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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ジャパンスタンダードカップ直前!セレズニアはトークン・カウンターの両方で戦う!(スタンダード)

岩SHOW


 ジャパンスタンダードカップ、もう目の前!もう気が付いたら当日ってレベルじゃないか。やっべぇ、みんな事前予約とか会場に入る時間確認とかちゃんとやった?競技レベルだからデッキリストも登録しないといけないぞ。提出期限にはまだ時間があるけど、デッキの準備は早いに越したことはない。

 『霊気走破』プレリリリース期間なので新カードを確実に手に入れることは難しいかもしれない。最低限現環境のカードで組めるデッキを用意して、あとは気合いで集められたものを採用、って感じがベターだね。現スタンダードのデッキを把握している者が優勝する……かはわからないが、勝利に近い者であることは間違いない。さて、連続でスタンダードのデッキを再確認するシリーズ、今回は数で戦う武闘派デッキの登場だ!

Cass C - 「セレズニア・ケージ」
地域チャンピオンシップ予選(アイルランド・コーク) トップ4 / スタンダード (2025年1月18日)[MO] [ARENA]
4 《低木林地
4 《剃刀境の茂み
4 《ハッシュウッドの境界
4 《不穏な大草原
1 《ミレックス
4 《平地
3 《
-土地(24)-

4 《ラノワールのエルフ
4 《脚当ての補充兵
2 《熾天使の馬
2 《生ける治療、メリーラ
4 《砂嵐の回収者
4 《血滾りの福音者
1 《けだものの友、トビー
2 《萎れ葉のしもべ
4 《ミストムーアの大主
-クリーチャー(27)-
2 《失せろ
1 《別行動
2 《幽霊による庇護
4 《収集家の檻
-呪文(9)-
2 《エルズペスの強打
1 《邪悪を打ち砕く
1 《別行動
2 《幽霊による庇護
2 《安らかなる眠り
4 《ゴバカーンへの侵攻
1 《沈黙を破る者、スラーン
2 《萎れ葉のしもべ
-サイドボード(15)-
MTGTop8 より引用)

 

 

 セレズニア(緑白)カラーのトークンデッキ、またの名を「セレズニア・ケージ」。ケージは檻のことで、キーカード《収集家の檻》を指している。このアーティファクトは+1/+1カウンターでのクリーチャーの強化と、秘匿からのアドバンテージ提供の二つの役をこなす。2マナと軽く、起動コストも{1}と使いやすい。秘匿で追放したカードをマナを支払わずに唱える条件は、パワーが異なるクリーチャーを3体以上コントロールしていること。これを達成するためにトークンを展開し、それらを檻でサイズ調節して運用していこうという魂胆で組まれたデッキだ。

 《砂嵐の回収者》はトークン生成だけでなく、それらにまとめてカウンターを乗せた上にトランプルも持たせるすごいヤツ。これらのカードを軸に、スタンダードの様々なトークン生成カードが集結。頭数とそれらの質、両方で勝負するという傲慢にも見えるプランだが、このデッキはそれを叶えてしまう。殴り合い上等、どんとこい!《けだものの友、トビー》や《ミストムーアの大主》など、上質のトークン生成手段で盤面の再展開も楽勝だ。

 

 このデッキのメイン・サイドに採用されている《萎れ葉のしもべ》についても触れておこう。このエルフは白と緑のクリーチャーを強化する常在型能力持ち。コウモリやダニといったごく一部のトークン以外は強化できるので打点に大きく貢献するのだが……それだけの理由で選ばれているわけではない。このしもべの最後にかかれている能力、これが重要。対戦相手の呪文や能力でこれが手札から捨てさせられた場合、墓地に落ちずにそのまま戦場に出せる!手札破壊で損をするどころか、盤面が滅茶苦茶強くなる。

 これがメインから採用されている理由は《望み無き悪夢》がスタンダードに蔓延しているからだ。このエンチャントを使い回したり、生け贄に捧げることを狙ったデッキがスタンダードで大流行中なので、相手の武器を逆手に取ろうという寸法だ。挨拶代わりの1ターン目悪夢で、悪夢を見るのはむしろ逆!自分自身ッ!そんなゲーム展開に持っていけたら気持ち良い。また悪夢側も相手のデッキが判明していないタイミングで手札を捨てさせるのは危険ということを肝に銘じておこう。

 

 さて、このトークン&カウンターのセレズニアに加わるかもしれない『霊気走破』の新カードを考えてみよう。まずは檻でカウンターをばら撒くデッキということもあって、《地区のマスコット》は外せないところだ。《地区のマスコット》はその上からカウンター2個を取り除いて、アーティファクトを破壊する。そしてこのマスコットは乗騎なので(乗れるの?)、乗って攻撃すればカウンターを自力で増やせる。檻との合わせ技で毎ターンのようにアーティファクトをパリパリ割ることも可能なので、新たな機体を採用してくるデッキへの牽制としてこの上ない働きが期待できる1枚だ。

 同じく新たな乗騎として《防壁の雄牛》もまたカウンター関連の能力を持っている。騎乗して攻撃すればクリーチャー1体を対象にしてカウンターで強化、そしてこれを生け贄に捧げれば、カウンター持ちのクリーチャーらに呪禁と破壊不能を与える。対戦相手の除去に対しての打ち消し的に運用できるので、全体追放を行う《太陽降下》が飛んでこないデッキであれば雄牛の庇護を支えに全力で盤面を作っていこう。

 

 《危険な罠》もデッキの良いアクセントになるだろう。土地でないパーマネントを追放する除去であり、最高速度に達している状態ならタップするだけでカウンター強化が行える。ソーサリータイミング限定とはいえ、これはなかなか強い。罠が戦場に出ればエンジン始動で速度1からスタート、自分のターンに1回、対戦相手がライフを失えば速度が1上昇。4に達すればこの罠は本気を出すわけだが、トークンを展開して攻めるデッキなのでこの条件の達成も決して難しいことではないだろうね。イラストもかわいそうなシチュエーションなのだが表情がなんとも味わい深くかわいいのがGood!

 新カードの受け入れも期待できる「セレズニア・ケージ」。《砂嵐の回収者》《収集家の檻》のトークン生成&強化による分厚い攻め、ジャパンスタンダードカップでもトークンをずらずら並べてバンバン強化する光景が……あ、紙の大会に参加するなら自分で使うトークンは自分で用意するように!カウンターもダイスなどでしっかり管理できるように、小道具を用意しておくように。大会の忘れ物あるあるでもナンバーワンなアイテムなので、しっかりデッキとセットで管理しておくようにね!

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