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ミシックチャンピオンシップ・ロンドン2019

トピック

ミシックチャンピオンシップ・ロンドン2019 3日目の注目の出来事

Corbin Hosler, Adam Styborski, Meghan Wolff

2019年4月28日

 

 500人以上のプレイヤーがここロンドン、テムズ川のほとりに集結し、2回のドラフトと10回戦のモダンを経て、ついに日曜のトップ8を迎えるに至った。「ロンドン・マリガン」を実装した後のモダンのメタゲームの縮図として完璧なことに、人間、トロン、イゼット・フェニックス、タイタン・シフト、そして(《実験の狂乱》型の)親和がトップ8に進出した。

 この週末のハイライトを見てみよう。

モダンがロンドン方式のマリガンに出会った

 この週末の議論の多くは、今大会でテストされた「ロンドン・マリガン」に関するものだった。このマリガン・ルールでは、「あなたがN回目のマリガンを行うとき、あなたはカードを7枚引き、その後N枚のカードをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く」という処理が適用される。この新しいルールはデッキ選択にどのような影響を与えるか、というのはコミュニティ内での話題であった。では、最終的にどのような数字に現れたのだろうか?

 初日のメタゲーム・ブレイクダウンはここ、そして2日目はここから見ることができる。だが、実際に良い成績を収めたのはどのデッキだったのか?

 

#MythicChampionshipII での主要モダンデッキの勝率

 

グエンが彼の悪魔を征服した

 ティエン・グエン/Thien Nguyenは予選ラウンドで物語を作った。モダン歴戦の、そしてヴァラクートの熱狂的なファンである彼はミシックチャンピオンシップのトップ8進出を決める前の時点で14-1を成し遂げ、彼の名前を聞いたことがなかったかもしれない多くの視聴者にそのプレイを見せつけたのだった。

 しかし、ティエン・グエンにとって最高レベルの場で成功を収めるのはこれが初めての経験ではない。プロツアー『霊気紛争』でも初日の順位では最上位にいたが、2日目に不運にも転落してしまったのだ。

 この経験はグエンにとって重い物だったが、このミシックチャンピオンシップで最愛の――恐らく1万ゲーム以上プレイしてきたであろう――タイタン・シフトをプレイする機会を得て、そして苦い思い出を乗り越えて、大会を支配しトップ8への道を手に入れたのだった。

top8_Nguyen.jpg

準々決勝の激闘

 ティエン・グエンとマット・スパーリング/Matt Sperlingの準々決勝は序盤から接戦となり、唯一第5ゲームまで行われる試合となった。グエンは自身のタイタン・シフトの動きを熟知しており、親和を駆るスパーリングとの戦いで重要ないくつかの鍵を持っていた。

 その鍵の1つが《仕組まれた爆薬》で、第5ゲームのスパーリングの脅威をすべて吹き飛ばし得るものだった。すでに戦場に設置され、グエンの次のターンには起動できる状況だった……が、スパーリングの見せた2枚目の《頭蓋囲い》により、グエンの次のターンが訪れることはなかった。

 

計算が好きな人向けの一撃 #MythicChampionshipII @sickofit

 

 MPLプレイヤーのアレクサンダー・ヘイン/Alexander Hayneはトロンを使い、人間デッキを使うクリス・カヴァルテク/Chris Kvartekとの準々決勝を戦っていたが、カヴァルテクの《減衰球》はヘインのスピードを大きく阻害した。しかし、土地をタップしても1マナしか生まないとはいえ、《解放された者、カーン》を唱えるために7枚の土地をタップすることはできた。結局のところ、《解放された者、カーン》は土地がお互い平等なときでさえ、とても強力なカードだった。

 エイドリアン・ジウ/Adrian ZhuはMPLプレイヤー、ブライアン・ブラウン=デュイン/Brian Braun-Duinとの準々決勝で、返しの攻撃でライフが尽きるであろう盤面に直面していた。手札は土地と《世界を壊すもの》で、ウルザトロンは戦場に揃っていたものの、次のターンを生き延びるためにジウが引くべきカードは限られていた。

 ジウは《忘却石》を引き当て、ブラウン=デュインの盤面を一掃し、そして準々決勝突破へとつながるゲームに勝利したのだった。

トロンが終焉に直面した

 マット・スパーリングはエイドリアン・ジウとの準決勝で、その親和デッキにより毒とダメージの両方でジウにプレッシャーをかけていた。ジウは《忘却石》でスパーリングの盤面を一掃したが、依然として親和の厄介な土地・クリーチャーは数ターンのうちにジウを打ち倒せる状態にあった。

 

#MythicChampionshipII の @sickofit と Adrian Zhuによる準決勝は電撃的な速度で、トップデッキの連続と完璧な親和の初手、そして大量の土地からのダメージに満ちていました。

 

 スパーリングは《電結の荒廃者》をトップデッキし、ジウに巻き返すチャンスを与えずに準決勝での勝利を手に入れた。

 一方、イーライ・ラヴマン/Eli Lovemanもまたトロンと対峙していた。彼は《忘却石》や《精霊龍、ウギン》に対抗できるクリーチャー化する土地を持っていないため、アレクサンダー・ヘインの強力なカードが手札から出てくる前に攻め切るしかなかった。

 

#MythicChampionshipII 準決勝は @blackshirtman が3-1で @InsayneHayne を撃破! ラヴマンが決勝に進出し、人間デッキで @sickofit の親和と戦うことになります。

決勝の模様は http://twitch.tv/Magic で!

 

 《翻弄する魔道士》(と、そのコピーになっている《幻影の像》)の力でヘインの対応策が尽きるまで1つずつ潰していき、4ゲームにわたる準決勝を勝利したのだった。

ラヴマンがミシックチャンピオンに

 マジックには時として予想外の瞬間や想定外の勝者をもたらすという素晴らしさがある。そして、今まで4回の挑戦で一度もミシックチャンピオンシップのトップ8に近づいたことすらなかった、25歳で南カリフォルニア出身のラヴマンほど想定外な者はそういないだろう。

 この週末を見ても、(「あなたがプレインズウォーカーだったら」という質問に対し、《サリアの副官》の能力を回答するほど好きな)人間デッキを使っていたものの初日は5-3発進となった。これは翌日に進むには足りていたが、トップ8に進出する普通の記録には程遠いものだった。

 しかしラヴマンを止められるものはなかった。土曜日に彼は8-0の完璧な記録を達成し、決勝ラウンドに進出。そして彼はトップ8の戦いにおいても、まず世界王者ハビエル・ドミンゲス/Javier Dominguezを下し、そしてマジック・プロリーグのアレクサンダー・ヘインをも破って順調に勝ち上がっていった。

 自身3度目のトップ8となったマット・スパーリングとの決勝戦も4ゲームで決着させ、日曜通算では9-3という信じ難い成績を残し、ついにミシックチャンピオンシップ優勝トロフィーとタイトルを獲得したのだった。

 

素晴らしいマジック/Magicを目撃し、そしてまた素晴らしい集まり/gathering(か何か :P) を目の当たりにしました。 #MythicChampionshipII

 

(Tr. Keiichi Kawazoe)

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RESULTS

対戦結果 順位
16 16
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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