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開発秘話

Making Magic -マジック開発秘話-

大局的な質問 その1

Mark Rosewater
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2026年8月18日

 

 今週は、読者からの質問に答える記事をお届けする。今回は特定のカードやセットについての質問に焦点を当てるのではなく、もう少し広い視点からの質問を読者に募集した。私は以下の内容を投稿した。

https://www.tumblr.com/markrosewater/821767540593311744/i-need-questions-for-a-mailbag-column

質問回答記事に載せる質問を募集
また質問回答記事を書く予定だ。今回は『マジック』に関するメタ的な質問、つまりゲーム全体を大きな視点で見たときに、「なぜこれはこの仕組みになっているのか」という質問を扱う。(例:なぜ色は5色なのか?)質問は1つの投稿につき1問だけにしてくれ。よろしく頼む。
#MagicTheGathering #MTG #WotCStaff

 始める前に、いくつか明確にしておきたいことがある。できる限り多くの質問に答えるつもりだが、あなたの質問を取り上げられない場合には、次のような理由がある。

  • 記事には文字数制限があり、編集者には優しくしておいたほうがいいということを私は学んでいる。質問があまりにも多かったので、すべてに答えるだけのスペースがなかった。
  • 答えを知らない質問や、私の専門分野から外れている質問もあった。私にそうした質問へ適切に回答できるだけの知識があるとは思わなかった。
  • まだ話すことのできない話題もある。そうした話題に関する質問は省かせてもらった。

 また、いくつかの質問については文言を調整し、匿名化している。これにはさまざまな理由があるが、それぞれの質問の意図はできる限り維持するよう努めた。それでは、質問に移ろう。


質問:すでに使用実績のあるカードの同型再版をなぜ作るのでしょうか? 《ひよっこ捜査員》と《スレイベンの検査官》が似ていることを思い浮かべていますが、これらはパウパーやパイオニアに影響を与えました。もっと古い例ではありますが、《ラノワールのエルフ》と《エルフの神秘家》や、霊破系のカードでも同様のことが起きています。

 ゲームデザインについて、私がよく使う言葉がある。「未来は過去に縛られてはならない」というものだ。『マジック』のデザインとは、その根本において、道具箱にあるツールを使って新しいセットを作る方法を見つける作業であり、そのツールは30年以上にわたる『マジック』の歴史の中で生み出されてきた。もちろん、我々は常に新しいツールを作り続けているが、『マジック』のデザイン空間は無限ではない。既知のリソースを使ってデザイン上の問題を解決できるのであれば、そうするべきなのである。

 

 《スレイベンの検査官》と《ひよっこ捜査員》が挙げられているので、これらを例にしよう。『イニストラードを覆う影』では調査と手掛かり・トークンが初登場した。このメカニズムは人気を博し、プレイ感も良好だった。調査がメカニズム上のデザインとフレイバーの両方のニーズを満たす状況になったなら、これを自由に使えることが重要となる。

 それに加えて、『マジック』はゲームそのものに組み込まれた制約にも左右される。たとえば、マナ・コストはマナ単位で設定しなければならず、クリーチャーのパワーやタフネスも整数単位で設定しなければならない、といった具合である。カードをデザインするとき、適切なバランスになる実装の組み合わせが無限に存在するわけではない。{W}で1/2で、戦場に出たときに調査を行えるクリーチャーというのは、ちょうどよいバランスである。1つのメカニズムについて、単純な形で実装できる方法の数は限られていることが多い。

 それから何年も経って、我々は『カルロフ邸殺人事件』を作った。これはマーダー・ミステリーというジャンルに焦点を当てたセットだった。調査はこのジャンルのフレイバーを理想的に表現でき、ゲームプレイも優れているため、文句なしで採用すべきメカニズムである。問題は、『イニストラードを覆う影』の時点で、戦場に出たときに調査を行うクリーチャーについて、マナ・コスト、パワー、タフネスの適切なバランスをすでに見つけてしまっていたことだ。{W}で1/2で調査を行うクリーチャーは、調査を使うセットにとって完璧なツールなのである。

 

