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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ディミーア・ミッドレンジの時が来た!(スタンダード)

岩SHOW


 時は来た。真夏の環境変動により、スタンダードの光景は変化した……この変革のタイミングを待ち続けていたデッキがある。青黒、ディミーアと呼ばれるカラーリングのクリーチャーで攻めるデッキ……主役となるのは《悪夢滅ぼし、魁渡》。

 

 このプレインズウォーカーは、自身のターンであれば3/4に呪禁を持ったクリーチャーでもある。《保安官を撃て》などのインスタントによる除去を恐れずに戦闘を仕掛けられ、対戦相手のターンではクリーチャーではなくなっているので《審判の日》のようなソーサリーのクリーチャー除去も無視できる。除去耐性が素晴らしい、これがまずこのカードの強みの1つ。

 そんな強力なプレインズウォーカーであれば、対戦相手は戦場に出てくるのを警戒して《否認》のような打ち消し呪文を構えてくるだろう。しかしそれを嘲笑うかのような手段を持つのがこのカードのもう1つの強み。忍術……攻撃していてブロックされていないクリーチャーを手札に戻しつつ指定のマナを支払うことで、それと入れ替わる形で戦場に出るという能力だ。これにより戦場に出たクリーチャーは攻撃している状態であり、魁渡も飛び出て即ダメージを刻み込むことが可能だ。打ち消しを掻い潜り、合計3マナと軽いコストで戦場に直接飛び出してくる……これは魁渡以外のプレインズウォーカーには真似できない芸当だ。

 そして極め付けに、プレインズウォーカーとしての起動型能力も3つとも優れているのも強い![0]能力のドローの条件は、忍術経由であれば自動的に満たされるものであり、まずこれで1枚引いてしまえばそれだけで大きなアドバンテージになる。そして[−2]能力はクリーチャーをタップして麻痺させ、しばらく戦闘面で無力化させ、[+1]能力は本人含めて忍者をまとめて強化する紋章……と、歴代でも指折りの超強力プレインズウォーカーなのである!

 これを擁するディミーアは、魁渡リリース直後より環境の顔としてトップに君臨していた時期があった……のだが、『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スーパー・ヒーローズ』環境までの間、トーナメント的な面でしばらくは他のデッキに圧倒されていた。しかし、冒頭でも述べたように、時は来た!『マジック:ザ・ギャザリング | ホビット』環境にて、環境変動の恩恵を受け、ディミーアが再浮上しているッ!

Mathilde8 - 「ディミーア・ミッドレンジ」
Magic Online Standard Challenge 32 トップ4 / スタンダード (2026年8月21日)[MO] [ARENA]
4 《湿った墓
4 《グルームレイクの境界
3 《隠されし拠点
2 《不穏な浅瀬
1 《魂石の聖域
4 《
5 《
-土地(23)-

4 《悪夢のビーバー
3 《永劫の好奇心
4 《フラッドピットの溺れさせ
4 《遠眼鏡のセイレーン
2 《ワンダラス・ワスプ
2 《ティシャーナの潮縛り
2 《司書、ワン・シー・トン
-クリーチャー(21)-
4 《報いの呪詛
2 《苦々しい勝利
2 《保安官を撃て
2 《呪文貫き
2 《我らは断じて許さぬ!
4 《悪夢滅ぼし、魁渡
-呪文(16)-
2 《無効
2 《呪文嵌め
2 《瞬間凍結
3 《強迫
3 《戦略的裏切り
1 《カルシの帰還者
1 《カラスワシ
1 《ティシャーナの潮縛り
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 というわけでスタンダードの「ディミーア・ミッドレンジ」最新のリストをご紹介。《悪夢のビーバー》《遠眼鏡のセイレーン》と1マナの飛行持ちをガッツリ採用。2マナ域にも瞬速持ちが8枚と、これらのクリーチャーを繰り出して攻撃を通し、3ターン目に魁渡を忍術で!という意志が強く反映されているのが特徴だ。ビーバーやセイレーン、《フラッドピットの溺れさせ》といった連中は忍術で回収することにより、戦場に出た時の能力を再利用できるのもちょっとしたシナジーであり、そういう小さな積み重ねがゲームを勝利に導く。

 これらの攻撃を通しやすいクリーチャーとさらに相性が良いのが《永劫の好奇心》。クリーチャーが対戦相手に戦闘ダメージを与えることでカードを引く能力を持ち、これ自身も瞬速持ちだ。隙なく展開するクリーチャーらで攻撃を仕掛け、カードを引いて攻め手を絶やさない……これがディミーアのやり方だ。

 

 ディミーアの瞬速スタッフの中でも新顔となるのが《ワンダラス・ワスプ》。彼女は2マナでパワー2の飛行持ちで忍術の下地としても、単体の戦力としても文句なしのスペック。そして戦場に出た時にクリーチャー1体をタップし、それの能力を失わせる……ワスプが戦場にいる限り、それはあらゆる能力を持たない所謂バニラとなってしまうのだ。《ラノワールのエルフ》だったり《空飛ぶ友だち、モモ》といったシステム面を担っているクリーチャー、《ウロボロイド》のように致命的な能力を持つものを、ササッと飛び出て無効化するべし!

 また2マナの打ち消し呪文として《我らは断じて許さぬ!》の使用率も上昇中だ。2マナを要求する打ち消しで、パワー2点分のクリーチャーをタップすれば要求するマナは{4}に上昇!序盤はもちろん、終盤においても効力を発揮できる作りの呪文で、使い勝手が良い。これらと他の瞬速持ち、《報いの呪詛》などのクリーチャー除去と、相手の動きを見てから唱えられる呪文を構えつつ戦い、対戦相手を翻弄せよ!

 ライバルが減り、新セットの加入で環境も混沌としてきた中で復権しつつある「ディミーア・ミッドレンジ」。今後よく目にすることになるだろうね。そしてそんなデッキの台頭を受けて、あるデッキにも追い風が……という話はまた次回。

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