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EVENT COVERAGE
プロツアー『神々の軍勢』
プロツアー『神々の軍勢』モダン・メタゲームブレイクダウン
Nate Price / Tr. Tetsuya Yabuki
2014年2月21日
デッキリストが出揃い、それぞれの数が表にまとめられた。プロツアー『神々の軍勢』版、メタゲームブレイクダウンの時間だ!
総勢396人のプレイヤーが参加した今大会だが、とんでもないことに42ものアーキタイプが会場に姿を現した。ただひとりが使うものもあれば、ある地域の半数に支持されたものもある。それらの分布を形にすると、以下のようになる。
アーキタイプ | 使用人数 | 割合 |
Zoo | 64 | 16.16% |
双子 | 45 | 11.36% |
メリーラ・ポッド | 33 | 8.33% |
白青赤フラッシュ | 29 | 7.32% |
ジャンド | 27 | 6.81% |
呪禁オーラ | 24 | 6.06% |
親和 | 22 | 5.55% |
バーン | 15 | 3.78% |
風景の変容 | 14 | 3.53% |
死せる生 | 14 | 3.53% |
ストーム | 12 | 3.03% |
白青赤コントロール | 10 | 2.52% |
キキ・ポッド | 10 | 2.52% |
マーフォーク | 8 | 2.02% |
ブルー・ムーン | 8 | 2.02% |
トロン | 8 | 2.02% |
感染 | 7 | 1.76% |
フェアリー | 6 | 1.51% |
アミュレット | 5 | 1.26% |
白青コントロール | 5 | 1.26% |
その他 | 30 | 7.57% |
ご覧の通り「Zoo」が最大勢力となったが、驚くことはない結果と言える。元々、相当数が使うだろうと考えられていたデッキだ。《野生のナカティル》の復活はこのデッキを再び使用率上位へと押し上げ、プレイヤーたちも《野生のナカティル》がモダンで使える日を心の底から待ち望んでいたのだ。今週末に使用された「Zoo」は大きく分けて3つに分類される。それぞれの分布は以下の通りだ。
アーキタイプ | 使用人数 | 割合 |
ナヤ | 34 | 53.12% |
ドメイン・ズー | 24 | 37.5% |
カウンターキャット | 6 | 9.38% |
純粋なナヤ・カラーで組まれたものと、勇気を持って4色、5色へと手を伸ばした形とで、ほぼ互角の様子だ。基本的な3色のものがわずかに上回っているものの、「安定感」と「デッキ・パワー」のどちらを取るのが正解だったのかは、これから明らかになるだろう。最も少ない「カウンターキャット」は時代に合わないのか、モダン初期の頃以来、目にすることはなくなった。「カウンターキャット」が絶滅に瀕している大きな理由として、同じタイプのデッキながら《波使い》と《海の神、タッサ》で一気に強化された「マーフォーク」の復権が挙げられるだろう。
そして2番目に大きな勢力を誇るのは、やや意外だが「《欠片の双子》」となった。いや、このデッキがモダンのベスト・デッキのひとつになれない、と言うつもりはない(事実、ベスト・デッキのひとつだ)。また、上位の勢力を持つほどではない、と言うつもりもない(事実、上位にいる)。ただ、大方の予想では「《出産の殻》」デッキの方が「《欠片の双子》」デッキより多いとされていたのだ。往々にして、予想というものは裏切られるもの、ということだろう。今大会で使用された「《欠片の双子》」デッキの分布は以下の通り。
アーキタイプ | 使用人数 | 割合 |
青赤白 | 22 | 48.89% |
青赤 | 20 | 44.44% |
青赤緑 | 2 | 4.44% |
青赤黒 | 1 | 2.22% |
よく見られる「青赤」と「青赤タッチ白」の形に加えて、勇気を持って新しい形に向かったものもある。とりわけ緑をタッチしたバージョンは《タルモゴイフ》を採用しており、数年前に見られた「ネクスト・レベル・ブルー」によく似た印象を与える。一方黒をタッチしたものは、むしろ《欠片の双子》コンボを勝ち筋にした「グリクシス・コントロール」と言えるだろう。
その他のデッキは、ほぼ予想通りに収まっている。やはり「メリーラ・ポッド」と「白青赤フラッシュ」は使用者を集め、「ジャンド」は《死儀礼のシャーマン》という最高のカードを失いながらも、根強いファンがいることを証明した。「呪禁オーラ」は、昨年の世界選手権でリード・デューク/Reid Dukeが用い驚くべき成績を残したことから、使用者が急激に増えた。有名なプレイヤーたちも、こぞってこのデッキに収まったようだ。
ひとつ面白い新アーキタイプをつけ加えるなら、チーム「MTG Mint Card」のメンバーの多くが使う実にクールなデッキ、「ブルー・ムーン」だろう。一見、普通の「青赤コントロール」だが、このデッキは《血染めの月》や《広がりゆく海》といったカードで積極的にマナ基盤を攻めるのだ。元々、モダンという環境はマナ基盤への攻撃に弱く、さらに「Zoo」が復活したため、それがより効果的になった。こういったコントロール的な要素に加えて、《波使い》や《殴打頭蓋》が必要に合わせてゲームを終わらせる攻め手になってくれる。この「ブルー・ムーン」はしばらくぶりに現れた革新的なデッキだ。有名プレイヤーを躍進させるか、それとも一瞬の輝きに終わってしまうのか、今から楽しみである。
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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