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グランプリ・名古屋2018

観戦記事

準決勝2:チーム 細川/三原/清水 vs. チーム 吉浦/加藤/川西

小山 和志
写真左手前から細川/三原/清水。右手前から吉浦/加藤/川西

 グランプリ・名古屋2018は予選ラウンドを終え、決勝ラウンド4チームが出揃った。

 ここからはチームシールドではなく、4チームが二手に分かれての6人チームドラフトによる戦いとなる。

 「配られたパックを最大限に活かし、最善の3つのデッキを組み上げる」ことが求められるチームシールドとは全く異なったスキルが求められる。

 チームドラフトは一見ただの6人ドラフトのように見えるが、その実「上下に座るプレイヤーは必ずチームメイトの対戦相手となる」ため、ただ自分のデッキを強くするだけでなく、対戦相手のデッキを強化しそうなカードのカットや、流れてきたカード、流したカードを細かく把握することで相手のデッキを推察し、チームメイトに適切な情報を共有しながら、対戦相手を意識したデッキの微細の調整が必要となってくるのだ。

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 そのチームドラフトにおいて、「魔王ゆうやん」の細川/三原/清水は豊富な経験と実績を持つ。三原、清水はプロツアーサンデーを複数回経験している世界クラスの強豪であり、特に三原は同じくチームリミテッドで行われたグランプリ・京都2013、グランプリ・北京2015において準決勝のチームドラフトを勝ち抜き、決勝戦までたどり着いているのだ。細川は彼らほどの戦績を持っているわけではないが、10年以上に渡り首都圏で競技プレイヤーとして多数のイベントに参加してきた。かつてのプロツアー予選では、敗退したプレイヤーたちがチームドラフトに興じる文化が存在した。細川、清水はそういった時代のプロツアー予選常連組であり、間違いなくその文化に属していたプレイヤーたちだ。

 事実、ドラフトピック後、彼らはまっさきに流したカードがチームメイトにたどり着いたか、流れてきたカードが何パック目の何ピック目だったか。それにより対戦相手がどのようなデッキとなったかを事細かに推察していた。

 一方三者ともに初のプレミアイベント入賞となる「KBT」の吉浦/加藤/川西がまず着手したのは自らのデッキの調整だった。

sf2_draft_team_yoshiura1.jpg

 意見を擦り合わせ、まずは各自のピックしたカードから最善と思われるデッキを形成していく。

 やはりチームドラフトは『魔王ゆうやん』に一日の長があるか……

 筆者がそう思った矢先、「KBT」のメンバーが誰からというわけでもなくつぶやく。

「俺たち、全員先手だから」

 そう、彼らはしっかりと意思統一してチームドラフトに臨んでいた。本グランプリでも決勝ラウンドは予選ラウンド上位のプレイヤーが先後を決める権利を持つ。

 そうして前提条件を確認し、デッキの概要をまとめたところで、対戦相手となる「魔王ゆうやん」のデッキを推察していく。

 そして、彼らの推論は冷静かつ「魔王ゆうやん」に負けず劣らず高い精度を持っており、事実清水のデッキを「イゼット」と看破していた。彼らもこの強豪ぞろいのトーナメントを勝ち抜いてきたリミテッド熟練者なのだ。

 デッキ構築時間が終わり、いよいよ対戦が始まる。

 果たして、より上手くチームドラフトをこなし、決勝にたどり着くのはどちらのチームになったのだろうか。

 
A席:細川 侑也(ディミーア) vs. 吉浦 宏俊(ゴルガリ) ゲーム1
 
細川 侑也

 吉浦の《夜の子》から《絡み爪のイトグモ》、《気前のいい野良猫》という立ち上がりに対し、細川は《夜帷のスプライト》から《闇刃の工作員》2体といきなり「諜報」シナジーで吉浦にプレッシャーをかける。

 意を決した吉浦の複数体ブロックにも《巧みな叩き伏せ》でアドバンテージを取り万全の構え。

 吉浦は《よろめく根茎》では戦線を支えきれず、細川、そして「魔王ゆうやん」が速やかに1本先取。

細川 1-0 吉浦

B席:三原 槙仁(セレズニア) vs.加藤 翔也(ボロス) ゲーム1

 「先手なので『ブン回り』重視でピックしました!」という加藤が言葉通り《癒し手の鷹》《初々しい補充兵》《空騎士の軍団兵》のロケットスタート……だが、これだけでは終わらない。

三原「(ドラフトで)見てないんだけど!?」

 一気に《敬慕されるロクソドン》でクロックを引き上げ、さらに《パルヘリオンの巡視兵》で飛行クロックは7点となる。

 
加藤 翔也

 「セレズニア」らしくデッキのクリーチャーサイズで上回る三原は《サンホームの重鎮》《レーデヴの勇者》《議事会の騎兵》と地上を固めるが、ダメージレースで先行され飛行クロックが止まらない。

 先手の利を最大限に活かす回りで、「KBT」が星を取り戻す。

三原 0-1 加藤

 
C席:清水 直樹(イゼット) vs. 川西 直哉(ディミーア) ゲーム1

 後手ながらイゼットデッキを手にした清水が《ゴブリンの電術師》《ピストン拳のサイクロプス》《跳び蛙》と展開し、川西が《思考繋ぎの幻》《壁過の達人》《詩神のドレイク》から《猛り狂う聖像》で守りを固める。

