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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

コントロールデッキの基本をおさらい、そして究極なFFのカードたち!(スタンダード)
あいつらの掌の上で躍らされていたんだ……様々な作品で目にする絶望的なシーン。マジックではこの瞬間を体感でき、またさせることもできる。マジックは自分のやりたいことをやるゲームだが、そのやりたいことというのは人それぞれ。その中には「相手のやりたいことをさせない」という思いだって含まれている。対戦相手から自由を奪い、勝利から限りなく遠ざける!まさに掌の上で転がし、手綱を握らせない、そんな絶望を与えるのがコントロールデッキだ。その名の通りゲームを支配する、そのために必要なのは……対戦相手にクリーチャーでの戦闘をさせない・切削やコンボなどの別角度からの攻めも許さない。そのためにほしいものは、各種パーマネントへの除去とそして打ち消し。
このコントロールを構成する要素を特に満たしてくれる色は白、そして青。白には《審判の日》のようにクリーチャーを破壊したり追放するのは白のお家芸、《解呪》や《失せろ》などでその他の種類のパーマネントにもしっかり触れる安心感。そして青には《三歩先》や《否認》など青の特権である打ち消し呪文で、対戦相手がやりたいことを未然に防ぐ。これらのカードで相手のやりたいことをさせない、最終的には何も出来なくなった相手を叩く。それが伝統的なアゾリウス(白青)カラーのコントロールデッキだ。
3 《金属海の沿岸》 4 《フラッドファームの境界》 3 《行き届いた書庫》 3 《不穏な投錨地》 2 《爆発域》 3 《噴水港》 4 《平地》 4 《島》 -土地(26)- 4 《跳ねる春、ベーザ》 3 《マラング川の執政》 1 《有角の湖鯨》 -クリーチャー(8)- |
3 《エルズペスの強打》 1 《全損事故》 4 《失せろ》 3 《一時的封鎖》 1 《別行動》 2 《審判の日》 4 《喝破》 4 《三歩先》 4 《食糧補充》 -呪文(26)- |
1 《領事の権限》 1 《別行動》 1 《金線の酒杯》 1 《エファラの分散》 2 《否認》 1 《軽蔑的な一撃》 1 《ティシャーナの潮縛り》 1 《除霊用掃除機》 2 《真昼の決闘》 2 《クチルの側衛》 2 《精神迷わせの秘本》 -サイドボード(15)- |
というわけでスタンダード、『タルキール:龍嵐録』環境における「アゾリウス・コントロール」の一例をご紹介。現在スタンダードでは赤単並びにそれに青などを足した構築のデッキが流行中。最序盤から高いダメージを叩き込んでくる、危険なデッキが横行している。それらを手玉に取るには、その速度と戦えるコントロールでなければならない。《エルズペスの強打》をはじめ、軽い除去が不可欠だ。複数のパーマネントに対する除去も《一時的封鎖》《別行動》など3マナのものをしっかり備えて相手のラッシュを捌く。
また減ったライフを回復し、ブロック役を複数並べられる《跳ねる春、ベーザ》もコントロールが赤いデッキと戦うためには重要なカードだ。伝説であってもメインから複数枚、4枚採用してしまった方が良い結果に繋がるだろう。《喝破》などのインスタントを構えつつ、隙を見て3マナ全体除去で流し、ベーザで態勢を立て直す。この動きで相手を攻め切らせない。
コントロールデッキは持久戦を挑むものなので、手札を増やすカードアドバンテージの獲得も非常に重要だ。相手の脅威1枚に対して手札1枚を消費して……と繰り返していてはいずれこちらが先に息切れするかもしれない。《食糧補充》は手札1枚が2枚に増え、また単純な2枚ドローではなく5枚見て2枚選ぶという量と質の両取りをするコントロールにとって有難い1枚。除去、打ち消し、次なるアドバンテージ源……土地がなければ土地2枚とるのもヨシ!
《マラング川の執政》の前兆モード《巻きつき捕らえ》は3枚引いて1枚捨てる、これまた手札が2枚増える呪文であり、かつインスタントなので《喝破》などを構えつつ、何もなければこれでドローという隙の無いターン進行を狙える。そして唱えた後はライブラリーに帰っていき、最終的にはドラゴンの方のモードで唱えることに。6/7飛行という絶対的なサイズにパーマネント2枚を手札に戻すという疑似的除去で、戦場を完全掌握しつつ殴り勝つ。所謂フィニッシャーがドロー呪文も兼ねているすごいヤツ。

そんなロングゲームを望むコントロール、新セット『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』からはどういったカードが加わるだろうか?まずは色がマッチする《アブソリュートヴァーチュー》。コストは重いが、しっかりその能力もスゴイ。サイズと飛行、打ち消されないのもさることながら、これをコントロールしていると対戦相手に対してプロテクションを持つ。その恩恵はテキストに書かれている通り、とりあえず対戦相手がコントロールするものからダメージを受けない!これを出すまで粘れれば、赤いアグロにはもう負けない。心をへし折るフィニッシャーを降臨させたい!

全体除去には新たに《古代魔法「アルテマ」》という選択肢が!シリーズを代表する究極の攻撃魔法は、クリーチャーとアーティファクトを全て粉砕!その威力から、これを唱えるとターンが終わってしまうというデメリットが添えられているが……これに瞬速を持たせるなどして、どうにか対戦相手のターンに唱えることが出来れば、除去はするわターンは強制終了するわで、あらゆるものを滅ぼす究極魔法の威力を体感できることだろう。何か工夫して使ってみたくなる魅力的な1枚だ。
ということで「アゾリウス・コントロール」を次期環境でも練り上げて、対戦相手を支配する強大なラスボスの気分を味わおうではないか。
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