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鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」

第12回:津村健志が駆る「青黒《大建築家》」をリプレイ!

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鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」

2011.04.19

第12回:津村健志が駆る「青黒《大建築家》」をリプレイ!


 ども、鍛冶です。

グランプリ・神戸


 今週末にグランプリ・神戸が迫ってきましたね。参加を予定されている方はデッキの準備、どうですか?
 上位16名にはプロツアー・名古屋の参加権も付いてきますし、頑張ってください!
 不参加の方も、『高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」』の神戸直前特集を読んでいただければ、環境のデッキを簡単に把握できると思いますし、カヴァレージをより楽しめると思いますので、是非!

 さて、グランプリといえば個人的にとっても嬉しいニュースがありました。

 2012年トーナメントおよびイベント体制の変更
 2012年のイベント構造に関する一問一答

 お祭り大好きな自分としては、グランプリが倍増してプロツアーも格式高いものになるのは歓迎です。
 これに付随して、他にも変更点が出てくるのでしょうが今後の発表に期待ですね!


 今回は、『津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ、第48回:各大陸の出した答え・日本、アメリカの場合』から、「今週の一押しふたつ」のうちの一つ、Ali Aintraziの「青黒《大建築家》」を紹介したいと思います。

Ali Aintrazi 「青黒《大建築家》」
StarCityGames・オープントーナメント・アトランタ [MO] [ARENA]
8 《
4 《忍び寄るタール坑
3 《闇滑りの岸
4 《水没した地下墓地
4 《墨蛾の生息地
1 《惑いの迷路

-土地(24)-

3 《飛び地の暗号術士
4 《かき鳴らし鳥
4 《大建築家
3 《宝物の魔道士
1 《ワームとぐろエンジン

-クリーチャー(15)-
4 《永遠溢れの杯
4 《定業
2 《漸増爆弾
1 《伝染病の留め金
3 《転倒の磁石
2 《伝染病エンジン
2 《精神隷属器
3 《ボーラスの工作員、テゼレット

-呪文(21)-
4 《屍百足
1 《ワームとぐろエンジン
3 《強迫
4 《瞬間凍結
1 《伝染病の留め金
1 《漸増爆弾
1 《転倒の磁石

-サイドボード(15)-


 しかも、動画はその津村本人のプレイしたゲームをリプレイします!

 日本で一番スタンダードをプレイしているのでは、と言われる彼のプレイはいかがなものでしょう?
 ちなみにすべて本人の推薦で、「面白い」重視で選んでくれたようです。


Game 1 「《永遠溢れの杯》を増殖」

http://www.youtube.com/watch?v=wTCvJhA9q10


0:00
 マナカーブの綺麗な初手をキープ。
 黒マナはないですが、必要なのは3枚の《ボーラスの工作員、テゼレット》だけなので問題なし。

0:38
 相手先攻の、《ゴブリンの先達》から《板金鎧の土百足》はかなり痛い。
 フェッチランドを置かれたら7点と大ダメージを受けることになり、残りのライフは9点になってしまう。
 次のドローはキーカード、《かき鳴らし鳥》だが、《稲妻》1枚もたれていたら既に負け確定・・・。

1:18
 相手が唱えたのは《石鍛冶の神秘家》と、最悪の事態は免れたようだが、まだまだこれから。
 《永遠溢れの杯》をX=1で出し、《かき鳴らし鳥》での増殖でカウンターを増やす。
 そして増えたマナから《転倒の磁石》で、《肉体と精神の剣》を牽制する。

2:03
 《肉体と精神の剣》を《石鍛冶の神秘家》の能力から装備と繋げられるが、なんとか《転倒の磁石》のお陰で戦線を保てている・・・はず?
 このタップアウトの隙を狙う。

2:19
 まずは《かき鳴らし鳥》からの増殖で《永遠溢れの杯》を育て、6マナを用意しつつ《伝染病エンジン》!
 これでクロックはかなり下げられて、見た目1点のみと落ち着きを取り戻した。

