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Making Magic -マジック開発秘話-

ローウィン・ファイブ
2026年9月1日
来週から『リアリティ・フラクチャー』のプレビューが始まる。『リアリティ・フラクチャー』の物語で特に素晴らしいことの1つは、史上初のプレインズウォーカー・カードとして登場した5人のキャラクター(アジャニ、ジェイス、リリアナ、チャンドラ、ガラクの通称ローウィン・ファイブ)が、初めて同じ物語に揃って登場することである。(ちなみに、彼らは『ローウィン』の物語には登場していない。それについては後で説明しよう。)そこで今回は、ローウィンの5人がキャラクターとして、そしてまったく新しいカード・タイプとして、どのように誕生したのかを語ってみることにした。
あなたはプレインズウォーカーだ


1993年8月に出版された『アルファ版』のルールブックで、リチャード・ガーフィールド/Richard Garfieldは2人のプレインズウォーカー、ウォーゼルとトミルが決闘する物語を書いている。(ウォーゼルとトミルは、最近『Mystery Booster Commander Edition』にも登場している。)そこでは「プレインズウォーカー」という言葉は使われず、彼らは「魔法使い/magicians」と呼ばれていた。しかし、プレイヤーであるあなた自身が強大な魔道士であるというコンセプトは、最初から存在していたのである。『アルファ版』には2枚のカードのカード名にプレインズウォーカーであるウルザの名前が登場していた(なぜかどちらも彼の眼鏡だった)が、ウルザが何かを明らかにするフレイバー・テキストは存在しなかった。
1994年1月、「ザ・デュエリスト」創刊号が発売された。そこにはリチャード・ガーフィールドへのインタビューが掲載されており、彼は『マジック:ザ・ギャザリング』における多元宇宙という概念について、次のように語っている。
「ドミナリアのコンセプトは、ゲームそのもののコンセプトから自然に派生したものだ。ゲームでは、プレイヤーは未知の世界の一部分を与えられる。実際にその世界でプレイし、それについて語り、トレードし、カードを試していくことで、ゲームの世界について学んでいく。ゲームが自然に発展していけば、新たなカードが発売され、ゲームは有限のものに留まらず、常に成長し、変化し続けることになる。それが、多元宇宙というコンセプトにつながる。そこには無限の可能性があり、1つの世界ではなく、数多くの世界が存在するのだ。『マジック』では、カードが混ざり合う様子は奇妙に見える。たとえば、なぜ『アラビアンナイト』のカードと『アイスエイジ』のカードが一緒になっているのだろうか? これを理解する方法の1つが、さまざまな次元からなる多元宇宙という考え方だ。カードはそうした次元のごく一部を描き、新たなカードに出会うにつれて、その範囲が広がり、より理解できるようになっていく。」
1994年3月、『アンティキティー』が発売された。これは、ストーリー要素を持った最初のセットであった。兄弟戦争の一部が、その戦争にまつわるアーティファクトを通じて語られていた。カードのアートや名前、フレイバー・テキストは、2人の兄弟が争う、より大きな物語の存在をほのめかしていた。その兄弟の1人がウルザであり、セットのいたるところにその名前が登場していた。しかし、「プレインズウォーカー」という言葉が使われることはなかった。
1994年4月、『リバイズド・エディション』が発売された。それに合わせて、『ポケット・プレイヤー・ガイド』という本も出版された。その中でリチャードは「ドミニアとウォーカーたち」という記事を書いている。ドミニア/Dominiaとは『マジック』の多元宇宙に当初つけられていた名前だったが、ドミナリア/Dominariaと頻繁に混同されたため、後に使わなくなった。ここで初めて「プレインズウォーカー」という言葉が使われたのである。
ここをクリックしてリチャードの記事を表示
これはプレインズウォーカーの存在と、彼らが次元間を移動することについて公に言及した最初の記事である。
