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戦略記事

中村修平の「デイリー・デッキ」

中村修平の「デイリー・デッキ」:アブザン・アグロ(スタンダード)

中村修平の「デイリー・デッキ」:アブザン・アグロ(スタンダード)

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編集より:中村修平が日替わりで注目のデッキを1日1個紹介するミニコラムです。本コラムは掲載の1~2週間前に英語圏向けに制作され、英語サイトから全世界に発信されています。そのため、一部記事と内容が重複することがあります。

日本公式ウェブサイトでは、日本語の原文を掲載いたします。今週は16日(月)~20日(金)の掲載です。

※16日(月)分の掲載が遅れましたことをお詫び申し上げます。


 驚きました。『タルキール龍紀伝』のお目見えまであと数日だというのに、スタンダードでは未だに新しいデッキ、新たなメタゲームが生まれようとしています。
 こんなに環境が動き続けた新セットというのはとても稀だったのではないでしょうか。

 今週は、3月7~8日に開催されたグランプリ・マイアミから、彗星の如く現れたデッキ、そしてマイナーチェンジを遂げたデッキをご紹介していきます。

 まずは従来の形から大幅なアップデートを遂げたAndrew Boswellのアブザン・アグロから。
 これまでの標準レシピから随分と様変わりしていますが、その中で最大の特徴は《思考囲い》が抜けたことでしょうね。
 入れ替わりに増量されているのが《始まりの木の管理人》。実質2マナ3/3のこのカードの4枚投入によって、2マナ圏は都合12枚。
 最優秀の手札破壊より、序盤での立ち上がりを重視している構成になっています。

 これは、環境が特定の1枚を抜けば沈黙するようなゆったりとした環境ではなく、どのカードを抜いても盤面を押されてしまう、つまりより攻撃的な環境へと移り変わったということでしょうね。
 単純な並べ合いにとにかく強い《オレスコスの王、ブリマーズ》まで投入されているのも頷けます。

 さらにタップイン土地を限界まで切り詰めているのにも注目です。
 《オレスコスの王、ブリマーズ》という3ターン目に{W}{W}を要求するカードに加えて{1}{G}{G}の《加護のサテュロス》、{1}{B}{B}の《英雄の破滅》と、なんと各色3ターン目にダブルマナシンボルを要求する構成でありながら、タップイン土地はわずかに7枚。

 そして色マナ不足を補うために《マナの合流点》を4枚投入。
 いかに立ち上がりを重視しているかが伺えるでしょう。

Andrew Boswell
グランプリ・マイアミ2015 7位 / スタンダード[MO] [ARENA]
2 《
2 《平地
4 《吹きさらしの荒野
4 《砂草原の城塞
4 《マナの合流点
2 《ラノワールの荒原
1 《疾病の神殿
2 《コイロスの洞窟
2 《静寂の神殿
2 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ

-土地(25)-

4 《始まりの木の管理人
4 《羊毛鬣のライオン
4 《ラクシャーサの死与え
4 《先頭に立つもの、アナフェンザ
3 《加護のサテュロス
3 《オレスコスの王、ブリマーズ
4 《包囲サイ
1 《黄金牙、タシグル

-クリーチャー(27)-
3 《勇敢な姿勢
4 《英雄の破滅
1 《アブザンの魔除け

-呪文(8)-
4 《思考囲い
2 《自然に帰れ
2 《異端の輝き
3 《悲哀まみれ
1 《残忍な切断
3 《世界を目覚めさせる者、ニッサ

-サイドボード(15)-

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