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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:プロツアーで炸裂なるか?研磨基地コンボと神のヴィラン(モダン)

岩SHOW


 さあ、クールなトーナメントの時間がやってきた。プロツアーだ!今でこそ様々ゲームにおいて賞金制のトーナメントが開催され、世界に中継されるのが当たり前になっているが……マジックは実に30年も前から、1996年の2月に最初のプロツアーが開催され、それ以降北米・ヨーロッパ・アジア……様々な都市を舞台に、世界を巡るプロツアーが定期的に行われている。30年も前に、だぞ?それってクールすぎないか?歴史あるマジックのプロツアー、その全ラウンドのフィーチャーマッチを家に居ながらPCで、あるいは移動中もスマホで観れる……クールな時代になったものだ。そんなわけで7月17日から19日にかけて開催されるプロツアー『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スーパー・ヒーローズ』、今夜から中継を楽しんでいただきたい。

 このクールすぎる特大イベント、構築フォーマットにはモダンが採用されている。真面目にクリーチャーで戦闘するデッキもあれば、初見では何が起きているのかわからないようなエクストリームなコンボデッキがあったりと。派手でクールなフォーマットだ。今回はそんなモダンのコンボデッキをピックアップしてご紹介。もしこのアーキタイプがフィーチャーマッチで飛び出してきた場合、その挙動はこれを読めばわかる!という観戦のお供になれるような……クールなコラムを目指してやっていくのでよろしく。ではそのリストを……。

Kollslaw - 「研磨基地」
Magic Online Modern Challenge 64 トップ16 / モダン (2026年6月29日)[MO] [ARENA]
4 《沸騰する小湖
1 《溢れかえる岸辺
2 《繁殖池
1 《迷路庭園
1 《冠水樹林帯
1 《水辺の学舎、水面院
1 《天上都市、大田原
1 《耐え抜くもの、母聖樹
4 《ウルザの物語
2 《
-土地(18)-

4 《知りたがりの学徒、タミヨウ
1 《機能不全ダニ
3 《悪戯の神、ロキ
4 《湖に潜む者、エムリー
-クリーチャー(12)-
3 《金属の叱責
1 《朦朧への没入
4 《邪悪鳴らし
4 《ミシュラのガラクタ
4 《オパールのモックス
3 《モックス・アンバー
4 《監視亀ラ
1 《スケートボード
1 《魂標ランタン
1 《上天の呪文爆弾
1 《アガサの魂の大釜
3 《研磨基地
-呪文(30)-
3 《記憶への放逐
2 《大梟の小夜曲
1 《白鳥の歌
1 《苛立たしいガラクタ
1 《神秘の論争
2 《自然の要求
2 《洪水の大口へ
1 《墓掘りの檻
1 《真髄の針
1 《六番
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 モダンのアーティファクトを中心としたコンボデッキ……やはり《オパールのモックス》が使えるのは、アーティファクト系のデッキのクールな特権だ。アーティファクトを合計3つ以上コントロールしている、金属術の状態であれば任意のマナを加えられるというモックス……{0}という最軽量コストで無からマナを増やす動きは、モダンを代表するデッキの1つ「親和」などでもお馴染みである。このリストはそういったモックス搭載デッキの中でも、マニア度の高いコンボ……《研磨基地》デッキである。この《研磨基地》、アーティファクトを生け贄に捧げることで、対象のプレイヤーのライブラリーを3枚切削。加えてアーティファクトが戦場に出ることでこれをアンタップし、再度能力を起動できる……というデザインになっている。

 このカードは、基地サイクルといって同じ『フィフス・ドーン』に収録されている○○基地4種類をすべて揃えると、それぞれの能力が他の基地のアンタップを誘発し、無限ループを形成する。それら基地を用いずに、寄り軽いカードでこの《研磨基地》を無限にアンタップし、対戦相手のライブラリーを切削し続けることを狙っているのが、このデッキだ。

 

 コンボに必須のカードは4枚……まず《研磨基地》。そして《湖に潜む者、エムリー》、タップすることで墓地のアーティファクトを唱えられるようにする能力を持ったマーフォークだ。そして《オパールのモックス》、あるいは《モックス・アンバー》、⓪のマナ・アーティファクト。さらに《監視亀ラ》。これらが揃うことで、無限の切削が可能になる。順を説明すると……

①《モックス・アンバー》をタップして青マナを加える。
②《モックス・アンバー》を生け贄に捧げて《研磨基地》を起動。
③《湖に潜む者、エムリー》を起動し、《モックス・アンバー》を対象に。墓地から《モックス・アンバー》唱え、これが出たことにより《研磨基地》をアンタップ。
④《監視亀ラ》を生け贄に捧げて《研磨基地》を起動、《監視亀ラ》が戦場を離れたことで能力が誘発、《湖に潜む者、エムリー》をアンタップ。
⑤《湖に潜む者、エムリー》を起動し、《監視亀ラ》を対象に。墓地から《監視亀ラ》を唱え、これが出たことにより《研磨基地》《湖に潜む者、エムリー》の両方をアンタップ。①に戻る。

 ①~⑤を延々と繰り返し、対戦相手を対象に《研磨基地》で切削し続けることで、ライブラリーアウトを引き起こせるというわけである。1枚1枚のカードだけでは勝利に向かえないものを、組み合わせることでガチャガチャと起動して勝利に突き進むシステムを組み上げる……何ともクールなコンボではないか。一見パーツを多数要求され、難しく見えるかもしれない。しかし《湖に潜む者、エムリー》の特性上、墓地にパーツが落ちればそれを拾ってプレイが可能だ。そのため《研磨基地》を自身を対象に起動し、モックスや亀ラが落ちるのを狙うというセットアップも可能になっている。どのプレイヤーも対象に取れる基地、マジCOOL。

 

 このクールな《研磨基地》コンボの中枢にいつの間にか腰を下ろしていたのが、マーベルを代表するスーパーヴィランの一人、《悪戯の神、ロキ》!ロキは各ターンに一度しか誘発しない能力を持つ。これは自身がコントロールする能力でクリーチャーやプレイヤーを対象に取った際に、カードを1枚引けるというものだ。

 この《研磨基地》デッキは、対象に取る能力に事欠かない。《研磨基地》に《監視亀ラ》とコンボパーツもそうで、《ミシュラのガラクタ》《上天の呪文爆弾》《スケートボード》などなど……様々なカードがロキと絡むことでドローに直結する。これによりコンボパーツを集めやすくなる。2マナと軽く撃て扱いやすいクリーチャーで、伝説であるため《モックス・アンバー》からマナを得ることを後押し。パワーも2あるので、コツコツ殴って《ウルザの物語》の構築物と共に殴り勝つプランにおいても無駄にならず……デッキをブラッシュアップするエンジンとして、存在感を発揮している。ロキが《スケートボード》に乗って1ドロー、対戦相手のターンにガラクタや呪文爆弾、基地を起動してもう1ドロー……縦横無尽に駆けまわってプレイヤーを勝利へと誘う、クールな神の姿をプロツアーでも拝めるかもしれない。

 プロツアーとは競技マジック最高峰の舞台であり、それはクールな歴史の一部である。参加者はもちろんのこと、携わったスタッフ、観戦し応援した皆、全員がクールの体感者だ。プロツアーからしか得られない栄養素をいただきに、観戦としゃれこもう。それじゃあ今週はここまで。Stay cool! We love Pro Tour!!

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