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ガフ提督の「ためになる」今日の1枚

今日の1枚:Drop of Honey

浅原 晃

 ふぉっふぉふぉ、今日はガフ提督、教養モードONじゃ。このモードは役に立つ話の信頼度は高めじゃぞい。

 今日は3(みつ)8(ばち)の日じゃ。蜜蜂は花の蜜を加工して蓄え、我々にハチミツを提供してくれる有益な蜂じゃな。そこで今回、紹介する1枚はハチミツから始まる民話「Drop of Honey」を元にしたカード、《Drop of Honey》じゃ。

 「Drop of Honey」という民話は、ある王様がハチミツを床にこぼした所から始まるのじゃ、そこに家来がささっと来て、それを拭きましょうか?と聞くのじゃが、王様はどうせ誰か拭くだろうから大丈夫と答えるのじゃ。じゃが、これがとんでもないことに発展するのじゃな。

 放置されたハチミツを舐めにブンブンと虫が飛んできて、その虫を食べにトカゲが寄って来て、それを見た猫がトカゲに飛びかかり、さらには、犬が猫に噛み付きとと徐々に事は大きくなっていくのじゃ。それでも、王様は別に大したことはないと思っていたのじゃが、お互いの飼い主がそれぞれの犬と猫を攻撃し始めると、それを見た人もどちらかの側に立って諍いに参加し始めたのじゃな。そして、戦いの渦は国中へと広がったのじゃ、その頃には何が原因で戦いになっているかを知っている人はほとんどおらんかったようじゃがのう。

 そして、王様が楽観していた内に収拾がつかなくなり、国は滅びてしまうのじゃな。これは、ちょっとしたことが大きな問題へと発展し、元の問題は忘れ去られても、戦いの禍根は残ることを示しておる。転じて、争いの種になるような、些細なことを軽視してはいけない、そういったことをこの話は伝えたかったのかもしれんのう。

 カードとしての《Drop of Honey》も物語を再現しておる1枚じゃ、最初は些細なクリーチャーから死んでいくのじゃが、最終的にはどんな大きなクリーチャーも倒され、戦場には誰も残らないのじゃ。この名前で、なぜこの効果なのかと不思議に思うじゃろうが、秘密は元の物語に隠されておったのじゃな。

 ふぉっふぉっふぉ、ためになったじゃろう? 実は先ほど、久々にドラフトも楽しんだし、ためになる話もできたから今日は満足じゃ、さて、帰るとするかのう。ん? テーブルにパックのゴミが残っている? ふぉっふぉっふぉ、大丈夫じゃ、誰かが片付けるじゃろうからな。

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