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津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ

津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ プロツアー『アモンケット』特集

津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ プロツアー『アモンケット』特集

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 こんにちは! 晴れる屋の津村です。

 先週末にプロツアー『アモンケット』が開催され、「黒単ゾンビ」を駆るアメリカの強豪、ジェリー・トンプソン/Gerry Thompson選手がプロツアー初優勝を成し遂げました。


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 「黒単」や「ゾンビ」と聞いて胸の高鳴りを抑えきれないプレイヤーもたくさんいらっしゃるかと思いますが、まずはプロツアーのデッキ分布をご覧いただきましょう。

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 前評判の高かった「マルドゥ機体」と「霊気池の驚異」デッキが26%ずつで最多勢力となりましたが、大方の予想を裏切り三番手に付けた「ゾンビ」デッキこそが今大会のダークホース。プロツアー前からMagic Onlineで徐々に存在感を増していたデッキではあるものの、それを加味しても21%という数字は衝撃的です。

 「ゾンビ」デッキには「黒単」型以外にも「黒白」型が存在し、トップ8に合計で3名を送り込む活躍を見せました。

 

プロツアー『アモンケット』 トップ8デッキ (2017年5月12~14日)

  • 優勝・「黒単ゾンビ」
  • 準優勝・「ティムール・霊気池の驚異(呪文重視型)」
  • 3位・「黒緑エネルギーアグロ」
  • 4位・「ティムール・霊気池の驚異(《炎呼び、チャンドラ》型)」
  • 5位・「黒白ゾンビ」
  • 6位・「ティムール・霊気池の驚異」
  • 7位・「黒単ゾンビ」
  • 8位・「ティムール・霊気池の驚異(呪文重視型)」

 「ゾンビ」デッキがこれほどまでの飛躍を遂げた理由としては、「マルドゥ機体」に相性がいいこと、全体的にマークが甘かったことの二点が挙げられると思います。

「ゾンビ」デッキが活躍した理由その1・「マルドゥ機体」に相性がいい

 現時点で「ゾンビ」は「マルドゥ機体」に対して相性がいいと言われていますが、その理由は「マルドゥ機体」の除去が薄いという弱点を突いたデッキの構造と、両者の手数差です。

 これら3種のクリーチャーは、打ち漏らしてしまうとそのままゲームを決定付けるほどの力を秘めています。これは除去呪文が7~9枚程度しかない「マルドゥ機体」に対して非常に効果的で、お互いが普通に展開していくと知らず知らずのうちに「ゾンビ」側が優位を確立してしまっている、といったゲームが多発します。

 また、デッキ全体のマナカーブが「マルドゥ機体」よりも「ゾンビ」の方が軽いため、1ターンの行動回数にも大きな差異があります。

 「ゾンビ」が除去+クリーチャー展開など序盤から悠々と複数回行動を行えるのに対し、「マルドゥ機体」は除去呪文に1ターンを費やすか、それとも自身の展開を優先するかという不自由な二択を迫られることが多く、ビートダウンデッキ対決においてこの手数差は致命的です。前環境ではスタンダードで最高の除去呪文と評された《無許可の分解》も、「ゾンビ」デッキの前では3マナという重さがネックになってしまうのです。

「ゾンビ」デッキが活躍した理由その2・全体的にマークが甘かった

 大会前から数が多いと予想できた「マルドゥ機体」、「霊気池の驚異」デッキとは違い、「ゾンビ」はプロツアーにどれくらい存在するのか確信が持てない状態でした。そういったデッキに対してサイドボードのスロットを割くことは難しいですし、マークしたくてもできなかった、またはほとんどノーマークだったことが「ゾンビ」デッキの躍進を後押ししたと考えられます。

 今週はその「ゾンビ」デッキを中心にお届けしたいと思います。まずは見事に優勝を収めた「黒単ゾンビ」からご覧ください。

「黒単ゾンビ」

Gerry Thompson - 「黒単ゾンビ」
プロツアー『アモンケット』 優勝 / スタンダード (2017年5月12~14日)[MO]
22 《
2 《ウェストヴェイルの修道院
-土地(24)-

