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世界選手権にいこう!アンコール:世界選手権いいとこドリ!!

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アンコール:世界選手権いいとこドリ!!

By 若山 史郎

 こんにちは!若山です!

 皆さんミラディン包囲戦のプレリリーストーナメントには参加しましたか? 1月29日~30日は世界中でミラディン包囲戦のプレリリーストーナメントが開催されました! ミラディン陣営、ファイレクシア陣営どちらにも援軍が加わって、よりエキサイティングなゲームになっているようですね!

 既に、プレリリースで入手したカードでスタンダードやレガシー、グランプリ・神戸やプロツアー・名古屋予選のためのエクステンデッドの調整を始めているかもしれませんが、その前に、と言っては何ですが、去年末に行われた"世界選手権"のカバレージは皆さん読みましたか?

 僕もスタッフとして参加していたので、手前味噌なのですが、会場の盛り上がりぶりはとんでもなかったです。メインイベントの世界選手権が完全招待制という事もあって、例年は会場が人で溢れる。という事は比較的少ないのですが、今回は盛り沢山のパブリックイベントのおかげか、大盛況のイベントとなりました。

 4日間という長いイベント期間だったので、お伝えしたいことは本当に沢山あるのですが、イイとこ取りな感じで、世界選手権のハイライトをご紹介したいと思います!!
本選及び、パブリックイベントの結果等の詳細は以下のリンクからご覧頂けます。

世界選手権2010ライブカバレージ

 じゃあこの記事は何なの?ということになりますが、今回は世界選手権をいいとこ取りでハイライトのご紹介をしていこうと思います。まだカバレージを読んでいない方は必見!!


■"熱闘"世界選手権本選

 プロマジックのシーズンを締めくくるのが世界選手権。凄く不思議なのですが、締めくくりだからといって、プレイヤーが盛り上がりを演出するわけでもないはずが、何故か毎年ドラマチックな展開になります。そして、今年は例年以上のアツい世界選手権でした。

Guillaumeがワンツーフィニッシュッッ!!

 世界選手権決勝。350人で争われたこのトーナメントで、一番最後までテーブルに残った二人は奇しくも、同じ国、同い年、同じ名前、同じデッキ。Guillaume "Grave Titan" Matignonと、Guillaume "Jace Beleren" Wafo-Tapaの対決でした。

Guillaume -Grave Titan- Matignon
VS.
Guillaume -Jace Beleren- Wafo-Tapa

 結果は、準決勝でブラジルのPVことPaulo Vitor Damo da Rosaを下し、自らを"墓所のタイタン化"させる事に成功したMatignonが、決勝でも《墓所のタイタン》の化身としてWafo-Tapaを蹂躙。3-1でGuillaumeを制し、2010年の世界王者として戴冠しました。

決勝戦: Guillaume Wafo-Tapa(フランス) vs. Guillaume Matignon(フランス)

wafomati.jpg


POYレース大混戦!

 世界選手権開始前の下馬評では、1位のBrad Nelsonが2位以下を大きく引き離し、超鉄板の本命。2日目終了時点では、6勝6敗と奮わないNelsonを尻目に、10勝2敗と好調のPV、4敗とTOP8に入るには崖っぷちではあるものの、チャンスが残されている中村の3人が、事実上のPOYレースの参加者だと、皆が思っていました。

 しかし、3日目終了時、TOP8プレイヤーが決まって、何の気なしに彼らのプロポイントを確認すると・・・TOP8へと名乗り出たGuillaume Matignonが優勝するとBrad Nelsonと1位タイになることが判明ッッ!!

 日本では"おっちゃん"というニックネームで愛されるその風貌から考えて、ここで優勝してPOYレースタイというマンガ的な展開は、キャラ的に無いだろうとタカをくくっていたのですが、準決勝で残るPOYレースの参加者PVを打ち砕くと、そのままの勢いで優勝。
 まさかの年間プロポイントタイとなり、次シーズンに、Matignonの母国であるパリで開催されるプロツアー・パリにてプレイオフを行ってPOYを決めることとなりました。

Nelson
VS.
matignon win
2011/02/12 in Paris, Coming Sooooon!!

