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EVENT COVERAGE
プロツアー『ゲートウォッチの誓い』
第8回戦:Marco Cammilluzzi(イタリア) vs. Andrew Cuneo(アメリカ)
Corbin Hosler / Tr. Tetsuya Yabuki
2016年2月5日
マルコ・カミルッツィ/Marco Cammilluzzi(ナヤ・Zoo) vs.アンドリュー・クネオ/Andrew Cuneo(感染)
プロツアー『ゲートウォッチの誓い』初日も最終戦を迎え、本戦参加者の大半が多くのものを懸けた戦いに突入する。中でもここまで5勝2敗で第8回戦にて対峙した、プロツアートップ8入賞2回のアンドリュー・クネオと、ワールド・マジック・カップ王者たるイタリアのマルコ・カミルッツィの両者にとっては、重要な1戦となるだろう。
本日最終戦となるここで勝てば、トップ8入賞が見える良い位置で2日目へ行くことができる。負ければ、多くの課題を抱えて2日目へ進出することになるだろう。
それぞれのデッキ
クネオは、モダンの中でも奇抜なデッキを手に今大会へやって来た。彼の選択は「感染」だ。緑青で組まれたこのデッキは、《ぎらつかせのエルフ》や《荒廃の工作員》、《墨蛾の生息地》といったカードを繰り出し、多数の強化呪文とプロテクションを与える呪文で10点の「感染」ダメージを与え対戦相手を毒殺することを狙っている。このデッキはモダンで最も馬力のあるもののひとつであり、早ければ2ターン目には相手を毒で倒すことも可能だ。しかし、採用されているクリーチャーすべてが1/1のものであるため、何らかの守りを与えなければおよそあらゆる除去で対処されてしまうのだ。
カミルッツィの「ナヤ・Zoo」デッキにはその「除去」が豊富に採用されており、とりわけ《稲妻》と《稲妻のらせん》は、数ターンにわたるビートダウンのすえに止めを刺す役目も持っている。《野生のナカティル》から始まり《聖遺の騎士》に至る動きは、真っ向勝負において地上を制圧しながら多大なプレッシャーをかけることができるだろう。
ゲーム展開
1ゲーム目はクネオが最高の滑り出しを見せた。すなわち1ターン目《ぎらつかせのエルフ》だ。それは《稲妻》を受けたものの、クネオはすぐに2体目を繰り出した。だがそれも除去を受け、クネオのクリーチャーの供給が切れてしまった。
とはいえそれは「普通の」クリーチャーに限った話だ。クネオは《墨蛾の生息地》を起動して、そこへ《怨恨》をエンチャントしようと試みた。《稲妻》が差し向けられると《巨森の蔦》で対応したクネオだったが、しかしカミルッツィはさらに《稲妻》を重ね、除去に成功した。
守る手段とアタッカーを失ったクネオは、勢いをなくした。カミルッツィのもとへ《漁る軟泥》が駆けつけると、それは強打者の役目を果たし、カミルッツィへ勝利をもたらしたのだった。
2ゲーム目はクネオの《ギタクシア派の調査》から始まった。カミルッツィの手札は、土地は1枚しかないものの《極楽鳥》と除去のあるものだった。クネオは持てる知識を総動員して立ち回りを考え、《ぎらつかせのエルフ》を繰り出した。一方のカミルッツィは《極楽鳥》をプレイしてターンを渡す。
クネオは戦線に2体目の《ぎらつかせのエルフ》を追加したが、それらは返しのターンでどちらも除去されることになった。続けて《荒廃の工作員》も登場すると、カミルッツィはアンタップ後、興味深い選択に直面した。彼の手札には除去が2枚。1枚を使って《荒廃の工作員》を除去することもできるが、それではクネオの手札を引き出せない。ここで待てば、クリーチャーを守る呪文を使わせつつ《怨恨》が何度も手札に戻るのを防ぐチャンスが生まれるだろう。
カミルッツィは後者を選択し、クネオが《荒廃の工作員》へ《怨恨》をエンチャントしようとしたときに《稲妻のらせん》を放った。クネオは対応して《古きクローサの力》で《荒廃の工作員》を守り、カミルッツィはここぞとばかりに《流刑への道》を差し向けた。しかしクネオの手札から2枚目の防御呪文、《呪文貫き》が飛び出すと、カミルッツィの計画は崩れた。今や巨大に育った《荒廃の工作員》が一気にゲームを決めたのだった。
こうして最終ゲームへ突入した両者だが、決着は一瞬だった。《稲妻》が《ぎらつかせのエルフ》を退場させ、《血染めの月》がクネオの抱えていた《墨蛾の生息地》を無力化する。その後5/5となった《聖遺の騎士》が攻撃を行い、カミルッツィは6勝2敗の成績で2日目の進出を決めたのだった。
カミルッツィ 2-1 クネオ
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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