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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

眼魔デッキはジェスカイのみにあらず。変種発見!(スタンダード)
マジックの面白さは挙げていけばキリがない。キリがないがあえて挙げるなら……デッキの進化や変化が起こること、それをリアルタイムで目の当たりにしたり過去の記録から読み取ること。個人的にこれは外せない。デッキが組まれました、それでおしまいというのはちょっと淡泊すぎる。時に緩やかに、時に激しく、川の流れのようにデッキが姿かたちを変えていく光景を眺めるのは、とても楽しい。昔よりも圧倒的な量の情報で溢れたこの時代。そこから得られるものを味わっていただきたい、そうしてもらうことがこのコラムの存在意義。というわけで今回は主要デッキから派生した変種を紹介しよう。
スタンダードで高い人気を集めているデッキの一つ「ジェスカイ眼魔」。《忌まわしき眼魔》という強力なクリーチャーのクセをマイルドにして使いこなすために組まれたデッキだ。眼魔は墓地にあるカード6枚を追加のコストとして追放しなければ唱えられない。マナ総量3のシングルシンボルという通常のコストは払いやすいだけにこの部分がネックだ。手札からカードを捨てる手段、《逸失への恐怖》や《光砕く者、テルサ》といったカードや土地などが持つ諜報といった能力を使って墓地を耕していくという地道ながら確実な真面目なアプローチ。そしてそういったカードで墓地に眼魔を落として《救いの手》《再稼働》と白の軽量リアニメイトで戦場に出してしまうというショートカット。これらを抱き合わせにしたジェスカイ即ち白青赤の3色のデッキが「ジェスカイ眼魔」だ。
このアーキタイプはとにかくカードを引き込む力を持っているのが魅力的で、手札1枚から状況を変えられる可能性があるため、そういったデッキを伝統的に好む日本のプレイヤーには刺さるものだろう。事実チャンピオンズカップファイナルでは全体の使用率が2位となった。
最近は《略奪するアオザメ》を採用してよりアグレッシブな構築が取られたリストが流通している「ジェスカイ眼魔」。しかしこのデッキは本当にこの3色である必要はあるのか。そういった視点を持つことが新しいデッキを生み出すものだ。さあ、そこから生まれた眼魔デッキの変種の姿がこれだ。
4 《地底の大河》 4 《闇滑りの岸》 3 《グルームレイクの境界》 3 《地底街の下水道》 2 《不穏な浅瀬》 2 《魂石の聖域》 5 《沼》 -土地(23)- 4 《鍾乳石の追跡者》 2 《フェアリーの夢泥棒》 4 《統合の福音者》 4 《蒸気核の学者》 4 《忌まわしき眼魔》 -クリーチャー(18)- |
4 《切り崩し》 2 《苦々しい勝利》 2 《ローナの渦》 3 《冬夜の物語》 4 《誰も置き去りにしない》 4 《プロフトの映像記憶》 -呪文(19)- |
2 《苦痛ある選定》 2 《悪意ある覆い隠し》 3 《鋼と油の夢》 2 《強迫》 2 《軽蔑的な一撃》 2 《黙示録、シェオルドレッド》 2 《悪夢滅ぼし、魁渡》 -サイドボード(15)- |
白と赤ではなく黒いカードで眼魔を活かす、ディミーア・カラーの眼魔デッキ!クリーチャーをリアニメイトするとなると黒が黙っちゃいない、3色ゆえの不安定さを払しょくしてよりスリムに仕上げたのがこの2色のリスト。
《救いの手》&《再稼働》の代わりとなるのは《誰も置き去りにしない》!一見重めのリアニメイトだが、対象が3マナ以下であればマナ総量2まで軽減されるというマニア好みの1枚。これで早いターンから眼魔を繰り出して、そのサイズと飛行、そして戦慄予示でクリーチャーを展開し続けるプレッシャーで勝負を決める。《略奪するアオザメ》のポジションは《鍾乳石の追跡者》で埋める。パーマネントを捨てたりライブラリーから落としたりすることで能力が誘発してサイズアップ、ジェスカイとはまた違う味わいのアグロデッキとして遊べるように作られている。《切り崩し》《苦々しい勝利》など黒の優秀な除去が扱えるのもジェスカイとは異なる魅力だ。
最近の眼魔デッキでは英語圏では「Eidetic Memory」と表記されることが多い。これは《プロフとの映像記憶》の英名からくるもの。カードを捨てる手段がドローも兼ねているため、この映像記憶の能力を誘発させるこが可能であり、それでクリーチャーを強化して殴るという眼魔に依存しない戦い方をできるように設計されている。墓地対策をされても詰まないというわけだ。
このリストも例に倣って「ディミーア映像記憶」と呼べるリストになっている。このカラーならではのクリーチャー《統合の福音者》は映像記憶と同様にドローを行うことで能力が誘発してパワーが上昇するとともに威迫を持つため、これや《鍾乳石の追跡者》を強化してガンガン殴っていく動きは強そうだ。威迫や飛行といった回避能力で攻めつつチャンスを見つけて眼魔で蓋をするという戦い方は、ジェスカイに見劣りしないものだね。
デッキの変化を追う。追い続けていると、突然色が変わった突然変異的なリストが出現することがある。同じような動きが出来るなら色を変えてみても良いんじゃないか?こういうアプローチが新たな流れを生み出すことがあるので、見慣れたデッキリストもよく目を凝らして観察し続けてみよう!
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