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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:エスパー・ウォーカーズ(モダン)

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:エスパー・ウォーカーズ(モダン)

by 岩SHOW

 プレインズウォーカーたちは手を取って戦うことを選んだ。かつてはファイレクシアに立ち向かうナイン・タイタンズとして(裏切り祭りだったが)。そして現在は、ゲートウォッチの6人が共闘中。今までになかった、共同生活を送るプレインズウォーカーたちの姿が描かれていたりして、見ていてのほほんとできたり、戦闘シーンではコミックのような連携で熱くなれたり、背景世界に興味のあるプレイヤー、通称ヴォーソス/Vorthos(※1)には嬉しい展開となっている。

(※1:マジックのカードをデザインする開発部は商品のターゲットとなるユーザーをいくつかのグループに分類している。マジックを遊ぶプレイヤーは、マジックに何を求めているのか? 派手なカードを使いたいティミー、コンボ大好きジョニー、競技志向のスパイク......といった具合に、それぞれ名前が付けられている。ヴォーソスはフレイバーやイラストなどにこだわる人々のこと)

 プレインズウォーカーがカードとして初めて作られたのは2007年。約10年間、僕らはこの多元宇宙の旅人とともに戦っているわけだ。おそらくはあなたにもお気に入りのプレインズウォーカーがいるはず。僕はガラクが好きなんだけども、そろそろスタンダードに還ってきてくれませんかね......。

 まあ、スタンダードでは使えなくても、モダンやレガシーでなら皆それぞれ現役。愛を捧げるなら、思い思いのデッキを作れば良いのだ。プレインズウォーカーというカードは、生き延びさせることさえできれば勝利がグッと近付くもので......ヴォーソスもスパイクもご満悦なデッキも夢じゃない。今日はそんな、モダンの中ではやや変わったコントロールデッキを紹介しよう。

Dylan Brown - 「エスパー・ウォーカーズ」
グランプリ・ブリスベン2017 21位 / モダン (2017年2月18~19日)[MO]
1 《平地
2 《
1 《
2 《神聖なる泉
1 《神無き祭殿
1 《湿った墓
3 《溢れかえる岸辺
2 《湿地の干潟
3 《汚染された三角州
2 《秘密の中庭
2 《乱脈な気孔
2 《忍び寄るタール坑
2 《幽霊街

-土地(24)-

3 《瞬唱の魔道士
1 《黄金牙、タシグル

-クリーチャー(4)-
4 《血清の幻視
3 《致命的な一押し
3 《コジレックの審問
3 《流刑への道
3 《思考囲い
1 《集団的蛮行
4 《未練ある魂
2 《エスパーの魔除け
2 《至高の評決
4 《ヴェールのリリアナ
2 《卓絶のナーセット
1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン

-呪文(32)-
2 《翻弄する魔道士
2 《聖トラフトの霊
1 《悪斬の天使
2 《外科的摘出
1 《払拭
3 《対抗突風
1 《解呪
2 《機を見た援軍
1 《神の怒り

-サイドボード(15)-

 エスパー(白青黒)カラーでクリーチャーは4枚、この情報だけでもある程度デッキ内容は予想がつく。思えば『インベイジョン』の頃から、世界中のプレイヤーがマナベースさえ許せばこのコントロールを構築し続けているように思う。《追放するものドロマー》からその名をとった「Go-Mar」、《影魔道士の浸透者》《翻弄する魔道士》を用いた「フィンキュラ」、「太陽拳」に「エスパー・ドラゴン」に......やっぱり皆、この色が好きなんだな。

 ここに挙げたデッキの多くが、クリーチャーはさほど入っておらず、インスタントおよびソーサリー呪文を多く含んだどっしりと戦うデッキとなっている。このデッキ「エスパー・ウォーカーズ」もその系譜に名を連ねる。ウォーカーズとは、プレインズウォーカーを複数採用したデッキを指す。「ボロス・ウォーカーズ」の回でもこの表現を用いたので、今回もこれを踏襲させてもらった。

 やることは自体は分かりやすい。手札破壊で相手のデッキを確認したら、そこから練ったプランに従って盤面をこちらの有利なものへと傾けていく。一気に攻めるわけではないが、確実に相手のクリーチャーは排除し、こちらの戦場にはプレインズウォーカーが陣取る......という戦線を構築していこう。

 採用されているプレインズウォーカーは《ヴェールのリリアナ》、{B}{B}を捻出可能なデッキの定番だ。手札とクリーチャーを両方絞めつけていこう。《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》もプレインズウォーカーを護るトークンを生み出しつつ、対戦相手の戦場がカラになれば5点パンチをお見舞いしていく。

 これら2枚については今さら特に語ることもなく強いのだが、ここでは3人目《卓絶のナーセット》に触れておこう。

 彼女は少々扱いづらいカードではあるが、構築をしっかりとそれ用のものにしてやれば、凄まじいアドバンテージを生み出してくれる。[+1]能力はこのデッキの場合約50%の確率で手札が増える。《血清の幻視》の占術でこれを100%のものにしてやろう。最大の売りは[-2]能力。インスタントとソーサリーに反復を持たせるものだ。これをと組み合わせれば......除去は簡単に1対2交換を取れるようになり、手札破壊で対戦相手の手札は全部消し飛ぶ。

 《エスパーの魔除け》なんて無茶苦茶相性がよくて、相手の手札を叩き落してから次の自分のターンではドロー、と圧倒的なアドバンテージ差をつけることができる。打ち消しではなく手札破壊がメインの戦略となっているのも、おそらくはこのナーセットをより活かせる方向にこのデッキを組んだ結果だろう。《集団的蛮行》おかわり時には増呪コストを払えること、手札から唱えていないのでフラッシュバックした呪文は反復されないことを覚えておこう。

 このデッキのキーは《未練ある魂》。カード1枚から4体のクリーチャーを生み出すこのカードが、このプレインズウォーカーを主軸としたデッキを成立させている。

 とにかく、プレインズウォーカーと相性が良い。これらをクリーチャーの攻撃から護る盾となることはもちろん、各々の能力とも噛んでいる。リリアナの[+1]能力で捨ててもフラッシュバックで使えるので手札は減っていないようなもの。ナーセットで反復してやれば合計6体のトークンを生み出し、ギデオンの[-4]能力で得た紋章でこれらを強化すれば、半端なビートダウンも殴り負けるマッスル幽霊軍団の誕生だ。ここまで持っていければ勝ち、こうなるように手札破壊と除去を上手く使って、序盤をコントロールしたいものである。

 打ち消しをメインでは全く使わないエスパーカラーのデッキというのも珍しい。グランプリで21位という成績でスパイクも注目。歴史改変後のタルキールにて目覚めたナーセットが、ゲートウォッチの面々と出会うことはあるのかと考えながら回すのもヴォーソスにはまた一興。いろんな需要を満たしてくれそうなポテンシャルを秘めたデッキかなと、個人的には考えている。他のプレインズウォーカーも一度試してみたいね!

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