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お知らせ

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2026年5月18日 パウパー・フォーマットの現状

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2026年5月18日

 

 パウパー・ファンのみんな、こんにちは! パウパー・フォーマット委員会代表のガヴィン・ヴァーヘイ/Gavin Verheyだ。今日はパウパーの現状についてみんなに報告に来た。

 私たちは本日付でパウパーに変更を行うことにした。早速本題に入るけれど、試験的禁止解除の一環として《眷者の装飾品》を禁止解除する。

 これからその理由を伝えるつもりだけれど、まずはこのフォーマットの現状と私たちパウパー・フォーマット委員会が注目していることについて話しておきたい。その後に今回の変更理由を語ることにしよう。早速いくぞ。

パウパーの現状

 全体的に見て、私たちは現在のパウパーに心から満足している。完璧なフォーマットというものはなく、パウパーのようなエターナル・フォーマットでは一部のデッキが上位を占めるのもよくあることだけれど、現在のパウパーは実に多様性に富んでいて楽しそうだ。

 それを裏付ける指標の1つが、直近のイベントにおけるトップ8の多様さだ。「MagicCon: Las Vegas」で行われた「Pauper Cup」やイタリアで開催された「Pauperissima」、「New York City Invitational Series」の「Pauper Open」、Magic Onlineの「challenge」イベントなどを見ると、いずれのトップ8にも5つ以上のアーキタイプが見受けられる。お馴染みの顔(「テラー」や「親和」、赤系のデッキなど)を見かけることも多いけれど、他のデッキが台頭する余地も十分にありそうだ。大型イベントのトップ8の多くに「サイクリング・ストーム」や「ターボ・フォグ」、「ペスト」、その他の型破りなデッキの姿があるのは、とても心強いね。

 加えて、ここ数か月の間にいくつかのデッキが再び注目を集めており、環境の新鮮さが保たれている。《ビッグ・ブラザー、レオナルド》というツールを獲得した「白単」には、新たな活力が吹き込まれた。「エルフ」もメタゲーム上で良い立ち位置にいることが判明し、人気急上昇中だ。

 『ストリクスヘイヴンの秘密』でもパウパーに新たなツールがもたらされ、《過去の追求》がいくつかのデッキで見受けられる。フラッシュバックを持つ低コストのドロー呪文にライフゲインも付いているのは素敵だね。

 前回の告知で、「親和」デッキと《Utrom Monitor》について少し触れた。《Utrom Monitor》のテーブルトップでの収録先は決して理想的なものとは言えず、ウィザーズとしては二度と繰り返したくないことではあるけれど、「親和」デッキの状況は良好で、確かに強化されたものの強すぎるというほどではない。

 ここ最近の流れは続き、最も安定して最上位の座にあるのは《トレイリアの恐怖》となっている。青単色のバージョンも《こそこそサクサク》を加えた青黒のバージョンも、おそらく最上位で最も多く目にするデッキだろう。一方で白単と「エルフ」が再び台頭しているのは「テラー」を標的としているからであり、それが《トレイリアの恐怖》を牽制する助けになっている。「テラー」デッキには引き続き目を向けていくけれど、フォーマットに最上位のデッキがあり、それを脅かす対抗勢力があるのは健全なことだ。

 プレイパターンの観点では、「スパイ・コンボ」はあまり好ましいものではない。それでも現時点ではそれらは安定性がなく、対策も十分にあるため、私たちが禁止に踏み切る基準を下回っている。もしこのデッキの人気が急上昇すれば《欄干のスパイ》は間違いなく禁止に値するカードであり、特別神聖視しているわけではないけれど、現時点ではこのデッキが問題とされるほど深刻な状況では到底ない。

 以上のことを総合的に見て、現在のパウパーは非常に良い状態にあると言って差し支えないだろう。特に重要なのは、私たちのもとにパウパーが楽しいという声が定期的に届いていることだ。「MagicCon」のようなイベントでプレイしている方からも、オンラインでプレイしている方からも、このフォーマットについて肯定的な意見が多く寄せられている。私たちが持つデータを見ても、どのデッキも勝者の立場を過度に独占していることはない。長年居座るデッキに負けるのは少なからず不満が出るものだけれど、それはエターナル・フォーマットの宿命とも言えるだろう。マジックのフォーマットとしてはこの上なく最高の状態だ。

