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プロツアー『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スーパー・ヒーローズ』

プロツアー『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スーパー・ヒーローズ』2日目の注目の出来事
2026年7月19日
テーブルトップでのプレイが復活して以来、最大級となるプロツアーの参加者がMagicCon: Amsterdamに集結した。プロツアー『マジック:ザ・ギャザリング|マーベル スーパー・ヒーローズ』が2日目を迎え、週末の戦いが終盤に差しかかるなか、優勝の行方はまさに誰にも予想できない状況であった。
マーティン・ジュザ/Martin Juzaは8勝0敗の完璧な成績で首位に立ち、土曜日を迎えた。しかし、本人が「厳しいドラフト席だった」と評した2回目のドラフトでは1勝2敗に終わった。代わって先頭に立ったのは、初日を7勝0敗1分で終えたティモ・ベルトラム/Timo Bertramである。ベルトラムは10勝0敗1分まで成績を伸ばしたものの、そこから流れを失い、続くモダンの3ラウンドをすべて落とした。
その混戦がもたらしたものは何であったか。長年プロツアーを見続けてきた者にとっても屈指の興奮に満ちたモダン3ラウンドと《浄化の野火》の煙が晴れた後に姿を現した、強豪ぞろいのトップ8である。ボロス土地破壊から、最近禁止解除された《オパールのモックス》や《暴力的な突発》まで、15年にわたるモダンの原則が改めて証明された。すなわち、そのデッキの細部まで理解し、適切に操ることができるなら、ほぼどのようなデッキでも成功を収められるのである。
これがトップ8進出のための条件であった。しかし、今回のプロツアーでは、それだけで戦いが終わるわけではない。プロツアー『マジック:ザ・ギャザリング|マーベル スーパー・ヒーローズ』では、2011年以来初となるトップ8ドラフトが行われる。日曜日の舞台で勝敗を決めるのはイゼット果敢ではなく、40枚デッキを扱う技量なのである。
したがって、ゲームを代表するリミテッドの名手の一人が真っ先にトップ8進出を決めたことは、さほど意外ではなかった。
Congratulations to Eduardo Sajgalik, the first player to make the #PTMSH Top 8!
— PlayMTG (@PlayMTG) July 18, 2026
AND that Gemstone Caverns happens to be one that he drafted at his first Pro Tour back in 2007 @Walaoumpa pic.twitter.com/5876QLeR46
#PTMSH でトップ8入りを果たした最初のプレイヤー、エドゥアルド・サイジャリク/Eduardo Sajgalik、おめでとう!
しかも、プレイしている《宝石の洞窟》は、彼が2007年の初プロツアーでドラフトしたものだそうです !
@Walaoumpa
サイジャリクに続いてほどなくトップ8入りを決めたのは、2023年の「Magic Online Championship Showcase」王者、ベルナルド・トーレス/Bernardo Torresである。トーレスは今年のプロツアーで安定した成績を残し、アムステルダムへの出場権を獲得していた。ドラフトで5勝1敗を記録するとともに、エスパー御霊の復讐で見事な快進撃を見せ、キャリア2度目となるトップ・フィニッシュを達成した。
その後もトップ8の顔ぶれが次々と決まっていった。通算9度目のトップ・フィニッシュを達成した行弘賢のようなレジェンド級のプレイヤーが名を連ねる一方、新鋭アレックス・ローハン/Alex Rohanは自身初となるプロツアーでのトップ・フィニッシュを果たした。
ドラフトをめぐる物語
『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スーパー・ヒーローズ』ブースタードラフトは、今回のプロツアーにおける最大の見どころであった。一見すると比較的分かりやすい環境に思えるが、経験豊富なプレイヤーにとっても驚くほどの奥深さが存在していた。その一例として、世界選手権への道を左右することになった、ある決断を紹介しよう。
状況は次のとおりである。プロツアー『ラヴニカのギルド』王者アンドリュー・エレンボーゲン/Andrew Elenbogenは、自身初となる世界選手権への出場権を獲得するためには、この大会で少なくとも9勝を挙げる必要があると理解したうえでドラフトに臨んでいた。なお、以前のプロツアー優勝時には、世界選手権ではなくミシック・インビテーショナルへの出場権を獲得していた。最初の5手で青黒のカードを続けて取ったエレンボーゲンであったが、ほどなくして、これまで何百回と重ねてきた『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スーパー・ヒーローズ』のドラフトでも経験したことのない決断を迫られた。
「ドラフトでこのカードを見たのは、生まれて初めてだった。」とエレンボーゲンは語り始めた。「ただ、ジェイコブ・ナグロ/Jacob Nagroが僕たちのDiscordに投稿していた内容を覚えていたんだ。彼は以前、『エルドレインの森』の「おとぎ話」ボーナス・シートからそのカードをドラフトしたことがあって、ものすごく強かったと何気なく話していた。」
「彼の言葉が頭の中で響いた。僕はこのカードを取って緑に参入したんだけど、緑は完全に空いていた。ドラフトを3勝0敗で終え、最終ラウンドでは《中心部の防衛》のおかげで勝つことができた。」

I just got my 9th win at #PTMSH. If my math is correct, this means I am a lock for worlds!!!!!!