 手に塗ったハチミツを舐めることで栄養補給をしながら、常人では考えられない程の長時間調整を続ける男、Brad "Good Guy" Nelsonが、優勝の勢いのまま、ホームでの圧倒的な声援を受けるMatignonとどんな死闘を繰り広げるのか。今から気になって仕方がありません。


なかしゅーLV8をキープして来シーズンもグランプリをサーキット。

 世界中で開催されるプロツアーは勿論、数多くのグランプリをサーキットするというスタイルを確立し、"プロ"として生活しているプレイヤーの中でも草分け的存在である中村修平がプロプレイヤーレベルの最高値である"8"を維持することに成功しました。
 渡辺、三田村は奮わずLV8を逸してしまい、齋藤は出場停止処分と残念なニュースもありましたが、来期も中村が日本のプレイヤーを牽引し、日本勢の復権の旗印となってくれるのではないでしょうか。

 ちなみに、中村は2011シーズンに殿堂入りの最後の資格である、"初プロツアー出場から10年が経過"という項目をクリアします。前述した齋藤の件で、日本人二人目の殿堂入りは今回は無くなってしまいましたが、共に長く世界中を旅してきた中村が、改めて日本人二人目の殿堂プレイヤーとして世界から祝福されるはずです。

 来期の中村の活躍からはますます目が離せません。

なかしゅー

高橋"Faerie"優太が、TOP8は逃すも、13位と日本人最高位。

 グランプリ・静岡でOlivie Ruelをフェアリー同系対決で下して以来、「職業:フェアリー」を名乗り、環境に《苦花》があれば青黒フェアリーを使い続けた男、高橋"Faerie"優太。今回の世界選手権でもエクステンデッドフォーマットでは当然フェアリーを使用。勝ち点1差で惜しくも13位と、TOP8は逃してしまったものの、大健闘しました。

 個人的に親交があるせいかもしれませんが、特に3日目、不調だった日本勢の先頭に立ってフェアリーを駆る姿は、心を強く打つものがありました。というか、僕は泣きながら写真を撮っていました。

高橋優太
 高橋の戦いの歩みはこちらからッッ!!

 Round15,17,18で、愛機フェアリーを操り勝利を重ねていく姿は、本当に圧巻でした。
 特にRound17での同系対決では、圧倒的なスキル差を相手に見せ付けての圧勝。TOP8に残れなかった日本の悔しさを背負って、日本の強さを世界に見せ付けてくれているようですらありました。


■日本を背負う男達。その壱

 Finalsと共に年末の風物詩となりつつあるLimits。

 "感染"というキーワード能力の登場により、非常に技術介入度の高いミラディンの傷跡ドラフト。《ワームとぐろエンジン》、《肉体と精神の剣》、《先駆のゴーレム》といったアーティファクトを中心に、グッドカードを詰め込んだ黒緑NO感染グッドスタッフを作り上げた井上 徹が制しまし、プロツアー・サンファンで収めた好成績が、決してフロックでは無いことを証明して見せました。

 公式フォーマットでは無く、普段練習をする機会もほぼ無いであろうオールカードロチェスタードラフト。しかも今回は、ドラフティング、デッキ構築までを初日に済ませて二日目にTOP8のシングルエリミネーションを行うという特殊な状況。

井上徹

 決勝戦で、強力なレアカードをプレイし、勝利目前というところまで来ても、微塵の気の緩みも見せず、対戦相手の林を力強く睨み付けていた井上。

 決勝の対戦相手である林から勝利の祝福の為の握手を求められた瞬間に見せた表情は、勝利に酔う笑顔ではなく、長い長い戦いを終えたことへの安堵の表情だったのが、とても印象的でした。


なかなか見ることの出来ない、オールカードロチェスタードラフトについては、KJこと鍛冶 友浩が記事を書いていますので是非チェックしてみましょう!! 現在は公式トーナメントで採用されていませんが、ロチェスタードラフトというゲーム自体が、非常に戦略性が高く、必見の記事です!!

The Limits 2010 オールカードロチェスタードラフト

foil cards

Limits10


■日本を背負う男達。その弐

 1日で10回戦以上を行うという、グランプリやプロツアーでも無い、超長丁場の戦いの末、日本マジック界の年末の風物詩Finalsを制したのは仙波 恒太郎。

 日本選手権08でTOP8に入賞し、関東で行われる草の根大会に積極的に参加し、研鑽を続け、再度のTOP8入り。
 最序盤からの爆発的な動きで一気に勝負を決める、ビートダウンデッキでありながらコンボデッキのような動きを見せる白単《アージェンタムの鎧》デッキ。短いターンで勝負を決めることに特化しているが故に、一度のプレイミスで即、負けに繋がってしまう難しいデッキを操り、見事に優勝を果たしました。