4 《墓所破り
4 《戦慄の放浪者
4 《金属ミミック
4 《無情な死者
4 《戦墓の巨人
4 《呪われた者の王
-クリーチャー(24)-
2 《致命的な一押し
3 《闇の掌握
3 《リリアナの支配
4 《闇の救済
-呪文(12)-
3 《屑鉄場のたかり屋
2 《豪華の王、ゴンティ
2 《精神背信
1 《闇の掌握
2 《失われた遺産
2 《霊気圏の収集艇
3 《最後の望み、リリアナ
-サイドボード(15)-

 この度プロツアーを制した「黒単ゾンビ」は、数の暴力を信条とするビートダウンデッキです。個々のカードパワーはそこまで高くないものの、各カードが織りなすシナジー、そして《呪われた者の王》や《リリアナの支配》にバックアップされたゾンビ軍団は実に驚異的です。

 デッキ全体を「ゾンビ・クリーチャー」に統一することでこれらのカードはその力を存分に発揮できるわけですが、部族シナジーをさらに輝かせる手段が《闇の救済》です。

 《闇の救済》は「ゾンビ」デッキならX=0でも十分に除去呪文として機能しますし、中盤以降には除去と攻撃手段の確保を1枚で実現してしまう驚異のカード。《致命的な一押し》や《闇の掌握》のような単純な除去呪文を増やし過ぎると除去ばかり引いてしまって展開に支障をきたすことがありますが、《闇の救済》を4枚採用できる「ゾンビ」デッキはそういった状況に陥りづらくなっています。

 後述する「黒白ゾンビ」との決定的な違いは、単色ならではの安定性の高さに加え、《無情な死者》や《闇の掌握》といったダブルシンボルのカードをふんだんに使用できることです。特に可能な限り{B}を残して出したい《無情な死者》は、単色でこそ真価を発揮する「黒単」の特権と言えます。

 サイドボードで注目すべきは、3枚と多めに採用された《最後の望み、リリアナ》でしょう。

 このカードはタフネス1の多いデッキに対して、つまるところミラーマッチでこれ以上ないほど強烈なカードです。現状では《不帰+回帰》など「プレインズウォーカー」に触るカードがほとんど採用されていないため、3ターン目に着地すれば簡単に[-7]能力にたどり着いて勝利してしまうことができます。

 《最後の望み、リリアナ》以外に今後「黒単ゾンビ」対策カードとして日の目を浴びるであろうカードは、《ゲトの裏切り者、カリタス》と《領事の旗艦、スカイソブリン》です。

 どちらも少し重い点は気になるものの、ミラーマッチは除去の応酬でゲームが長引きやすいのでそれが表面化することも少ないでしょう。《領事の旗艦、スカイソブリン》は《致命的な一押し》、《闇の掌握》、《闇の救済》のいずれも刺さらないので非常に頼りになるカードです。

「黒白ゾンビ」

Christopher Fennell - 「黒白ゾンビ」
プロツアー『アモンケット』 5位 / スタンダード (2017年5月12~14日)[MO]
10 《
6 《平地
4 《秘密の中庭
4 《乱脈な気孔
-土地(24)-

4 《墓所破り
4 《戦慄の放浪者
4 《むら気な召使い
2 《束縛のミイラ
4 《戦墓の巨人
4 《呪われた者の王
-クリーチャー(22)-
4 《致命的な一押し
2 《苦渋の破棄
4 《リリアナの支配
4 《闇の救済
-呪文(14)-
4 《屑鉄場のたかり屋
4 《精神背信
2 《石の宣告
1 《苦渋の破棄
4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン
-サイドボード(15)-

 こちらは《むら気な召使い》や《束縛のミイラ》のために白を足し、より部族シナジーに特化した形の「黒白」バージョンです。

 「黒単」よりもクリーチャーのシナジー重視の構成なので、全体除去呪文には弱くなっていますが、そこは《屑鉄場のたかり屋》と《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》でしっかりとカバーされています。

