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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

かわいい商人と悪魔の契約?オルゾフ・ピクシー(スタンダード)
『タルキール:龍嵐録』環境のデッキをおさらいする、それが『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』環境のデッキを組むための近道!スタンダードでは特に顕著で、新環境を戦うには前環境のデッキを新カードでアップデートするのが手っ取り早い。というわけで早速リストから。
4 《コイロスの洞窟》 4 《秘密の中庭》 4 《ブリーチボーンの境界》 2 《薄暗い裏通り》 2 《眠らずの城塞》 1 《魂石の聖域》 4 《平地》 3 《沼》 -土地(24)- 4 《養育するピクシー》 4 《陽光真珠の麒麟》 3 《お手伝いする狩人》 2 《第三の道のロラン》 2 《セラの模範》 4 《ベイルマークの大主》 -クリーチャー(19)- |
3 《勢い挫き》 2 《逃げ場なし》 1 《喉首狙い》 1 《失せろ》 4 《一時的封鎖》 2 《巻物変容》 4 《望み無き悪夢》 -呪文(17)- |
4 《強迫》 2 《除霊用掃除機》 1 《戦略的裏切り》 2 《がめつい市長、カンバール》 2 《クチルの側衛》 2 《分派の説教者》 2 《黙示録、シェオルドレッド》 -サイドボード(15)- |
「オルゾフ(白黒)ピクシー」!このアーキタイプはタルキール環境において、トーナメントの使用率・優勝および上位入賞率でも高い数字を誇った。白と黒の軽量カードで構築されたこのデッキは、特に赤系の速攻デッキがスタンダードの最大勢力となる中で、それらと手数勝負で競り負けないのがセールスポイントである。
《望み無き悪夢》で手札とライフを攻め、《勢い挫き》《逃げ場なし》《一時的封鎖》などで相手のパーマネントを捌く。そしてこれらコントロール要素であるエンチャントを《養育するピクシー》《陽光真珠の麒麟》で手札に戻したり《巻物変容》で追放して出し直したりといった形で、戦場に出た時の誘発型能力を再利用する。1枚のカードをその髄まで吸って使い尽くし、同時に小粒ながら飛行を持つクリーチャーなどで確実に攻める。赤系などのアグロデッキに対応するのは勿論、遅いデッキやコンボなど相手にも自分から攻めて戦える。それがこのピクシーのイケてるところなんだよなぁ。
さて、そんなあらゆるデッキと渡り合える「オルゾフ・ピクシー」。このデッキが『ファイナルファンタジー』から取り入れることができそうな新戦力を探してみよう。まずはプレビュー最初期より気になっていた……
《モーグリの商人、スティルツキン》!「FINAL FANTASY Ⅸ」にてプレイヤーにアイテム3点セットを買わないかと持ちかけてくるモーグリだ。そうやって自身の旅の資金を稼いでいるようだが、プレイヤーにとっては美味しいオファーをしてくれることも。
マジックでは対戦相手にパーマネントのコントロールを譲り、カードを引くという変則的なアドバンテージ源として作られている。ピクシーデッキであれば《逃げ場なし》や《望み無き悪夢》といった、もう戦場に出た後は特に役目のないパーマネントであれば、対戦相手に譲ってあげても痛くもかゆくもない。《お手伝いする狩人》が相手に寝返って何を恐れることがあるか。これがコストの重いカードならちょっと噛み合うか怪しいが、1マナのクリーチャーが{2}タップというコストで行ってくれるので現実味がある。絆魂で微々たる値でも確実に回復させてくれるのも嬉しい。
スティルツキンで対戦相手に売りつけたいパーマネント、1位は……《悪魔の契約》!このエンチャントはアップキープに能力が誘発、時間差はあるがその分しっかり誘発させられれば大きな恩恵が受けられる。まだ選んでいないモードから1つを選び、それらは「4点ダメージを与えて4点回復」「対戦相手の手札を2枚捨てさせる」「2枚ドロー」とどれも強力……なのだが1つ「ゲームに敗北する」という最悪のモードが存在する。4回目の誘発が起こる前に勝負を決めろというわけ。
このハイリスクなエンチャント、対戦相手にくれてやろう!さあ敗北してくださいどうぞ!綺麗に決めることは難しいかもしれないが、だからこそクリティカル発生で即勝利という喜びは何にも代えがたい。勝利のファンファーレが聞こえるはず!もともとピクシーデッキに《悪魔の契約》を少数潜ませる構成は存在しており、ピクシーや麒麟で戻して敗北を回避したり、《巻物変容》でモード選択をリセットしたりすることで悪魔をだまして旨味だけを享受するあくどい契約が行われている。そこにスティルツキンも加えて、堅実なピクシーデッキにロマン要素も付与してみようじゃないか。
1 《始まりの町》 4 《コイロスの洞窟》 4 《秘密の中庭》 4 《ブリーチボーンの境界》 2 《眠らずの城塞》 2 《魔晄都市、ミッドガル》 1 《魂石の聖域》 3 《平地》 2 《沼》 -土地(23)- 2 《モーグリの商人、スティルツキン》 4 《養育するピクシー》 4 《陽光真珠の麒麟》 2 《お手伝いする狩人》 2 《第三の道のロラン》 4 《ベイルマークの大主》 -クリーチャー(18)- |
3 《税血の刃》 3 《逃げ場なし》 4 《一時的封鎖》 3 《巻物変容》 4 《望み無き悪夢》 2 《悪魔の契約》 -呪文(19)- |
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というわけでスティルツキンと悪魔の契約パッケージを先ほどのリストに盛り込む形で「オルゾフ・ピクシー」新バージョンを組んでみた。契約と相性の良い《巻物変容》を増やし、それにより《ベイルマークの大主》を予兆で出しつつ追放してクリーチャーとして戦場に戻すというムーブが狙いやすくなる。
またFFからは新しい土地も採用。タップ状態で戦場に出る可能性はあるが使いやすい多色土地《始まりの町》で序盤の色マナを確保。そして《魔晄都市、ミッドガル》、こちらは土地ではあるがそれよりも出来事モードが肝心。クリーチャーかアーティファクトを生け贄に捧げて2枚ドロー、マナ総量は重めの設定に放っているが、本来ゲーム終盤で土地を引いてもあまりうれしくないところが2枚ドローになるなら、それは大きな違い。この出来事を有効活用するため、エンチャントである《勢い挫き》が出てきてから採用が減っていた《税血の刃》を優先。作製によりジワジワ攻めるフィニッシャーにもなれて、変身後もピクシー要素で除去として使いまわせるナイスカード。アーティファクトである点がミッドガルと噛み合い、今後また採用されているのを目にするかもしれない。
既存デッキに新カードのエッセンスを足してアップグレード。新環境のスタートの基本を『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』でも実行して、新しい戦いに繰り出そう!
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