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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

イゼット果敢:馴染むリストと新セットの影響(スタンダード)
皆んな、スタンダードやってるかい?僕はここ数ヶ月モチベーションも高く、毎日のようにプレイを楽しんでいる。今のスタンダードはデッキバリエーションもちょうど良いくらいの豊富さ。「基本これと当たるな」というデッキが5つくらいあって、それらの合間にマニア向けのデッキや、個人がチューンした逸品などと遭遇する感じ……飽きがこない、やり込みがいのある環境だと感じている。1つのデッキの引き出しをどれだけ開けられるか?この環境のデッキはどれも素晴らしいし、逆転勝ちを狙えるからね。
そんなスタンダードに『ストリクスヘイヴンの秘密』がやってくる。この回が公開される頃にはもう新カードを取り入れたスタンダードを遊べるタイミングで、皆それぞれにプレリリース期間に手に入れたカードをお試ししたりという頃合いかな。魔法の大学を舞台にしたこのセット。前回のストリクスヘイヴンのイメージでは……講義・インスタントとソーサリー・5つの2色の派閥……こんなところかな。そんなわけで今回もセットの全貌が判明する前にインスタントとソーサリーに関係するカードが強化されるのでは?と予測していた。それらのカードタイプを主軸としたスタンダードのデッキ、となると……
| 2 《マルチバースへの通り道》 4 《蒸気孔》 4 《尖塔断の運河》 4 《リバーパイアーの境界》 2 《ウィローラッシュの境界》 5 《島》 -土地(21)- 4 《神出鬼没のカワウソ》 3 《ドレイクの孵卵者》 2 《精鋭射手団の目立ちたがり》 2 《かまどの精》 -クリーチャー(11)- |
4 《選択》 4 《手練》 2 《食糧補充》 4 《ブーメランの基礎》 1 《洪水の大口へ》 4 《噴出の稲妻》 1 《ショック》 1 《塔の点火》 2 《激しき乗りこなし》 1 《魂標ランタン》 4 《嵐追いの才能》 -呪文(28)- |
1 《洪水の大口へ》 1 《アイローの表演》 1 《今のうちに出よう》 2 《呪文嵌め》 2 《魂標ランタン》 1 《食糧補充》 1 《かさ上げ》 2 《精鋭射手団の目立ちたがり》 2 《渦泥の蟹》 2 《轟く機知、ラル》 -サイドボード(15)- |
「イゼット(青赤)果敢」!クリーチャーではない呪文を唱えると、ターン終了時まで一時的にサイズアップするのが果敢という能力。これを持ったクリーチャーを繰り出し、インスタントやソーサリーを唱えることでサイズアップ。攻撃して効率よくダメージを与えることを狙っているのが果敢デッキだ。このアーキタイプはユーザーごとにリストが微妙に異なり、その微差がプレイ感に大きな影響を与えている。
カードチョイスは個性が現れるポイントだが、そのほとんどが《嵐追いの才能》と《ブーメランの基礎》というスタンダードですっかりお馴染みのエンジンを搭載。1マナでそれ自体は非クリーチャー呪文でありながら。1/1の果敢持ちカワウソを生成するクリーチャーカウントが可能な1枚である《嵐追いの才能》。このエンチャントを《ブーメランの基礎》で自分の手札に戻す。すると自身のパーマネントを対象にしたことで1ドローが付与され、手札の枚数を減らさずに果敢を誘発させつつ、カワウソを再生成できる。才能はレベル2に上げることで能力誘発、墓地のインスタントやソーサリーを手札に戻せるので、これでブーメランを戻し、才能をバウンスして出し直せばまたレベル1からで……と、ループを形成する。その他《神出鬼没のカワウソ》など果敢持ちを繰り出して、《手練》や《選択》を唱えて果敢を誘発させてダメージを刻んでいく……これが果敢デッキの基本だ。