 「ゾンビ」デッキの大躍進により、これからは1本目から全体除去呪文を唱えられる機会が増えるかもしれませんが、少なくともプロツアーの時点ではメインデッキに全体除去呪文はないだろうという明確な意図が伝わってくる構成ですね。

 このデッキの使用者であるクリストファー・フェネルさんが、トップ8インタビューでMVPと仰っていた《苦渋の破棄》も、白を足す大きな理由のひとつです。

 《霊気池の驚異》、《絶え間ない飢餓、ウラモグ》などなど、どんなカードにも対応できる汎用性が魅力的な1枚ですが、《領事の旗艦、スカイソブリン》のように黒単色では対処しづらいカードが増えるようなら、なおさら需要が高まるでしょう。

 

「ティムール霊気池」~呪文重視型~

渡辺 雄也 - 「ティムール・霊気池の驚異」
プロツアー『アモンケット』 準優勝 / スタンダード (2017年5月12~14日)[MO]
5 《
1 《
1 《
4 《植物の聖域
2 《伐採地の滝
4 《尖塔断の運河
4 《霊気拠点
1 《見捨てられた神々の神殿
-土地(22)-

4 《ならず者の精製屋
2 《つむじ風の巨匠
1 《奔流の機械巨人
3 《絶え間ない飢餓、ウラモグ
-クリーチャー(10)-
4 《霊気との調和
4 《蓄霊稲妻
4 《織木師の組細工
3 《検閲
3 《造反者の解放
1 《否認
1 《コジレックの帰還
4 《天才の片鱗
4 《霊気池の驚異
-呪文(28)-
2 《守られた霊気泥棒
4 《不屈の追跡者
3 《逆毛ハイドラ
1 《払拭
3 《否認
2 《光輝の炎
-サイドボード(15)-

 チームシリーズでトップをひた走る「Musashi」は、今大会でもトップ8に2人を輩出し独走態勢に入っています。そんな好調のチームが持ち込んだデッキのひとつが「呪文重視型」の「ティムール・霊気池の驚異」デッキです。

 呪文重視型を選ぶ利点は、ミラーマッチで優位を得やすいところです。特にサイドボード後はお互いが打ち消し呪文を構えて牽制し合うことが多いので、打ち消し呪文の総量で勝り、なおかつ《天才の片鱗》というインスタントタイミングで動けるアドバンテージ獲得手段を擁するこのリストは動きやすさが段違いです。

 また、ただの土地とは思えないほどの活躍を見せていた《見捨てられた神々の神殿》も特筆に値します。

 決勝ラウンドだけを見ても、数回はこの土地から《絶え間ない飢餓、ウラモグ》を唱えて勝利していましたし、マナベースに多少の負担をかけてでも十分に採用する価値があると言えるでしょう。

 サイドボードは打ち消し呪文や《没収》、《失われた遺産》で《霊気池の驚異》プランを阻害されるため、第二の勝ち手段として《不屈の追跡者》や《逆毛ハイドラ》が採用されています。

 《不屈の追跡者》をめぐる攻防は《霊気池の驚異》と同じくらいに重要なので、サイドボード後は除去呪文を抜きすぎないように注意しましょう。

「ティムール霊気池」~《炎呼び、チャンドラ》型~

Martin Müller - 「ティムール・霊気池の驚異」
プロツアー『アモンケット』 4位 / スタンダード (2017年5月12~14日)[MO]
6 《
1 《
2 《
1 《植物の聖域
2 《伐採地の滝
4 《尖塔断の運河
2 《獲物道
1 《隠れた茂み
4 《霊気拠点
-土地(23)-

4 《導路の召使い
4 《ならず者の精製屋
4 《つむじ風の巨匠
3 《絶え間ない飢餓、ウラモグ
-クリーチャー(15)-
4 《霊気との調和
4 《蓄霊稲妻
4 《織木師の組細工
2 《霊気溶融
4 《霊気池の驚異
4 《炎呼び、チャンドラ
-呪文(22)-
4 《不屈の追跡者
2 《刻み角
2 《終止符のスフィンクス
3 《否認
2 《焼けつく双陽
2 《慮外な押収
-サイドボード(15)-

