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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!決戦の後から始まる新環境(スタンダード)

岩SHOW

あっつ~こんな日にはスタンダードやるか!

 常にこれぐらいのテンションでありたいものだ。つーわけでどうも、スタンダード猛プッシュ中の岩SHOWでおま。さあさあ、今週もスタンダー道、道場オープンのお時間ですよ。スタンというマジック構築戦の中でも最も基本的な遊び方。追求しがいのあるフォーマットだとつくづく思うよね。ローテーション期間の変更や小型セットの追加などなど、2023年のスタンダードには新しいエッセンスがもたらされた。気温が上がっていくのにあわせて高まるスタン熱。今週もスタンダードのデッキをとことん語らせてもらうぜ!

コンボマニアはニクシリスに夢を見るか
IzzetABCannon - 「ニクシリス・コンボ」
スタンダード (2023年5月25日)[MO] [ARENA]
4 《硫黄泉
4 《黒割れの崖
4 《憑依された峰
1 《見捨てられたぬかるみ、竹沼
1 《反逆のるつぼ、霜剣山
1 《ミレックス
6 《
4 《
-土地(25)-

4 《ヴォルダーレンの美食家
4 《税血の収穫者
4 《墓地の侵入者
4 《囚われの黒幕、オブ・ニクシリス
-クリーチャー(16)-
2 《強迫
4 《喉首狙い
1 《魂転移
2 《勢団の銀行破り
4 《鬼流の金床
4 《鏡割りの寓話
2 《完全なる統一
-呪文(19)-
2 《黙示録、シェオルドレッド
2 《剃刀鞭の人体改造機
2 《強迫
1 《勢団の銀行破り
3 《切り崩し
1 《削剥
1 《ギックスの命令
1 《ぎらつく氾濫
1 《ヴェールのリリアナ
1 《敵対するもの、オブ・ニクシリス
-サイドボード(15)-
AetherHub より引用)

 

 プレインズウォーカーらの一部は次元渡りの能力を失った。各々がこれまでよりも拠点の次元に腰を下ろしてゆっくりと今後について考えるのだろうが……この男だけは皆と違うことを案じていそうだ。オブ・ニクシリス、彼はニューカペナの街を取り仕切る五大一家に多大なる恨みを買っている状態で、次元が渡れなくなってカペナに閉じ込められることになった。さあ大変だ、どうやって復讐に燃える連中から逃げ切るか?今後が楽しみなキャラの1人だ。

 クリーチャーとなった彼はデーモンらしく飛行持ち。過去のイラストでもその翼が描かれていたもんな。4マナ4/3でトランプルも持っており、攻めのデッキでも採用しやすい良スペック。そしてその能力が面白い。対戦相手がちょうど1点のライフを失った時にのみ誘発するというこれまであるようでなかった条件で誘発する能力だ。条件が満たされた時、ニクシリスはサイズアップと同時にライブラリーの一番上を追放してそれを唱えられる。アドバンテージをもたらしてくれる可能性を秘めたクリーチャーなわけだが……多くのプレイヤーが注目したのはその誘発条件と噛み合ったサイズアップの方だな。+1/+1カウンターを得るというところに勘の良いコンボマニアはピンときたらしい。

 《完全なる統一》はあなたがプレイヤーやパーマネントにカウンターを置いた際に、その個数分のダメージを任意の対象に与える。つまり、ニクシリスが自身の能力でカウンターを得ると1点のダメージを与えられる。これで対戦相手に1点ダメージ与えよう。ダメージもライフを失わせているとカウントされるので、ニクシリスが誘発してまたカウンターを得る→カウンターが乗ったのでまた《完全なる統一》が→ニクシリス→統一→FINISH!! という具合にダメージの無限ループが発生する!この2枚コンボが揃えば、五大一家が束になってかかってきても返り討ちにできるッ!ニクシリスの暗躍はまだまだ終わらないッッ!

回転

 2枚コンボではあるのだが、このコンボの忘れちゃいけないところはニクシリスと統一が戦場に並んだだけでは何も起こらない。そう、対戦相手のライフを1点失わせなければならないのだ。

 そのための手段がこのデッキにはいくつか仕込んであるね。1点ダメージを与える《ヴォルダーレンの美食家》は1マナと軽いのが素敵。攻撃するだけで誘発し、護法で除去耐性が高い《墓地の侵入者》の能力もこりゃいいぜ。さらに《鬼流の金床》もシブいッ!美食家に《税血の収穫者》に《鏡割りの寓話》にとアーティファクト・トークンを得る手段はたっぷりある。コンボなど関係なくこれだけでもゲームに勝てるぐらいの強力カードでもあるので、アーティファクトをカンカン叩いて鍛えてライフを攻めるべし!