 清水は《突発的な兵長》を召喚、《跳び蛙》と攻撃に向かうことで、《跳び蛙》は4/2となる。

 このアタックに対し、川西は《思考繋ぎの幻》《詩神のドレイク》でダブルブロックに回るが、清水は《確実な一撃》で一方的にブロッカーを葬る。

 
川西 直哉

 だが、川西は《突発的な兵長》を《死の重み》で除去、さらに《冷酷なゴルゴン》で《猛り狂う聖像》をサイズアップさせつつ盤面を再構築していく。

 やがて息切れしてきた清水に対し、川西は《猛り狂う聖像》が攻撃に回り徐々にダメージレースを押し返していく。

 清水は有効な呪文を引き込むことができず、「KBT」が1戦目は優位に立つこととなった。

清水 0-1 川西

 
B席:三原 槙仁(セレズニア) vs.加藤 翔也(ボロス) ゲーム2

 後がない三原が《天空の斥候》から《薔薇たてがみのケンタウルス》、そしてX=5の《世界魂の巨像》《軍勢の光》とセレズニアらしく肉肉しいクリーチャーを連打する。

 加藤は後手ながら《癒し手の鷹》《初々しい補充兵》とダメージレースを展開し、《初々しい補充兵》に《蝋燭の夜警》をエンチャントし、5/4先制攻撃という止めづらい大クロックを作り上げフルアタック! さらに《軍勢の光》が生き残るようブロックに回ったところで、《溶岩コイル》で後腐れなくこれを除去。

 
三原 槙仁

 思わず三原が「おっと……これはやられた」と声を上げる。

 だが、そこは豪腕三原。《議事会の裁き》を引き込み、《初々しい補充兵》を《蝋燭の夜警》ごと加藤のもとから取り去り、そのまま押し切り星をタイに戻した。

三原 1-1 加藤

 
C席:清水 直樹(イゼット) vs. 川西 直哉(ディミーア) ゲーム2

 清水が電光石火でゲームを決めた。《ゴブリンの電術師》《ピストン拳のサイクロプス》《突発的な兵長》と猛攻撃!

 
清水 直樹

 ゆったりとしたスタートだった川西は《突発的な兵長》こそ《囁く工作員》で相打ちとするが、清水が《反転+観点》の《観点》で《逃れ得ぬ猛火》を見せたところで、呪文の解決を待つまでもなく土地を畳んだ。

清水 1-1 川西

 
B席:三原 槙仁(セレズニア) vs.加藤 翔也(ボロス) ゲーム3

 三原が1ターン目から《落とし格子の蔦》とサイドインした「壁」で守りを固めるが、加藤はまたしても《癒し手の鷹》スタート。

 三原は《デヴカリンの造反者》《議事会の騎兵》と、先ほどのように良質なクリーチャーで地上を制圧していく。

 一方、4ターン目まで動きのなかった加藤だったが、《突撃するロック鳥》から《戦いの覚悟》、さらに《空騎士の軍団兵》と1ゲーム目と同様に空から高速決着を仕掛ける!

 ……だが、三原は《優しいインドリク》でそのプランを崩壊させたのだった。

三原 2-1 加藤

 
A席:細川 侑也(ディミーア) vs. 吉浦 宏俊(ゴルガリ) ゲーム2

 互いにゆったりした立ち上がりから、細川が《壁過の達人》から《概念の雨》《詩神のドレイク》でアドバンテージを取り、《闇刃の工作員》と展開していく。

 吉浦は《夜の子》から《絡み爪のイトグモ》《光を遮るもの》で突破されにくい盤面……を作るのだが《巧みな叩き伏せ》を絡めた戦闘で《夜の子》と《光を遮るもの》を失ってしまい、細川の《壁過の達人》の加護を受けた《闇刃の工作員》が静かにライフを削り始める。

 
吉浦 宏俊

 だが、この《闇刃の工作員》が除去されてしまうと細川のクロックは急に頼りないものになってしまう。そして、吉浦は《納骨堂のトロール》!

 これが巨大に成長し、急激にプレッシャーをかけ始めると、有効牌を引き込めない細川は最終ゲームへ気持ちを切り替えた。

細川 1-1 吉浦

 
A席:細川 侑也(ディミーア) vs. 吉浦 宏俊(ゴルガリ) ゲーム3

 細川が《家門のギルド魔道士》《闇刃の工作員》、吉浦が《光胞子のシャーマン》《気前のいい野良猫》と展開したところで細川が《思考消去》で吉浦の手札を覗く。

 から《群れの好意》を抜き去る。そして、《群集のギルド魔道士》を《死の重み》で除去し序盤はリードを奪ったかに見えた。

 吉浦は《血の刺客》で時間を稼ぎつつ、墓地にクリーチャーが溜まったところで《千の目、アイゾーニ》!

 《千の目、アイゾーニ》本体は《巧みな叩き伏せ》で除去されるが、4体のトークンを生み出し、さあここから反撃……

 ……というところでゲームは突然の終わりを迎えた。

 
C席:清水 直樹(イゼット) vs. 川西 直哉(ディミーア) ゲーム3

 序盤からイゼットらしく攻勢をかけていた清水。川西はダメージを受けつつも、《奇矯なサイクロプス》を《捕獲球》で止め、《猛り狂う聖像》で盤面を慎重に押し返していた。

 だが、最後は清水が《標の稲妻》を引き込み川西のブロッカーをどかしながら、最後のダメージを叩き込んだのだった。

清水 2-1 川西

 

「魔王ゆうやん」 2-0 「KBT」

「魔王ゆうやん」が決勝戦進出!
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RESULTS

対戦結果 順位
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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