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日本選手権11

読み物

Round 5: 森 勝洋(神奈川) vs. 秋山 貴志(千葉)

by Shiro Wakayama Round 5  まだ《石鍛冶の神秘家》が相棒を持たず、《戦隊の鷹》の強さが周知されていなかった一年前、森は、赤単を駆り、日本選手権2010で優勝した。日本選手権二冠をはじめとして、世界選手権優勝、ルーキーオブザイヤーと、彼の輝かしい成績は、挙げていけば枚挙に暇がない。日本を代表するプレイヤーである。  対する秋山は、しばらくマジックの第一線から退いていたものの、2007年に、メイドインジャパンの名作「太陽拳」を駆り、日本代表の座を獲得した、実力者である。彼がマジックをあまりしていない間、打ち込んでいたのは、某格闘ゲーム。フランスにファンがいるほどの、実力派。  ここまで、土つかずの二人。スタンダード全勝から、ドラフトでも流れをつかみたいのはどちらも一緒。  ここで勝つのは、果たしてどちらか?

Game 1

 先手秋山がマリガン。  秋山の《ゴブリンの投火師》でスタートするこのゲーム。森は《鎧の軍馬》を展開と、両者まずまずの立ち上がり。  秋山は《ゴブリンの投火師》でダメージを与えながら、《血怒りの吸血鬼》を狂喜した状態で戦場に出す、悪くない展開だが、《鎧の軍馬》が悠然と森陣営を支えている。  アタックに行けず、秋山がやきもきしていると、2枚目の《鎧の軍馬》をさらなる援軍として、森が陣営に追加。  この《鎧の軍馬》2体でアタックすると、秋山は相打ちを嫌い、ライフは14へと落ち込む。  森は、ここが攻め時と、《マーフォークの物あさり》と《速足のブーツ》をキャスト。  速攻をもたせて《マーフォークの物あさり》の能力でライブラリを掘り進めようとすると、秋山はわかっていたとばかりに、《ソリンの渇き》を打ち込み、即除去。  さらに、返しのターン、秋山は《稲妻の精霊》をプレイし、《血怒りの吸血鬼》と共にアタック。《鎧の軍馬》アタックのしっぺ返しは、中々にクロックが大きい。《ゴブリンの投火師》の能力により蝕まれていた森のライフは早くも9まで落ち込む。  お互い打開できるインパクトを持ったカードを引けず、しばらく膠着するが、秋山の《ゴブリンの投火師》だけがライフを削り、いつの間にかライフは6となる。そして、秋山が手に入れたのは、《漂う影》。回避能力持ちのクリーチャーは、この展開では喉から手が出るほど欲しいカード。  無事に除去されず、帰ってきたターン、秋山は果敢に《漂う影》を持てる限りの黒マナを注ぎ込みアタックするが、このアタックは《送還》によって肩すかし。  秋山のテンポを崩し、時間を稼ぐ森だが、このままではじり貧と感じたか、《鎧の軍馬》でアタックし秋山のライフは10。さらに追加の《鎧の軍馬》を出して軍馬ジェットストリームアタックの体制を作り上げる。 森 勝洋 with 馬  リミテッドとは思えない3枚並んだカードの威圧感とは裏腹に、いまいち威力の足りないこの陣容に、秋山は涼しい顔で再度《漂う影》を展開。次のターンで仕留めるための準備を整える。  だが、ディフェンディングチャンピオンの森。ここでそのまま引き下がるような男なら、日本選手権という厳しいトーナメントで優勝出来ていたはずがない。ここでライブラリトップからの、森への援軍がどんなカードかと、ギャラリーが固唾を飲む。  ここで現れたクリーチャーは・・・
 勇ましい、4体目の《鎧の軍馬》に《速足のブーツ》を纏わせる森。馬ばかりで、それを率いる将を引き込むことが出来なかった森は、果敢にアタックして、秋山のミスを誘うことしかできない。  だが、秋山は冷静に、最低限の《鎧の軍馬》をブロックする。  森、投了。 森 0-1 秋山