 では、なぜ単純に《スレイベンの検査官》を再録しないのか? それは、スレイベンがイニストラードに存在する地名だからである。ラヴニカにスレイベンは存在しないので、この名前では意味が通らない。では、なぜ元のカードにもっと汎用的な名前を付けなかったのか? まず、我々はカードにフレイバー豊かな名前を付けるのが好きだからだ。それは世界を構築するうえで重要な手段である。次に《スレイベンの検査官》を作ったときには、調査がこれほど人気になるとも、この実装が完璧なバランスだとも分かっていなかった。これは、非クリーチャーのアーティファクト・トークンをセット全体で使用した初めての試みだった。我々はこのアイデアを気に入っていたが、セットが発売され、実際の反応を見るまでは、何度も再利用する価値のあるものを生み出したとは分かっていなかったのである。

 我々には2つの選択肢があった。{W}で1/2で、戦場に出たときに調査を行うカードは永遠にイニストラードだけのものであり、ほかでは使えない、とすることもできた。あるいは、2枚目を作ることを自分たちに許すこともできた。我々が選んだのは後者である。2枚目を《ひよっこ捜査員》と名付けたことにも注目してほしい。このカードの有用性と価値が分かっていたため、どの次元でも使える名前を付けたのである。

 問題は、我々がどちらをより重視するのかということだ。必要とするどのセットにもそのカードを収録することか、それとも同じ効果を持つカードを2種類使えるようになってしまうカードプールの広いフォーマットのバランスか。はっきり言えば、前者である。しかも比較にならないほど前者だ。最初に言ったように、未来は過去に縛られてはならない。『マジック』を作ることは、ただでさえ難しい。同じカードの2枚目のバージョンを決して作れないという制約を自分たちに課すのは、現実的ではない。だからといって、どんなカードでも別名で再版するという意味ではない。だが原則として、そうしてもよい自由は必要なのである。

 同じようなカードが複数枚存在することでカードプールの広いフォーマットに問題が生じたのであれば、そのフォーマットには、そのカードに対処するための手段がある。たとえば、カードを禁止したり制限したりできる。古いフォーマットで問題が起こらないようにするために、新しく作れるカードを制限するというのは、今後を見据えたうえで現実的な解決策ではない。

 《スレイベンの検査官》がすでに存在していても《ひよっこ捜査員》のようなカードを印刷するのは、そういう理由なのである。

質問:100枚シングルトンの『マジック』が、従来の60枚の構築フォーマットよりも多くプレイされるようになった現在、構築フォーマットの遊び方を変えることは検討されていますか? より多くのカードを使ってばらつきを大きくしたり、逆にカード枚数を減らしてばらつきを小さくしたりするよう、フォーマットのルールを変更することは考えたことがありますか?

 質問に答える前に、前提をいくつか訂正させてもらおう。コマンダーは、テーブルトップで最も多くプレイされているフォーマットである。だが、あらゆる方法でプレイされている『マジック』すべてを数えるなら、コマンダーがプレイの過半数を占めているわけではない。実際、100枚シングルトンのマジックよりも、1対1のマジックのゲーム数のほうが多いと私は考えている。まあ、これは私が統計でちょっと遊んでいるだけでもある。コマンダーは1ゲームあたりの時間が平均してはるかに長い。一方、デジタルでのゲームはその大半が2人対戦であり、プレイ・セッション自体が長くなりがちで、かつ1ゲームが短いため1回のセッションでプレイされるゲーム数も大幅に多くなる。

 そこで、質問を少し言い換えよう。100枚フォーマット(コマンダー)は非常に人気があることが証明された。それによって我々は影響を受け、2人対戦におけるカード枚数の制限を見直すようになったのか? 答えはイエスでもあり、ノーでもある。まずはノーの部分から始めよう。

 コマンダーのデッキは、通常の60枚ではなく100枚で構成される。またコマンダーはシングルトン・フォーマット(基本土地でないカードはそれぞれ1枚しかデッキに入れられない)であるのに対し、構築フォーマットでは基本土地でないカードをそれぞれ最大4枚(いわゆる1プレイセット)まで入れることができる。この違いによって、コマンダーのばらつきは大幅に大きくなる。一般論として、ばらつきが大きいほど楽しくなる。コマンダーではゲームごとの展開が違ったものになりやすく、毎回同じ体験をすることが少なくなるからだ。問題は、ばらつきを大きくすると、ゲームにおけるスキルの影響が小さくなることである。同じ状況が頻繁に発生し、それが起きたときにどう最適化するのがよいかを学ぶことは、ゲームに大きなスキルの要素を加える。1対1のフォーマットの多くはトーナメント・プレイを重視している。そうした場ではスキルの影響をより大きくしたいので、1プレイセット4枚という制限が重要なのである。

