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The Limits11

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Round 3: 石井 泰介(神奈川) vs. 杉山 賢二(千葉)

By Atsushi Ito  ブースタードラフトで3-0することは極めて難しい。何といっても8分の1だ。  だがこの後に控えるシールドラウンド4回戦に際し、ここでの3-0は大きなアドバンテージとなる。  なればこそ、是が非でも勝っておきたい。  そんな「2-0同士の小さな頂上決戦」の中からお送りする注目の一戦。  フィーチャーテーブルに現れたのは、さすがというべきか。リミテッドで行われたグランプリ・北九州09のチャンピオン、石井だ。  双頭巨人戦リミテッドで行われたプロツアー・サンディエゴ07ベスト4の樽 元気や、Limits08チャンプの山崎 雄毅といった強豪ひしめく卓の中、流れに乗って非常に強力な青黒をドラフトしている。  対し、こちらもそんな強豪たちの中を反対側から勝ち上がってきた杉山は、白赤でテンポのいいビートダウンを構築。もちろんそれだけではなく《異教徒の罰》といった強力なレアも入っているあたり、捌くにしても一筋縄ではいかないデッキに仕上がっている。  はたして、無敗でシールドラウンドに臨むことができるのはどちらか。

Game 1

石井 泰介
石井 泰介
 先手を取ったのは石井。《チフス鼠》で仕掛けるが、杉山も《無謀な浮浪者》と初めからトップスピード。だが石井が《ルーデヴィックの実験材料》で堅く守ると、杉山はひとまずエンドして《無慈悲な捕食者》に変身させる。  ここで土地3枚立たせてターンを終えた石井に対し、エンド前に杉山が《チフス鼠》に《霊炎》を撃ちこむと、これにより開いた戦線を《無慈悲な捕食者》が駆ける。さらに《声無き霊魂》を追加する杉山。  石井もそのエンド前の《禁忌の錬金術》で掘り当てた《肉切り屋のグール》をそのままキャストし、とにかく盤面を固めようとするのだが、杉山は《交差路の吸血鬼》で強引にこじ開け、さらに5点を与える。攻め手が緩まない。  続けて石井は《戦場の霊》をキャストするが、まだ杉山の《声無き霊魂》は止まっていない。墓地の《霊炎》が睨みをきかせている。加えて、アタック後に《ハンウィアーの砦守り》を追加される。  石井は守りに入っては埒が開かないと判断したか、《戦場の霊》でアタック後、《月鷺》を投入。石井のライフは杉山の猛攻により10まで削られているが、ここからダメージレースをスタートさせる構えのようだ。  杉山は構わず《声無き霊魂》でアタックし、そのままエンド。《ハンウィアーの砦守り》が《ハンウィアーの災い》に変身する。  しかし石井は構わず飛行7点アタックの後、トップデッキした《夜の犠牲》で杉山の唯一のアタッカーであった《声無き霊魂》を葬る。さらに《歩く死骸》を出し、呪文2回で《ハンウィアーの災い》を表に戻す好プレイ。  それでも杉山が《霊廟の護衛》を出すと、杉山のデッキに全体除去である《神聖なる報い》が入っているのを知っている石井は思わず唸る・・・  石井は、時間をかけてひとしきり悩んだ末に、意を決して飛行7点アタックの後に《月鷺》を追加する。  はたして杉山は・・・  カードを畳むしかないのであった。 石井 1-0 杉山