 チームシリーズで「Musashi」に次ぐ2位につけているのが、アメリカ・ヨーロッパ混合チームの「Genesis」です。奇しくも彼らが選んだデッキもティムールカラーの「霊気池の驚異」でしたが、その内容は「Musashi」とは毛色の異なる仕上がりになっています。「Genesis」のリストで最も印象的なのが、メインに4枚採用された《炎呼び、チャンドラ》です。

 ここ最近めっきり見かける機会の減っていた《炎呼び、チャンドラ》ですが、これは明らかに「ゾンビ」デッキの隆盛を見越したチョイスでしょう。サイドボード後の《霊気池の驚異》に頼らない勝ち手段としても申し分ありませんし、今後「ゾンビ」が同様の活躍を見せるようであれば要注目のアプローチです。

 

「黒緑エネルギーアグロ」

行弘 賢 - 「黒緑エネルギー」
プロツアー『アモンケット』 3位 / スタンダード (2017年5月12~14日)[MO]
5 《
3 《
4 《花盛りの湿地
4 《風切る泥沼
4 《霊気拠点
-土地(20)-

4 《緑地帯の暴れ者
4 《牙長獣の仔
4 《歩行バリスタ
4 《巻きつき蛇
3 《光袖会の収集者
4 《ピーマの改革派、リシュカー
4 《ホネツツキ
-クリーチャー(27)-
4 《霊気との調和
4 《致命的な一押し
2 《闇の掌握
3 《キランの真意号
-呪文(13)-
3 《刻み角
2 《不屈の追跡者
4 《顕在的防御
1 《闇の掌握
1 《心臓露呈
2 《没収
1 《キランの真意号
1 《生命の力、ニッサ
-サイドボード(15)-

 今大会のトップ8に進出した中で、「ゾンビ」も「霊気池の驚異」も使っていない唯一のプレイヤーが「Musashi」所属の行弘君です。行弘君は前回のプロツアー『霊気紛争』でも「黒緑エネルギーアグロ」を使用して9勝1敗の好成績を収めている、自他共に認める「黒緑エネルギー」マスターですが、この度の味付けは世界中が驚くほどに独創的なものでした。

 「黒緑エネルギー」のリストは数あれど、この2種類は行弘君ならではのスパイスです。《キランの真意号》を加えただけでも十分な意欲作ですが、《ホネツツキ》は誰しもがデッキリストを見直してしまうほどにすさまじいインパクトを与えてくれました。

 もともとは《新緑の機械巨人》が入っている枠に収まっているわけですが、《ホネツツキ》を優先した理由は主にふたつ。ひとつめは《新緑の機械巨人》がハイリスクハイリターンであること。

 みなさんもご存じの通り、《新緑の機械巨人》は《巻きつき蛇》や《歩行バリスタ》と強烈なシナジーを形成し勝利貢献度が非常に高いカードです。しかしその反面で5マナであるために、手札にかさばって展開の遅れを招いてしまう諸刃の剣でもあります。それを良しとしなかった行弘君は、必要不可欠と思われていたこのスロットを大胆に一新し、見事にトップ8の座を射止めたのです。

 もうひとつの理由は「ゾンビ」の隆盛も含めて地上戦が膠着しやすいと予想したため、飛行クリーチャーに活路を見出したかったとのこと。実際に《ホネツツキ》は自由自在にレッドゾーンを駆け巡り、ある試合では《歩行バリスタ》X=0から2ターン目に二連打して勝利したゲームもあったとか。

 なお、実は行弘君は《キランの真意号》入りの「黒緑エネルギー」をプロツアー『霊気紛争』直後から試案していました(参考記事)。残念ながらその大会では好成績を残せなかったものの、失敗をただの失敗で片づけてしまわずそれを成功に繋げる姿勢にはただただ頭が下がります。

