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お知らせ

2026年6月29日のパウパーにおける《天光を求める者》禁止についての説明
2026年6月29日
パウパー・ファンのみんな、こんにちは。パウパー・フォーマット委員会代表のガヴィン・ヴァーヘイ/Gavin Verheyだ。
この数週間にわたり、《ホークアイの弓》の登場で実現したコンボが大きな話題を呼んでいる。本日、私たちはこのコンボの一部たる《天光を求める者》を禁止する決断を下した。
この記事を通して、なぜ今行動を起こすのかと、なぜこのカードを禁止するのかを少しでもみんなに伝えられればと思う。早速いくぞ!
コンボの形
まずはそのコンボがどのようなものなのか話しておこう。やり方は《天光を求める者》に《ホークアイの弓》を装備するだけ。その後《天光を求める者》をタップして自身をアンタップするのを繰り返せば、対戦相手に無限にダメージを飛ばせる。
現在では、《天光を求める者》のようなカードを作成する際は「これでないパーマネント1つを対象とする。」や「[カード名]という名前のカードは対象にできない。」といった文言をつけて、何度も自身をアンタップできるような状況は避けるのが普通だ。《天光を求める者》には、そういう制限がないんだ。実はパウパーでは過去にも、他のカードとの組み合わせで同じような状況になったことがある。例えば『機械兵団の進軍』の《格納庫のたかり屋》と組み合わせれば、デッキを全部引き切って、そこから何らかの手段で勝負を決めることができた。しかしながら、これほどまで簡単にコンボが成立することはこれまでなかった。ごく自然な流れで3ターン目にはたやすく成立するし、《猿人の指導霊》や《水蓮の花びら》も駆使してコンボに特化すればもっと速くすることもできる。とんでもないね!
このコンボに対しては、何らかの対応が必要になる可能性が高いことは早い段階でわかっていた。しかしすでに禁止されていた《頭蓋囲い》という直接的な比較対象があった上で事前禁止された《頭蓋槌》とは異なり、今回のケースはまったく新しいものだった。だから初期の動向を観察して私たちの懸念が裏付けられるかどうかを確かめた上で、通常の禁止制限告知の中で行動を起こしたかったんだ。
そしてその結果は、本日の告知の通りだ。
なぜ今行動を起こすのか?
わずかな日数の中で、このコンボはすでにパウパーへ大きな影響を与えている。この記事を書いている時点で、Magic Onlineで開催された3つの「challenge」イベントはすべて「ナヤ・ゲート」が制し、各デッキのサイドボードにはこのデッキに対抗するための手段が満載だった。《天光を求める者》と《ホークアイの弓》の組み合わせに対してめっぽう強い《溶岩の投げ矢》がよくプレイされているためこれらを止められないほどではなく(とはいえ「ナヤ・ゲート」側も対抗して《虹色の断片》を搭載している)、また現時点では使用率も通常より高く見えることやメタゲームがまだ落ち着いていないことも考慮する必要はあるものの、このコンボが環境にかけるプレッシャーは私たちが心から望ましいと思えるものではない。
この件について、パウパー・フォーマット委員会は多くの時間をかけて議論した。本日下された決定の背景には、3つの質問があった。
- このプレイ・パターンは私たちがパウパーに求めるものか?
- 今回禁止しなかったとして、8月に禁止措置をとる可能性はどれくらいあるか?
- 禁止は遅いほうが良いか、早い方が良いか?
それぞれの質問について詳しく語っていこう。
まずは1つ目の質問だ。ここ数年私たちが多くの議論を交わしている議題として、極端なゲーム展開とゲーム時間の圧縮というものがある。これまでの禁止措置の中にも、それらの問題に対処することを明確な目的として行ったものがある。
《天光を求める者》と《ホークアイの弓》のコンボに最も近いのは、《日を浴びる繁殖鱗》と《サディスト的喜び》のコンボだろう。《天光を求める者》と《ホークアイの弓》のコンボの方が強いか弱いかについては議論の余地があるものの、両者には多くの類似点がある。《日を浴びる繁殖鱗》デッキでは、コンボを組み込むのが容易であり、元から強力なデッキ構成に簡単なコンボキルを搭載できた点や、低コストの呪文でゲーム序盤からプレッシャーをかけ、「ゲームにならない」展開を数多く引き起こした点、そしてその柔軟性の高さにフラストレーションを感じるプレイヤーが見受けられた。対戦相手として楽しいデッキではなく、環境を支配していないときでさえ対策カードをサイドボードに搭載することが求められた。《日を浴びる繁殖鱗》デッキを中心に、環境が歪んでいったんだ。
それらの言説の多くは、《天光を求める者》と《ホークアイの弓》のコンボにも同じことが言える。コンボの構成パーツは1マナと2マナ。《日を浴びる繁殖鱗》と異なり《天光を求める者》は戦場に残してアンタップを迎える必要があるものの、《ホークアイの弓》は唱えるのも戦場に残すのもかなり安全だ。そしてこのコンボもまたデッキに容易に組み込むことができ、ゲームがいきなり決着するというプレッシャーをかけ、3ターン目でも8ターン目でも勝利を必然のものとする強力な動力源となる。