Game 2

 先手は杉山に移る。《無謀な浮浪者》に対し《チフス鼠》と1ゲーム目の再現。これが即座に相打ちとなった後、杉山は《銀筋毛の狐》と畳み掛けるが、これには再び《ルーデヴィックの実験材料》が立ちはだかる。  しかし《交差路の吸血鬼》と押せ押せの杉山。返す石井はひとまずサイドインした《夜の恐怖》をプレイして様子を見ようとするが、杉山の手札は《扇動する集団》《農民の結集》《霊廟の護衛》と高カロリー。ここから《扇動する集団》が抜かれる。
杉山 賢二
杉山 賢二
 そんなことはお構いなしに《ルーデヴィックの実験材料》が《銀筋毛の狐》をブロックしたのを《農民の結集》でこじ開け、ついでに脇から5点を通した杉山だが、石井のプレイした《肉切り屋のグール》には苦い顔。ひとまず《旅行者の護符》で4枚目の土地を引き入れて態勢を整える。  ここで杉山の猛攻に対しようやく一息つけた石井は《錯乱した助手》を、杉山は予定調和の《霊廟の護衛》をそれぞれプレイ。  だが《霊廟の護衛》には石井の《血統の切断》が突き刺さる。杉山も続けて《苛まれし最下層民》を追加するが、これもあえなくフラッシュバックの餌食に。  これはさすがに捌かれたか、と思いきや杉山はなおも《声無き霊魂》をプレイ。攻め手が尽きない。  対してフラッド気味の石井は《甲冑のスカーブ》で答えを求めるが、落ちた4枚は《閉所恐怖症》《死の重み》《夜の犠牲》と高カロリー。思わず「何だよそれー」と愚痴がこぼれる石井。  さらに《うろつく餌食の呪い》がプレイされ、残りターンが一気に縮まってしまう。そんな中で一縷の望みをかけて起動した《錯乱した助手》から落ちたのは、追い打ちをかけるように《カラスの群れ》。これには石井も天を仰ぐ。  さらにドローした2枚目の《甲冑のスカーブ》で《月鷺》《月鷺》《チフス鼠》《禁忌の錬金術》と落ちてはたまったものではない。  一応《禁忌の錬金術》をフラッシュバックして《夜の犠牲》を引き込み、《声無き霊魂》こそ対処するものの、もはや石井のデッキの強いパーツはあらかた引きつくした様子だ。  対照的になおも意気軒昂な杉山が《幽体の乗り手》《アヴァシン教の僧侶》と次々に追加すると、石井が最後にようやくトップした《霊捕らえの装置》もタップされ、残り少ないライフを威嚇で殴り切られてしまった。 石井 1-1 杉山

Game 3

 《》がないが《錯乱した助手》《ルーデヴィックの実験材料》と、プランが見える初手をキープした先手の石井に対し、白マナが《ゆらめく岩屋》からしか出ない初手を見て杉山はマリガンを選択。  2ターン目に石井は予定通りに《錯乱した助手》を出すが、返す杉山が《旅行者の護符》をメインに起動し《》を持ってきたのを受け、石井は《霊炎》かと《錯乱した助手》を墓地に置こうとする。  しかし杉山の手札に除去はなく、返しで石井のプラン通りに{1}{U}立たせつつの《ルーデヴィックの実験材料》が降臨。3ターン目にしてゲームは早くもクライマックスの予感だ。  このままではわずか2ターン後に悪夢が訪れる杉山だが、まずは落ち着いて《ハンウィアーの砦守り》をプレイ。石井のアクションを迫りつつ《ルーデヴィックの実験材料》の成長を遅らせようとする妙手だ。  だがこれを受けて石井はエンド前に1個目のカウンターを乗せた後、メインで{2}{U}{U}を残しての《チフス鼠》プレイで応手。無駄のない完璧なマナ運用により、杉山の目論見が外れてしまう。  杉山はひとまずエンドし、《ハンウィアーの災い》に変身させにいくが、エンド前に《ルーデヴィックの実験材料》のカウンターが3個となり、13/13の恐怖が迫る。  ここで石井はメインで13/13にもできるところ、杉山の除去などでテンポを失う可能性を考えたか、ひとまずエンド。  はたして杉山は《戦慄の感覚》を持っており、石井のエンド前にプレイして一時的に《ハンウィアーの災い》の道をこじ開けるが、この隙に(タップ状態ではあるが)ついに《ルーデヴィックの嫌悪者》が誕生してしまう。
 5/5がいるとはいえさすがにダメージレースになるわけがなく、対処を迫られる杉山。とりあえず《ハンウィアーの災い》でのアタックの後、《霊廟の護衛》を出してはみるものの、トランプル持ちに対して全く解決策にならない。  牙を剥いた13/13トランプルが杉山に襲いかかる。《霊廟の護衛》がその身を差し出し、11点を受けつつも杉山の場にスピリット・トークンをもたらすが、戦闘後に石井は《戦場の霊》を追加。杉山にわずかなチャンスも許さない。  それでも《ルーデヴィックの嫌悪者》さえ処理できれば・・・といったところだったが、続くターンにも杉山は対抗策を引き入れることができず、そのまま殴りきられてしまった。 石井 2-1 杉山
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