1994年10月、『マジック:ザ・ギャザリング』初の小説『Arena』が出版された。そこではプレインズウォーカーが描かれているものの、「プレインズウォーカー」ではなく「ウォーカー」という言葉が使われていた。その後、プレインズウォーカーは『マジック』の小説に頻繁に登場するようになる。
1995年、初期のクリエイティブ・チームを率いていたジョン・タインズ/John Tynesが、プレインズウォーカーがどのような存在なのかをもう少し詳しく説明するエッセイを書いた。
ここをクリックしてジョンの記事を表示

カードに描かれたキャラクターの中には、後にプレインズウォーカーになった者や、後付けの設定でプレインズウォーカーだったことになった者もいる。しかし、明確にプレインズウォーカーであるキャラクターが『マジック』のアートに初めて描かれたのは、『エクソダス』の《精神力》に登場したウルザであった。

続く3セット、すなわち『ウルザズ・サーガ』ブロックでは、プレインズウォーカー、特にウルザが定期的にアートへ登場するようになった。『ウルザズ・デスティニー』の《対立》は、フレイバー・テキストに「プレインズウォーカー」という言葉が初めて登場したカードである。しかし、プレインズウォーカーそのものを表すカードは、店舗内プレイ・プログラム「アリーナ・リーグ」向けに「ヴァンガード」第4弾が登場した1999年4月まで存在しなかった。
ヴァンガードは、使用するプレイヤーに特別な能力を与える大型のヴァンガード・カードのシリーズであった。また、初期手札枚数と初期ライフ総量も変更された。特別なヴァンガード・アリーナ・リーグに参加するプレイヤーは、ヴァンガード・カードを1枚選び、それを中心にデッキを構築した。ヴァンガード・カードの第1弾は1997年夏に発売され、第2弾と第3弾ではウェザーライト・サーガのキャラクターが扱われた。
第4弾では『ウルザズ・サーガ』の物語に登場するキャラクターが扱われ、その中にはセラやウルザなどのプレインズウォーカーも含まれていた。カードがプレインズウォーカーを表したのは、これが初めてである。ただし、これらは大型カードであったため、デッキに入れられるものではなかった。

厳密に言えば、通常サイズの『マジック』のカードがプレインズウォーカーを表した最初の例は、2000年9月に発売された『インベイジョン』の《無明の予見者》である。
《無明の予見者》は変装したウルザを表していた。このカードは強大なプレインズウォーカーではなく、あくまで無明の予見者であるかのようにデザインされていた。ここで重要な疑問が出てくる。プレインズウォーカーが『マジック』のストーリーにおいてそれほど重要な存在なら、なぜカードとして登場しなかったのだろうか? 理由として、当時はプレインズウォーカーはゲーム内のカードで表現するには強大すぎると考えられていた。何しろ、プレイヤーであるあなた自身がプレインズウォーカーなのだ。それに匹敵するものを、どうやって1枚のカードで表せるというのだろう?


2001年1月の『プレーンシフト』では、レアのエンチャントのサイクルで、初めてカード名に「プレインズウォーカー」という言葉が使われた。このサイクルの各カードのアートには、それぞれ異なるプレインズウォーカー(ガフ提督、ボウ・リヴァー、テヴェシュ・ザット、ウィンドグレイス卿、フレイアリーズ)が描かれている。
2003年、私は『マジック』の主席デザイナーになった。昇進した際には、クリエイティブ・チームも任されることになった。開発部の副社長だったビル・ローズ/Bill Roseは、デザインとクリエイティブが一体となっていることが重要だと考えていた。その両方を1人が監督するべき、というのが彼の考えだったのである。
そして2005年の話になる。私がクリエイティブ・チームとよく話し合っていた話題の1つが、『マジック』のクリエイティブ・デザインをどう刷新するかだった。プレインズウォーカーはゲームの中心的存在だったが、神のような存在であるため、彼らを題材にストーリーを作るのが難しかった。これをどうにかする方法はないだろうか?
