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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!原点回帰な黒単デーモンと旬のカードたち(スタンダード)

岩SHOW

ゴールデンウィークが……明けちまった……

 かなりの戦闘ダメージであるが、この事実に直面せねばなるまい。何時もマジックやってる時みたいに、テイク宣言で日常を受け入れよう。なぁに地道にやってりゃまた連休がやってくる……というわけでこのコーナーも平常運転で暑苦しくやっていこう!スタンダードを愛しとことん追求するための「とことん!スタンダー道!」がキタキタキタァ!

 この2025年のゴールデンウィークもマジックは大いに盛り上がりを見せた。何せプロツアーに向けた最終予選であるチャンピオンズカップファイナルが開催されたのだ。そしてその会場では併催のイベントも行われ、ジャパンスタンダードカップ:『タルキール:龍嵐録』という刺激的な戦いの場も設けられた!チャンピオンズカップと同じくフォーマットはもちろんスタンダード、タルキール参入後の環境で300名を超えるプレイヤーが火花を散らした。連休の真っただ中、数多のデッキを薙ぎ倒して頂点に立ったのは……

優勝:植松 亮志 - 「黒単デーモン」
ジャパンスタンダードカップ:『タルキール:龍嵐録』 / スタンダード(2025年5月4日)[MO] [ARENA]
19 《
2 《アモンケット・サーキット
4 《魂石の聖域
-土地(25)-

4 《大洞窟のコウモリ
4 《分派の説教者
2 《カルシの帰還者
4 《ドロスの魔神
2 《黙示録、シェオルドレッド
2 《スピードデーモン
-クリーチャー(18)-
2 《強迫
1 《脅迫戦術
4 《切り崩し
4 《喉首狙い
1 《シェオルドレッドの勅令
4 《不浄な別室 // 祭儀室
1 《ギックスの命令
-呪文(17)-
2 《除霊用掃除機
2 《強迫
1 《シェオルドレッドの勅令
2 《脅迫戦術
1 《ヴェールのリリアナ
2 《金線の酒杯
2 《石の脳
2 《覆い隠し
1 《萎縮させる責め苦
-サイドボード(15)-
 

 ジャパンスタンダードカップ:『タルキール:龍嵐録』優勝デッキ、黒単のデーモンデッキ!黒のクリーチャー除去と手札破壊、デーモンなどの優秀な中量級クリーチャーにアドバンテージ源として最高クラスの《不浄な別室 // 祭儀室》、それらで構築された黒系のミッドレンジがここにきて原点回帰的な黒単に。いや~黒単のリストはやっぱりカッコイイね。

 赤い系のアグロデッキが最多勢力になることは間違いないという状況下で、《切り崩し》などの軽量除去を備え《カルシの帰還者》や《ギックスの命令》などの絆魂、デーモンをコントロールしている時の《不浄な別室》で回復できるという点がセールスポイント。そして黒単がまた使われだした理由は色々とあるが《魂石の聖域》を4枚ガッツリ投入しても色事故が起きにくいというのが大きいのではないかな。3/3警戒のクリーチャーとなるこの土地、すべてのタイプを持つのでデーモンであるため別室との相性も◎。同型やもっと遅いデッキ相手の消耗戦でこれほど頼りになる土地もそうそうない。

 

 そして黒単において流行しているのがエンジン始動!ここにきて『霊気走破』のメカニズムが注目されるというのも、スタンダードの面白いところだ。エンジン始動で速度は1、対戦相手のライフを失わせれば1ターンに1度速度が上昇。《スピードデーモン》はこの値に等しいライフを失わせてくるが、その分ドローもさせてくれる。5/5飛行にトランプルというボディにこのドロー能力、ハマればめちゃ強いこの伝説デーモン……ライフを砂わせるの赤いアグロが流行る中で無謀なのでは?と思えるが、先述の《カルシの帰還者》やこれの相続で絆魂を持ったクリーチャーで攻撃しながら回復、デーモンなので《不浄な別室》でも2点吸えるし、《黙示録、シェオルドレッド》がいればむしろライフが増える。

 この《スピードデーモン》と共に速度に関するカードとして《アモンケット・サーキット》も採用されているのがニクい点。最高速度に達しているのであればこの土地でクリーチャーに速攻をつけられるので《祭儀室》から飛び出すデーモンなどに速攻を付けて、対戦相手にラッシュを仕掛けるべし!これもまた無色土地なので採用するなら黒単が安心ってわけだね。

 

 黒と言えば手札破壊。コンボやコントロールへの対抗手段としてお手軽かつ効果の高い《強迫》、追放したカードを取り戻される可能性はあるがクリーチャーとしても優秀な《大洞窟のコウモリ》らで攻めていくのは定番ではあるが、最近はそのラインナップに《脅迫戦術》も加わることが多い。

 この手札破壊はクリーチャーorアーティファクトを追放させられる。1マナで狙ったカードが抜ければかなり効率が良いが、その追放できるタイプのせいで一見使いにくいカードに見える。しかし今このスタンダードであればヒットする確率は高いぞ、何せ《コーリ鋼の短刀》がと果敢クリーチャーを持ったデッキがわんさかいるのだから!黒はアーティファクトに触れるのが苦手であるため、戦場に出る前に手札から捨てさせることがコーリ鋼へのアンサーとなる。短刀が出てくる前の1,2ターン目に唱えられて、もし相手が短刀を持っていなくとも攻め手であるクリーチャーを抜ける、そんな《脅迫戦術》は旬を迎えている1枚だ。まずは1回試してみよう!

 ゴールデンウィークは終わってしまったが、スタンダードはここからさらに盛り上がっていくことになる。新セットとそれに伴う大型イベント、気が付けばもうすぐ!目の前に迫る次なる戦いに向け、準備を進めていこう。スタンダードは日々の鍛錬がモノを言う、目指せチャンピオン!

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