 サイドボードには《刻み角》、《没収》と「《霊気池の驚異》」対策も大量に搭載されていますし、行弘君の集大成と言えるほどにすばらしいリストに仕上がっています。そのうちDig.cardsに行弘君の大会レポートが掲載されるそうなので、「黒緑エネルギー」の、そして行弘君のファンの方はそちらもお見逃しなく。

 

今週の一押し ~「アブザン・トークン」~

Samuel Black - 「アブザン・トークン」
プロツアー『アモンケット』 スイスラウンド6勝4敗 / スタンダード (2017年5月12~14日)[MO]
4 《平地
1 《
1 《
4 《秘密の中庭
2 《乱脈な気孔
2 《まばらな木立ち
1 《要塞化した村
4 《花盛りの湿地
4 《進化する未開地
2 《ウェストヴェイルの修道院
-土地(25)-

4 《聖なる猫
4 《スレイベンの検査官
4 《選定の司祭
4 《地下墓地の選別者
-クリーチャー(16)-
4 《致命的な一押し
4 《秘密の備蓄品
3 《謎の石の儀式
1 《苦渋の破棄
4 《選定された行進
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン
-呪文(19)-
4 《闇の掌握
3 《失われた遺産
2 《苦渋の破棄
3 《黄昏+払暁
1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン
1 《不撓のアジャニ
1 《
-サイドボード(15)-

 「今週の一押し」はアメリカの天才デッキビルダー、サム・ブラックの「アブザン・トークン」です。構築では珍しいカードのオンパレードですが、トークンデッキの名に嘘偽りなく、キーカードもトークンに関連するものばかりとなっています。

 1枚目は《秘密の備蓄品》。このカードはトークンの安定供給のみならず、《聖なる猫》や《選定の司祭》を生け贄に捧げる手段としても活躍します。「占術」能力でドローの質向上にも寄与しますし、潤滑油としてしっかりと機能してくれる1枚。

 2枚目はトークンのために生まれてきたこのカード。このカードのすごいところは「トークンを2倍にする」という豪快なテキストなので、2枚以降は4倍→8倍→16倍とすさまじい勢いでトークンが増える点です。《地下墓地の選別者》や《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》といった純粋にトークンを生成するカードはもちろん、「不朽」も《スレイベンの検査官》から生み出される「手掛かり」も当然倍になります。このカードを設置して安定してトークンが生み出せるようになれば勝利は目前!

 最後はトークンをライフに変換してくれる《選定の司祭》です。このカードは単体の性能こそいまいちなものの、《選定された行進》がある状態で「不朽」すると突然とんでもないライフ回復エンジンへと変貌を遂げます。一度このモードに突入してしまえば、まるで無限かと錯覚してしまうほどのライフ総量になるため、事実上ゲームオーバーとなります。この回復量がどれくらいすごいかと言いますと、スタンダードをプレイしていて何年かぶりにライフが100点を超えたほどです。

 クリーチャーデッキに強い反面でメインデッキでは「霊気池の驚異」デッキに弱いという弱点がありますが、サイドボード後には《失われた遺産》で《絶え間ない飢餓、ウラモグ》さえ抜いてしまえば、こちらの土俵に持ち込んで勝負することができます。

 スタンダードとかけ離れた動きが魅力のデッキなので、それだけにプレイやサイドボーディングは少し難しいと感じましたが、珍しいデッキがお好きな方にぜひともお勧めしたいデッキです。

 

おわりに

 今週の「津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ」は以上です。「ゾンビ」デッキと「霊気池の驚異」デッキが目覚ましい活躍を披露したプロツアーとなりましたが、追われる立場となったこれらのデッキの行く末であったり、その他のデッキの巻き返しに注目です。

 今週末(5月19日~21日)にはカナダとチリで、来月の頭(6月2日~4日)にはアメリカ・オランダ・フィリピンとスタンダードのグランプリがたくさん開催されますので、それらの結果もお見逃しなく!

 それでは、また次回の連載でお会いしましょう!

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