 1対1のマジックにおいて、スキルの価値を最大化する最善の方法を検討したことはあるか? ある。明らかに、使用できる同一カードの枚数を減らせば、ばらつきは大きくなる。では逆に、同じカードを5枚や6枚まで入れられる構築フォーマットがあったらどうなるだろうか? そのほうが、よりスキルを試すものになるだろうか? 問題は、あるところを超えると一貫性が高くなりすぎて、ゲームが個々のプレイヤーのスキルよりもデッキ同士の相性を重視するようになってしまうことだ。また、30年以上にわたって『マジック』のバランスを取る中で蓄積してきた指標は、すべて構築フォーマットを前提としている。その仕組みを変えるとなれば、カードデザインについて我々が身につけてきた多くの根本的な知見を、一度忘れなければならなくなる。

 ここから、もう1つ興味深い疑問が生まれる。1対1のプレイは、すべて競技的でなければならないのだろうか? コマンダーによって、ばらつきを楽しむ非常に大きな層が存在することは明らかになった。では、2人対戦にももっとばらつきを持ち込めるだろうか? もちろんできる。これは開発部がかなりの時間を費やしている話題である。既存の競技的な2人対戦フォーマットのデッキ制限を変えるべきかどうかを考えるのではなく、よりカジュアルな性質を持つ新しい2人対戦フォーマットを作る可能性があるのかどうかに焦点を当てている。その余地はあると考えているが、そのフォーマットを具体的にどのようなものにすべきかとなると、さまざまな微妙な問題がある。

質問:なぜカード・タイプは現在のようなものになっているのでしょうか? アーティファクトとエンチャントが、メカニズム的にはほぼ名前が違うだけなのはなぜなのか、またインスタントとソーサリーの違いがほぼ使えるタイミングのルールだけなのはなぜなのか、その理由を知りたいです。

 土地は『マジック』における根本的なリソースであり、クリーチャーは繰り返しダメージを与えるための主要な手段である。この2つについては、クリーチャーがゲームプレイのより中心にあるほうがゲームは最も面白くなると我々が認識するようになったことを除けば、ゲームの誕生以来それほど大きく変わってはいない。

 

 アーティファクトとエンチャントは、構造的には昔からよく似ていたが、当初は1つの根本的な違いがあった。アーティファクトはどんなデッキでも使えるようにデザインされていた一方で、エンチャントはカラー・パイに結び付けられていたのである。問題は、カラー・パイがマジックのバランスを保つうえで根本的な要素だということだ。1つのデッキが最高のカードをすべて使えるようにはしたくない。そのため、カードを5色に分散させることが重要なのである。

 これはつまり、無色カードのパワー・レベルをあまり高くしすぎることはできないということである。そして信じてほしいが、我々はこれを何度も何度も痛い目を見ながら学んできた。どんなデッキでも使える強すぎるカードを作れば、当然あらゆるデッキがそれを使うようになり、そこから生じた問題を禁止措置によって解決することが非常に難しくなる。そのため、強力なアーティファクトを作りたいのであれば(そして我々は作りたい)、それらを1色以上の色にする必要がある。

 

 この2つのカード・タイプの最も重要な違いを取り除いてしまった結果、アーティファクトとエンチャントの境界は曖昧になった。両者に違った感覚を持たせるため、いくつかデザイン上の選択(たとえば、エンチャントをコストとしてタップすることはない)をしているが、現在では両者の区別は主にクリエイティブ上のものである。アーティファクトは形のある物体であり、エンチャントは形のないものである。ただ、それすら曖昧になることもある。

