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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

緑単上陸:今でも勝てる、その理由(スタンダード)

岩SHOW
 

 前回はスタンダードの「ディミーア(青黒)ミッドレンジ」について取り上げた。このデッキの魅力はなんと言っても《悪夢滅ぼし、魁渡》である。プレインズウォーカーであり呪禁持ちのクリーチャー、忍術により唱えずに戦場に出せる、能力で手札を増やせる……これらの強みが、特にコントロールデッキやゆっくりと戦う相手に効果を発揮する。魁渡への対処を不得意とするデッキ……つまり殴り合いをしないデッキは、ディミーアの台頭によって手を焼くという状況に。そうなると……トーナメントの上位に各種コントロールが残りにくいという現象が発生する。そうなると……このデッキにとってもまた、勝ち上がりやすいフィールドが整っていることになる。

JV_7777 - 「緑単上陸」
Magic Online Standard Challenge 32 優勝 / スタンダード (2026年8月21日)[MO] [ARENA]
3 《バーシンセー
4 《寓話の小道
4 《脱出トンネル
1 《解体爆破場
14 《
-土地(26)-

4 《ラノワールのエルフ
4 《サッズのヒナチョコボ
1 《鋭い目の管理者
1 《神出鬼没の狩人、スーラク
4 《強靭形態の調和者
4 《氷耕しの探検家
-クリーチャー(18)-
2 《溶かし歩きの消散
1 《王のもてなし
4 《幻獣との交わり
2 《一繋がりの根
1 《重厚な世界踏破車
4 《土のベンダーの位に至る
2 《若木の生育場
-呪文(16)-
2 《倦怠の宝珠
2 《溶かし歩きの消散
2 《魔狼の戦術
1 《王のもてなし
1 《鋭い目の管理者
4 《苔生まれのハイドラ
1 《神出鬼没の狩人、スーラク
2 《若木の生育場
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 緑単色の上陸デッキ!上陸とは土地を戦場に出した時に誘発する能力のことで、緑にはこれを持ったカードが多数存在する。それらをまとめて組まれたこのアグロデッキは、長期間にわたってスタンダードの上位に君臨している。

 このデッキは緑のデッキにとって絶対的な存在となっていた《アナグマモグラの仔》が禁止になり、パワーダウン……したものの、それでもなおトーナメントにて優勝や上位入賞など、好成績を収め続けている……それはデッキを支えていた2マナ域が抜けても、なお残った骨格部分が強力であったことも大きいが……冒頭で触れたように、他のデッキとの立ち位置の兼ね合いも無視できない。もともとゴリゴリのコントロール相手に、除去の雨を降らされてはかなわいというデッキだったので……そういったデッキの数が減れば、自ずと上陸が勝つ下地が出来上がるというものである。

 上陸により誘発する能力は《土のベンダーの位に至る》の+1/+1カウンターを乗せるものだったり、《強靭形態の調和者》のパワーを倍加させるものだったりと、ダメージに繋がるものが揃っている。これらと《寓話の小道》《脱出トンネル》のような、1枚の土地で2回の上陸を誘発可能なものと組み合わせて、クリーチャーを強化してぶん殴る!パワフルで真っすぐな攻めのデッキだ。

 

 コントロールをディミーアが抑えてくれるとはいえ、他力本願も良くはない。ということで現在の上陸デッキは、ただ直線的なダメージ追及デッキというだけでなく、コントロールに対しても戦う意識を有している。《王のもてなし》で対象を取る除去からクリーチャーを守るというアプローチはもちろん、《審判の日》《死人に口無し》などの全体除去に対しての耐性も高めることが重要だ。《重厚な世界踏破車》は土地を戦場に出す能力で、複数回の上陸誘発に貢献。これのパワーも土地の枚数分になり、大きなダメージを叩きこめる。そして機体であるため、搭乗していない限りはクリーチャーではない……そのため相手のターンに唱えられるソーサリーのクリーチャー除去を受けず、他のクリーチャーが流されたとしても、残ったこの機体に後続のクリーチャーを搭乗させ、切れ目なく戦闘を仕掛けることが可能だ。

 また《若木の生育場》は上陸で3/4到達のツリーフォークを生成。このエンチャントを生け贄に捧げることで森とツリーフォークに破壊不能を与えることも可能で、これと土地でゾロゾロと軍団を編成し、対戦相手を踏み潰すことができる。森の枚数分コストが軽減されるので、往々にして4マナで唱えられてすぐさま複数のツリーフォークを生成する……これらのカードは以前からも用いられていたが、一時期は採用枚数が減少。特に《若木の生育場》は全く採用されていないリストが勝ち続けていたが……ここにきて採用率が大幅に上昇。これは環境の変化を如実に示しているね。

 環境のデッキ分布図の変化、そして苦手な相手に向けての構築の変化……これらが「緑単上陸」が今でもスタンダードの顔として、第一線で活躍している理由だ。こうした現象が確認できるのも、実にスタンダードらしくて面白い。さあ、皆でデッキを作ってレッツプレイ!

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