また、私はブロック全体を見据えた計画をもっと行おうとしており、ブロックに取り入れられる新たなテーマを探していた。時間というテーマを連想させるメカニズムをいくつも見つけ、それに私は興奮した。最終的に、このブロックの3セットを「過去」「別の現在」「未来」に分けることにした。
当時のクリエイティブ・ディレクターだったブレイディ・ドマーモス/Brady Dommermuthは、そのテーマを利用し、ある大事件を通じてプレインズウォーカーという存在の仕組みを作り直せるのではないかと考えた。その事件は、後に「大修復」と呼ばれるものになる。多元宇宙が崩壊しつつあり、それを修復するためにすべてのプレインズウォーカーが自らの灯を手放さなければならない、というアイデアであった。これによって、能力が大幅に弱体化した新世代のプレインズウォーカーが生まれ、彼らを題材にストーリーを作れるようになったのである。
クリエイティブ・チームの責任者として、私はマット・カヴォッタ/Matt Cavottaを雇った。マットは数多くの『マジック』のカードを手掛けていたアーティストである。クリエイティブ・チームに空きがあったため、最終的にマットを採用することになった。彼はカード名とフレイバー・テキストを担当することになった。私はクリエイティブ・チームのメンバーをデザイン・チームに参加させるのが好きだったので、『時のらせん』ブロック第3セットの『未来予知』にマットを加えた。
『未来予知』の根幹となるアイデアの1つは、未来から来たカードが収録されていることだった。『時のらせん』ブロックの他のセットと同じく、『未来予知』にもボーナスシートがあった。そのボーナスシートのカードはそれぞれ特殊な未来風のカード枠を持ち、将来的に実際に印刷されるかもしれないカードを表していた。その中の1枚が《タルモゴイフ》である。私はその注釈文を使って、まだ存在してはいないが将来存在し得るカード・タイプに言及したら面白いだろうと考えた。《タルモゴイフ》は『アイスエイジ』の《ルアゴイフ》を元にデザインしたが、墓地にあるクリーチャー・カードの枚数を参照する代わりに、墓地にあるカード・タイプの種類数を参照するようにした。これをきっかけに、チーム内で新たなカード・タイプの可能性について話し合うようになった。
ある日の『未来予知』のデザイン会議の前、マットが私を呼び止めた。私に相談したいアイデアがあるという。これまでプレインズウォーカーを表すカードを作らなかったのは、彼らがカードで表現するには強大すぎたからである。しかし、大修復によってそれが変わる。それなら今こそ、プレインズウォーカーのカードを作れるのではないか? 私もその発想には惹かれたが、『未来予知』は制作スケジュールが短縮されており、期限内にすべてを仕上げられるか心配していたため、最初はやや消極的だった。しかしマットがそのアイデアについて長い手紙を書き、それを読んで私は賛成することにした。
関係者全員に確認したところ、誰もがプレインズウォーカーというカード・タイプのアイデアに興奮しているようだった。期限に間に合わせるため、私はプレインズウォーカー専門のデザイン・チームを作った。メンバーは、発案者であるマット、クリエイティブ・チームのブランドン・ボッツィ/Brandon Bozzi、当時のルール・マネージャーのマーク・ゴットリーブ/Mark Gottlieb、そして私である。青、黒、緑に1枚ずつ、ミライシフト枠のプレインズウォーカーを3枚作ることにした。以下が、我々が作ってテストしたカードである。(ブランドンの判断で、全員にイタリア語の名前が付けられた。)
フェンダリ
{4}{G}
プレインズウォーカー ― フェンダリ
9(忠誠度)
1. 緑の1/1の苗木・トークン2体を戦場に出す。忠誠度を1失う。
2. あなたが戦場でコントロールしている苗木1体につき、緑の1/1の苗木・トークン1体を戦場に出す。忠誠度を1失う。
3. ターン終了時まで、すべての苗木は+5/+5の修整を受ける。忠誠度を3失う。
ビアンコ
{3}{B}{B}
プレインズウォーカー ― ビアンコ
6(忠誠度)
1. すべてのプレイヤーはカード2枚を捨てる。
2. すべてのプレイヤーはクリーチャー2体を生け贄に捧げる。
3. あなたの墓地にあるすべてのクリーチャー・カードを戦場に戻す。忠誠度を5失う。
ヴィットリオ
{5}{U}
プレインズウォーカー ― ヴィットリオ
8(忠誠度)
1. プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカード2枚を引く。忠誠度を1失う。
2. プレイヤー1人と、マナ総量がそのプレイヤーの手札にあるカードの枚数以下のアーティファクトかクリーチャーである1つを対象とする。
前者は後者のコントロールを得る。忠誠度を2失う。
これらは、最終的なプレインズウォーカー・カードとは異なる働きをしていた。これらを唱えた後、各ターンの開始時に、上から順番に効果1つを実行する。最後の効果を実行したら、その次のターンには最初の効果へ戻る。また、戦場に留まり続けられる期間を制限するため、「忠誠度」というリソースも組み込んだ。フレイバーとしては、プレインズウォーカーは自分の意思であなたに力を貸している。力を貸す気がなくなれば、去っていくというものだった。