 もし最初からやり直せるのであれば、クリーチャーでないパーマネントを表す1つのカード・タイプ(それを何と呼ぶかはまったく分からないが)を作り、「アーティファクト」と「エンチャント」をそのカード・タイプのサブタイプにしたくなるだろう。そうすれば、すべての色が「アーティファクト」と「エンチャント」に異なる形で関わることを可能にしつつ、両者が同じ種類のものであるという感覚をより強く持たせることができる。

 

 ここからインスタントとソーサリーの話につながる。この2つが異なるカード・タイプなのは、リチャード・ガーフィールド/Richard Garfieldが、それぞれをいつ使えるのか明確に伝えたいと考え、そのためにカード・タイプを使うことにしたからである。(初期の『マジック』には特殊タイプがなかった。)長年の読者なら知っているだろうが、もし私が『マジック』を作り直せるのであれば、インスタントを特殊タイプにし、ソーサリーをカード・タイプにするだろう。瞬速を持つすべてのパーマネントには、単にインスタントという特殊タイプを持たせればよい。

 では、なぜ今説明したようにアーティファクト、エンチャント、インスタント、ソーサリーを変更しないのか? それは、慣性というものが非常に強い力を持つからである。すでに何十億枚ものカードが現在の形で印刷されている。それを変えるというのは非常に大きなことなのだ。

質問:不特定マナ・コストの数字がほかのマナ・シンボルより前に書かれているため、初心者がマナ・コストを勘違いしているのをときどき見かけます。その数字が、ほかのシンボルを含めた合計値だと思ってしまうのです。この順序を入れ替えることを検討したことや、今後検討する可能性はありますか?

 私は初心者の『マジック』プレイヤーと数多く接してきたが、そうした例は見たことがない。皮肉なことに、マナ・コストはまさにその形式から始まったのである。リチャードが最初に『マジック』を作ったとき、マナ・コストの表記は現在とは異なっていた。

 

 たとえば、3マナの呪文で、そのうち1点が黒マナでなければならないとしよう。現在なら、そのコストは{2}{B}と表記される。『アルファ版』以前のプレイテストでは、そのコストは{3}{B}と書かれていた。{3}は支払うマナの合計量を示し、{B}はそのうち少なくとも1点を黒マナで支払わなければならないことを示していた。ところがリチャードは、プレイテスターが{3}{B}を「黒マナ1点を必要とする4マナの呪文」と何度も何度も読み間違えることに気づいた。それがあまりにも頻繁に起きたため、プレイヤーの直感に合うようにマナ・コストの表記方法を変更したのである。

 しかし、ゲームが発売されるまで分からなかったこともある。それは、プレイヤーがマナ・コストを口にするとき、不特定部分よりも不特定でない部分を先に言いたがるということである。{2}{B}の例で言えば、大半のプレイヤーにそのコストを言ってもらうと、「黒1、無色2」と言うだろう。(厳密にはその2点は不特定マナであり、無色マナとは別物だが、大半のプレイヤーはそう言う。)私は長い時間をかけて、開発部で我々が言うように、つまり実際にカードに書かれている順番でコストを言ってもらおうとしてきたが、成果はなかった。

 もし『マジック』を作り直すのであれば、不特定でないマナ・シンボルが先に来るよう順序を変えるだろう。しかし一貫性は非常に重要なので、30年以上が経った今になってこの変更を行うことはないと思う。

 

 実は、一度だけ変更する機会があった。『未来予知』のミライシフト枠のカードを作っていたとき、私はマナ・コストをカードの左側に移した(そうすれば、自然にカードを扇状に広げたときにも見える)。そしてマナ・コストを左から右へ読むと、不特定でないマナ・シンボルが先に来るようにしたのである。

 『マジック』はこれまでの歩みの中で大きく変化してきた。しかし、昔からずっとそうしてきたということ自体があまりにも根幹に組み込まれていて、変更することが非常に難しくなっている要素もいくつかある。マナ・コストの表記方法とその順序は、その1つだと思う。

質問:特大カードや『デュエル・マスターズ』の3面カードのような、通常のカード1枚よりも大きな、実際にゲームで使用するゲーム・ピースが登場することはありますか?