今週のラダーチャレンジ!
岩SHOW - 「グルール・ランプ」
スタンダード (2023年5月18日)[MO] [ARENA]
4 《カープルーザンの森
4 《銅線の地溝
4 《落石の谷間
1 《反逆のるつぼ、霜剣山
2 《耐え抜くもの、母聖樹
1 《自律焼炉
3 《
7 《
-土地(26)-

4 《装飾庭園を踏み歩くもの
2 《復活した精霊信者、ニッサ
2 《ヴォリンクレックス
2 《コグラとイダーロ
2 《原初の征服者、エターリ
2 《産業のタイタン
-クリーチャー(14)-
4 《兄弟仲の終焉
1 《削剥
4 《梓の幾多の旅
4 《エルガモンへの侵攻
4 《ゼンディカーへの侵攻
1 《イコリアへの侵攻
2 《向上した精霊信者、ニッサ
-呪文(20)-
3 《石術の連射
2 《削剥
1 《家の焼き払い
1 《温厚な襞背
1 《機能不全ダニ
2 《砂追いのモロク
2 《強情なベイロス
1 《沈黙を破る者、スラーン
2 《焦熱の交渉人、ヤヤ
-サイドボード(15)-

 この1週間は気候の変化と時差ボケ(?)にやられて、体調不良であまりマジックをする時間がなかった……そんな時は無理せずとことん!療養!今年流行っている風邪は長引くものらしく、皆も無理をせずに体調を第一にマジックを楽しんでほしいね。アリーナをじっくりプレイできるくらいに回復してからは……ランプを使いたい欲が湧いてきたので、上記のようなリストで遊んでいた。

回転

 個人的に現スタンダード最強の1枚と考えている《原初の征服者、エターリ》を使いたいという欲がピークに達した。7マナと重いので、土地を戦場に出す呪文を用いてマナ加速するランプが都合が良いだろうと、昔から好きなアーキタイプを構築。《産業のタイタン》も好きでこれも用いたい、《向上した精霊信者、ニッサ》も信頼できるパワーカードであると、これらのヘビー級を共演させるなら《》主体のデッキが好ましく、なので赤緑2色(グルール)ランプにまとめることに。

回転

 スタンダードにおけるランプは《装飾庭園を踏み歩くもの》《ゼンディカーへの侵攻》を使い、クリーチャーと土地の両方を得て強い盤面を作っていくものになっている。特に3ターン目踏み歩くもの→4ターン目手札から土地出しつつ《ゼンディカーへの侵攻》で盤面には土地が7枚、踏み歩くもので侵攻へ攻撃→《覚醒したスカイクレイブ》を取りに行く、というムーブは5ターン目以降に好き放題できて最高だ。

 これらの土地を戦場に出すカードと組み合わせたいなと採用してみた新カードが《復活した精霊信者、ニッサ》!見た目も精神も元に戻って、しかしプレインズウォーカーではなくなったニッサの登場だ。

 彼女は土地が戦場に出るとマナを得られる能力持ち、上記のカードがタップ状態で出した土地が実質的にアンタップ状態のように扱えるので、1ターンに複数の行動も狙えるように。さらに2回目の誘発であればライブラリーからエルフかエレメンタルが捲れるまで公開し、それを手札に。このリストではエルフはニッサのみ、エレメンタルは《産業のタイタン》飲みという構成にしてあるので、高確率でタイタンが手に入る!ニッサがいて、かつ追加の土地も出せているのであれば、次のターンにタイタンを唱えることはイージーなはず。ライフを得たりパーマネントを破壊したり……サイズと能力の暴力で圧倒だ。これが決まると最高に気持ち良かったなぁ~皆にもニッサの力を体感してほしいもんだよ。このランプは手ごたえが良かったので、色を足すなどの各種調整を重ねつつラダー(MTGアリーナのランク戦)で使い込んでいく所存。また調整過程など共有させてもらうかもね。

 『機械兵団の進軍:決戦の後に』が参入して、早くも新規カードが加わったスタンダード。ここからとことん突き詰めて、環境終盤に至る頃には皆それぞれに自分の相棒と呼べるようなデッキを作り上げることができたら、それはスタンダードという長い長い道に一つの足跡を残せたと言っても良いんじゃないか。さあ、今日も一歩踏み出そう。というわけで今宵もスタンダード、やりますかぁ。

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