ここ2週間ほどの間に数多くの議論を重ねたすえに、コストが低く扱いやすい2枚コンボは私たちがパウパーにおいて健全だと考えるものではない、という判断を下した。もしこの2枚のコストがもっと高いか、もっと多くのコンボ・パーツを必要とするものだったなら、問題はなかっただろう(コンボそのものを否定しているわけではないということは強調しておきたい)。しかしながら《日を浴びる繁殖鱗》デッキ(あるいは「欠片の双子」デッキ)のように8枚のカードが組み込みやすく、これほど迅速にコンボを成立させられるようなプレイ・パターンは、パウパーからは遠ざけておきたい。
続けて、2つ目の質問。「今回禁止しなかったとして、8月に禁止措置をとる可能性はどれくらいあるか?」
1つ目の質問についての話を鑑みるに、その可能性は極めて高いだろう。このデッキの正確なパワーレベルがどれほどかを知るのは難しく、私たちは練り上げられた最高の構築には敬意を持っており、これを取り巻くメタゲームが進化を続けていることも把握しているけれど、このプレイ・パターンはパウパーにとって適切なものではないと私たちは考えているため、このコンボのパーツが最後まで禁止を免れるという世界は想像し難い。先述した通り、デッキに組み込みやすい2枚コンボはパウパーにおいては弱い場面がほとんどない。今後2回の告知のいずれかで、ほぼ間違いなく禁止措置を受けることになると思うよ。
そして最後の3つ目の質問。「禁止は遅いほうが良いか、早い方が良いか?」。通常ならセット発売後のこれほど早い段階でカードを禁止することはなく、私も8月10日まで待つことになると思っていた。
待つことにもいくつか利点がある。1つは完全な検証結果を得られることだ。環境が進化してこのデッキが勢いを落とし、メタゲームの一部に収まる可能性もいつだってあるのだ。しかしながら今回のケースではそういうことにはなりそうもないと私は考えており、このコンボは私たちがパウパーに求める規範に反している。だからこの点は、ここではあまり論点にならないだろう。
もう1つ、ずっと大きな論点となるのが、目新しさだ。新しいカードが登場すれば、みんながそのカードやコンボを試してみたくなる。そういう新しいデッキで試しに遊んでみるのはきっと楽しいだろう! モダンにおける「エルドラージの冬」のように、そのデッキが強すぎるとしても思い出に残る時代には理由がある。新鮮なカードは環境に変化をもたらし、自然と変動を生み、歴史的な瞬間を演出するのだ。この点についてはまったくもって正しいと私も思う。パウパーのような長期間にわたって変化しないこともあるフォーマットにおいては、たとえ一時的だとしても目新しいものが現れるのは素敵なことだ。
では、今すぐカードを禁止する利点とは何だろうか?
そもそも基本的に私は、いずれ行動を起こす必要があると認識しているものをプレイできるままにして、プレイヤーのみんなにカードの入手やデッキ構築を求めるくらいなら、早めに行動を起こす側の人間だ。だが今回私が特に重視したのは、8月10日までの間にイタリアの「Paupergeddon」とアメリカの「Paupergenesis」という2つの大型イベントを含め、パウパーのイベントが数多く開催されることだった。パウパーのメタゲームを知る上で大きな情報源となる2つのイベントや、プレイヤーのみんなが心から楽しみにしている大会の数々が、もう数週間もすればフォーマットから取り除かれるであろうカードの組み合わせに影響を受けるというのは、あまりに忍びない。2つの大型イベントを見て「せいぜい2~3,000人規模だろう」と考える人もいるかもしれないが、これらで発信されるデッキリストや結果、メタゲームの更新をパウパー・コミュニティ全体が楽しみにしている。禁止措置による変更を間もなく迎える環境では、そういった情報すべてが正確さを欠いたものになってしまうんだ。
だから本日、私たちは《天光を求める者》を禁止してこのコンボデッキを断ち切ることにした。
《ホークアイの弓》か《天光を求める者》か
今回の禁止候補は2枚あった。私たちはコンボの片割れである新規カード《ホークアイの弓》についても検討した。どちらのカードを禁止するにしても、プラスの面とマイナスの面があった。
私たちは《ホークアイの弓》を禁止するのが理に適っていると見ていた。好むと好まざるとにかかわらず、《ホークアイの弓》は《献身のドルイド》や《現実からの遊離》、それから《潮水の下僕》のようなよりコストの高いカードまで、既存のコンボ・パーツとの組み合わせでゲームを決めることができる。赤のデッキで《熱錬金術師》と組み合わせてみようという声も上がっており、いずれも現時点ではそれほど心配することではないものの、実現は可能であるという点は心に留めておくべきだろう。
