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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

セレズニア・トークン(スタンダード)

岩SHOW

 プレインズウォーカーが強い! だったら相手が出してきてくれたところを美味しくいただいちゃえばいいじゃん♪というシンプルにしてストロングな結論に達したデッキが《集団強制》を用いて、今日も元気にコントロール奪取しまくっている。プレインズウォーカーのみならずクリーチャーも奪えるのが強いんだよな。

 より柔軟に動ける派生形も出てきて、今のスタンダードではこのコントロールを奪ってくる超大ソーサリーのことを意識せずにデッキを作るのは危ない、そんな状態にある。

 このディミーアのソーサリーが表舞台で暴れ回っているのを由々しき事態であると、今まさに立ち上がろうとしているギルドがある。緑白、セレズニアだ。このギルドを収めるのはドライアドのトロスターニ。

 《不和のトロスターニ》などと不穏なカード名になってはいるが、絆魂持ちのトークンを2体生成して、それら含めクリーチャーをまとめて強化する能力は団結力に満ち溢れている。そして何より最後に書かれた能力、ターン終了時にすべてのクリーチャーはそのオーナーの元に帰ってくるという不正を許さない能力! これぞジャスティス!

 《正気泥棒》の対策にもなって実に頼もしい彼女らの庇護のもと、そもそもコントロールを奪う戦略に対して奪いきれないほどの数で押してしまえば良いじゃないかと、そういう思想の元に「セレズニア・トークン」がまたじわじわと使用者を増やしてきている。

 今日はフィリピンで開催されたミシック予選の上位に食い込んだリストを見てみよう!

Rainier Santiago - 「セレズニア・トークン」
MCQ Barcelona @ Neutral Grounds Centris (Quezon City, Philippines) ベスト8 / スタンダード (2019年6月1日)[MO] [ARENA]
8 《平地
4 《
4 《寺院の庭
4 《陽花弁の木立ち
1 《総動員地区
-土地(21)-

3 《協約の魂、イマーラ
3 《茨の副官
4 《敬慕されるロクソドン
3 《不和のトロスターニ
-クリーチャー(13)-
3 《軍団の上陸
4 《苗木の移牧
4 《ベナリア史
4 《議事会の裁き
1 《不滅の太陽
4 《開花 // 華麗
4 《大集団の行進
2 《黒き剣のギデオン
-呪文(26)-
2 《クロールの銛撃ち
3 《秋の騎士
1 《黎明をもたらす者ライラ
3 《不可解な終焉
2 《牢獄領域
1 《不滅の太陽
1 《黒き剣のギデオン
2 《寛大なる者、アジャニ
-サイドボード(15)-
mtgtop8.com より引用)
 

 トークンを生成するカードが20枚以上入った、筋金入りのトークン・デッキだ。

 最序盤はマナに沿ってクリーチャーおよびトークンを展開して盤面づくりに励もう。《開花》で探してきたり、トークンなどで攻撃して《軍団の上陸》を変身させるなどして土地を得て、21枚と少ない土地配分でも問題なくトロスターニなどを運用できるようになっている。

 トークンが並んだら、それを使って召集呪文を唱えてより強い盤面を作っていこう。《敬慕されるロクソドン》は最大で0マナ4/4と5体のクリーチャーに+1/+1カウンターを置くというとんでもないバリューを発揮するので、これを目指してやってきたいところ……だが無理せずに2体程度でも強化しながら、クリーチャーが死なず相手も殴りにくいという盤面を保っていこう。強化するカードはトロスターニに《不滅の太陽》もあるから惜しみ過ぎずに。

 《議事会の裁き》も状況を判断しながらクリーチャーやプレインズウォーカーに対して使用していこう。プレインズウォーカーはトークン軍団でちょっと無理して殴れば倒せる、という状況もあると思うので、臨機応変に!

 召集呪文の総仕上げは《大集団の行進》!

 X=7とか8で唱えたいね、ずらりと並べて強化して、相手に「とてもじゃないが殴り合いで勝てん!」と悟らせて投了させたいところ。キッカー付きの《苗木の移牧》などでブーストしてやりたいね。もちろんインスタントなのを活かして相手の攻撃を集団ブロックというのも狙っていこう。セレズニアと対峙する時は、適当に殴りに行くとこのカードでプラン大崩壊することがあるのを肝に銘じておこう(経験、多々あり)。

 《黒き剣のギデオン》は自身も破壊不能の4/4で、仲間にもそれを付与してガンガン殴っていくのを後押ししてくれるナイスガイ。

 彼と《不滅の太陽》が同居しているのがこのデッキの1つのポイントかな。

 忠誠度を用いた能力は使えなくなるけど、でもクリーチャーとしては問題なく機能するので、相手のプレインズウォーカーを足止めしながら5/5にサイズアップして殴っていけと。以前に紹介したグルールでも《ボーラスの壊乱者、ドムリ》と《不滅の太陽》が共存する構築があった。常在型能力が攻めの方向に働くプレインズウォーカーは、このアーティファクトと相性が悪くないってことだね。

 クリーチャーを奪ったり、あるいは1体ずつ除去してくるデッキには強気に立ち回っていけるトークン・デッキ。逆に《ケイヤの怒り》《肉儀場の叫び》などが多用されている状況で使うのはあまり得策とは言えないかも。どんなデッキでもタイミング次第で強さは変動する、ということを教えてくれる良いサンプルだ。

 好機を見つけたら、緑と白の結束の力を見せつけてやってほしい。

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