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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:シャナカーン(スタンダード)

岩SHOW

 クールですか~ッ!? クールであればなんでもできる、そんな心構えで真っ直ぐ生きていきたいもんだね。

 やあどうも、今週もクールなカードやデッキなどについて語る金曜日がやってきた。『団結のドミナリア』……前回『ドミナリア』にて活躍したキャラクターたちや勢力のその後、ファイレクシアのドミナリア侵攻、そしてアジャニの裏切り……クールに満ちあふれたというか、このセット自体が純度100%のクールなのかもしれない。そんな風に思いながら、秋っぽくなってきたクールな夜風、感じて書いてます。どうも岩SHOWです。皆はドミナリアからクールなフィーリングを得ることができたかな?

 個人的には背景ストーリーでも中心的存在だった《生けるレガシー、カーン》にクールを感じた。

 レガシーという響きも甘美で、過去にカード化されたプレインズウォーカー・カーン3種(プラス《銀のゴーレム、カーン》)はあらゆるフォーマットで愛好している。カーン4枚、8枚は当たり前ってなデッキでやってきた人間に、新たな4マナカーンを提供してくれるとは感謝しかないって!

 このカーンは「パワーストーン」という名のトークンを生成する。

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 ドミナリアにおいて、主にウルザが関わったアーティファクトの多くはこれを動力源にしている。ウルザとファイレクシアの戦争はパワーストーンなしには語れない!

 そんなクールなアイテムは、設定通りと言おうか、アーティファクトでない呪文を唱えるためには用いることができない無色マナを生み出す。これ、最初テキストを読んだ時にはわかってなかったのだが、あくまで「アーティファクトでない呪文」だけが禁じられている。

 このニュアンスの真意に初見で気付けた人には素直にリスペクトを。僕はこのテキストをこれまでのこの手のカードと同様「アーティファクトである呪文を唱えるためにしか使えない」だと思い込んでいた。なので、MTGアリーナ上でこのカーンの[-1]能力を使用した際にビックリした。パワーストーンをマナの支払いに使える!と。そう、このマナは能力のコストに支払うのであれば、その種類は問わないのである!

 アーティファクトに限らず、クリーチャーでも土地でも何でもござれ。サイクリングや魂力の不特定マナだって支払えてしまうのだ。こいつは……めっちゃクールじゃないか?

 初見時はアーティファクトてんこ盛りデッキじゃないと輝けないカードかなと思っていたが、決してそんなことはなかったのだ。次の瞬間には、スタンダード環境のおける不特定マナの支払いを求める能力持ち、特にXマナを求めるカードを検索していた。そして、そこにはグッとくるクールなパートナーがいたのである!

岩SHOW - 「シャナカーン」
スタンダード (『イニストラード:真夜中の狩り』~『団結のドミナリア』)[MO] [ARENA]
1 《
1 《平地
1 《
1 《斡旋屋一家の潜伏先
4 《スパーラの本部
4 《草茂る農地
1 《花咲く砂地
3 《ヤヴィマヤの沿岸
3 《アダーカー荒原
4 《さびれた浜
1 《耐え抜くもの、母聖樹
1 《皇国の地、永岩城
1 《天上都市、大田原

-土地(26)-

3 《月皇の古参兵
4 《祝祭の出迎え
4 《曙光の騎士
3 《祝福されし者の声
3 《浄化の刃、シャナ
3 《セラの模範
2 《作業場の戦長
1 《シルバーバックの古老

-クリーチャー(23)-
3 《運命的不在
1 《斡旋屋一家の隆盛
2 《冥途灯りの行進
2 《生けるレガシー、カーン
2 《日没を遅らせる者、テフェリー
1 《放浪皇

-呪文(11)-
1 《策謀の故買人
1 《シルバーバックの古老
1 《静寂の呪い
2 《監禁の円環
2 《否認
2 《斡旋屋一家の魔除け
2 《終わりなき迂回
1 《痛烈な一撃
3 《集団失踪

-サイドボード(15)-
このクールなデッキは?

