスタンダー道、突き進んでいくのもアリかもしれないなら!今から次のプロツアーが待ち遠しい、これからどんどん煮詰まっていく現環境のスタンダードをとことん遊んで、その時を待つとしようか!
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