禁止解除を試そう

 では、今回の変更はなぜ行われるのだろう? それには2つの理由がある。

 1つは比較的安定している時期こそ禁止解除を試すのに適していること。環境を探検し尽くしたプレイヤーたちに新たな挑戦の機会を提供でき、その結果に関する有益なデータも得られるだろう。

 そして私としてはこちらの方が大きいと考える2つ目の理由は、パウパーに欠けているものがあるとすれば、それは遅めのコントロール・デッキであることだ。このフォーマットにはアグレッシブなデッキやコンボ・デッキはたくさんある。ミッドレンジ・デッキもある。しかしコントロール・デッキとなると「ファミリア」や「ブリンク」、「ゴルガリ・ガーデン」の一部構築、「フリッカー・トロン」くらいで、いずれもメタゲーム上で大きな勢力を占めていない。コントロールの存在感を少しだけ高めれば、パウパーにさらなる均衡がもたらされるかもしれない。

 コントロール向けカードとして主に「トロン」、次いで「白黒ペスト」でも使われていたのが、《眷者の装飾品》だった。このカードは、2022年の1月に当時最強だった「トロン」の勢いを弱めるために禁止された。それから長い時が経ち、『統率者マスターズ』や『モダンホライゾン3』を筆頭に多くのセットが導入されてパウパーは大幅に強化されている。

 かつての《眷者の装飾品》時代はすでに過ぎ去っており、このカードが活躍する可能性は低いと私たちは見ている。それでもコントロールが戦線に戻るきっかけとなり、まさに私たちが支援したいと考えるアーキタイプの助けにはなるだろう。蓋を開けてみればやっぱり強すぎて、逆襲が始まるという可能性もなくはない。《眷者の装飾品》は私たちが手を差し伸べたいと考えているアーキタイプをまさに強化するものであり、この判断がやり過ぎだった場合は面白くない状況になるかもしれない――全盛期の「トロン」がそうであったように。

 今回の禁止解除の内容は前回の告知でも提案していて、反応はおおむね肯定的だった。フィードバックを送ってくれたみんな、ありがとう! 今回の決断にとても役に立ったよ。

 そういうわけで、私たちは再び試験的禁止解除を行うことにした。《眷者の装飾品》は禁止カードリストから外される。私たちはその結果を観察し、のちほど最終的な結論を出すつもりだ。これからの数か月には「Paupergeddon」を含め多くのイベントが控えているから、試験的禁止解除には絶好のタイミングだ。

 今回の試験的禁止解除では1つ、前回と異なることをやってみようと思う。評決のときを明確に決めるんだ。《眷者の装飾品》は《満潮》のようなことにはならないと私は考えているけれど、《満潮》のときは最終的な判断が先送りにされたことで、一部のプレイヤーは宙ぶらりんの状態に置かれることになった。同じことはもう繰り返したくない。だから期限を決めよう。私たちは、8月10日の禁止制限告知で最終的な判断を下すつもりだ。

 万が一この禁止解除がとんでもない事態を招き、《眷者の装飾品》が強すぎることがすぐに明らかになり、それ単体で環境を歪めるようなことがあれば、次回の禁止制限告知が行われる6月30日に対処できるように備えだけはしておく。とはいえその可能性は極めて低いだろう。このカードが環境に与える影響はかなり控えめなものになると思うよ。詳しくは8月10日に話すことにしよう。そのときに、6月30日時点での話も盛り込もうかな。

これからの数か月

 今回の試験的禁止解除はパウパーにてただちに発効され、Magic Onlineにも近日中に導入される。みんなが試すのを楽しみにしているよ。

 この夏(北半球の夏)にはさらに多くのイベントが予定されており、例年よりもパウパーへの注目が集まるだろう。私たちもしっかりパウパーの動向に注目していくつもりだ。《眷者の装飾品》の活躍や環境の進化を楽しみにしているよ。

 いつものように、今回の変更についてのフィードバックも大歓迎だ。私たちパウパー・フォーマット委員会は、パウパー環境とみんながソーシャルメディアで発信している意見を常に観察している。いつも素晴らしいプレイヤー・コミュニティの一員として意見を寄せてくれてありがとう。

 パウパー・フォーマット委員会を代表して――ガヴィン

Alex Ullman
Alexandre Weber
Emma Partlow
Gavin Verhey
Mirco Ciavatta
Paige Smith
Ryuji Saito

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