しかしながら多くの議論を重ねたすえに、(私にとっては)《天光を求める者》を禁止する最大の理由の方が勝ることになった。その理由とは、《天光を求める者》の能力は現在の私たちがカードに持たせる効果ではないということだ。コモンに限った話ではなく、どのレアリティであってもだ! 最近は、他のものをアンタップできるタップ能力をクリーチャーに持たせる場合は(《鑑識の研究者》のように)「これでないパーマネント」に限られたり、(《賢い妖術師》のように)異なる名前のパーマネントに限られたりしている。《天光を求める者》はコンボを実現するカードであり、私たちは今後もこのカードとのコンボが成立するカードを世に出すことだろう。それらが《ホークアイの弓》ほど効率的なものであるかは何とも言えないけれど、このコンボと同じようなことができるカードは今後も増えていき、その際にはさらに多くのカードを禁止せざるを得ない状況になるかもしれない。これ1枚のために他のカードを禁止せざるを得ない状況になり得るというのは、道を誤っている。《天光を求める者》はところどころで気軽にプレイされている姿も見受けられるものの、これを採用する場合は《ホークアイの弓》とのコンボのように何かしらのコンボを試みようとするのが大半だ。以上の理由から、私たちは最終的に《ホークアイの弓》ではなく《天光を求める者》を禁止する決断を下したのだった。
《ホークアイの弓》が何らかの形で依然として問題を引き起こすようなら、将来的にこの2枚の立場が入れ替わる世界も想像できる。しかしこれからやってくるイベントのことを考えると、プレイヤーのみんなが試せるように新しいカードを残し、それを使って他にも面白いデッキが作れるかどうかや、なかなか日の目を見ないカードを救い出せるかどうかを見てみたい。
おまけもどうぞ
この場をお借りして、他に検討したカードについても話しておきたい。《こそこそサクサク》だ。
私たちパウパー・フォーマット委員会は、このカードにしばらく目を向け続けている。採用デッキは増え続けており、まさに今回の話題となっている「ナヤ・ゲート」にも、メインのコンボに強力なサブプランを添えている。このカードは、カードを2枚引く手段を用意できるデッキには通常の方法で唱えることができなくとも採用されるほど強力な1枚だ。複数並ぼうものならゲームを支配できる粘り強い脅威なのだ。
私たちはここしばらく《こそこそサクサク》に目を向け続け、「ナヤ・ゲート」もまた「こそこそサクサク」デッキの1つになるのを見逃さなかった。低コストで柔軟性がある2枚コンボを取り除くことを目的に行った今回の禁止措置は正しいものだと思うけれど、引き続き《こそこそサクサク》にも厳しい目を向けていきたいと思う。
今回は行動を起こさないものの、このカードは夏の動向を注視したい1枚だ。先ほど《天光を求める者》と《ホークアイの弓》のコンボが「Paupergeddon」や「Paupergenesis」のようなイベントのデータを歪めてしまうのを私たちは望んでいないという話をしたけれど、それは大型イベントにおける《こそこそサクサク》のようなカードの勝率や成績を正しく把握するためでもあるのだ。このカードについては、それらのイベントを観察した後に、次回8月10日の禁止制限告知にて語ることにしよう。
未来を求める
今回の措置がやや通常の手法を外れていることは理解している。みんながこの記事を通して読んで背景を知り、フィードバックを送ってくれると嬉しい。私たちが最終的に下した決断に賛成でも反対でも、その理由や経緯、今後のことを知ってくれたら幸いだ。
とはいえ最近のパウパーは本当に素晴らしい状態であり、人気も高まり続けている。パウパー・フォーマットの成長に寄与するコミュニティのみんなに、改めて心からの感謝の意を伝えたい。特に「Paupergeddon」を主導するBoose氏やニューヨークのJenn氏のようなイベント主催者は、パウパーを広めるための素晴らしい活動を数多く行っている。これらの大型イベントが待ちきれないよ。
それから、他にも2つのグループに大きな感謝の気持ちを伝えたい。1つは「Pauper challenge」の開催を増やし、日々行われる「league」イベントのデータを送ってくれるDaybreak GamesのMagic Onlineチームへ。おかげで私たちはデッキの動向を確認できている。そしてパウパー・フォーマット委員会のみんなへ。特にこの1週間は昼夜を問わず多くの議論を重ね、メンバーたちは「challenge」イベントやコミュニティ感情の分析に、パウパーにおける最高の骨組みや規範の考案にと、惜しみなく時間を注いでくれた。短い期間で行われた議論に尽力してくれて本当にありがとう。
最後になったが、「そういえば《眷者の装飾品》はどうなの?」と気になっている方もいるだろう。前回の告知でも、このカードに対する私たちの評価は8月10日に話すとお伝えした。これからやってくる大型イベントの様子を見てからの方が、《眷者の装飾品》の立ち位置が把握しやすいと思う。大方の予想よりずっと多くプレイされている様子が見受けられるものの、今のところは許容範囲内にいるように見えるね。とはいえ現時点では多くを語りたくない。詳しくは8月に話そう。
いつもの通り、何か意見があったらどうか気軽にソーシャルメディアで共有してほしい。その意見は必ず私たちのもとへ届くからね。
それじゃあ、また近いうちに!
パウパー・フォーマット委員会を代表して――ガヴィン・ヴァーヘイ
Alex Ullman
Alexandre Weber
Emma Partlow
Gavin Verhey
Mirco Ciavatta
Paige Smith
Ryuji Saito
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