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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

キオーラ信心(モダン)

岩SHOW

 信じるものは救われる。……か、どうかはわからんけども、救いというのがマジックを楽しんでプレイすることを意味するのであれば、「そうだ」と言い切れるね。エンジョイが主目的でプレイするのであれば、デッキは誰にも邪魔されない自由なものであるべきだ。

 何でこんな話をしだしたのかというと、今度久しぶりにグランプリに出るので迷っているのだ。グランプリ・ラスベガス2018のモダンの方で何を使うのか、決めきれずにいる。もちろん手元のカードプールとの相談になるのだが、そこそこ組めそうなデッキはある。その中からどれを使うべきなのか……実に悩ましい。

 モダンは現在、デッキが多すぎる状態にある。グランプリともなれば、対戦するデッキを絞りきることなんてできない。○○と相性が良いから……という理由でデッキを選ぶのはなかなか難しい(それでもプロプレイヤーは環境の傾向を読み切って最適解を持ち込むのだろう)。なので、最終的には好きなカードを好きなように使おうかなと。

 周りからよく言われるのは、ガラクが好きなんだから「緑単信心」を使うべきでしょという意見。なるほどな、確かに好きなデッキではある。ただ、現環境でどんなデッキが使われているのだろう?使用者は少ないため、ほとんど話題にならないデッキである(一時期はそこそこ盛り上がってたんだけどね)。なので調べてみた。

 なかなかサンプルとなるリストは見つからなかったが……50人規模のトーナメントで3位になっているリストがあった。しかしそれは……「緑単信心」というよりは、ある1枚のカードに捧げられた愛情デッキであったのだ。

André Ferronato - 「キオーラ信心」
Circuito Wild West 2018 Etapa3 @ Chapecó トップ4 / モダン (2018年4月29日)[MO] [ARENA]
7 《森》
1 《繁殖池》
1 《踏み鳴らされる地》
3 《吹きさらしの荒野》
3 《樹木茂る山麓》
4 《ニクスの祭殿、ニクソス》
1 《ケッシグの狼の地》
-土地(20)-

4 《東屋のエルフ》
3 《極楽鳥》
2 《漁る軟泥》
1 《エルフの幻想家》
1 《旅するサテュロス》
2 《クルフィックスの狩猟者》
2 《台所の嫌がらせ屋》
2 《不屈の追跡者》
1 《永遠の証人》
1 《最後のトロール、スラーン》
1 《酸のスライム》
1 《スラーグ牙》
1 《原始のタイタン》
1 《自由なる者ルーリク・サー》
1 《古鱗のワーム》
1 《女王スズメバチ》
1 《孔蹄のビヒモス》
-クリーチャー(26)-
4 《召喚士の契約》
4 《楽園の拡散》
2 《ニッサの誓い》
4 《深海の主、キオーラ》
-呪文(14)-
1 《再利用の賢者》
2 《ナイレアの信奉者》
2 《大祖始の遺産》
1 《減衰球》
2 《内にいる獣》
2 《炎渦竜巻》
1 《ムラーサの胎動》
1 《忍び寄る腐食》
1 《塵への崩壊》
1 《原初の命令》
1 《解放された者、カーン》
-サイドボード(15)-
(mtgtop8.com より引用)
 

 断言できる、これは《深海の主、キオーラ》好きによるキオーラを使いたいがためのデッキだ。

 このプレインズウォーカーが4枚採用されたリストを見るのは初めてのこと。正直なところ、能力も忘れてしまっていた。そうそう、奥義でタコが3体出てくるんだったか。派手ではあるのだがデッキに恵まれずスタンダードを去っていったという印象が強いが、このように愛してくれているプレイヤーがいるのであればカードも本望ではないかな。

 さて、まずはベースとなる「緑単信心」のおさらいからだ。信心とは、自身の戦場に出ているパーマネントが持つ、特定のマナシンボルの合計値を参照する能力。

 中でも信心を参照してその数だけその色のマナを生み出す《ニクスの祭殿、ニクソス》は爆発的にマナを生み出す強力な土地で、これにより巨大なクリーチャーやその他呪文を唱える腕白なゲームプランで戦うのが「緑単信心」と呼ばれるデッキだ。

 《クルフィックスの狩猟者》などのマナ・シンボルが濃いカードを採用しているのが特徴で、《東屋のエルフ》+《楽園の拡散》というマナも信心も稼ぐエンジンを備えているのもセールスポイント。

 とにかくパーマネントを連打していく、そのために《ニクスの祭殿、ニクソス》や《楽園の拡散》がついた《森》をアンタップして大量のマナを生み出す助けをする《野生語りのガラク》は重要なパーツだ。このデッキではそれの代わりにキオーラを採用している。彼女の[+1]能力でも土地とクリーチャーをアンタップできるので、似たような役割を果たすことができる。[-2]能力ではガラクにできない、クリーチャーと土地を手札に加えるという動きができる。手札が切れやすいこのデッキにはありがたい能力である。消耗戦になっても頼もしい。

 勝利プランはニクソス&キオーラで大量のマナを得て、《召喚士の契約》などで得た大型クリーチャーでの……まあ往々にして《孔蹄のビヒモス》での圧殺狙い。

 横にもたっぷりクリーチャーを並べておいて、ビヒモスの能力一発でぶち抜いてやろう。状況・相手のデッキに合わせて《自由なる者ルーリク・サー》《女王スズメバチ》での制圧も狙っていこう。バーンデッキ相手に《古鱗のワーム》で心を折りにかかるのも楽しい。

 強さうんぬんよりは、キオーラを使いたいという愛が伝わりすぎて好感を抱いてしまった。こういう心意気が大事なのかな。どうせ不戦勝なしの8回戦、ガチガチの人気デッキを持ち込んでも2敗以内でまとめることは難しい。だったら好きなカードを使いに行こうかね!

 皆もデッキに悩んだら、まず使いたいカードは何かってことと向き合ってみるのが良いかもね!

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