— Andrew Elenbogen (@Ajelenbogen) July 18, 2026
#PTMSH で9勝目を挙げました。計算が正しければ、これで世界選手権への出場が確定したことになります!!!!!!
そして、ミッコ・アイラクシネン/Mikko Airaksinenの物語もある。この週末、彼はマジックで苦しい瞬間を味わう一方、人生における大きな喜びも経験した。プロツアー『久遠の終端』で準決勝に進出したアイラクシネンは、4歳の息子を初めて『マジック』のイベントに連れてきていた。プロツアーで対戦していない時間には、フィンランド出身の彼は息子と一緒にブースターパックを開封し、ゲームを楽しんでいた。そして、その時間が自身のプロツアーでの体験とこれほど深く結びつくことになるとは、本人も予想していなかった。
「一緒にパックを開けていたら、息子がソーを引いたんだ。息子はスーパーヒーローが大好きだから、大興奮していたよ。そこで僕は『パパもドラフトでまったく同じカードを引けたらいいな』と言ったんだ。」
「そうしたら、第2パックに本当にそのカードが入っていた。僕はそれを取り、ドラフトを3勝0敗で終えて、スタンプ入りのカードを息子のところへ持って帰ったんだ。」
最終的に、リミテッドで他を圧倒したプレイヤーは3人であった。黒赤、続いて赤緑を使用し、合計6勝0敗を記録したフランシスコ・サンチェス/Francisco Sanchez。2回とも緑白を使用したクリス・クラル/Chris Kral。そして、黒赤と緑白を使用したラモン・サントス/Ramon Santosである。この結果自体は驚くべきものではない。このフォーマットが始まる前から、白のカードは誰もが最も強力であると評価していたためである。しかし、いつものように、ドラフトは環境そのものが自然にバランスを取る。最終成績を見ると、確かに白を基調とするデッキが上位に立っていたが、使用可能な多くのアーキタイプそれぞれが比較的均等に分布していた。
2-1 draft #2 at #PTMSH with 5c ten rings control to move to 9-2!
— Alex Rohan (@AlexRohanmtg) July 18, 2026
Big thanks to @terribadmtg and @KingofTraitors for their videos on death to our enemies, the card is fantastic :) pic.twitter.com/A2jGC6y2QC
#PTMSH のドラフト2回目は「5色テン・リングス・コントロール」で2勝1敗とし、通算成績を9勝2敗に伸ばしました!
《仇敵に死を》に関する動画を公開してくれた @terribadmtg と @KingofTraitors に感謝します。このカードは本当に素晴らしいですね :)
世界選手権への道を彩った物語
プロツアー『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スーパー・ヒーローズ』は、今シーズン3回目のプロツアーというだけではない。11月に開催される「第32回マジック世界選手権」を前にした、最後のプロツアーでもある。そのため2日目に進出した220人のプレイヤー全員にとって、トップ・フィニッシュによって直接、あるいはシーズンを通じて獲得した調整マッチポイント(AMP)によって間接的に、世界選手権への出場権を得る最後の機会であった。世界選手権の全出場者は後日正式に発表されるが、出場を目指す者たちにとって、この週末が極めて重要なものとなったことは間違いない。
大会のあらゆる順位や段階に、注目すべき勝利が存在していた。グリエルモ・ルーピ/Guglielmo Lupiが率いるチーム「Novo TCG eBay」は、もともと地域チャンピオンシップに向けて協力を始めたイタリア人プレイヤーの集団である。その後、活動の場をプロツアーへと広げ、共に練習することで実力を高めてきた。チームキャプテンのルーピは、この取り組みを「真のイタリア精鋭チームを作るための、これまでで最も本格的な試み」と表現している。
「この40日間、1日12時間マジックをプレイしながら、チームを率いて全体の調整を行ってきた」とルーピは明かした。「僕が世界最高のチームだと思っているHandshake Moxfieldを離れることには、大きな葛藤があった。でも、そこで学んだことを持ち帰り、ほかの選手に伝えられるとも感じていた。自分の国の競技レベルを引き上げる機会を見送ることはできなかったんだ。人生で最も疲れた1か月だったけど、このチームを率いることができて本当に良かったよ。」
ルーピのリーダーシップは、あらゆる面で成果をもたらした。ルーピ自身が大会を11勝5敗で終えただけでなく、チームメイトのロレンツォ・グルッピ/Lorenzo Gruppiは、大会屈指のデッキである繁殖鱗コンボを使用し、トップ8進出まで果たしたのである。
Lorenzo Gruppi is the final player to make the Top 8 in Round 15 of #PTMSH!
— PlayMTG (@PlayMTG) July 18, 2026
Three Top 8 spots remain, and they'll be determined in Round 16, coming up at https://t.co/GF4H5s6srS pic.twitter.com/APp2qQ3lcx
#PTMSH 第15回戦、ロレンツォ・グルッピがトップ8進出を決めました!