Game 2

森 勝洋
森 勝洋
 お互いにマリガン無し。  森、このマッチ5枚目の《鎧の軍馬》。初動が3ターン目と少し遅い秋山は、《鎧の軍馬》によりライフを削られた後に、狂喜無しの《血怒りの吸血鬼》。  森が《神聖なる好意》を《鎧の軍馬》につけてアタック。さらに《速足のブーツ》をつけて、愛する《鎧の軍馬》を手厚く守る。  だが、ここで秋山は《血怒りの吸血鬼》で攻撃。《血まみれ角のミノタウルス》を狂喜状態でプレイ。一気にクロックが跳ね上がり、序盤のもたつきを全く意に介さない。  急激にクロックが跳ね上がってしまい、アタックを踏みとどまる森。だが、秋山のさらなるアクションは《漂う影》。飛行を止める術が無く、《石角の高官》で時間稼ぎをするが、さらに《焦熱のヘルハウンド》をプレイして、戦場の攻撃力を高めていく秋山。  そしてとうとうレッドゾーンに送り込まれる《漂う影》。一間の逡巡も無く、《》を全て寝かせて4点クロックとし、森のライフは16。  だが、何も引いていないわけではない森。《血まみれ角のミノタウルス》を《破滅の刃》で除去し、《鎧の軍馬》で殴りかかる。これで秋山のライフは12へと落ち込む。  返す秋山、攻め手を緩める理由もなく、《焦熱のヘルハウンド》と《漂う影》でアタック。予定調和的に、《焦熱のヘルハウンド》を《石角の高官》でブロック。ここは慎重に考える秋山。しかし、出る結論はさして変わりがない。《漂う影》をパンプするが、これはお約束の《送還》で不発に終わってしまう。  そして、ピンチの後にはチャンスがやってくるとばかりに、森はここでビッグイニングを迎える。《霜のタイタン》をプレイして、《速足のブーツ》を装備。《鎧の軍馬》に跨って・・いるわけではないが、共にアタック。これで秋山はライフは瞬く間に3になった上に、クロックに制限をかけられてしまい、一気に守勢に回ってしまう。  しかし、秋山も負けていない。  《グレイブディガー》で《血まみれ角のミノタウルス》を拾い、《血怒りの吸血鬼》でアタックしてからのキャストで、場に巨大なクロック兼ブロッカーを用意することに成功する。  森はそれでも攻撃の手を緩めない。《機を見た援軍》をメインにプレイ、またも《速足のブーツ》をはかせてアタック。これで秋山のライフは1へと落ち込み、もう後が無い。  なんとか《漂う影》を追加して、盤面上は形を作る秋山だが、森が引いたカードは《ギデオンの法の番人》。場を見る限り、森の勝利は盤石に見えるが、ここでたっぷりと時間をかける森。  森は、絶対に覆らない最善手を。秋山は何とか生き延びる道を互いに丁寧に模索するが、森の王手は覆らず。  星をイーブンに戻す。 森 1-1 秋山

Game 3

秋山 貴志
秋山 貴志
 先手秋山。お互いマリガン無し。  今までとは打って変わって、ゆっくりとした展開で、秋山のファーストアクション《焦熱のヘルハウンド》でゲームが始まる。  だが、返しにも森は何もできない。  秋山はアタックして、《血まみれ角のミノタウルス》を狂喜状態でプレイと、重いながらも強力な展開。  だが、これは《破滅の刃》で簡単に除去されてしまった上に、《機を見た援軍》で大きなアドバンテージを得る森。  必死に軸をずらす森だが、秋山は攻撃の手を緩めず、《グレイブディガー》で《血まみれ角のミノタウルス》を回収。森の渾身の《セラの天使》も、簡単に《死の印》で除去。
 さらに《炎破のドラゴン》という、基本セットの4番バッターを満を持して展開。ここまでは、完璧な流れで森にプレッシャーをかける。  だが、これは《送還》からの、2枚目の《破滅の刃》をトップデッキと、森の右腕が光り、何とか事なきを得る。  しかし、それ以降はドローが芳しくない森。またも《漂う影》が秋山の場へと舞い降り、そのまま森のライフを削りきった。 森 1-2 秋山
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