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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

サヒーリはラッパがお好き(モダン)

岩SHOW

 『基本セット2019』の情報が公開された時、最初の方に紹介された《民兵のラッパ手》というカードを見て、これは強いなと思ったのだが……

 今のところスタンダードでこのカードを活かしたデッキが大舞台で活躍したことはなし。ローテーション後には白いビートダウンの選択肢に浮かび上がってきそうだけどなぁ。リミテッドでは本当に強かったので、スタンダードでも手札補充しつつ2/3警戒で攻めるというゲームをやってみたいもんである。展開しているのに手札が減らないクリーチャーは大好きだ。

 スタンダードではデッキがなくても、他のフォーマットに移動すればお呼びがかかるのがマジックの面白いところ。ラッパ手の場合は、モダンのあるデッキから熱烈なアプローチを受けてレギュラーとして定着しそうな予感? そのデッキとは、かつてスタンダードで暴れ回ったあのデッキだ!

BEAKID - 「キキ・エヴォリューション」
Magic Online Competitive Modern Constructed League 5勝0敗 / モダン (2018年8月13日)[MO] [ARENA]
2 《
2 《平地
1 《
1 《寺院の庭
1 《繁殖池
1 《神聖なる泉
1 《踏み鳴らされる地
1 《聖なる鋳造所
4 《吹きさらしの荒野
2 《霧深い雨林
1 《樹木茂る山麓
2 《溢れかえる岸辺
1 《地平線の梢
1 《ガヴォニーの居住区

-土地(21)-

3 《極楽鳥
3 《貴族の教主
4 《水蓮のコブラ
3 《復活の声
3 《民兵のラッパ手
1 《永遠の証人
1 《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅
1 《月の大魔術師
1 《反射魔道士
1 《改革派の結集者
3 《守護フェリダー
1 《豊潤の声、シャライ
1 《酸のスライム
1 《鏡割りのキキジキ
1 《目覚ましヒバリ

-クリーチャー(28)-
4 《ニッサの誓い
3 《異界の進化
4 《サヒーリ・ライ

-呪文(11)-
2 《ガドック・ティーグ
1 《孤独な宣教師
1 《漁る軟泥
1 《弁論の幻霊
1 《聖トラフトの霊
1 《イゼットの静電術師
1 《反射魔道士
1 《最後のトロール、スラーン
2 《安らかなる眠り
2 《石のような静寂
2 《罠の橋

-サイドボード(15)-

 《サヒーリ・ライ》と《守護フェリダー》の2枚による、お手軽無限トークンコンボで相手を瞬殺!

 サヒーリ以外にも《鏡割りのキキジキ》を無限トークン生成のパーツに据えて、これらのクリーチャーを目指して《異界の進化》をプレイする「キキ・エヴォリューション」。モダンでは使用者が多いデッキでもないが、決して少なくもない、愛好家たちが日々回して調整し、各自のスタイルに合った構成にしているデッキという印象を受ける。

 コンボが決まればそのターンに勝てる、2枚コンボである、マナ・カーブに沿ってプレイしているだけで決まる、とセールスポイントは多々。かつて《出産の殻》デッキを組んでいた人間としても実に好みのデッキで、もっともっと活躍してほしいと願っている。《貴族の教主》《極楽鳥》のマナベースに《異界の進化》のサーチで、各色の優れたクリーチャーをバリエーション豊かに採用できるのも魅力だ。

 コンボパーツを見返すと、《守護フェリダー》に《鏡割りのキキジキ》と、どちらもパワーは2以下であり、ラッパ手の能力で手札に加えることが可能だ。また、その他にも戦闘要員として採用されている《復活の声》を見つけられるのも素晴らしい。ビートを狙う時もコンボに行くときも、ブロッカーを用意しながらパーツを探しに行けるのは嬉しい限り。

 また、これ自身が3マナなので《異界の進化》からキキジキへと進化することが可能なのもありがたい。その他、マナ加速要員や《月の大魔術師》《永遠の証人》《酸のスライム》《反射魔道士》《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅》と……パワー2のクリーチャーを散らして採用してあるので、状況に合わせて相手に最も効く1枚を選んで優位に立ち回ろう。

 さらにこのラッパ手自身もパワーが2以下なので《目覚ましヒバリ》の能力で戦場に出て、手札を潤してと大車輪の活躍を見せることも。いや~これは使ってみたい! コンボを決めなくても、フェリダーでラッパ手を出し入れして手札を補充しながらのビート戦略でも十分に戦えそうなのが最高だ。

 パワー2以下のクリーチャーの中でも注目は《水蓮のコブラ》。

 このクリーチャーの持つマナ加速っぷりは、筆舌に尽くしがたい。各種フェッチランドに《改革派の結集者》を絡めて、3ターン目なのにわけわからんぐらいマナ出てるぞ?というゲームを何度も目にしてきた。対戦する際には、除去できるならさっさとしておいた方が良い結果に繋がるんじゃないかな。プレイする際にはフェッチを置いても使わずコブラを待つ方が良い結果に繋がることもあるので、そのあたりを意識しながらプレイしよう。

 ラッパ手という、《ニッサの誓い》以外にもフェリダーを絡ませることで手札を増やす要素を手に入れた「キキ・エヴォリューション」。楽しいと強いを併せ持ったことで、これからもっとモダンで人気を獲得するんじゃないだろうか。《民兵のラッパ手》はモダンにおける《帝国の徴募兵》となれるか? 要注目だ!

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