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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

Spirit & Taxes(モダン)

岩SHOW

 相変わらず絶賛続けてますよ、アレを……「ラスベガスで使うデッキ探索」を。以前に悩んだ末にたどり着いた結論は、「まず使いたいカード・デッキを優先する」ということ。なんだけどもこれがなっかなか決めきれなくてねぇ。

 最近モダンをガッツリやっていてわかったことは、もうよく言われ過ぎてて使い古された表現だけど「何を諦めるか」、そういうフォーマットだということ。モダンはデッキが無数にある。どのデッキと当たる確率が高いかなんて、とてもじゃないが読めるもんじゃない。Aみたいなデッキには押し付けで勝てるけど構造的にBみたいなデッキには勝てない、だからB系のデッキを踏まないように祈るのみ!と、こんな感じ。良い意味での妥協が必要なのだ。

 まあそれでも、「このデッキは今の環境では厳しめ」くらいのことは練習を重ねるとわかってくる。先日、好きなカード《難題の予見者》が使いたいのでこれを主軸とした「白黒エルドラージ」を使ってみた。「Eldrazi & Taxes」とも呼ばれる、白の対戦相手を拘束する能力を持ったクリーチャーと《不毛の地の絞殺者》などのエルドラージを組み合わせたデッキだ。

 まず見た目がかなり好きなので、期待して使ってみたのだが……思ったような戦果が得られなかった。強い動きもあるにはあるのだが、全体的に苦しい戦いが続いた。《難題の予見者》《潮の虚ろの漕ぎ手》で手札を攻めることができるのだが、それらでも抑え込めないほどの除去をガッスガス撃たれ続けてとても苦しい。相手の手札やパーマネントを追放しての《不毛の地の絞殺者》でクリーチャー除去という動きも、そもそもこの能力の対象となるようなものが入っているデッキが多くなくて不発に終わることが多かった。

 もちろん、練習が足りていないのでベストなキープ基準やサイドボード交換ができていないというのもあるが、それを補えるほど練習する時間もないしなぁ……と。まあそんなことがあって、いつものようにMagic Online上のリーグで勝ってるモダンのデッキを見ていると……ん? なんか面白そうなデッキがあるじゃないか。エルドラージではない、別の部族を白の相方としたそのデッキ、なんだか妙にそそるのだ。

LinXiao - 「Spirit & Taxes」
Magic Online Competitive Modern Constructed League 5勝0敗 / モダン (2018年5月28日)[MO] [ARENA]
2 《平地》
2 《島》
3 《神聖なる泉》
4 《金属海の沿岸》
4 《アダーカー荒原》
4 《幽霊街》
2 《ムーアランドの憑依地》

-土地(21)-

4 《霊廟の放浪者》
4 《レオニンの裁き人》
4 《鎖鳴らし》
3 《無私の霊魂》
3 《スレイベンの守護者、サリア》
2 《幻影の像》
4 《ドラグスコルの隊長》
4 《呪文捕らえ》

-クリーチャー(28)-
4 《霊気の薬瓶》
4 《執着的探訪》
3 《流刑への道》

-呪文(11)-
2 《ブレンタンの炉の世話人》
1 《戦争の報い、禍汰奇》
1 《スレイベンの守護者、サリア》
1 《弁論の幻霊》
3 《儀礼的拒否》
1 《流刑への道》
2 《安らかなる眠り》
1 《解呪》
1 《石のような静寂》
2 《残骸の漂着》

-サイドボード(15)-

 「Spirit & Taxes」! 白い妨害と青白のスピリットを組み合わせた、部族シナジー多めのビートダウンデッキだ。

 エルドラージに比べるとカード1枚の線は細いが、集まることで打点は向上する。《霊廟の放浪者》は他のスピリットが戦場に出れば+1/+1カウンターを得て、《ドラグスコルの隊長》は他の全スピリットを強化する。見た目に似合わぬダイナマイト打線なのだ。

 デッキの基本方針はシンプルなもので、《霊気の薬瓶》を用いて手数多く序盤からクリーチャーを展開し、殴る。以上。ただクリーチャーを出しているだけで対戦相手にとっての妨害になり、思うような動きをさせないのだ。

 まずはスピリット以外の部分から見てみよう。《レオニンの裁き人》はプレイヤーが前もって{2}を支払わない限り、そのターンにカードを探せなくするという能力を持っている。

 相手が何気なく《汚染された三角州》などを起動したのに合わせて《霊気の薬瓶》からズザザーっと登場すれば、実質土地破壊だ。環境の各種コンボもサーチ呪文を使うものが多く、それらを食い止めることができる。そんなわけでマナがやや不自由になった相手に、さらに《スレイベンの守護者、サリア》で追い打ちをかける。《至高の評決》などを1ターン遅らせるだけで、ゲーム展開は大きくこちらに有利となる。

 では肝心のスピリットたちを。これらは先述の部族シナジーで打点が上がるだけでなく、味方のクリーチャーを護る能力を持っている。除去を撃ちこんでくる相手に対して、手札破壊と違って後出しでも対処できるのが素晴らしいのだ。

 《鎖鳴らし》は瞬速持ちで、戦場に出た時に対象のスピリットにそのターン呪禁を与える。これで相手のピンポイント除去に対して打ち消しのように動くことができる。同時にコイツは他のスピリットに瞬速を与える。これで後述のメンバーの強さが数倍に跳ね上がるのだ。

 《ドラグスコルの隊長》はパワー/タフネスの強化のみならず永続的に呪禁を与える、これが2体並べばもはや対象を取る呪文や能力は意味をなさない。

 全体破壊系の除去には《無私の霊魂》で破壊不能を与えて乗り切ろう。

 単体除去でも、全体破壊でもない除去に対して、あるいは相手のコンボに対しては、打ち消すという形で妨害しよう。《霊廟の放浪者》を生け贄に捧げたり、《呪文捕らえ》でキャッチしたり……うむ、見てから対処できるのはやはり万能だ。

 攻防一体のスピリットでズンズンと攻め立てる様は、モダンで大流行中の「5色人間」に近いものもある。集めるカードが5色と多くて、ハードルを感じていた人にはこういう選択肢もあるって勧めてみたいね。

 エルドラージよりは環境にマッチしていそうだが、いざ当日になると手札破壊の方が強いメタだった、なんてことになる予感も……デッキ探しはまだ続く(もう今週やぞ)。

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