 世界選手権本選も終了し、人が少なくなった会場で、仙波のプレイを見守っていたのは、普段から草の根のトーナメントで共に鎬を削る友人達。優勝した瞬間に仙波に駆け寄り、自分のことのように、最高の笑顔で祝福する彼らを見ていると、「日本には若手が育っていない」なんてのは幻想に過ぎず、沢山の若い才能が育っているんだなぁと、未だ見ぬ未来の強豪プレイヤーが育っていってるんだなぁと、感じることが出来ました。

senba and friends


 日本の草の根が、世界のメタゲームの先頭を走っていた時代が確かにありました。九州の三原、草の根の星・渡辺、日本選手権ラストチャンス予選から準優勝まで駆け抜けた津村。草の根で積んだ、確かな経験が無ければ、花開くことはありません。来年はどんなプレイヤーが、アリーナのスポットライトの下で活躍するのでしょうか。

 ちなみに、ご存知無い方に為に説明しておきますと、中央で《呪文砕きのビヒモス》を掲げているのが、Finals優勝者の仙波です。実はこの《呪文貫き》、立体アートとして加工されている上に、マジック開発者であるリチャード・ガーフィールド氏のサイン入りなんです!!

Finals10

■もう一つの世界選手権

 世界で最も参加権利を獲得するのが難しいマジックのトーナメントとして知られる、Magic Online Championship Seriesですが、今回は、前回優勝のyaya3こと八十岡の雪辱を晴らすべく、石村 信太朗、浅原 晃の二人が参戦しました。

 浅原は見事にプレイオフに進出。Calros Romaoと決勝を争うものの一歩及ばず準優勝でした。しかし、浅原がMOCS初日のフォーマット、エクステンデッドで使用した"KTN?"こと《苦花》のフェアリートークンへ《変身》を打ち込み、《引き裂かれし永劫、エムラクール》を出す変態デッキは、開場中で瞬く間に話題になりました。

八ツ尾半

Romao


■盛り沢山のパブリックイベント

 Finals、Limitsという完全招待制パブリックイベントの他にも、誰でも参加できて、楽しめるイベントが目白押しでした。写真を中心にして、ダイジェストでご紹介していきます!!

人間マジック

maro

keita

 ミラディン/ファイレクシアの両陣営のMC、"ミラディン"森と、"ファイレクシア"真木のMCのウマさが印象的でした。途中でマジックの開発者リチャード・ガーフィールド氏の裏切り等がありつつ会場は大盛り上がり!! なんと、ミラディン包囲戦で収録の《ミラディンの十字軍》《ファイレクシアの十字軍》もプレイされていましたよ。というか、このカード、強すぎるんじゃないだろうか・・・。

newcards

日森先生サイン会。

himori

hof

 『電撃マ王』誌で大人気連載中の『燃え尽きぬ炎』の作者日森よしの先生が、サイン会を開催しておりました!! 日本語版限定発売のジェイスvsチャンドラには日森先生書き下ろしの両プレインズウォーカーが。ただでさえ限定なアイテムがさらにプレミアに!!

 ちなみに、殿堂プレイヤーの紹介モニュメントのイラストも日森先生の書き下ろしです!ブラムの色気が180倍位に描かれていて素敵です。

アーティストサイン会

autograph

 プレミアイベントではお馴染みのイベントですね。今回は世界選手権と言うこともあって、4名のイラストレーターが来日! 開場と共に行列が出来る大盛況ぶりでした。


■世界選手権の余韻を楽しむ

 ちょっと駆け足気味に、見所をご紹介してきました。カバレージをまとめて一気読みするのも凄くお腹いっぱいで楽しいのですが、ライブで見るのもとてもドキドキしますね。
 手前味噌になってしまいますが、今回の世界選手権から、twitterにて現場の状況を試合状況含めてリアルタイムで積極的に配信するという試みを行いました。当時のtweetを取りまとめているコンテンツもあるので、是非見てみて下さい!!

 twitterでの写真掲載は、主に僕がやっていたのですが、「こんな写真を撮ってきて欲しい!」とか「この写真は良かったよ!」等のお声を何度かいただくことが出来て、とても楽しく取材をさせて頂く事が出来ました。僕もとても励みになりますし、twitterのいいところは、なんと言ってもリアルタイムで双方向にコミュニケーションが取れる点だと思います。興味がわいた人は、次のグランプリでは是非twitterで僕に指示を飛ばしてみて下さい!! どんな取材でもやって見せます!!

 twitterは「@mtgjp」というアカウントがmtg-jp.comの公式アカウントですので、是非フォローしてみて下さいね!!

 それでは、またどこかのプレミアイベントでお会いしましょう!!

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