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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ナヤ・レジェンド:英雄たちはアニーと組ませろ!(スタンダード)

岩SHOW
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威名のソルジャー、セフィロス

 『マジック:ザ・ギャザリング――FINAL FANTASY』がやってくる!6月にマジックの新セット、2025年の3セット目が早くも登場だ。表題通り、ビデオゲーム界で長い歴史を持ち世界中でプレイされている「FINAL FANTASY」シリーズとのコラボセット!

 マジックとFF、両者には共通点があるよね。剣と魔法とモンスター、作品ごとに大いに異なる世界観、美麗なビジュアル……ファンタジーというジャンルにおいて、それぞれに世界中の人々を魅了してきたコンテンツが、夢の共演を果たす。FFといえば主人公にパーティーメンバー、そして敵ボスなどネームドのキャラクターが魅力的だ。クラウドやセフィロスをはじめ、ナンバリングタイトル16作品とスピンオフなど様々な作品からキャラクターが選ばれてカード化されている。つまりは自ずと伝説のクリーチャーが多くなるわけだ。

 

 マジックのこれまでのセットでもこの伝説のクリーチャーや伝説の呪文というのはメインテーマになってきた。現スタンダードでは《英雄の公有地》もあるため、伝説主体で組んだデッキが組みやすい環境だ。FFの世界からやってくる英雄や悪役たちを存分に使ったデッキが堪能できるというわけで……逆に言えばどんな伝説デッキを組んだらいいか、迷ってしまうかも。そんなわけで今回は『タルキール:龍嵐録』環境のスタンダードにおける伝説デッキの一例を紹介しよう。『マジック:ザ・ギャザリング――FINAL FANTASY』参入後の参考になれば幸いだ。

dylanfryer - 「ナヤ・レジェンド」
地域チャンピオンシップ予選(アメリカ・ミネアポリス) トップ16 / スタンダード (2025年5月4日)[MO] [ARENA]
3 《英雄の公有地
2 《魂の洞窟
2 《ソーンスパイアの境界
4 《サンビロウの境界
4 《ハッシュウッドの境界
1 《商業地区
3 《優雅な談話室
3 《草萌ゆる玄関
2 《平地
1 《
1 《
-土地(26)-

3 《忠実な馬、フォーチュン
2 《ゴミの策略家、ムエラ
1 《復活した精霊信者、ニッサ
1 《陽気な風船師
4 《跳ねる春、ベーザ
2 《放浪する牧場主、ブルース・タール
4 《落星の学者、ロクサーヌ
1 《機械の母、エリシュ・ノーン
4 《原初の征服者、エターリ
-クリーチャー(22)-
2 《エルズペスの強打
2 《稲妻のらせん
3 《全損事故
2 《一時的封鎖
3 《アニーの加入
-呪文(12)-
3 《真昼の決闘
2 《安らかなる眠り
2 《お別れの突風
2 《脚当ての陣形
2 《第三の道のロラン
2 《強情なベイロス
2 《嵐の討伐者、エルズペス
-サイドボード(15)-
Melee より引用)

 

 これはナヤ(赤緑白)カラーの伝説デッキ。約400名のプレイヤーからなる大規模トーナメントにてトップ16という好成績を残したことで一部のマニアから注目を集めたリストだ。今のスタンダードでナヤというカラーリングだけでも珍しいのに、さらに伝説デッキ!?正直びっくりしたぜ。

 キーカードは《アニーの加入》。4マナで5点ダメージの除去、それだけではややモッサリしているが、そこに常在型能力が加わることでオンリーワンの逸品に仕上がっている。伝説のクリーチャーの誘発型能力が追加でもう1回誘発、この面白くも強力なエンチャントを活かすために総勢21体の誘発型能力持ちな伝説クリーチャーが集結。それらと、これまた戦場に出た時の誘発型能力を倍にする《機械の母、エリシュ・ノーン》を組み合わせ、伝説ならではの強力な能力をおかわりしまくりアドバンテージを稼ぐのがコンセプトだ。

 

 数々の誘発型能力が揃ったデッキだが、最も分かりやすく、強く、そして楽しいのは《落星の学者、ロクサーヌ》!彼女は戦場に出ると《隕石》のトークンを生成。2点ダメージを与えるとともに、マナ加速となるアーティファクトを降らすのだ。これが2回誘発すればどれだけオイシイかは力説する必要もないね。ロクサーヌは攻撃してもこの隕石を投下し、さらにアーティファクトをタップしてマナを加えると、同じ色のマナを加える能力まで持つ。これも誘発型マナ能力であるため《アニーの加入》で追加誘発し、結果隕石1つから3マナを得られることになる。この爆発的なマナ加速とダメージの連打で対戦相手と大きな差をつけて勝利を目指すのだ。《忠実な馬、フォーチュン》に騎乗させたロクサーヌを出し入れする動きは、もう何をしているのかわけがわからなくなるレベル。とりあえず気分は良くなること間違いなし。

回転

 

 ロクサーヌの隕石・トークンやそのほかにも《ゴミの策略家、ムエラ》《復活した精霊信者、ニッサ》《跳ねる春、ベーザ》など、誘発型能力でマナを増やせるクリーチャーが多数採用されている。それらでマナを増やしたら《原初の征服者、エターリ》という極上のフィニッシュに繋げよう。お互いのライブラリーから公開された呪文をマナを支払わずに唱えられるという豪快過ぎるアドバンテージ!これが《アニーの加入》で2回誘発すれば、どんな劣勢でも捲れそうだ。本体もデカくて変身してさらに強くなるこのエターリ、スタンダードの戦場を我が物顔でのしのし歩く光景を見るのは久しぶりなので嬉しいね。

 エターリ以外にもライブラリーを追放してアドバンテージに繋げるカードとして《放浪する牧場主、ブルース・タール》というチョイスもシブい。呪文が捲れればそれを唱えられ、土地が捲れれば雄牛が飛び出す。これらが機能しだすターンまで生き延びられれば、スタンダードで流行中の軽くて速いデッキなどはカードパワーで完・全・粉・砕。

 『マジック:ザ・ギャザリング――FINAL FANTASY』の伝説のクリーチャーと《アニーの加入》を組み合わせて何が出来るのか、今からワクワクだ。幻想的なコンボを狙ってデッキを組んでみようぜ。

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