これらのプレインズウォーカーは、クリーチャーから攻撃されることもできた。この部分はリチャードが『ラヴニカ:ギルドの都』向けに提案していた「建造物/structures」という新しいカード・タイプを元にしていた。これは建物を表し、アーティファクトやエンチャントのような能力を持つ一方で、相手はそれを攻撃することで取り除けるというものだった。『ラヴニカ:ギルドの都』には「建造物」を入れる余地がなかったが、私はこのアイデアがとても気に入っており、どこかで使える場所を探していた。
我々は3人のプレインズウォーカーそれぞれについてデッキを作り、開発部のメンバーと何度もプレイした。反応は賛否両論で、このデザインを嫌うデザイナーも何人もいた。最大の問題は、あまりにも機械的に感じられることだった。これらのプレインズウォーカーは、その行動がほとんど役に立たなくても、あるいはあなたにとって明らかに不利益であっても、予定された行動リストに従い続けるのである。この種のデザインは後に英雄譚で使うことになる。物語にはあらかじめ定められた出来事の順序がある、というのはフレイバーに合っているからである。
我々は、正しいデザインにたどり着いた場合にのみプレインズウォーカー・カードを作る、と決めていた。まだそこには達していないことが明らかだったため、『未来予知』から外すことにした。これにまつわる面白い話が1つある。《タルモゴイフ》はフェンダリの枠を空けるためにファイルから外されていた。プレインズウォーカーの存在を注釈文で教えてくれるクリーチャーを入れるよりも、実際のプレインズウォーカーを入れるほうがよいと考えたからである。フェンダリが外されたとき、『未来予知』のデベロップ・リードだったマイク・チュリアン/Mike Turianが《タルモゴイフ》をセットに戻したのだが、彼は記憶を頼りに戻した。私はこれを{2}{G}で*/*のクリーチャーとしてデザインしていた。(個人的に*/1+*は好きではない。)しかしマイクは、オリジナルの《ルアゴイフ》がそういうデザインだったため、{1}{G}の*/1+*として戻したのである。
プレインズウォーカーが『ローウィン』へ持ち越されたことで、新たにそれを担当することになったのは、『ローウィン』デザイン・チームのアーロン・フォーサイス/Aaron Forsythe、ポール・ソトサンティ/Paul Sottosanti、そして私だった。結果的に、最初のデザインもそれほど的外れではなかった。能力をあらかじめ決められた順番で使うのではなく、プレイヤーが選べるようにした。また、忠誠度を増やす能力と減らす能力を組み合わせることを試し、通常は少なくとも1つのプラス能力と、大きく忠誠度を減らす能力(我々が「奥義」と呼んだもの)を持たせた。さらに、能力をいつ使えるのか、プレインズウォーカーにどう干渉できるのか、忠誠度が具体的にどう機能するのかなど、カード・タイプの細かな部分について大量の調整を行った。この話をより詳しく知りたいなら、2007年に私が書いた2部構成の記事(その1 とその2)を読んでほしい。
すでに一度、収録を1セット後ろにずらしていたため、『ローウィン』では彼らの扱いに非常に慎重だった。それが、ローウィン・ファイブが『ローウィン』の物語に登場しない理由である。本当に『ローウィン』に収録されるか確信が持てなかったので、セット内の他の場所では彼らに一切言及しなかった。また当初は、プレインズウォーカーを散発的に登場させるつもりだった。次のプレインズウォーカー・カードが登場したのは、1年後の『アラーラの断片』である。
プレインズウォーカーのサイクルを構成する5人のキャラクターの作成は、ブレイディ・ドマーモスが監督した。我々の目標は明快だった。プレインズウォーカーを初めてカードとして登場させるのだから、まずはそれぞれの色を分かりやすく体現したキャラクターから始めたかったのである。
アジャニ
アジャニは、白という色が持つ複数の側面を表現するために作られた。第一に、白の「個人の利益よりも集団の利益を優先する」という考え方を表すため、アジャニの能力は自分自身ではなく他者にのみ作用する。第二に、白の回復という側面を表すため、アジャニは癒し手としてデザインされた。第三に、白の軍事的側面を示すため、アジャニは戦士になった。彼の目の負傷は、この3つすべてを強調している。それによって実戦経験豊富な戦士であることが示される一方、癒し手でありながら自分自身を癒すことはできないのである。
ブレイディはプレインズウォーカーの大半を人間にしたいと考えていたが、プレインズウォーカーにはさまざまな種族がなり得ることを示すため、1人は人間以外にしたいとも考えていた。いくつかの案を検討した末、アジャニをレオニンにすることになった。
ジェイス
