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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ロストワールド(スタンダード)
恐竜とは何か。それはロマンである。2億3000万年前から6500万年前まで、中世代を通して地上の覇者であった大型の爬虫類のことであるが、それらをまとめるとロマンとなる。ティラノサウルスは本当は走れなかった? なんて話があるが、そんなことは無粋である。化石から推測するにこんなデカい身体に爪や牙、角を備えた生き物がいた!それだけで十分じゃないか。後は各々が心の中にそれぞれの太古の時代を思い描けばいい。
その点、『イクサラン』ブロックが粋である。近年主流の羽毛付き恐竜がメインではあるが、肉食恐竜たちはしっかりとパワーの高いクリーチャーとしてデザインされている。《殺戮の暴君》は呪禁と打ち消されないという最高の妨害耐性を備えており、巨大な恐竜が一瞬で墓地送りになってしまうという悲しい事態にならないのが嬉しいね。この配慮のおかげで、コイツは今やスタンダード最強の生物として君臨している。
しかし恐竜カードってのはこれだけじゃないぞ。その他の恐竜も集めたデッキが、今スタンダードでひそかなブームなのだ。今日はそのリストを見てみよう!
7 《森》 1 《山》 1 《平地》 4 《根縛りの岩山》 4 《寺院の庭》 4 《陽花弁の木立ち》 2 《聖なる鋳造所》 -土地(23)- 4 《ラノワールのエルフ》 4 《打ち壊すブロントドン》 4 《切り裂き顎の猛竜》 1 《縄張り持ちのアロサウルス》 4 《レギサウルスの頭目》 3 《殺戮の暴君》 -クリーチャー(20)- |
4 《恐竜との融和》 4 《雷群れの渡り》 4 《凶暴な踏みつけ》 2 《轟音のクラリオン》 3 《サルカンの封印破り》 -呪文(17)- |
2 《貪る死肉あさり》 1 《殺戮の暴君》 3 《溶岩コイル》 2 《轟音のクラリオン》 1 《反逆の行動》 1 《採取 // 最終》 2 《苦悩火》 2 《ビビアン・リード》 1 《戦場の詩人、ファートリ》 -サイドボード(15)- |
恐竜クリーチャーを多数採用することにはいくつかのメリットがある。まず、《レギサウルスの頭目》で速攻が与えられる!
これで重めの暴君も出てすぐ殴ってタイムラグなしの大活躍! 他にも恐竜カードが比較的サイズが大きく、これらが速攻を持って走るさまは在りし日の《ブラストダーム》《ヤヴィマヤの火》の組み合わせを思い出す。まずこの《レギサウルスの頭目》自体が5マナで7/7相当の打点、パーマネントも増えるので単体除去1枚で完全に対処されないというパワーカードな点がありがたい。このデッキの狙いは、強い恐竜で素早く殴ること!
レギサウルスは5マナのカードだ。とても重いコストなわけではないが、軽くもない。これを運用するためにはマナ加速が必要で、緑の基本《ラノワールのエルフ》は良いとして、後は何を採用するかという話だが……ここでまた恐竜デッキであることが活きてくる。デッキに恐竜カードがたくさんあれば、《雷群れの渡り》を2マナで使うことができるのだ!
かつては通称ランパンこと《不屈の自然》が基本だった、土地をライブラリーから戦場に出す呪文。今では3マナが適正コストにされており、在りし日を知るものには寂しい限りだったが……このカードはあのランパンのように2マナで1マナ伸ばすことができる! というわけで恐竜でデッキを固めると、速効性のみならず確実性も上昇するのである。
さらには自身の恐竜が対象であれば1マナで使える格闘呪文《凶暴な踏みつけ》も運用できるのが嬉しいね。
これや《轟音のクラリオン》で相手のクリーチャーを潰しながら《切り裂き顎の猛竜》の激昂能力を誘発させて1枚ドロー、というのは理想的な動きである。恐竜でまとめることで、さらに持久力も上昇しているときたもんだ。《サルカンの封印破り》でもコントロールする力や長期戦への耐性が上昇している点も見逃せないね。
ちなみに、これらのメリットは3色でデッキを組むことに見合うものかと問われると……何とも言えないが、そこはロマンでしょう。そう、このデッキにはワクワク感がある。冒険心を抱いて踏み込めば原始の力により勝利を手に入れられるかもしれない。無類の恐竜好きなら、ぜひとも使ってみてほしいね!
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