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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

七つの死の種父、どう使う?2つのルートを持つゴルガリ(スタンダード)
気になる1枚!皆何かしらあるでしょう。あのカード、気になるんだけどどう使うのが良いのかなと……悩むまではいかなくとも、あんまりサンプルがなくてどんなデッキならその本領を発揮させられるのか、不透明なカードもあるもんだ。
『ファウンデーションズ』にて唐突にスタンダードに現れたエルドラージ、《七つの死の種父》。無色のクリーチャーで、七つの死という名の通りに{7}の7/7。そしてキーワード能力が7つ!特に警戒・先制攻撃・絆魂の3つは攻防を同時に担う上で重要なキーワードで、これらを併せ持っているためクリーチャーで攻めるデッキの前に立たせることが出来れば壁役兼攻め手として働いてくれるだろう。護法も持っているため除去耐性もある。
しかしこの護法のコストが7点のライフを支払うというところには注意。一見大きなデメリットに見えるが、このエルドラージを出すまでに対戦相手のライフに一切の危害を加えていなかった場合……造作もなく支払われてサクッと除去されてしまうことだろう。7点支払わせるということが相手にとって手痛いペナルティになるようなデッキ構築をするのはなかなか難しい。
モダンなどであれば《エルドラージの寺院》なんかで加速して早いターンに出せたりもするが……これをスタンダードで使うにはどのようなデッキが良いだろうか。今のところ採用されているリストは多くはないが、かと言って無いわけでもない。今日は多くの人が気になっているであろう1枚、《七つの死の種父》を用いたスタンダードのデッキを紹介だ。
4 《花盛りの湿地》 4 《地底の遺体安置所》 2 《眠らずの小屋》 4 《寓話の小道》 1 《噴水港》 1 《ミレックス》 3 《沼》 5 《森》 -土地(24)- 2 《強情なベイロス》 4 《ホーントウッドの大主》 3 《苦難の収穫者》 1 《棘林のアルマジロ》 4 《宝物庫生まれの暴君》 3 《七つの死の種父》 -クリーチャー(17)- |
2 《切り崩し》 4 《苦々しい勝利》 1 《羅利骨灰》 4 《ゾンビ化》 4 《豆の木をのぼれ》 4 《密輸人の驚き》 -呪文(19)- |
2 《切り崩し》 2 《羅利骨灰》 2 《温厚な襞背》 2 《除霊用掃除機》 2 《強情なベイロス》 2 《黙示録、シェオルドレッド》 2 《ティラナックス・レックス》 1 《ビビアン・リード》 -サイドボード(15)- |
こちらは黒緑、ゴルガリと呼ばれるカラーのヘビー級のデッキだ。キーカードは《密輸人の驚き》(Smuggler's Surprise)。このインスタントは3つのモードを持っておりそのうちの1つ、2つ、なんだったら3つともを同時に行うことができる。支払ったマナによってその効能が変わる、柔軟で自由自在な1枚だ。そしてこのいずれもが種父とは噛み合っている。まず最初のモード、4枚切削してクリーチャーか土地を計2枚まで手札に戻す。これで種父を手に入れたり、それのための7マナを捻出する土地を確保。2つ目のモードは手札からクリーチャーを最大2体戦場へ。これが強い!このモードのみを選んだなら計6マナで手札のヘビー級2体を叩きつけられる。
種父2体や、あるいは《宝物庫生まれの暴君》を交えた組み合わせがインスタントのタイミングで飛び出すのは最高だ。対戦相手の攻撃を突然出てきた種父がキャッチし、先制攻撃ではたき落としながら絆魂で回復……脳内に心地よい物質が分泌される瞬間である。暴君の能力誘発の条件を種父は余裕で満たすので、回復とドローもしちゃおう。この暴君、破壊されても己の複製であるアーティファクトを置いていくという底なしのしぶとさを誇り、観たらすぐになんとかしないとどんどんとライフと手札を供給してしまう危険生命体。なのでこれをなんとかしないと……という状況で種父も並んでいたら、一体どうしろというのか。このように他の巨大クリーチャーと同時に展開出来れば、種父の護法コストの7点ライフも重くのしかかってくるというものだ。
さらに護法に対してライフを支払っても、《密輸人の驚き》の3つ目のモードがそれを無に帰す。パワー4以上のクリーチャーに呪禁と破壊不能を付与!このモードで除去を弾くのが一番の驚きだったりするかもしれない。対戦相手のターン終了時に種父暴君らを降臨させたり、とにかく密輸人のポテンシャルを最大限発揮させて戦うパワフルなゲーム体験がこのデッキの持ち味だ。
さて、この密輸人戦法を擁する緑のデッキに黒が足されている理由。それはやはりクリーチャー除去が優秀であるという点に尽きる。そしてさらにプラスアルファの要素も。メインの除去は《苦々しい勝利》、これは2マナと軽いが追加コストを要求する。ライフの支払いか、或いは手札を捨てるか。手札を捨てれば1体のクリーチャーかプレインズウォーカーに対して2枚のカードを消費しているため、損ではある。
しかしその捨てたカードに意味を持たせられればこれはプラスに働くことも。《ゾンビ化》だ。これで本来高コストのクリーチャーを4マナで戦場に出し、相手を押しつぶすリアニメイト戦法もとれる。《苦難の収穫者》や《棘林のアルマジロ》など、能力のコストで手札から捨てるクリーチャーとも相性が良く、さらには折角出したのにあっさり7点支払って破壊されてしまった種父も再出撃させれば二度目の7点はさすがに痛かろう、と。《密輸人の驚き》と《ゾンビ化》、2つのルートで戦うこのゴルガリ、実に魅力的だ。
どんなデッキにも採用可能な無色のカード、《七つの死の種父》。だからといってどんなデッキに入れてもOKというわけでもなく、その価値を最大限に引き出して輝かせるには適した構築というものがある。持ってるんだけどどう使うべきか……と悩んでいる方には今回のリストがオススメだ。また他にも気になる1枚があれば、是非とも教えてね。参考になるデッキが見つかったらここで共有させてもらうので、ヨロシク。
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