 スタンダードの「シャナカーン」! 《生けるレガシー、カーン》の相棒とは同セットからやってきた《浄化の刃、シャナ》だ。

 ウェザーライトの初代艦長、シッセイの娘である。ウェザーライトはカーンと同じくレガシーと呼ばれるアーティファクトであり、すべてのレガシーを集結させることで《レガシーの兵器》が起動し、ヨーグモスを倒すことに成功した。シャナとカーンを共闘させるのはなんだか胸が熱くなるクールな光景。バント(白青緑)カラーのこのデッキの詳細を、手前味噌ながらご紹介させていただこう。

どこがどうクールなのか?

クールポイントその1:ライフは命なり

 シャナは自ターンの終了時、そのターンに得たライフ分までのカードを引ける。この際に不特定マナ{X}を支払う必要がある。3点得たなら最大3マナで3枚ドローが可能という寸法だ。マナはかかるが、継続的に手札を補充できることは全プレイヤーの願いである。その夢を現実にするためのマナを、カーンが提供するパワーストーンから得るのだ。

 シャナはただマナだけあれば良いというわけではないので、デッキ内にはあれこれとライフ回復要素を盛り込んである。

 《月皇の古参兵》《祝祭の出迎え》と軽量クリーチャーに始まり、

回転

 《斡旋屋一家の潜伏先》《花咲く砂地》といった土地、

 《作業場の戦長》《シルバーバックの古老》などヘビー級も揃ってプレイヤーのライフを満たしてくれる。

 《日没を遅れさせる者、テフェリー》の能力にもオマケのようにライフ回復がついているので、これらとシャナ自身の絆魂とが組み合わさればライフを得られないというシチュエーションの方がレアかもしれないな。

 これだけのバックアップがあれば、《アダーカー荒原》《ヤヴィマヤの沿岸》とダメージを受ける土地を採用して3色デッキを運用しても痛みはかなり抑えられる。

 《曙光の騎士》で回復量を増やし、《祝福されし者の声》を育てればクールに殴り勝ててしまうぜ。

 

クールポイントその2:模範となれ

 スタンダードの白を象徴する1枚として彗星の如く現れた《セラの模範》。

 マナ総量が3以下のパーマネントを墓地から再利用できる、そのカードパワーは惚れ惚れするもの。

 この天使をこのリストでも採用しているのは、単にタダ強カードだからというだけではない。《浄化の刃、シャナ》とも噛み合っているからだ。シャナを墓地から唱えられるのはもちろんのこと、墓地からパーマネント・呪文を唱えたか土地を出した際にはそれに「これが墓地に置かれた時、これを追放して2点ライフゲイン」という謎の回復要素を与えてくれる。

 追放は各種無限コンボを発生させないために与えられたものなので仕方なく受け止めるものだが、ごめんねと言わんばかりの2点オマケにはクールすぎるホスピタリティを感じる。

 この2点さえもシャナは見逃さずにドローへと変換する。タダでもらったもので満足せず、さらにビッグなチャンスへと繋げる姿勢はクールとしか表現のしようがないな。

 特に《斡旋屋一家の潜伏先》を模範で拾えば、それだけで計3点のライフが得られる。これが決まればその日はクール記念日だ。

さらなるクールのために

 スタンダード最強のライフゲインカードといえば《産業のタイタン》だろう。

 このデッキでも採用したかったのだが、スペースがカツカツで泣く泣く見送った。よりクールに洗練させたリストにすれば、この最強巨神のためのスペースも確保できるかも。

 その代わりと言ってはなんだが、よりコンパクトに5マナにまとめた《シルバーバックの古老》は実際に働きを見せ始めればたまらなくクールなカードだ。これが間に合いそうな速度感の相手にはサイド後に枚数を増やしているのだが、2体並べばライフはガンガン増えるわエンチャント&アーティファクトは粉微塵だわ、土地サーチでマナの面でも相手を引き離すわと何でもアリ。

 偉大なるゴリラの長、やはり信じて間違いはない。クールなシルバーバックデッキも組みたいぜ。

クールなまとめ

 《生けるレガシー、カーン》のパワーストーンは自身の能力とアーティファクトを唱えるためと、それ以外にも使い道を用意できればかなり輝くクールな宝石だ。

 僕は《浄化の刃、シャナ》という解答にたどりついたが、皆は何と組み合わせたか、また機会があれば教えてちょうだいね。スタンダード以外のフォーマットも含めれば、かなり面白いことができちゃうはず!

 それじゃあ今週はここまで。Stay cool! Living like a legacy!!

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