残るトップ8の枠は3つ。この枠は第16回戦で争われます。配信はこちら:http://twitch.tv/Magic
そして、サミュエル・メイハー/Samuel Maherの物語もある。メイハーは今年前半、オーストラリアの地域チャンピオンシップでトップ8に進出し、プロツアーへの出場権を獲得した。彼がプロツアーという夢を追い始めたきっかけは、20年前、ガブリエル・ナシフ/Gabriel Nassifが日曜日の舞台で活躍する姿を目にしたことであった。学校教師であるメイハーにとって、今回が初めてのオーストラリア国外への旅であり、慌ただしくも刺激に満ちたヨーロッパでの2週間を過ごした。その高揚感を抱いたまま、彼は大会を9勝7敗で終えた。子供のころから憧れていたナシフと対戦することはできなかったが、その代わりとしてはあまりにも豪華な戦績を手にすることとなった。
「ここに来たときの目標は、ただ1マッチ勝つことだった。でも最後には、2日目進出を懸けた一戦でリード・デューク/Reid Dukeに勝つことができて、感情が爆発したよ」とメイハーは興奮気味に語った。「プロツアーへの出場権をようやく獲得するまで、勝てば権利獲得という試合で3回連続負けていた。オーストラリアにはプロツアーへの招待枠が10しかないから、自分には一生届かないんじゃないかと不安だったんだ。でも今、僕はここにいる。本当に最高の気分だよ。」
Made day 2 of first PT!
— Sam from Draft Punks (@Calm_Mirror) July 17, 2026
Disappointed in my draft deck and my limited gameplay, deserved a 1-2.
Affinity was great, and I think I played really well for the most part. Beat Reid Duke in the last round for Q into day 2! https://t.co/BhAhMm6nXD pic.twitter.com/qP1l3lPse3
初のプロツアー、2日目進出を決めました!
ドラフトのデッキとリミテッドのプレイ内容には不満があり、1勝2敗という結果も妥当なものでした。
一方で親和デッキは素晴らしく、自分自身のプレイも概ね良かったと思います。最終ラウンドでリード・デュークに勝利し、2日目への進出を決めました!
モダンの幕引き
モダンというフォーマットが、これほど深く掘り下げられたことはかつてなかった。2011年のプロツアー・フィラデルフィアで披露された「無限フェアリー!」までさかのぼり、モダンの歴史のどの年を選んだとしても、マ・ノア/Ma Noahとフランシスコ・サンチェスによるフィーチャー・マッチの第3ゲームを決定づけた2枚のカードを予想することはできなかったであろう。
どういうわけか《聖トラフトの霊》が帰ってきたのである。
かつてスタンダードとモダンで猛威を振るったこの呪禁を持つスピリットも、この10年間はほとんど顧みられることがなかった。しかし、モダンのメタゲームがねじれ、曲がり、《オパールのモックス》や《新生化》を取り込みながら変化を続けるなか、古いものが再び新しいものとなることもある。この記憶に残るゲームでは、古きものが新しきものと対峙することになった。
その新しきものこそ《目覚めた猛火、チャンドラ》である。このカードは、ここ数か月Magic Onlineで急速に台頭してきたボロス土地破壊のサイドボードに1枚だけ採用されていた。ノアはゲーム終盤に『基本セット2020』のプレインズウォーカーを叩きつけ、まさに何のために採用されているカードなのかを示した。エレメンタルでない霊を一掃し、紋章を次々と積み重ねてゲームを決めたのである。
これは、このモダン・メタゲームが見せたもののほんの一例にすぎない。今年のプロツアーでは明確な傾向となっているが、大会で最も多く使用されたデッキは、同時に最も成績の振るわないデッキ群でもあった。具体的には、以下のような光景が繰り広げられた。
《スケートボード》が《グリセルブランド》をタップし、奪った《約束された終末、エムラクール》のターンが恐ろしい形で裏目に出る。《モンスーンの魔道士、ラル》によってストーム・プレイヤーが最高の上振れを実現することもあれば、ストームというデッキにつきものの最悪の下振れに見舞われることもある。《アロサウルス乗り》が攻撃し、《虚ろな者》がそれをブロックする。《大霊堂の戦利品》に《コスモゴイフ》、さらには《ドスン》まで登場する。この週末、モダンはあらゆる面で期待に応えたのである。
そして今、舞台は日曜日のトップ8ドラフトへと引き継がれる。
この先の展望
いよいよ、15年ぶりとなるトップ8ドラフトが始まる。プレイヤーたちは、サイガリクが考案したチーム「Worldly Counsel」の行動指針――「対戦相手を自滅させよ」――のように、ここまで自分たちを導いてきたものを頼りにするのであろうか。それとも、周囲の予想を覆し、強力であることが知られている白を含むアーキタイプとは異なる戦略を、あえて狙いにいくのであろうか。
これは実に興味深い謎であるが、その答えは24時間もたたないうちに明らかとなる。中央ヨーロッパ夏時間午前10時(日本時間午後5時)に配信が始まるトップ8の戦いを、ぜひ最後まで見届けてほしい。
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