 サプリメント製品でなら存在し、現在でも時折作っている。

 では、プレイ・ブースターのボックスに、ボックス単位で手に入るような大型カードや3面以上を持つカードを入れるのはどうだろうか? それは可能である。過去にもブースター・ボックスに大型カードを封入したことがある。

 では、ブースターそのものに入れるのはどうか? 可能性は低いと思う。試したことがないわけではない。2つの試みについて説明しよう。

 『久遠の終端』では、我々が「コズミック/cosmic」カードと呼んでいたものを含んだ状態で展望デザインから引き継がれた。それは通常のカードの2倍の大きさだった。ウィザーズは以前、巨大なカードを使用する「Transformers Trading Card Game」を作っており、すべてのブースターに1枚ずつそのカードが入っていた。当然、そのゲームのブースターは通常より大きかった。しかし少なくとも、印刷設備上は実現できる可能性があると分かっていた。

 問題は2つあった。1つ目は、『マジック』の印刷枚数と規模、特に本流のセットの規模では、小規模なら可能なことでも『マジック』ほどの規模になると不可能になり得ることだ。たとえば印刷枚数が少なければ、1か所の印刷所だけで印刷できる。だが『マジック』の規模では複数の印刷所で印刷する必要があり、そのすべてが我々の求める条件を満たさなければならない。小規模な印刷ではカード1枚あたりのわずかなコスト増でしかないものでも、規模が大きくなると莫大な金額に膨れ上がることがある。

 2つ目は、印刷されるすべての『マジック』のカードが、特定の大きさと形状のブースターを前提としていることだ。少なくとも通常の製品において、ブースターを別の大きさに変更すると、複雑な問題がいくつも発生する。

 では、従来のブースターに収まる大型のゲーム物品ならどうだろうか? 『デュエル・マスターズ』には3面カードがある。これは、通常のカード3枚が、それぞれの長辺で横一列につながっているものと考えるのが分かりやすい。それらは重ね合わせるように折り畳むことができる。『デュエル・マスターズ』では、これは初期デッキの外部に置かれ、そこからゲームに出される。最初は折り畳まれているので、カード1枚と同じ大きさである。それを一回広げるとカード2枚分の大きさになり、さらに広げるとカード3枚分になる。(3枚のカードが横につながっているため、面は6つある。)マジックでこの技術を使うことはできるだろうか?

 答えはノーだ。先ほど挙げた理由の1つに加えて、新しい理由が1つある。繰り返しになるが、『マジック』の規模はさまざまな問題を引き起こす。現在の『マジック』ほどの規模では、単純に実現できない。そして新しい理由とは、重量の問題である。カード同士をつなぐために必要な素材にはそれなりの重さがあり、それが入っているブースターはわずかに重くなってしまう。つまり、ブースターの重量を量れば、それが入っているものを判別できてしまうのだ。これは、仮に技術的に実現できたとしても、すべてのブースターに1枚ずつ入れなければならないということであり、そうするとまた別の問題が生じる。

 つまり、ブースターに直接入れる方法では実現できない。確かに『マジック』には合体のように、複数のカードを(ある意味)1つの大きなオブジェクトに変えるメカニズムも存在する。しかし『マジック』には、大きなオブジェクトをプレイヤーの手に届けるための手段がほかにも数多くある。そのため、大型のゲーム物品を必要とする面白い新メカニズムを思いついたなら、いくつか選択肢がある。最大の問題は、その大きなオブジェクトを持っていなくてもプレイできる方法を用意しなければならないことだ。新しいメカニズムやゲーム物品に、ブースターを通してしか出会わない人もいるからである。その大型オブジェクトは、ゲーム体験に追加できる任意の要素でなければならない。だが興味を持つプレイヤーのために、それを製造することはできるだろう。


質問には回答を

 今日はここまでである。だが心配はいらない。あまりにも多くの質問が寄せられたので、来週はその2をお届けする。いつも通り、本日の記事についてでも、私の回答についてでも、どんなフィードバックでもぜひ聞かせてほしい。メールやソーシャル・メディア(XTumblrInstagramBlueskyTikTok)を通じて(英語で)送ってもらえると幸いだ。

 来週、その2でまたお会いしよう。

 それまで、あなたが物事に疑問を持つことを恐れないように。


(Tr. Ryuki Matsushita)

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