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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ティムール・ランプ:土地を並べて龍を呼び出せ(スタンダード)

岩SHOW


 『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』リリース前に『タルキール:龍嵐録』をしっかり復習しておこう。このセットは龍が支配する次元・タルキールにて復活した氏族の姿を描いている。龍王らを倒すことには成功したが、龍を生み出す大嵐はますます制御不能なものとなり、依然として危険な龍が人々の生活を脅かし……そしてその規模は今や多元宇宙全土にも拡がりつつあるため、エルズペスらはこれの対処にあたる……というのがメインのストーリーだ。ロールプレイングゲームっぽさが強い設定、ワクワクしてくるね。

 このセットは多元宇宙に害をなす野生の龍と、人々の助けとなる氏族に力を貸す龍とが収録されている。つまりはドラゴン・カードの数々が含まれている。今回はそのタルキールのドラゴン要素を色濃く採用したスタンダードのデッキをご紹介!

Louis Perrier - 「ティムール・ランプ」
Event 優勝 / スタンダード (2025年5月24日)[MO] [ARENA]
4 《寓話の小道
13 《
2 《
6 《
-土地(25)-

4 《ラノワールのエルフ
4 《ホーントウッドの大主
4 《咲蔦森の執政
2 《終わらぬ歌、ウレニ
-クリーチャー(14)-
4 《塔の点火
2 《焦熱の竜火
2 《希望の種子
4 《豆の木をのぼれ
2 《侵食するドラゴンの嵐
4 《跨龍兵の突撃
3 《嵐の目、ウギン
-呪文(21)-
2 《焦熱の竜火
2 《兄弟仲の終焉
2 《除霊用掃除機
2 《否認
2 《集会の季節
2 《石の脳
2 《強情なベイロス
1 《向上した精霊信者、ニッサ
-サイドボード(15)-
MTGTop8 より引用)

 

 

 ティムール(青赤緑)カラーのランプデッキ!ランプとは土地をライブラリーや手札などから戦場に出すカードを使い、マナを増やして重量級のカードパワーで圧倒する、コントロールデッキの一流派だ。このデッキではタルキールより《咲蔦森の執政》を採用。《縄張りの要求》モードで唱えれば、ライブラリーから《》を2枚探してきて1枚を戦場に、もう1枚を手札に加える。また《侵食するドラゴンの嵐》の嵐はライブラリーから基本土地を2枚戦場に出す。これらのマナ加速を活かすためにデッキ内にはほぼ基本土地のみを採用。これらと共に《ラノワールのエルフ》《ホーントウッドの大主》でマナを伸ばし、大技に繋げることがこのデッキの目論見。執政もドラゴンの嵐も、どちらもドラゴンが戦場に出ることで能力が誘発するのも注目ポイント。

 

 それら2種のカードとドラゴン・シナジー(相乗効果)を生み出すために採用されているのがこのデッキの重量級ドラゴン・カードたち。まずはティムールの精霊龍《終わらぬ歌、ウレニ》!10/10飛行、白と黒に対するプロテクション、そして戦場に出れば土地の枚数分のダメージを戦場にばら撒く!土地を増やしていくランプデッキでこそそのフルパワーを発揮できるカードだ。

 そしてウレニの加護を得たティムールの兵が龍と共に戦う姿が《跨龍兵の突撃》。このエンチャントは戦場に出た時にクリーチャーとプレインズウォーカーに3点ダメージを与える。小粒なクリーチャーを薙ぎ払いつつ、土地を戦場に出せば4/4飛行のドラゴン・トークンを生成!除去とフィニッシュを兼ねる、これまたランプデッキ向けのエンチャントだ。特に《侵食するドラゴンの嵐》との相性は抜群。土地を2枚出して上陸を2回誘発させつつ、それによりドラゴンが生成されると嵐は手札に戻り……ライブラリーの中に基本土地がある限り、ドラゴンを続々と生み出す。ドラゴンマニアにはたまらないね。

 

 今回のタルキールのストーリーで重要な存在であり、また色々と災難に見舞われた《嵐の目、ウギン》。瞑想領域から出てきた彼は、これまでと変わらず無色のプレインズウォーカーでコストも重い。7マナ?だったらランプで使えば良いじゃないか。このウギンは唱えた時点で有色のパーマネントを追放できるため、本人が打ち消されたりしても盤面に影響を及ぼす。そうして戦場に出てくれば、無色マナを加えたり3点回復&1ドローを提供したりと活躍してくれる。有色のパーマネントを追放するのは、これが戦場にある状態で無色の呪文を唱えた時にも誘発する。このリストのメインデッキではウギン以外には無色のカードがないので、あまり恩恵には授からないかもしれない。

 しかし『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』リリース後には強力な無色の呪文が増える!《召喚:バハムート》!このバハムートもパーマネントを破壊できるので、ウギンと併せてボンボンとパーマネントをどかして戦場を完全に支配。サイズも大きく飛んでるし、何よりドラゴンだ。《咲蔦森の執政》で回復したり、その他のドラゴン・シナジーを盛り込んだランプデッキでウギンと共に大暴れしてほしいものだ。

 

 『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』では他にも土地関係がテーマの1つになっており、色々とランプデッキを後押ししそうなカードが収録されている。それらが新しいランプデッキの形を作りだすだろうか?街という新しい土地タイプもあり、土地を並べるランプ好きには楽しい環境がやってきそうだ。MTGアリーナでは『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』と『ファウンデーションズ』のみを用いた構築フォーマットのイベントも開催されるそうなので、そちらでもランプデッキを組んでみてね!

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