果敢と同様に非クリーチャー呪文でパワーが上昇する《精鋭射手団の目立ちたがり》、これも果敢デッキのエース格だが……このリストではそれはメインは2枚に抑えられている。この鳥は大ダメージを生み出してくれるものではあるが、かなりガードが上がっているのもあって、マッチアップによってはほとんど仕事を果たせないことも。なのでメインとサイドで2:2で散らしてある。コンボ系などにはこれを4枚体制にしてガツンと、逆に0枚に減らすマッチアップも。そんな目立ちたがりが減った分、メインに採用されているのが《ドレイクの孵卵者》。果敢と警戒を持ち、タフネスも3あるので《噴出の稲妻》などの2点除去で落ちないし果敢でさらにタフネスもあげられるのでなかなか堅いのが強みだ。この孵卵者はただ警戒を持つだけでなく、対戦相手にダメージを与えるとその値だけ孵化カウンターが乗る。このカウンターを3つとりのぞけば2/2飛行のドレイクを生成!つまり1枚のカードが複数のクリーチャーに繋がり、継続戦闘能力という面では2マナクリーチャーにしてはかなり長けている。
この《ドレイクの孵卵者》とすこぶる相性が良いのが《激しき乗りこなし》!クリーチャー1体のパワーを3上昇させ、速攻ももたせるソーサリーだ。これを孵卵者に対して用いればパワー5の速攻持ちとなり、攻撃してすぐさまドレイク1体分の孵化カウンターを貯められる!もう1回果敢を絡められれば、カウンター6個で2体分だ。目立ちたがりとはまた違う形でダメージに大いに貢献する1枚、これを優先した果敢デッキが個人的には手に馴染む。
メインに《かまどの精》2枚、サイドには《渦泥の蟹》2枚というバランスも個人的に気に入ったポイント。これらのクリーチャーは墓地を参照してコストを軽減するもので、これをガッツリと採用したエレメンタルに寄せたアーキタイプ「スペレメンタル」もあり、このリストはそのテイストを取り入れている。この取り入れ方が丁度良いというか、墓地参照を多くし過ぎると墓地対策によりプランが崩れやすくなる。そもそも枚数を抑えたサブプランくらいにしておけば、墓地対策をされても「まあ良いか」くらいに流せる。
さて、そんな墓地を参照するカードに新たな1枚が……この度再録となる《祖先の怒り》だ。これはクリーチャーにトランプを持たせて、さらにパワーを上昇させる。その値は墓地にある同名カードの枚数により変動するので、積極的に唱えて大きな値へ……というものだが、このカードの最も重要なポイントは1マナと軽いうえにドローがついていること。手札の枚数を減らさないアクションは果敢デッキにおいて重宝されるものだ。それにトランプルというのも偉い、これのおかげで膨れ上がったパワーを持つ果敢持ちを小さなトークンでブロックされてダメージが通らない、というお寒い展開もノーモアだ。枚数を参照してパワーを上昇させられるカードだが、果敢デッキにおいて嬉しいポイントは十分に満たされているので、墓地対策をされたってこのカードの魅力が大幅ダウンするなんてことはない。強さが証明されている再録カード、使い得というやつだ。

新規カードとしては《没頭》が気になる存在。普通の状態ではライブラリーの上から3枚見て1枚を手札に加える、ごくごく平凡なドロー操作。ソーサリーという点も加味すればやや物足りない1枚であるが……墓地にインスタントとソーサリーの両方が既にある状態であれば、手札に加えるものは2枚に増える。2マナで手札の枚数が増えるのであれば文句なし!問題点としては下ごしらえが必要であること、そして墓地対策をされるとその力を発揮できないという点。確実性という点では1マナ重い《食糧補充》が勝るが、2マナという軽さは果敢デッキにとって魅力的。何枚採用するかのバランス感覚が問われる1枚となるだろうね。
『マジック:ザ・ギャザリング | ミュータント タートルズ』環境での「イゼット果敢」は勝てるデッキの選択肢としてかなり良いポジションを獲得、まさしく環境を代表するデッキの1つであった。さて『ストリクスヘイヴンの秘密』環境ではどうなるか……デッキパワーをさらに高めるか、あるいは別のデッキに押されるか、最強格のデッキの行く末はいかに……スタンダード、面白さをさらに増すこと間違いなし!
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