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プロツアー『カルロフ邸殺人事件』

観戦記事

プロツアー『カルロフ邸殺人事件』決勝戦

2024年2月26日

 

(編訳注:埋め込み動画は英語実況のものです。)

 250名以上のプレイヤーが2024年最初のプロツアーへの出場権を獲得し、『カルロフ邸殺人事件』ドラフトとパイオニアが16ラウンドに渡り行われ、その後、多様なメタゲームの中から大荒れのトップ8マッチが行われた。プロツアー『カルロフ邸殺人事件』には全てがあった。

 残るはただふたり。サイモン・ニールセン/Simon Nielsenとセス・マンフィールド/Seth Manfieldという、全く異なるいでたちでトップ8を勝ち抜いてきた、マジックの偉大な名手たちだ。マンフィールドは駆るはこの週末を席巻した「ラクドス吸血鬼」であり、チームの調整と自身の本能を信じ、この驚きの新デッキを選択した恩恵を受けた。

 多くの人がパイオニア環境において大きな強みを見いだせないと考えていた中、「Ultimate Guard Channel Fireball」チームはまた成し遂げたのだ。マンフィールドのトップ8での活躍は「イゼット・フェニックス」戦から始まった。個のマッチアップはチームが重点的に調整を行ったものではあったが、対戦相手は現世界王者だ。そうであっても、マンフィールド自身もまた2015年に世界選手権を制している。彼はドゥプラを4ゲームで退け、ミンヤン・チェン/Mingyang Chenにも同様に勝利を挙げ、決勝戦の座を手にした。

 ニールセンの決勝までの道のりは、それほど単純なものではなかった。準々決勝のアダム・エデルソン/Adam Edelson戦は「ボロス・ヒロイック」が火を噴き3勝0敗と快勝したが、準決勝のクリストファー・ラーセン/Christoffer Larsen戦は、なんと7ゲーム目まで突入する、前代未聞の熾烈な戦いとなった(引き分けのゲームがあり、壮絶だった)。

 決勝の舞台が整い、語り継がれる名選手たちのいずれかが新たなトロフィーを手にする。

 第1ゲームの最初の数ターン、両者のデッキは予想通りの展開を見せた。ニールセンはブロックされなければパンプされるクリーチャーたちで盤面を作り、マンフィールドは除去と《密輸人の回転翼機》で序盤を乗り切ろうとした。

 まずリソースを交換し、もう一度。ゲームが進行してもマンフィールドのライフは依然として高い水準を保っていた。アグロであるボロスデッキにとっては良い兆候ではなかった。

 「吸血鬼」デッキにとってこの週末ずっとそうであったように、《傲慢な血王、ソリン》が開幕戦の明暗を分けた。どちらのプレイヤーも爆発的な展開を見せることはなく、代わりにマンフィールドがあらゆるリソース交換でアドバンテージを稼ぎ、その後数ターンで《密輸人の回転翼機》と乗組員たちが仕事をする道を切り開いた。

 第1ゲームは一進一退の攻防だったが、第2ゲームはそうではなかった。マンフィールドは土地で立ち往生し、重厚なプレッシャーから抜け出すことが間に合わず倒れ、すぐに戦いはイーブンになった。

 3本先取のマッチが、いまや2本先取となった。そして、マンフィールドがプレイする中、彼のデッキは成果を上げた。ニールセンは《恩寵の重装歩兵》を育てる序盤でスタートを切ったが、《分派の説教者》が安定したブロッカーというだけでなく、次々とマンフィールドにアドバンテージをもたらし、すぐに泥仕合となった。

 印刷されてからずっとそうしてきたように、《鏡割りの寓話》が均衡を破った。宝物トークンによるマナ加速が週末中ずっとマンフィールドを加速させ、《傲慢な血王、ソリン》を巻き込むことなく《血管切り裂き魔》を解き放った。《血管切り裂き魔》は複雑な盤面をさらに複雑化させた。

 自身のクリーチャーで打開しようと奮闘する中、ニールセンは必死の攻撃で守りをこじ開けたが、致命傷にはならず。必死になる理由があった。

 その理由は、変身せんとする《鏡割りの寓話》だった。《血管切り裂き魔》を除去する手段がなく、ニールセンは大がかりな攻撃の後の光景を見渡したが、《キキジキの鏡像》が《血管切り裂き魔》トークンを作るのを突破する方法は見つからなかった。

 これでマンフィールドは、2017年のプロツアー『イクサラン』以来となる自身2度目のプロツアー・タイトル獲得まであと1勝と迫った。

 そして最終ゲーム、彼はそのための完璧なスタートを切った。彼は《強迫》でニールセンの手札を覗き見て、展開についてほぼ完ぺきな情報を得た。

 ニールセンは《照光の巨匠》を展開し、マンフィールドは《血管切り裂き魔》と《鏡割りの寓話》で盤面を構築したにもかかわらず脅威を与え続けた。しかし、今度はニールセンが強力な英雄譚、《スカルドの決戦》を手にしていた。両者の盤面が一進一退の攻防を繰り広げる中、ニールセンが第四コーナーを曲がるための十分な燃料を手に入れたように見えた。

 だが、マンフィールドを決勝まで導いた《血管切り裂き魔》が、彼にトロフィーをもたらした。どう頑張っても、飛行を持つ脅威は、ニールセンが打ち勝つのにはあまりにも強大だった。そして、2022-23シーズンのプレイヤー・オブ・ザ・イヤーは手を差し伸べ、プロツアー『カルロフ邸殺人事件』の王者、セス・マンフィールドを祝福した。

セス・マンフィールド、プロツアー『カルロフ邸殺人事件』の優勝おめでとう!

革新的な「ラクドス・吸血鬼」を駆りパイオニアの勝利に導いた殿堂プレイヤーは、2 つ目のプロツアータイトルを手にした。

改めておめでとう、セス!

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