ジェイスには、青が持つさまざまな側面を表現する必要があった。ブレイディは、有名なキャラクター類型(優れた能力を持ちながら、自分の過去を知らない記憶喪失の戦士)とテレパスを組み合わせるというアイデアを気に入っていた。中核となるコンセプトは、「他人の秘密はすべて知っているが、自分自身の秘密だけは知らないウィザード」である。記憶を扱うという要素は、青のさまざまな呪文ともうまく馴染んだ。
ジェイスを幻術師にしたのは、彼の最大の強みが知性であることをブレイディが示したかったからである。幻影そのものには、実際には何もできない。実体がなく、敵と物理的に干渉することもできない。幻影の強さは、幻術師が知っていることと、相手が知っていることの差から生まれる。この能力の組み合わせにより、ジェイスは幻影を有効に使う方法を見つけ、敵に対応を強いることで、その頭の良さを見せられるのである。
リリアナ
リリアナの中核となる特徴は、自分が必要とするものを手に入れるためなら何でもするという姿勢である。彼女は黒の野心と目的意識を体現している。そのためには、彼女を突き動かす力が必要だった。ブレイディは「死を恐れる屍術師」というアイデアをとても気に入っていた。彼女は自分の目的を達成するための道具として死を利用する一方、自分自身が死ぬことには心の底から怯えている。そして、自らの死と向き合わずに済むのなら、悪魔であろうと何であろうと、必要な相手とは誰とでも取引をするのである。
観客にキャラクターとしてリリアナを楽しんでもらいたかったので、彼女には非常に強いカリスマ性を持たせることが重要だった。ブラック・ユーモアのセンスを与えるのも非常に似合っており、物語を書く側にとっても楽しい個性になった。
チャンドラ
チャンドラは、ローウィン・ファイブの中でもおそらく最も有名なキャラクター類型を使っている。情熱的で血気盛ん、そして赤い髪――しばしば炎そのものとなる髪――を持つ。彼女には赤が持つ自発的で衝動的な性質を表現させる必要があり、感情に任せて重大な決断をし、それによってしばしば厄介事に巻き込まれる人物にした。このキャラクター類型はもともと火と結び付けられており、炎は『マジック』における赤の中核的な要素でもあるため、この組み合わせは非常に自然なものだった。
ブレイディが加えたもう一ひねりは、私のお気に入りだ。5人の中で、チャンドラは最も純粋な心を持っている。根本的には、世界をより良い場所にしたいと願っているのだ。彼女の動機は建設的だが、その力は破壊的である。物を焼き払うことが一番得意な人間が、どうやって何かを築き上げればいいのだろう? 彼女の善良な心と衝動的な性格の間にあるこの葛藤が、チャンドラを愛すべき、見ていて楽しいキャラクターにしている。
ガラク
ガラクには、緑という色の本質を表現する必要があった。ブレイディは緑の穏やかな側面を捉えるのではなく、反対方向へ押し進めることにした。緑の野性的で獣じみた側面を強調したのである。ガラクは、彼が愛する獣たちと同じく巨大で力強いが、他人と一緒にいることを居心地悪く感じる。この5人のプレインズウォーカーにはそれぞれ内在する葛藤が必要だったため、ガラクを人付き合いの苦手な人物にすることは、フレイバーに富んだ形で緊張感を加える方法だった。
またガラクは、顔を覆う仮面を身に着け、ローウィン・ファイブの中で最も大柄な人物として設定された。ガラクの初期忠誠度が5人の中で最も低く設定されたのは、彼らがあなたにすぐ愛想を尽かす可能性があるからである。ガラクを味方につけ続けるのは難しい。そのうえ、彼には思いもよらないときに顔を出す獣のような一面もある。自然と同じく、ガラクは助けになることもあれば、信じられないほど危険な存在になることもあるのだ。
ローウィン・ファイブは我々にとって大きな挑戦だったが、プレインズウォーカー・カードを最初からこれほど上手く作れたことには、自分でも少し驚いている。5人のキャラクターはいずれもファンのお気に入りとなり、プレインズウォーカー・カードは非常に人気を集めたため、やがてすべてのセットに収録するようになった。
ついに5人全員が登場する物語を描けたことに、私はとても興奮している。そして、これがまたとんでもない物語なのだ! すでに公開している通り、ジェイスを除く全員が、それぞれ対抗色となった別の自分自身と対面することになる。この分身たちは、もし何かが少し違っていたなら、彼らが歩んでいたかもしれない道を示している。
来週は『リアリティ・フラクチャー』と、それがローウィン・ファイブにもたらすあらゆる混沌について掘り下げていこう。
今回の過去を巡る散歩を楽しんでもらえたなら幸いである。いつも通り、ローウィン・ファイブの誰かについてでも、今日取り上げた内容についてでも、どんなフィードバックでもぜひ聞かせてほしい。メールやソーシャル・メディア(X、Tumblr、Instagram、Bluesky、TikTok)を通じて送ってもらえると幸いだ。
来週は『リアリティ・フラクチャー』のプレビュー開始でお会いしよう。
それまで、あなたが自身の心に最も響くプレインズウォーカーが見つけられますように。
(Tr. Ryuki Matsushita)
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