3:00
 しかし、全体に-1/-1カウンターをばらまいた割に、ターンが帰ってきてみれば相変わらず。
 《転倒の磁石》はあるが、《骨溜め》も結構なサイズになってしまっている。
 再度、増殖でマナを伸ばしつつ《宝物の魔道士》をキャストすると、《ワームとぐろエンジン》をサーチ! そしてそのままキャスト!
 増殖でマナを伸ばせるのはとても強力だ。

4:11
 さすがに、減らない《転倒の磁石》と《ワームとぐろエンジン》の影響は大きく、絆魂で逆転勝利!


Game 2 「《大建築家》で大量マナ」

http://www.youtube.com/watch?v=zzVI7Ffh68o


0:00
 《かき鳴らし鳥》3枚と、夢はあるが何もないハンドをキープ!
 なんだか、リミテッドの手札みたいですね(笑) うーん、それなら強いか?

0:11
 《大建築家》をトップデック!
 これで、飛行ビートダウンだけじゃなく、《宝物の魔道士》からの大技も視野に。

0:47
 さらに都合よく、《転倒の磁石》をドロー。
 《大建築家》の能力で即戦場へ出し、アップキープにマナを拘束する。

1:32
 《ボーラスの工作員、テゼレット》なんてカードは使っている暇はなく、すべての《かき鳴らし鳥》を盤面へ追加する。

1:57
 《宝物の魔道士》から、サーチは《精神隷属器》。
 そして青いクリーチャー5体から10マナをひねり出し、キャストから即起動!

2:47
 相手の手の内はわかったのだが、もう一枚の《召喚の罠》と《無限に廻るもの、ウラモグ》を残してしまった。
 なので、大急ぎで《ボーラスの工作員、テゼレット》から、忠誠値:+1でライブラリーを掘りつつ忠誠値:-4の最大値を更新。
 2/2飛行x3のアタックでダメージを稼ぎつつ、パーマネントのカウンターを大量に載せる。
 これで、次に来る《ボーラスの工作員、テゼレット》の必殺技を対処できず、相手はドローして投了!


おまけ 「《墨蛾の生息地》から毒殺」

http://www.youtube.com/watch?v=KEFdNU4WiMw


0:00
 《かき鳴らし鳥》2枚に、《墨蛾の生息地》と感染を狙えそうな面白いハンドをキープ!
 《精神隷属器》は浮いてるけれど、このデッキらしい初手ですね。

0:16
 さらに《かき鳴らし鳥》をドロー!
 次ターン、アンタップインの土地が引ければさらにクロックが高められる。

0:43
 落ち着いて、通常ダメージも最大になるようにパーマネントの展開を優先する。

1:20
 残念ながら引いた土地はタップインだったが、増殖あわせて3点の毒ダメージ。
 あと2ターンあれば毒殺完了!

1:47
 《原始のタイタン》で《地盤の際》を持ってこられてしまったので、予定がさらに1ターン伸びてしまった。
 しかし、こちらのハンドは毒殺しか狙えないので、さらに追加の3枚目《かき鳴らし鳥》!

2:40
 相手はもう毒:6なので、《ウギンの目》でなにも探せず、《地盤の際》を《墨蛾の生息地》へ使わなければならない。
 そして、《伝染病の留め金》の-1/-1を増殖して、《原始のタイタン》を2/2にすると、さすがにダメージでは追いつかれなかった。


 《かき鳴らし鳥》のかき鳴らしっぷり、すごかったですね(笑) 完璧に今週の主役でした。
 2マナ1/1飛行に増殖を内蔵というのは、やはりとてもスペックが高いカードなんだと再認識させられました。
 ちょっとクセのある使われないカードも、シナジーでデッキの中心に成り得るってことの証明でしたね。

 それではまた来週!


2011年日本選手権予選

グランプリ・神戸

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