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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!緑単アグロの隆盛を願う(スタンダード)
あの歴史あるRPGが……キタキタキタァ!
皆さんご存知の通り『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』が間もなくリリースされる。日本発、世界中で愛される約40年の歴史を誇るシリーズがマジックと夢のコラボ、期待されるセットがスタンダードにやってくる!最近はかつての熱量を取り戻しつつあるスタンダード、ここで『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』の参入という追い風を受けて……これからのシーズンが最盛期となるかもしれない、そんな期待を胸に、スタンダードというもっとも基本的で定番であるフォーマットを日々プレイする……アツい仲間が集う場所がこのとことん!スタンダー道!のコーナーだ。今回は筆者が個人的に隆盛を夢見続けているアーキタイプを紹介しよう。それは……緑単色のアグロだ。
僕がマジックをプレイし始めて間もなく、当時「ストンピィ」と呼ばれたアーキタイプがスタンダードを代表するデッキの一つとなった。《飛びかかるジャガー》《アルビノ・トロール》などの低コストで高打点のクリーチャーを搭載、《ラノワールのエルフ》《ガイアの揺籃の地》などのマナ加速からそれらを展開し、《巨大化》《樫の力》などで強化してぶん殴る!シンプルにして強烈な、今でいう「緑単アグロ」である。このデッキが強かった理由は色々とあるが、最大のポイントは《怨恨》があったことかな。1マナで貼り付けたクリーチャーのパワーを+2してトランプルも持たせる、ダメージ効率抜群のオーラ。これは墓地に落ちても手札に戻ってくるので、貼り付けたクリーチャーが除去されようが使い減りしないというのが非常に強かった。相討ち上等、トランプルでダメージを本体にねじ込みつつ戻って次のクリーチャーを強化……強かったなぁ。
もう少し最近の環境となると、『ゼンディカーの夜明け』や『カルドハイム』が使えた頃のスタンダードでは緑単が最強格のデッキとして君臨したタイミングが合った。《群れ率いの人狼》《老樹林のトロール》《カザンドゥのマンモス》といったサイズに優れる面々、《レンジャー・クラス》《エシカの戦車》など打点とアドバンテージを両立させるカードに恵まれ、クリーチャーのサイズを倍にする《不自然な成長》のような必殺技も備えて……ああ、強かったなぁこの頃の緑単は。色マナの要求量が多く、《森》メインで組める緑単のデッキでこそ扱えるカードが主体で組まれているため単色であることに大いに意義があったわけだな。
そんな輝かしい時代を知るだけに、最近は「緑単アグロ」の名を目にする機会が減って寂しいのだ。しかし、絶滅したというわけではない。数は少ないながらも、野生の力を信奉する人々がこのアーキタイプを追求し続けているッ。
23 《森》
-土地(23)- 4 《龍を狙い撃つ者》 4 《ラノワールのエルフ》 4 《花ざかりの開花族》 4 《網撃の精鋭》 4 《名もなき都市の歩哨》 2 《神出鬼没の狩人、スーラク》 2 《屑鉄撃ち》 4 《斧折りのフェロックス》 -クリーチャー(28)- |
4 《過剰防衛》 2 《薮打ち》 3 《狩人の才能》 -呪文(9)- |
2 《尾の強打》 2 《金線の酒杯》 1 《歴史の彼方》 4 《強情なベイロス》 2 《漁る軟泥》 1 《魂標ランタン》 2 《沈黙を破る者、スラーン》 1 《集会の季節》 -サイドボード(15)- |
というわけで『タルキール:龍嵐録』環境の「緑単アグロ」をご紹介!土地が《森》だけのリスト、この時点でもうカッコイイ。この理由は過去の緑単同様に色マナが濃いカードを使う関係から無色マナしか出せない土地は入れたくないということ、そして森をカウントする《花ざかりの開花族》がエースであるからだ。開花族は森の数だけのパワー/タフネスとなるので、2マナで4/4やそれ以上のマッシブボディになってくれる、緑単でこそ使いこなせるシブい1枚だ。
この開花族を筆頭に《網撃の精鋭》や《屑鉄撃ち》などマナ総量に対してサイズが優秀なクリーチャーは確実に増えてきており、緑単を組んでくれという開発側の熱い思いを感じる。他の色に押され気味な緑だが、単色アグロを組んで試す価値はある!打ち消しや除去に対して強い《神出鬼没の狩人、スーラク》も加わり、《過剰防衛》《沈黙を破る者、スラーン》などコントロールやミッドレンジには良い勝負ができそうだ。
これまで緑単の1マナ域は《ラノワールのエルフ》以外にこれ!という選択肢がなかった。それで十分とも言えるが、アグロデッキであれば1ターン目から動ける確率を上げたいところ。このリストではタルキールからやってきた《龍を狙い撃つ者》を採用してこの問題に対処。サイズは1/1ながら警戒・到達・接死とキーワード能力のオンパレード!こんなやつブロックしたくないだろと言わんばかりに攻撃しつつ、相手の攻撃ににらみを利かすブロッカーにもなってくれる。
そして接死をより強く活かすため、緑が得意とする自分のクリーチャーがほかのクリーチャーにダメージを与える手段と併用する。《薮打ち》で格闘、そして《狩人の才能》は一方的にダメージを与えて問答無用で除去!このエンチャントはレベル2で攻撃クリーチャーのパワーを上げつつトランプルを持たせることができるため、狙い撃つ者や《斧折りのフェロックス》といった接死持ちとの相性が抜群。対戦相手のブロッカーには1点だけダメージを割り振り、残りはトランプルで対戦相手に叩き込めるため相討ちも複数ブロックも恐れることなく突っ込ませられる!レベル3ではパワー4以上のクリーチャーが居れば1ドロー、アグロの弱点である息切れをしっかりカバー。アンコモンとは思えない、かなりの実力を秘めた名カードなのだ。


この原稿を書いている時点ではまだプレビューが始まって全カードが公開される前のタイミング。なので緑単に加わる新戦力はこれ!と言い切れないが、軽量クリーチャーには《サッズのヒナチョコボ》《ティファ・ロックハート》といったカードが見られる。どちらも土地を戦場に出すことで打点が上昇するクリーチャーなので、その上陸の条件を満たせるカードと組み合わせて遊んでみたくなる。幸い土地を戦場に出すのは緑のお家芸なので、選択肢には困らないだろう。
一体どんなカードがやってくるのか?そして緑単などの今は目立っていないデッキがそれらによって覚醒するのか?2025年6月のスタンダードも刺激に満ちたものであることを願っているッッ。
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